2006年9月2日更新(2006年9月10日ページ移動。2011年5月3日一部写真削除)
■9月2日(土) 空気は、人を育てる。 ――久しぶりに山形市内を散策しました――
2日間でざっと1,400Kmを移動して、新潟の自宅に戻りました。一晩だけの自宅です。
朝から働く入試と違って、保護者会は午後だけの開催なので、午前中は暇。この機会に今日の午前中、山形市内を歩いてみることにしました。
山形へは何度か来たことがあって、特に十数年前に車を運転して来ています。けれどもその時は夕方市内に入って、翌朝には米沢市などの置賜地方へ移動したので、見ていない場所がたくさんあるのです。
まずは山形城址へ。駅に近く、奥羽本線と新幹線は内堀の脇を走っています。
山形城は明治時代に壊され、お堀も埋められたのだそうですが、現在は写真のように復元作業が進められていました。
現在は大手門――これも復元だと思う――だけ残っているのですが、城内は意外と広くてびっくりします。外堀に至っては、現在の市街地のかなりの部分を占める広さだったそうで、ちょっと想像するのが難しいくらいです。
前回も感じたのですが、山形市中心部、特に駅の東側は、新幹線開業にあわせて大規模に再開発されたようです。
古い城下町なのに、不釣合いな建物が突然出現します。空き地も多くて、見ている方が痛々しくなってきます。
果たして、こういう荒れた光景――関東地方にはいくらでもある――は、人々を育てることができるんだろうか......。
しかし細い路地を少し入ると、もう江戸時代からの町並みです。
特に大きな寺院が数多くあります。武士や町民がそれぞれの思いを念じたお寺なのでしょう。
お寺の塀と、大きな屋根と、本堂の奥に少しだけ見える本尊(仏像)と、たくさんのお墓。そして高い木立。
明らかに樹齢は数十年以上です。もう何年も前、母校である国際基督教大学(ICU)を知人と訪問したことがあります。
所用を終えてICUのキャンパスを去る際に、その人は「この空気が先生を育てたんですね」と言いました。
もしかすると正確には「このキャンパスが...」だったかもしれませんが、それは本質的な問題ではありません。空気は、人を育てます。
呼吸(気息:プネウマ)がゆっくり流れる古い町並みと、歪(ゆが)みのようなものを感じさせる再開発地区を比べると、否、比べるまでもなく、どちらが人の感覚を大切にし、育むかは自明であるように思われます。
■9月1日(金) 西村センセイ、山形に到着!! ──本日の移動距離は800Km以上──
今日は電車で移動するので、自転車で出勤するわけにはいきません。重たい荷物を持って、久しぶりに大学まで歩きました。
金沢は昨晩、少し雨が降ったようで地面が濡れていて、その影響かずいぶん涼しかったのですが、歩いているうちに汗をかいてしまいました。
大学到着後は授業の準備をしてメールをいくつか書いて、いざ授業。今日は夏休みの疲れが取れていないような感じの人が10%くらいいらっしゃいましたね。
午後の授業を終えると急いで片付けて、大学前からバスに乗りました。
「はくたか」(金沢−越後湯沢)、「とき」(−大宮)、「つばさ」と、特急、新幹線を乗り継いで、10時過ぎ、山形に到着しました。
明日、ここで保護者会があるのです。大宮での乗り換えがうまくなく、50分ほど待ったので、この間にメールを確認して、今日の午前中の授業のページを更新しました。
これも優秀なSA(学生アシスタント)の皆さんのおかげです。山形の様子は明日深夜(日付が変わってから?)お伝えしたいと思います。
※山形に持参したVAIOがデジカメのメモリの入ったPCカードを認識しなかったので、1日は写真を入れられませんでした。右上の写真は2日に撮影した山形駅です。
■8月31日(木) 「夏が終わる」※。 ──西村センセイ、電車を乗り継いでどこへ向かう?──
この約10日間は、秋学期の授業再開〜お客様を招いてのイベントと飲み会〜来客と、さすがに日程が過密気味。
いくつかの予定をキャンセルして、今日は最低限の仕事だけして家で休んでいました。(今日もきっちりと働かれた関係者の皆様、ゴメンナサイ。また連絡を頂戴した皆様、メールのお返事は明朝以降に。)
お昼に、たまたま休みだった娘と外出したのですが、そのついでに10日前に訪れた市内の鯨波(東の輪)海水浴場を訪れてみました。
今年の夏、全国の水がきれいな海水浴場100選に選ばれた場所です。10日前は海水浴客もたくさんいて、(その時の写真にはうまく写っていないけど)右の写真中央部に仮設の浜茶屋も営業していたのですが、今日は見事なまでに何も存在しません。
あまりに綺麗すぎる海岸は、ここに浜茶屋が存在していたことを主張しています。この10日間に、空も夏から秋に替わっています。
何よりも、湿度と、空の高さが違う。(ちなみに、写真を比べてみたら、海の色も違う!!)昨日を起点にすると今日はツアー2日目。
予定通り夕方には金沢のアパートに移動したのですが、明日は2時間授業してから金沢を離れます。
お問い合わせと予想を頂いた昨日の乗車券類ですが、西村センセイ、昨日の写真は乗車券、特急券(乗車順)に切符を並べています。
写真上段、左から右へ最初の1枚は回数券「東柏崎−金沢」(35,700円!!)で、これはもう使ってしまいました。2枚目は乗車券、その右隣が特急券ですが......「乗継」の文字がバレバレだなぁー。
金沢から新幹線乗り継ぎとなると......。
答は明日の22:30ころに出先から!!
