2006年4月22日更新(2006年5月1日ページ移動。2011年5月3日一部写真削除)
■4月22日(土) 柏崎市の絵本館「サバト」が移転のため一時休館へ
センセイの自宅のある新潟県柏崎市に絵本館「サバト」という施設があります。私設絵本図書館です。
関東から嫁いできたある女性を中心としたグループが、絵本そのものと、絵本の読み聞かせの面白さを伝えたいと開設したものです。
当時は、マンガは当たり前、さらにインターネットやケータイが急速に普及しようとしていた時期。
しかしその反面、音に出して伝える言葉の力が再評価されていて、開設はかなり注目されました。全国的に見てもめずらしい施設なので、ローカルではありますが、NHK新潟放送局の特集でも取り上げられたことがあります。
センセイが新潟市から柏崎市に引っ越してきたのが1996年。サバトの開館が1998年で、家人と娘は開設当時からお世話になっています。
娘が絵本を読んでもらった高校生が、短大へ進学、卒業し、そして今では市内で保育士として働いていたりします。
このような施設。とても採算があわないのが普通です。月500円の会費が基本ですが、それだけではとてもやっていけません。
実はサバトが入っている建物は、もともとその女性のご主人の工場跡を改装した物で、そこにいくつかのテナントが入っています。詳細は知りませんが、家賃等は相当負けてもらっているはずです。
しかし、建ててからかなり経つので、見えないところがずいぶん傷んできたのだそうで、建物を取り壊すために休院中の元産婦人科医院へ引っ越すことになりました。
今日はこの地での最後の営業日。
新潟ではめずらしい、このような自主的な取り組み。長く続いてもらいたいものです。
■4月21日(金) 原油高、センセイを直撃する ──西村センセイの不倖せ──
このごろ、アパートに戻る途中のスーパーで悲しい思いをすることが多いのです。値段がどんどん高くなっています。正確には、値段を抑えるため、分量がずいぶん少なくなっているのですが。
何が、って?
鮮魚です。他の食品はそれほどでもない──ただし、同じ物がじわじわ上がっている──と思うのですが。
ご存じの方も多いと思いますが、これは原油高のせいです。
イラン情勢や製油工場事故などを材料に、投機的な動きで空前の原油高が続いています。ガソリンも上げ止まっているのですが、318iは低燃費なので、個人的にはさほど影響はありません。
けれど漁業や運送業には原油高がモロにこたえます。
先日ご紹介した鮮魚店なんかはとても良心的な方ですが、それでも値段がちょっと高くなっています。長崎屋ではない、大学近くの某スーパーなんかは「この値段でこれだけなのぉ」という感じ。
かろうじて原油高の前に仕入れていた(と思われる)冷凍物の鰹なんかが手に入るだけです。
肉をあまり食べなくなったセンセイにはかなり辛い......。
原油高がこのまま続くと、収入は増えないのに、物価がどんどん上がることになるのかもしれません。
■4月20日(木) 金沢は、ようやく本格的な春......?! ──17年ぶりの金沢の寒い春──
昨日の朝はとても暖かくて、気分良く自転車を走らせながらアパートを出ました。
アパートの近くでは早起きの小父さんがトラクターで耕起作業を始めていました。
本格的に春なんですね。実家は去年で稲作を止めたので、嫁いでから49年間働いた母親は、複雑な思いでいるんだろうなぁーと思いながら横を通り過ぎました。
もっともその母親は、これまでの農地に加えて、自宅近くに農地を買い(!!)、今後はこれまで以上に畑作に精を出すようですから、息子が余計な心配するほどのことでもないのかもしれませんが......。
ちなみに昨日の朝は晴れていたのに景色がぼんやりしていますが、これは黄砂のせいです。(写真中央奥は金沢工大の図書館)
昨日はちょっと用があって夕方の6時前に大学を出たのですが、いつもとちょっとだけ違う道を走ると、菜の花畑に出くわしました。
これからもっともっと伸びるところですが、それでもずいぶん背が高い。
金沢はこのところ寒い日が続いていたのですが、それでも知らない間にずいぶん成長していたんですね。というわけで、金沢は本格的な春で、めでたしめでたし......となるはずだったのですが、
寒い!!
