2004年9月7日更新

[短期集中連載]

──候補実車拝見(7)──

318i(BMW)

1.最初の転機  こちら
2.価格について こちら
3.見てみて   こちら
4.乗ってみて  こちら
5.第二の転機  こちら
6.最終判断   こちら
7.気づいたこと こちら

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1.最初の転機

 「だってBMWが伝統的にそうでしょ?」

 日産スカイラインの営業マン氏のこの言葉(こちら)が転機となりました。

 以前からBMWは気になっていたのです。

 金沢だとよく見かけます。上品なデザインと受け取る人もいるでしょうし、正面のあのフロントグリルにマイナスのイメージを持つ人もいるでしょう。
 センセイ自身は、最初はちょっと鼻につくなぁーと思っていたのですが、慣れてくると、全体としてはきちんとした乗用車のデザインであることを理解しました。

 でも、高い。そして「自分とは関係のない車なんだ」と思っていたのが事実。

 日産の営業マン氏の言葉で、BMWを真面目に考え直すことにしました。

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2.価格について

 以前から気づいていたことがあります。

 西村センセイ、もともとはフォルクスワーゲンのボーラ(こちら)を考えていたのですが、マニュアルでギアを変えることのできる中級車種の価格(税別車両本体価格)は325万円。

 一方、BMWはというと、2,000ccの最も低価格のもの(318ti:オートマチック車)だと325万円で、何と同額なのです。マニュアル車でも20万円ほど高いだけです。
 考えていた──というか思いこんでいた──ほどの差はないのです。

 もっとも、よぉ〜く調べてみる──この当時はBMWのことを良く知らなかった──と、上記の価格は3ドアのもので、普通のセダン(318i)はマニュアル車で371万円、オートマチック車で382万円。

 いずれにせよ、検討対象の範囲内であることは確かです。(学生さんからは「予算(300万円)って何?」と突っ込まれそうですが、いいんです。オトナはへそくりを持っているんです。)

 それに、BMWはしっかりとマニュアル車を残している。

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3.見てみて

 というわけで、所用で新潟市内に出かけたついでに、販売店を訪問してみました。

 来客用の駐車場に車を止めようとすると、インターカムをつけた営業マンが出てきて誘導してくれます。(ナンバーを記録しているらしく、次回からは同じ営業マンが出てくる。)

 実車そのものはなかったのですが、「3シリーズ」という最も低価格の車はシリーズ全体がほぼ同じ造り(特に内装)なので、見せていただきました。

 乗ろうとすると、まずドアが重い。フォルクスワーゲンよりさらに重い。ドアを明けた時、ある角度まで止まらないので、子供や老人はちょっと大変かもしれません。閉めた時の音は、ドイツ車そのもの。

 座席その他は黒い布張りで、「高級!!」という感じではありませんが、きちんと造られていることはわかります。ただし、318iは座席の高さや角度をレバーで変える(上級車はメモリー付電動)のですが、かなり使いづらい。
 座席はかなり堅めで希望通りですが、スポーツカータイプのものはさらに堅く、いくら何でも、という感じ。

 足下は前方からエンジンが迫ってきている──重量バランスを取るために、後退している──ため、左右がやや狭め。
 運転席の場合、左足側にギヤボックス(?)が出ています。オートマ車はペダルが2つだからいいけど、マニュアル車(3つ)だとどうなるんだろう?
 日本国内はほぼオートマ車で、お店にマニュアル車はなかったのです(結局、最後までマニュアル車には試乗できずに購入)。

 コンソールは黒マットのプラスチックで、これは好みが分かれると思います。センセイはアベンシス(こちら)やレガシィ・B4(こちら)より好きです。

 メーター類は標準的。欧州車はライトのスイッチが日本のものと違う場所についています。車の不安定な挙動を防ぐ装置のスイッチもあります。

 使いにくいだろうなぁーと思ったのが電動式のウィンドウの上下スイッチとハザードランプのスイッチで、何故かギア・レバーの周囲にあります。

 輸入車全般がそうなのですが、小物類の収納スペースは少ないです。
 特に318iのマニュアル車の場合、運転席左側のアームレスト(小物入れを兼ねている)が付いていない──ナシテ?──ので、オプションで購入する必要があります。

