2004年10月16日更新(2004年10月25日ページ移動。2004年11月7日写真削除)
センセイが勤務する金沢工大は、金沢市郊外──正確にはその多くが石川県石川郡野々市町──田圃だったところを整地したものなのだそうです。
先日、今秋に開催する学会の準備で、学内の管財課を訪問させていただいた際に、その頃の航空写真を初めて拝見させていただきました。その結果、野々市キャンパスそのもの、およびその中の建物はほぼ正確に東西南北を向いています。
で、西村センセイが朝出勤すると廊下の左側から日が差し込み、センセイの研究室の窓の向こう、南側を太陽が通り、朝とは反対の廊下の向こうに日が沈みます。
でも、西村センセイはそのまま研究室にとどまるので、実は、あまり日の出や日没を見たことがないのです。たまたま昨日(こちら)、新潟に出張兼帰宅するために電車に乗ったところ、ご覧のようなすばらしい夕焼けにめぐり会いました。
本当ならば、大学の廊下の窓からも見えるのでしょうが、そんな余裕がないのです。
写真は金沢市の北、津幡付近から撮影したもので、ハイウェイのようなものは能登半島への道路です。(左上の白っぽいものは電車内の蛍光灯が窓に映ったものです。)
昨日の予定だと、これをホームページのネタに......と思っていたのですが、何だか重苦しい結果になってしまいました。
今朝(16日)現在、昨日の電車の件の続報は報道されていません。
それはそれで何より......なのだけれど、かわいそうな運転士や車掌、そして西村センセイはきっと「あれって、何だったんだろう」と、きっと頭の中のモニャモニャに振り回されているんだろうな。
■10月15日(金) 西村センセイ、「人身事故」に巻き込まれる?!
明日からの出張に備えて西村センセイ、いつものように夕方の特急電車で新潟に戻る......はずだったのですが、ちょっと妙なことになってしまいました。
センセイはたいてい、新潟まで直通の特急「北越」に乗るのですが、その禁煙自由席は先頭車両。海が見える同じ場所に座ります。
電車が新潟県に入り、最初の停車駅糸魚川(いといがわ)を発車して、次の梶屋敷(かじやしき)駅を通過した頃、先頭車両の下、それもセンセイが乗っている左側の下で、「ドゥン」という鈍い音と衝撃がしました。
センセイはパソコンで仕事をしていたのですが、ウトウトしていて急に目が覚めた時のように、全身がビクッとしました。明らかに石や金属との衝突とは違った音でした。
冬場に、車両の下に付いていた雪の固まり──かなりの重量──が線路に落ちて跳ね返った時、同じような音がしますが、今回は、もっともっと重い......。
石などではなく水っぽいもので、相当重いもの......。当然、あまり考えたくないことが頭に浮かびます。
どうするんだろうと思っていたら、確かに一瞬迷った後に、運転士は車両を徐々に減速させて、次の浦本という小さな無人駅で停車。
運転士と車掌が電話を使って話し合っているのがわかります。車内は30%くらいの乗車率だったのですが、先頭車両の乗客は、寝ている人以外は皆、異変に気づいています。
会社員のグループからは「熊」とか「鹿」という言葉に加えて、「人身事故」という言葉が聞こえてきます。
人身事故が多い──特に富士山が見える駅──ことで有名な「中央線」も聴き取れます。数分して車掌から「異音がしたので調査中」という最初のアナウンスがありました。運転士は外に出たり、運転指令所と連絡を取ったりしています。
10分くらいしてから車掌が、自分で確かめてくるとのこと。声がとても緊張していて、先ほど検札に回ってきた優しそうなあの人だとはとても思えません。
車内に重苦しい雰囲気が流れ、例のグループからは「現場検証で3時間は止まったままだな」などという会話も聞こえてきます。
意外にも、それから15分ほどで車掌は戻り、600mほど戻って何もないことを確認したとので、間もなく運転を再開するとのこと。
実際、程なく約30遅れで運転を再開したのですが、車掌の声は緊張が極限に達したままであることを示しています。
さしあたりは確かに何もなかったのでしょうが、この間の心労には察するものがあります。真暗闇の中、懐中電灯の灯りだけを頼りに、恐らく「見たくない、何かがあるはず」という気持ちで、危険な線路上――鉄橋もある――を一人きりで歩いていらしたのですから。
大学時代の同級生のお父さんが当時の国鉄マンで、やはり見たくない現場に遭遇したことがあるそうです。
万一、今回が人身事故であったとしても、こちらは単なる乗客ですからあまり影響はなかったと思います。