やたら雨が降って、寒いのです。
今日は昨日と一変して、朝から断続的に激しい雨が降っています。
昼間は日差しも差し込んだのですが、午後になるとまたまた雨。学生のコメントにもあるように、とにかく寒い!!伝え聞くところによると、金沢の春のこの寒さは17年ぶりなのだそうです。
この時期の金沢は、寒くもなく、暑くもなく、桜を愛でるホントにいい季節なのですが、今年は寒さで桜の開花がじらされ、満開になった昨日は急に暑くなり、しかも風が強かったので、今日は見事なまでに葉桜になってしまいました。
新入生は金沢の春にちょっとネガティブなイメージを持ってしまうんじゃないかなぁー。
いい季節なんですよ。ホント。金沢、この時期は。
■4月19日(水) え"、そこまでするの?! ──金沢・ゴミ出しの日の謎──
今朝は月に1度の燃えないゴミの日。
所定の場所に、遅れないようにゴミを持参します。再利用可能な金属やプラスチック類は別な日に回収するので、今日は埋め立てゴミだけです。
一人暮らしのセンセイは埋め立てゴミをほとんど出さないので、数ヶ月ぶりに廃アルミ容器(お刺身を載せている厚いアルミ箔)を持ってきました。
ある時気づいたのですが、燃えるゴミ以外の、こういった特別のゴミ収集の日には、必ず近所の人が立ち会っています。
雨の日も数人が傘を差して立っています。最初は、たまたま知り合いが一緒になって立ち話でもしているのかと思っていたのですが、そうではないことを知りました。
近所の人が順番で立ち、ゴミが不法に投棄されないか見張っている(!!)というのです。
仕事のある人は、仕事を休んで(!!)立ち会うそうな。センセイはアパート住まいでこの仕事は免除されているらしい──依頼が来たことはない──のですが、同じく市内アパート住まいの知人には順番が回ってくるそうです。
センセイは地元の他に東京と新潟で暮らしましたが、ゴミの見張り番というのは初めてです。
もちろん、どこにも迷惑をかけるいいかげんな人がいて、順番にその後始末をしたり、町内会長さんが本来の日までゴミを預かったりしますが、見張りを立てるほどのことなのかしら......。
しかも、誰もそれを不自然だとは思わないらしい。(少なくとも、表立って文句は言わないらしい。)
何だか、ちょっと恐い......。
■4月18日(火) 皆さんのおかげです ──担当全科目サイト更新を続けられそうです──
皆さん良くご存じのように、このサイトはもともと、センセイが担当する授業の様子を受講生にお伝えする、というのが本来の開設目的です。
毎回の講義で考え、感じたこと、あるいは不満に思ったことを、どんな小さなことでもいいから「小カード」に記入し、センセイがそのすべてに目をとおし、(すべてじゃないけど)コメントをつけた上で、Web上でそれをお返しする。お陰様で、2000年のサイト開設以来、担当した主要科目についてはすべて、1回も欠かすことなく※講義の様子をお伝えすることができました。
ところが今年度から、それがとても難しくなったのです。
細かい話は省略しますが、要するに科目数が増えたことと、毎回用いている小カードのデータ入力に問題が生じたのです。データの入力とコメントには、とんでもない労力が必要なのです。
前者については、諸般の事情で火曜日に講義が集中して、普通の講義時間6限のうち4限が講義という、過密スケジュール問題が発生しました。
後者に関しては、昔々はセンセイが入力していたのですが、金沢工大に移ってからは歴代のSA(スチューデント・アシスタント)が主に入力を担当してくださっていました。
実際にはSAも就職活動などがあってしばしば欠席したので、センセイもかなり入力していたのですけどね。で、その蔭の主役──ホント、感謝しています!! ──のSA、この春にみんな卒業したり大学院へ進級したりしていなくなって、代わりに2名の学部学生アシスタントが配置されました。
お伝えしたように、問題の火曜日(先週)は講義が始まったばかりで新SAとの連携がうまくとれず、データをすべてセンセイが入力し、真夜中までかかってコメントを書くという悲惨な事態になりました。
とてもこのままでは......。しかし幸いなことに、結論からお伝えしますと、少なくとも今学期はSAその他との調整がつき、全科目の様子をお伝えすることができそうです。
そのために、ある講義(火曜6限の「科学技術と社会」)の最中に、SAが授業中の教室を訪れたりします(!!)が、それもサイト更新のためです。(受講生には了解を得ています。)
また4月18日の講義で予告した「滅び行く地球からの...」の掲載の件は、重要度が低いと判断しましたので、入力、掲載を断念します。お伝えすべきもっと重要なことがあるからです。念のため申しますが、別に記録更新が目的なのではありません。
授業をして、みんなが何かを感じて......せっかく共有した、その言葉になるかならないレベルのもの──でもきっと、それがホントは大切──を、もう一度受講生の皆さんにお返ししたいだけなのです。
でもそれは、毎日毎日休まずに続けられる単純作業でもあります。
その単純作業を続けられるのは、カードに記入する受講生と、入力するSA、そしてこのシステムを支えてくれる人たちと、このサイトをご覧の貴方/貴女なのです。
ホント、皆さんのおかげです。 深謝。
※2002年度の非常勤科目については、途中で更新を断念しました。
朝イチで外部の方との打合せを終え、2階の事務室に断りを入れてから自転車でキャンパスを出ました。ちょっとお医者さんへ行く必要があったのです。