 前方の視界は現在のプリメーラに比べると上下がやや狭め。座席の高さを調節する必要があるようです。

 室内の下半分は真っ黒に近い黒なのですが、上半分はかなり明るいグレーでその差が大きく、ちょっと違和感があります。

 ボーラがコケた後部座席へ移動。

 FR車は後部座席がやや狭くなる傾向があり、BMWも国産よりは狭いようですが、問題はありません。ただし、FR車でシャフトが床下で回転しているのでその凸が大きいのと、後部座席真ん中の灰皿が邪魔で、左右の移動は難しいですね。

 トランクルームは、センセイは十分な広さがあると感じましたが、ゴルフをやる人なんかはちょっと狭いと言うそうです。
 右端(右後輪の後ろ)がちょっと出っ張っているので、何だろうと思って訊くと、バッテリーだそうな。これも重量バランスを取るためとのこと。

 後部座席は分割して、あるいは全面を倒して大きな荷物を積むことができます。
 また、トランクルームからスキーなどを車内に通すこともできます。センセイにとってはこれは便利。

 なお候補の、一番安い318iは、車体の色にかかわらずドアノブが黒いプラスチックなのですが、見た目が重くてバランスが崩れるし、質感もかなり違います。

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4.乗ってみて 

 では、試乗。

 3シリーズの別なものに乗ったのですが、走り始めはドイツ車特有の重い感じ。

 車道に出ようとして一時停止のために減速した時感じたのがブレーキの差。
 日本車はブレーキ板を(削らずに)挟んで止まろうとするのですが、アベンシスを含めた欧州車はブレーキ板を削って止まるため、感触が全然違います(口で説明するのは難しいのだけれど)。

 走り始めると重心が低く、安定しています。

 オートマ車だったので、営業マン氏に運転してもらったのですが、加速し始めると速い、速い。でも、不安定な感じはありません。

 全体としてはフォルクスワーゲンより1ランク上で、記憶しているベンツ(こちら)よりちょっと下、という感じです。不満はまったくありません。

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5.第二の転機

 いいなぁーと思うようになったのですが、まだ解決しなければならない問題があります。価格と購入店舗、そして購入時期です。

 娘のことを考えてオートマ車にしようかどうか迷ったのですが、結論としては、マニュアル車にしました。本体価格は371万円。

 ただし、標準仕様だと足りないものがたくさんある──購入後に装着すると、無茶苦茶高くなる──ので、アルミホイール(標準はスチール)、アームレスト、室内の照明類、高速道路を使うのでETC、塗装が弱いので購入時のコート......等で、オプション類が30万円ほどかかります。
 この他に諸費用が70万円くらい。定価通りだと470万円となります。さすがに完全に予算オーバーなのですが、さてどうしよう。

 それに今回のケースの場合、完全なオーダー車なので、値引きは難しいらしい。(在庫がある場合はかなり値引いてもらえるという話を聞くことがあります。)

 購入店舗も問題です。

 車庫のある自宅、つまり車が物理的にもっとも長く存在しているのは柏崎市。最寄りの営業所は35Kmほど離れた長岡市。
 でも、これまで検討してきたのは新潟の本店だし、あるいは金沢(EPMという会社です)も考えられます。

 で、用があったついでに長岡営業所を訪問してみました。

 応対した若い営業マン氏、センセイを見つめて奇妙な顔をしています。変なヤツだなぁー。

 アンケートに住所、氏名等を書き始めたところ、「やっぱり、西村先生!!」 ......え"っ?!