けれど運転に携わる人々は、プロであればあるほど、辛いことに立ち向かわなければならないんですね。直江津駅で運転手と車掌がJR西日本から東日本に交代したのですが、両社の数人が先頭車両の左前輪部分を確かめています。やはり異状は認められなかったようです。
センセイは自分の家のある駅で降りるだけだから少しくらい遅れても問題はないのだけど、長岡駅で新幹線に乗り換える人は絶望的です。
それにしても、あの音と衝撃は何だったんだろう。このところ事故に近づいている(こちら)西村センセイは、自分が運転する車で、あの音と衝撃は経験したくないな、と心に誓ったのでした。
■10月14日(木) 天気予報を知っていたのだけど...。 ──まぁ、こういう日もあるさ──
朝起きたら、雲一つない青空。
午後から雨になるという天気予報だったのだけど、気分が良かったので新しいズボンでご出勤。
確かに最初は調子良かったのだけれど、急な打合せに呼び出されて2時間取られてしまうし、その部屋に差し込む日差しで晴れているのはわかるのに抜け出せないし、やっと開放されると空はもう曇天。
その向こうの太陽──今日は部分日食があった──は、もう完全に丸い形......。仕事に戻ろうとしてWindowsを立ち上げると、どこか変。
あれっ、と思って確かめると、Windows版PostPet V3(こちらやこちらに現在は削除されたMac版あり)のアプリケーションがフォルダごとなくなっている!!
もちろん間違えて消すはずはない......。昨日、OSをアップデートした際に、何らかの理由で消去されてしまったようです。
Windows版のPostPet V3は新潟の娘とメールをやりとりする時に使うもの。
さて、困った。
幸い、初期設定やメールのフォルダは残っているようなので、それらを絶対削除されないようにMacに待避させ、再度インストール開始。
何度も失敗した──なぜだろう──のだけど、格闘の末にご覧のようにペンギンの「どくだみ」復活!!(部屋のアレンジや着物は娘の趣味です。)
余分なフォルダが増えてたけど、これまでのメールは何とか無事。やれやれ。そうこうするうちに、窓の外は大雨。雷も鳴っています。天気予報通りです(寒冷前線の通過だから、当然なんだけど)。
今日はかなり仕事をこなしたけれど、それ以上に、次から次へとトラブルが降ってくる。
頭がヘロヘロになったし、夜になったら雨も止んだようなので、自転車で帰ろうとすると......再び、雨。
仕方がないので、徒歩で帰ったのですが、遠くには行けないので一番近いスーパーで晩ご飯のおかずを買おうとすると......ホントに何もない。
というわけで、1年に1回行くか行かないかというレストラン・ジョイフルで、さみしく晩ご飯を食べた今日の西村センセイなのでした。
まぁ、こういう日もあるさ。
このところとにかく忙しいのですが、それでも週末だけは新潟の自宅にいるようにしています。
先週末、自宅近くの一角──野々市町の本町くらいの感じ──を通行止めにして、初めての秋祭り(?)が開かれました。
センセイが住んでいる場所は、比角(ひすみ)と言って、鎌倉時代の『東鑑』に出てくるくらい古い場所なのですが、市の中心部が移ったのと、さらにその後は郊外への店舗移転が進んでいて、ずいぶんさびれてしまっています(普通に暮らすには問題ないのだけれど)。
で、活性化のための初めての試みと相成ったのです。
西村センセイ、新聞の折り込みチラシで知ったのですが、正直なところ、誰も行かないだろうなぁーと思っていました。
けれど、ちょっと様子をのぞいてみてびっくり。
さすがに地域の最大のイベントである「えんま市」(たとえばこちら)には及ばないものの、ずいぶんたくさんの地域の人が出ています。
写真の植木市は老人向けで、その向こうには子供たちのための屋台や遊び場コーナーもあります。
なーんだ、やってみればけっこうできるじゃん、と、事前の認識の甘さを良い方向に裏切られた西村センセイなのでした。
■10月12日(火) 宴(うたげ)の後 ──見えるものの向こうに存在するもの──
西村センセイ、抱えている急ぎの仕事に一区切りをつけたかったので、今朝もお日様と競争するように自転車で出勤しました。
キャンパスに着くと、やはりいつもと違います。
今日は工大祭の後片づけの日なので、普通の学生さんはお休み。
もう何時間かすると、片づけの学生が出てくるはずなのですが、キャンパス内にはほとんど誰もいません。
昨晩は大きな片づけはできなかったので、キャンパス内には昨日のディスプレイがそのままに残されています。