今週は電車で金沢へ来ているのですが、ある医院の薬は今日、明日分しかない!! 明日は授業があるので、今日しかないのです。
金沢では三つのお医者さんにかかっているのですが、薬の在庫の関係で、今日はそのうちの二つをハシゴします。ところがその二つ、大学を挟んで正反対の場所にあるのです。
そのおかげで今日はかなりの距離、自転車を走らせました。自転車に乗っていると、見事なまでに泉野、増泉、米泉、西泉、泉本町......と泉の名が付いた地名が続きます。明らかにこれは、扇状地からの伏流水が泉となって湧き出た──今はどうか知らないけれど──ことを示しています。
つまり、大学のあるあたりは、実は大断層と接した、複合型の扇状地なのです。(複合型なので、一見すると扇状地には見えない。)
扇状地ということは、かなりの高低差があることを意味します。意味するも何も、自転車だとモロにカラダで感じます。歩いていても、車を運転していても高低差にはあまり気がつかないのですが。
おかげで、けっこうな運動になりました。今日の金沢は寒いものの、とてもよく晴れていました。沿道の桜はちょうど満開。幼稚園児が保育士さんととともに花見をしていたりします。
車の少ない細い道を選んで走ったのですが、意外な風景にたくさん出くわしました。期待していなかったからこそ見ることができたんでしょうね。
デジカメを持ってくれば......と思ったのですが、もう遅い。
だって、ホントに、通院するために外出したんだもん。
■4月16日(日) 今年の桜の花が、どこか悲しそうな理由 ──少女長期監禁事件現場、その後──
夕方のうちに特急電車に乗って、金沢へ移動しました。
金沢駅に着いたのは夜になってからだったのですが、何だか金沢駅の様子が変。
強風で湖西線の特急が北陸本線経由で迂回運転されているそうで、関西からの特急サンダーバードなどが30〜40分遅れで運転されていると繰り返しアナウンスされているのですが、そういう問題じゃない。原因は、美女軍団。
駅舎にもホームにも、たくさんの若く着飾った女性があふれているのです。いつもの日曜日の夜の数倍の人出です。年齢は20歳〜25歳くらいが主でしょうか。
明らかに近隣に住む帰宅途中の女性もいれば、たくさんの土産を抱えた遠距離からの旅行客もいるのですが、とにかく、無理矢理「春」を押しつけてくるような、白っぽい服とか、フリフリのスカートとか、何か、どこかが無理。(ちなみに、そういう女性はセンセイの好みではないので、念のため。)
センセイはとても違和感を感じました。彼女ら向けの、何か特別な行事でもあったんだろうか......。
違和感を感じた背景の一つは明らかに、このところの日本海側の寒さ。
今日もそうですが、とにかく寒い日が続いているのです。金沢は雨が降ったらしく、かなり寒いのに、彼女たちはなぜあの格好なんだろう......。
さて、今日の日中は家族で、施設に入所している義理の伯母を見舞いました。その途中、かつては分水町、現在は合併して(新)燕市になった大河津(おおこうづ)分水を通過しました。
この大河津分水は新潟県で一番有名な桜の名所で、今日は花魁(おいらん:意味は調べてください)道中が開催される日です。たくさんの人が見物に集まり、道路が混雑するので、施設までの経路を変更しようかと相談したくらいです。
でも、このところの寒さで新潟の桜の開花は足踏み状態。
開花は宣言されたですが、実際には急ブレーキがかかって、満開が1週間くらい遅れているような、そんな感じです。特に分水の桜は風が通り抜ける分水の土手に植えられているためか、まだまったくの蕾。
寒さの中、花魁道中に出かけた僅かな見物客を横目で見ながら、分水を通過しました。それでも新潟県の西半分は、ホントにもう少しで満開です。個体差があるので、枝一杯に花をつけている木もあります。
夕方、金沢への移動途中に撮影した写真の桜の木も、ホントにもうちょっと、という感じ。......ところで、この木、覚えていらっしゃいますか?(写真を削除したので、無理かなぁ)
2000年1月に発覚した、少女長期監禁事件──知らない人も多いだろうなぁー──現場の桜の木です。
写真中央の薄いクリーム色の家の2階が監禁現場です。少女の供述によると、彼女は桜の開花で春を知っていたようですが、この木は彼女が見た桜の中の1本です。
もっとも、彼女が見た桜の木の多く──写真右手にあった──は、何故か直後に伐採されてしまいました。(伐採理由は不明)監禁されていた彼女は、現在25歳くらいのはず。
もちろん彼女のプライバシーに立ち入るつもりは全然ないのですが、その後はどうしていらっしゃるのでしょうか......。
もう(ほとんど)誰も気にしないし、センセイも普段は忘れています。彼女は存在し続けているのに。
考えてみると西村センセイ、仕事や私事の、たくさんの情報に急(せ)かされて、忘れてはいけないのに忘れてしまったものや、忘れてしまったことにしている(=見なかったことにしている)ことが多すぎるように思います。
何回かお伝えしているように、このところちょっと体調不調が続いているのですが、実はこれ、「ホントにそれでいいの?」と、センセイのカラダが、とても本質的な問いかけをしているように思えて仕方ないのです。
何だか、ちょっとリズムを崩している、このごろの西村センセイ。
う〜ん。今日の夜は、金沢駅で超美女軍団に出くわしたのだから、単純にラッキー!! と思うべきだったのかもしれない。