 何と彼はセンセイの前任校の卒業生で、センセイの授業も取っていたというのです。あれ、まぁ。

 いろいろ話を聞かせていただいたのですが、卒業と同時にこの会社(モトーレン新潟)に就職したとのこと。後で考えると面影はあったのですが、それなりの社会人になっていたので、その時はわからなかったのです。

 新潟の本店には申し訳ないけれど、購入店舗については、これはもう、決まりでしょう。

 最後は、購入時期。

 もともとは次の車検の時期(車検が切れる来年の7月または年度末の3月)を考えていたのですが、実はBMWの3シリーズは来春か、遅くとも夏までにフルモデルチェンジをするとのこと。

 上位の5シリーズ以上はすでにモデルチェンジを終えており、3シリーズについてもインターネット上で、新型がスクープされています(例えばこちらhttp://tuningnews.net/news/040810/bmw-3-series-e90.php>)。

 新しい5シリーズもそうですが、以前のものと比べて新型は威張ったような感じで、西村センセイ、好きになれそうにない。

 センセイにとってもう一つ重要なのは、現行の318iにはマニュアル車があるけど、ほとんど売れていないので、日本国内でマニュアル車を販売するかどうかはわからない......。

 で、本国での生産の切り替えが、最も早いと今年の12月。現行のものを買うのなら、それまでに製造しなければならず、逆算すると、9月中旬か、遅くとも10月中旬までに発注する必要があります(毎月の中旬に締め切る)。

 10月に発注すると、届くのは1月。つまり雪の季節......。

 というわけで、少し早いけど、買うのなら9月上旬に発注する必要があったのです。

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6.最終判断

 最大の問題は価格でした。やはり高い。

 どうしようかなぁーと、候補にあがった他の車をもう一度見ながら、「やっぱりどこか縁がないなぁー」と感じていました。要するに結論に至ったということです。

 で、先週末(9月上旬)に長岡営業所に頭金(発注するために1/10くらい必要)と印鑑を持って出向き、オプション類を確認して、最終的に価格交渉を行い、妥結したので購入を決定、申し込みました。

 値引き額をお知りになりたいでしょ?
 申し訳ありませんが、お店との関係があるのでお話しできません。お店の経営方針や、在庫の有無、営業成績、期末かどうかなどによって大きく変わると思います。

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7.気づいたこと

 以下、気づいたことを順不同で。

 いざ購入する段階になって、教え子の営業マン氏が、車両本体よりも厚い(ホント)カタログを持ってきました。オプション類のカタログです。(もっと早くに欲しかった。)

 それを見ていると、いろんなことがわかります。

 まず、ヨーロッパではまだまだマニュアル車が主流であること。ウィンドウの上げ下げも手動です(電動はオプション選択)。国や車のランクによりますが、エアコンが付いていない車も多いのです。
 日本に輸入される車は、日本人の好みに合わせてオプション類をたくさん付けているのです。

 カタログにはマニュアル車の運転席足下の写真──ペダル類をカスタマイズできる──もあって、フットレスト(左足を乗せておくところ)も確認できました。これで安心です。

 そしてBMWの場合、時間をかけるとホントにたくさんのオプション類を選択してカスタマイズすることができます。内装もかなり選択できます。

 センセイの場合、すでにご説明したオプションに加えて、娘が運転することを考えてウィンカーを右にしました(教習車用のキットがあるのです)。
 マニュアル車なので、このままだと左手だけでギヤとウィンカーを操作するので、大変なのです(イギリスの車はこの状態)。

 すでに述べたように、318iのドアノブは車両の色にかかわらずマットの黒なのですが、実は生産する時に同じ色のパーツを付けることができます。
 日本の多くのユーザーはそれを知らずに購入して、後から色を塗ってもらうのだそうです。

 まぁ、これだけやって、やっと自分に似合った車になったかなと思っています。人生最後の車かもしれないし、ね。

 

※これらの車の評価はあくまで、西村センセイが自分の車として購入する場合の個人的な評価です。念のため。

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