人っ子一人いないので、とても不思議な雰囲気です。
反対側を向くと、屋台のテントが残されたままで、何だか宗教的な雰囲気すら漂っています。
守衛室の入口で人影が見えたので誰かと思ったら、教務課の方でした。
警備のために昨日は数人で泊まり込んだのだそうで、夜行列車に乗った翌朝のような、眠そうな顔をしています。学生さんはきっと、裏方のこんな苦労は知らないままに卒業するんだろうなぁー。
裏方といえば、大型のテント(こちら)はさすがに仕方ないとしても、写真のテントの下の電気配線や基本的な工事は、学生ではなく、実は業者が行います。
資格とかいろいろあるので止むを得ないのですが、屋台で鶏の唐揚げを売っていた学生が、目に見えないこういう部分に気がつくのはいつのことなのでしょうか。
メルロー・ポンティー(フランスの現象哲学者)じゃないけれど、大学は果たして、見えるものの向こうの見えないものを識る力を、学生から引き出すことができるだろうか。
目の前のいろいろな物を対象とする工学部にとっては、意外にも、とても難しい課題のように思えるのです。
■10月11日(月:祝日) 軽音楽部、上手かったですよ ──工大祭、無事終了──
昨日、今日と、金沢工業大学の大学祭「工大祭」が開かれています。
センセイは1年生の担任(「アドヴァイザー」)で、彼らの「研究室訪問」という将来の研究室選択の行事もあるので、昨日のうちに金沢へ戻りました。
昨日は急に激しい雨も降ったりしたのですが、今日はご覧のような秋晴れ。
たくさんの方がお越しになりました。絶対に工大の学生じゃない年頃のお嬢さんが多かったのですが......う〜ん、なぜなんだろう。
いろいろ考えてしまいます。お昼はハンドボール部の焼きそばを食べたのですが、コンビニのものよりずっと美味しかったです。
すでにお伝えしたように(こちら)、センセイらの部屋は特設ステージの真ん前にあるので、窓を閉めても音が入ってきます。
招待したアカペラのグループはそれなりに上手く、みんなが知っている曲や童謡をアレンジしたもので、テント内はとても盛り上がっていました。
で、学生バンドはというと、う〜ん......(「センセイの方が上手いかも」の意)という感じだったのですが、夜の7時前から始まった軽音楽部のビッグバンド(?)は掛け値なしに上手かったです。
お客さんも正直で、ものすごい盛り上がりでした。(普段もがっかりしているわけではないけど、)何だか学生さんを見直した今日の西村センセイでした。
■10月10日(日) これが正しいハンドルさばき ──BMW流、人心掌握術──
何回かお伝えしているように(こちら)、西村センセイ、現在乗っている車の後継を、ドイツBMW社の318iという車に決定しました。
正式に購入手続きを完了すると、営業曰く「成約者には、車が届くまで楽しんでいただくプレゼントがあるのだが、ちょうど今在庫がないので、後日お届けする」とのこと。
先日、新潟の自宅にいろいろな書類とともに、昔のBMWのミニカーと、右の小冊子が届けられました。(いずれも(c)ビー・エム・ダブリュー株式会社)
初めてBMWを買った人のための本だそうです。
BMWを買う人はブランドへのロイヤリティーが高いと思われるので、きっとBMWを買い換えた時のために別な冊子も用意されているのでしょうねぇ。冊子の中は、BMW社の歴史から始まり、ロックの解除、ドアの開閉から発進、停車、駐車まで基本的なことが書かれています。
それだけでなく、思わず「そうだよね」と同感するような事柄、例えば駐車をする際、隣の車が曲がって駐車されていたり、ハンドルが切れたままだったりしたら、それは下手なドライバーだから駐車場所を変えた方がよい(隣が発車する時に擦られたりする)などというものもあります。
中にはもちろんヨイショ的な記事もあるのですが、全体としては、だんだん「他の会社とは違うよね」と思うように誘導されています。
こうやって人の心を掴んでいくんでしょうねぇ。
で、その中の一部が右の写真。
このページでは正しい座席の位置決めなどが説明されているのですが、注目していただきたいのは左下の小さな写真。
この写真、実はパラパラマンガ──中学生頃に、よく教科書の隅で遊んだでしょ?──になっていて、正しいハンドル操作を説明しているものなのです。
全体は20コマ以上あるのですが、その中の一部を使わせてもらって、モーションGIFのアニメーション〔削除〕を作成しました。
皆さんもぜひ一度、正しいハンドルさばきを体験してみてください。