2006年1月7日更新(2006年1月16日ページ移動。2011年5月3日一部写真削除)
■1月7日(土) 「雪崩(なだれ)の恐れがあり...」 ──尋常ではない新潟の雪と寒さ──
週末なので、新潟の自宅へ戻ってきました。いや、でも、も〜ぅ、大変でした。
今日も北陸本線のダイヤは混乱。
西村センセイ、新潟への帰る時は疲れているので、特急北越(新潟行)か特急はくたか(本来は越後湯沢行)を利用します。
今日ははくたかに乗ったのですが、越後湯沢付近の上越線が普通なので、今日も長岡−金沢間の運行です。
折り返し列車は35分ほど遅れて金沢駅に到着。以前の北越と同じように、窓ガラスが割れていて、今回はビニールとガムテープで応急修理されていました。これと雪で遅れたようです。
金沢でも修理したので、かなり遅れて発車しました。直江津で信越線の各駅停車に乗り換えたのですが、先頭車両に乗ったところ、しばしば雪を抱え込んで、車両が変な上下の揺れ方をします(何故か先頭車両の乗客は少なかった)。
到着した新潟(柏崎市)はとても冷えていて、時々猛烈に雪が降ります。
暗くならないうちに家族と車で外出したのですが、ほんの10分くらい離れた間に、車に10cmくらいの雪が積もってしまい、ブラシで除雪しても車のまわりを一周する間にまた積もってしまいます(ホント)。
車が冷えていて、雪が融けにくいからでもあるのですが、猛烈な降り方です。自宅に戻ると防災用の非常放送が入って、近くの道路で雪崩(なだれ)の恐れがある(!!)ため、通行止めにするそうな。雪が比較的少ない柏崎市で、雪での不通は聞いたことがありません。
また、新潟平野の海岸部近くを走る越後線も運転を見合わせているとのこと(その後、運転再開)。雪の少ない場所を走るのですが、一部の地域では平野部でもかなり積もっているようです。また冷え込みもすごい。
北海道や青森と比較するとわかるのですが、新潟の海岸部はふだん、あまり冷えません。零下になることは少ないのですが、今日、車で出た時も-2℃だったし、今朝はもっと冷え込んだそうです。
降る雪も、新潟や金沢でよくあるべとついた重い雪ではなく、軽い粉のような雪です。とにかく今回の大雪は、いつもの年と違うことだけは確かです。
■1月6日(金) 頭をなでなで...。 ――
Cubeはどこへ消えた?――
自宅から発送しておいたG4 Cubeが大学に届きました。
研究室には公費で買ってもらった最終型PowerMac G4があるのですが、このマシン、ファンの音がうるさくて(有名な話)、静かに考えたりするのには向かないのです。
で、まず、仕事の中でもOS Xでないとできないものだとか、高いCPU性能を必要とするものをPowerMac G4に任せることにします。(必要な時だけ起動する。)
一方、論理的なOS 9でアイディアを練ったり、サイトを構築したり、Windowsノートと協同してファイルを管理するといった、ふだんの、でもとても大切な仕事をCubeにやらせようというわけです。私物で仕事をするのはあまり好ましくないのですが、こういうマシンがもう手に入らないのだから仕方ない。
大学には学内LANに接続できるように申請しました。で、荷を解いて、写真の場所にセッティングしたのですが......どうもイマイチ。
使い勝手ではなく、音と振動が問題なのです。
このCube、もともとは20Gのハードディスクが入っていたのですが、以前それを40Gに換装し、今回の故障、修理を機会に、120Gへ再度換装しました。
やはり容量が不足気味だったのです。ところが今度はHDの音と振動が以前より大きくなってしまいました。回転数が違うのかもしれません。
自宅ですでに気づいていたので、ホームセンターで防振ゴムを購入して敷いてみたのですが、テーブル上だとやはり振動が伝わってきます。
また耳に近いところに置いてあるので、HDの回転音も気になります。もっとも他のマシンに比べれば、音はずっと小さいのですが。
振動が伝わらない場所、たとえば窓際に置こうか――あまりにかわいそう――とか、いろいろ考えたのですが、結局、テーブルの下に隠す(?)ことにしました。
実はもともと、テーブルとデスクがぶつかってデッドスペースができる場所に、移動式の台に載せたプリンターを置いてあるのです。
この台、大型レーザープリンター用のものなので、コンパクトなCubeなら十分に載ります。その結果が右の写真。
Cubeとテーブルは直接接触していないので振動は伝わらないし、テーブルの陰になるので音もまったく聞こえません。
ディスクの出し入れがちょっと不便ですが、Cubeのドライブは読み取り専用でディスクを作成できないので、そんなにディスクを入れる機会はないし、ディスクの書き込みには、天気の良い日にアパートで使っていた私物のDVDマルチ・ディスク・ライターを持ってくるつもりなので、問題はありません。
唯一の問題があるとすれば、Cubeの電源ボタンが奥にあること。
でも、このボタンは静電容量の変化で動作するので、必ずしもきちんと触る必要はなく、その辺で指を動かせば良いのです。
電源を入れようと思ったら、Cubeの頭を「なでなで」......知らない人が見たら、ちょっと誤解するかも。
アパートも研究室も、Macの役割分担がこれできちんと決まって、めでたしめでたし、という感じです。
報道されているように、北陸、東北地方の雪は凄いことになっています。
金沢は昨日まで、つまりセンセイが来るまでたいしたことなかったようなのですが、昨晩から断続的に雪が降り続いており、今日はかなり積もりました。
明日から授業が再開されるのですが......大丈夫でしょうか。さて、この雪の中、Mac miniとカラーモニタを、しばらく置かせてもらっていた大学からアパートへ移動させました。
といっても、運搬手段がないので、タクシーを呼んで運んだのですが。新しいシステムが右の写真。
右手一番奥にMac mini(Msc OS 10.4)、左にPowerBook G4(基本的にはMac OS 9)、Windowsノート、左のテーブルにMacの二つの画面という構成です。
なお左側のモニタには、必要に応じてWindowsの画面を出すことができます。写真では良くわかりませんが、Firewire機器類は、Macの下に収めてあり、必要に応じて接続を変えることができるようにしています。
PowerBook G4とWindowsノートは通信ソフトでほぼ一体化されており、データのやりとりにストレスはありません。
Mac miniはネットで一応繋がってはいるものの、割と孤立した存在で、本来の仕事をPowerBook G4でやって、その傍ら、音や映像をデジタル化させるのに使っています。
大きなデータをやりとりする時は、ネットではなく、Firewireを使いますので、かなり高速です。これで役割分担がすっきりしたので、仕事もデジタル化もどんどん捗る.....かな?
金沢工大は明日5日、新年の式典があり、6日(金)から授業が再開されます。そこで西村センセイ、今日のうちに金沢へ移動しました。
復活したG4 Cubeを金沢へ運ぶので、車で行こうかとも思ったのですが、北陸地方は山間部を中心に大雪が続いていて危険なので、Cubeは宅急便で別送し、電車で移動することにしました。
柏崎駅へ到着すると、何だかいつもと様子が違う。
貨物列車が複数、側線に退避しているし、何よりも長岡行きの普通列車が別なホームに停まっています。ダイヤが混乱しているか、特別な事情があるようです。
センセイが乗る特急はそれほど遅れていなかったのでホームへ出ると、「特急が通過します」とのアナウンス。この時間にそんな特急はないはずなのに。
やっと気づきました。
大雪で上越線が不通で、ほくほく線・上越線経由の特急「はくたか」が今日も信越線を迂回運転し、上越新幹線と長岡で接続しているのです。到着した長岡行きのはくたかは、通過するのではなく、何故かホームに停車。
右がその時の写真ですが、何だかよくわかりませんねぇー(でも、珍しい場面なのです)。
はくたかは指定席まで立つ人がいるほどの混雑でした。で、ここまでは混雑が他人事だった西村センセイ、ふと心配になりました。
センセイが乗る特急「北越」はいつもガラガラで、自由席でも必ず座ることができます。
でも上越線が不通で、首都圏からの新幹線の乗客が長岡で乗り換えるとなると、予定が狂った乗客は、到着するタイミングで北越に殺到することもありえます。残念ながら不安は的中し、センセイの特急は大混雑。
車内放送によると、遅れたのは長岡での乗り換えに時間がかかったためだそうな(もともと雪で遅れていたのだと思う)。幸い、センセイは30分くらいで座ることができたのですが、この混雑は富山まで続きました。途中、富山県内の吹雪で徐行もありました。
乗客はいつもと客筋が違って、首都圏のお土産を持っているし、しかも働き盛り、学び盛りの人が多い。大学に戻ったり、単身赴任先へ戻ったりするのでしょうか。(センセイはその両方だ。)
というわけで、いろいろありましたが、何とか金沢へ到着し、無事に明日からの大学の新しい年を始められそうです。
■1月3日(火) 最後の決め手はアジマス調整!! ──オープンのデジタル化をほぼ終えました、が...──
年が明けてはや3日。柏崎市内は「いかにも帰省客」という人たちが減って、日常生活に戻りつつあります。
さて西村センセイ、この年末年始は、大晦日以外は自宅にいました。
捗ったかどうかは別にして、仕事をしていたからなのですが、その傍ら、自宅でのまとまったこの時間を使って、アナログ音源をデジタル化していました。
G4 Cubeがめでたく復活して2台体制になった(!!)ので、1台を仕事に、もう1台を自宅のオーディオシステムに繋げてデジタル化の単純作業をさせる、という具合です。アナログテープをきちんと再生する時には、気をつけなければならないポイントがいくつもあります。その一つがヘッドの傾き「アジマス」“Azimuth”です。
皆さんは音が左から聞こえたり、右から聞こえたりする理由をご存じですか?
実はこれ、とても難しくて、左から誰かが話しかけたとしても、左耳にだけでなく、少し遅れて右耳にも音は聞こえています。人間は音の大きさや、両耳に達する時間差、周波数特性などを経験として蓄積していて、それで音がした方向を判断しているのですね。(何を隠そう、西村センセイ、このテーマで最初の卒論を書いたのです。機械も設計、製作しました。ハイ)オーディオ機器でも、この微妙な時間差(位相差)をきちんと管理する必要があります。まぁ、位相差が問題になるのは事実上、アナログテープだけなのですが。
右の写真はオープンリールデッキのヘッドの部分ですが、ヘッドが4個並んでいます。
2トラック用の消去、録音、再生ヘッドと、4トラック(記録の仕方が異なる)の再生ヘッドです。で、写真の二つの再生ヘッドの、いくつものネジを調節します。
特に、ヘッドの傾きの調整が重要です。
測定器があると「リサージュ」という画面で、ある程度調節できるのですが、ないので、耳だけを頼りに調節します。こうやってきちんと調節すると、テープのメーカーや種類による違いもはっきりわかります。(以下はセンセイの環境での評価ですので、念のため。)
音が一番正確なのはスコッチ(当時、現イメーション)の放送用206、次に正確なのはTDK。変な味付けはしません。
ソニーは薄味でイマイチ、で、センセイが一番使ったのは、メーカーお勧めでもある日立マクセルのもの。ちょっと色づけがありますが、最も豊かな音色がします。ただし、スコッチのテープは高温多湿の日本の環境に合わないようで、20年以上前のテープはほとんど再生できなくなっていました。
考えてみたら、録音・録画用のテープは、ポリエステルのシートに純鉄や酸化鉄をバインダーでくっつけた、要するにビニールテープみたいなものなのですから、20年以上持たせるのは酷なんですね。(数年前のセロハンテープはもう、ボロボロでしょ?)今回、集中的に作業したので、重要なテープの大半をデジタル化しました。
残っているのはフォーマット──特殊なものがいくつも存在する──や、劣化で物理的に再生できないものを除くと、別な理由でデジタル化をためらっているものです。
白状すると、25年前の大学卒業記念にホールを借りて録音した自分の演奏だとか、大学祭に出た時の演奏だとか.....。
デジタル化せず、このまま他のテープと一緒に歴史から消した方が......と、つい考えてしまうのです。
昔働いていたある職場に、直接ではないものの、上司がいて、この人がちょっと、困ったちゃん。
重要なポストにいるのだけれど、仕事がみんな彼の所で止まってしまう。机の上には未処理の書類が山積みになっていて、高くなる一方。
それでいて、時間になるときちんとお帰り。さし当たり困るのは、後に残された部下たち。与えられた立場に比べて、知識も経験も不足しているし、困ったことに、勉強しようとしない。
冷たいようだけど、要するに彼は判断できるだけの能力がないのだ。まぁ、そういう人を要職につける組織の方が問題なのだけれど。
実は彼自身、(その程度はともかく)能力が不足していることに気づいていて、で、どうするかというとそれを糊塗(こと)する方向へ。
おかげで、若く才能のある人たちが潰されていく......。さて。
気がつくと、あの上司と自分の姿が重なって見える。
一つだけ彼の肩を持つならば、彼は「老い」と戦っていたんだと思う。
金沢工大へ移籍して、この4月で5年目。もともと一つの区切りと考えていた年だけど、学生を含めて、若い芽を潰すことだけはしたくないな、と思う。
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
西村センセイ、昨晩は実家にいたのですが、元日の新潟は日中、めずらしく晴れ上がりました。
新潟では普通、この時期は曇りか雪で、初日なんて見ることはないのですが。(写真は実家から外を見たところ)仕事があるので昼前には自宅に戻ったのですが、買い出しに出たスーパーや本屋は、明らかに帰省客とわかる人たちで混雑していました。
上越新幹線のトラブルはあったものの、それ以外は大きな事故もなく、無事に1日が終わろうとしています。
今年1年が、皆様にとって良い年となりますように。