※「夏が終わる」は詩人谷川俊太郎の作品の題名です。
■8月30日(水) 毎晩、寝る場所を変える男。 ──西村センセイ、再び「旅」に出る!!
──
今朝の金沢は急に大雨が降って、ホントに大変でした。
その雨の中をビチャビチャになりながら自転車で出勤し、いくつかの事務書類を作成し、健康検診会場で血液検査とバリウム検診を受け、お腹の調子がおかしいまま授業を3つこなして研究室へ戻ると、メールが届いていました。
「切符が届きましたのでお知らせします。」
実は西村センセイ、現在、新潟の自宅にいます。ちょっとやむを得ない所用があって、お休みをもらったのです。
で、昨晩は金沢、今晩は新潟、明晩はひとまず金沢に戻って翌日は......というように、日曜まで毎晩寝る場所を変えます。(誤解を招きそうな表現だなぁー。残念ながらそんな相手はいないけど。)
写真は移動に必要なJR乗車券の一部です。
ちょっとピンぼけだったのを、再撮影や加工することなしに、そのまま使っています。どこが目的地か、わかりますか?
授業のページに影響することなしに、移動の様子をお伝えできるよう努力しますので、センセイの目的地がどこなのか、お時間があったら、ちょっと考えてみてください。
■8月29日(火) ヤバイ、明日は健康診断だ!! ──「その時のために」、を垣間見る日──
1限のこと。
該当クラス約400名の学生が多目的ホールに集まって講演を聴いていました。
こういう時はごく稀に、お腹の痛そうな学生が先生の了解を得てトイレに行くことがあります。今日は二人ほど、そういう学生が出ました。
講演の終盤に入って、一人の学生が立ち上がり、片方の肩をダラッと下げながらゆっくりと教室を出ようとしました。
たまたまそこに居合わせた西村センセイ、その様子が明らかに尋常じゃなかったので、思わず手を差し伸べると、彼はセンセイに倒れかかってきます!!......相当、具合が悪いのです。
全身から激しく発汗(はっかん)しています。呼吸は激しいのに、浅い。
肩を担いで、教室の外へ出ると、たままた学生/厚生係(修学相談室)のベテラン職員がいました。
彼は学生にすぐに楽な姿勢で、かつ万一嘔吐(おうと)しても気道を確保できるような姿勢にし、なおかつセンセイらにその姿勢を保持するように指示してから、関係者に電話連絡をし始めました。
すぐに学生/厚生係の職員が数名やってきて備え付けの収納箱から担架を取り出し、その上に学生を寝せました。(写真は学内の別な場所。2004年1月撮影)
程なく女性看護師も到着。顔色は青かったのですが、唇は血色が良く、血圧もそれなりで意志疎通もできたので、ワンボックスカーを利用した簡易救急車(?)で学内診療所まで学生を運びました。
最悪の場合は救急車を呼ぶ覚悟だったのです。その間、たった一人の人間を、大人4人、それも男性だけで担架を使って運んだのですが、体の自由がきかない人間が、いかに重いことか。
ホントに久しぶりで経験しました。
幸い、今日は教職員の健康診断のためにお医者さんがいらして、直ちに診断してもらうことができましたし、またその結果、大事には至らなかったようです。
ホールにいたほとんどの学生および教員は、ホール外でのこの出来事を見ていません。
いざという時のための備え、そのための訓練の成果を垣間(かいま)見た瞬間でした。(学生/厚生係の初期対応は、看護師さんに教わったのだそうです。)
西村センセイ、今日はそれに続いて来客と講義の見学──K先生、ありがとうございました──、学生アシスタントとの共同作業、問題のある学生に関するあちこちとの調整、たくさんの事務書類・メール作成とで、最後はもう、ホントにヘロヘロになってしまいました。
こういう日は、ビールしかないので、今年初めての秋刀魚の塩焼き──閉店間際のスーパーで売れ残っていた──を肴(さかな)にサイトを更新しているのですが......。
......あ"、いけない。
明日は胃ガン検診などの健康診断があるので、今晩の食事は9時まで。かつ、血液検査があるんだった......。
もう遅いけど。
きっと、明日抜かれるセンセイの血液を観察すると、摂取したビールに含まれているアルコールから変身したアセトアルデヒドが、血液中をニコニコと泳いでいるんだろうなぁー。
■8月28日(月) 「大当たりぃー!!」 ──ソニー製パソコン用バッテリー不具合が、アップル製品にも波及!!
──
ソニーが製造したデル社製ノートパソコン用バッテリーの一部に、相当過酷な条件下でまれに発火する危険性があるという不具合が発見され、該当する製品を回収、交換することになりました。
みなさんも良くご存じと思います。ソニーは、今回問題となったリチウムイオンバッテリー製造の最大手であるため出荷台数も多く、回収、交換費用は莫大な金額になると予想されています。
一時の最悪状態から脱して、これからというソニーの業績への影響が懸念されるくらい、深刻な話なのです。さらに、ソニーが納品したのはデル社だけではないため、パソコン各社に影響が及ぶのではないかと危惧されていたのですが......おぉ、アップルのiBookおよびPowerBookのそれぞれ一部製品にも該当するものがあることが判明しました。
現在、アップルのホームページの最下部に、バッテリー交換プログラムの案内があります。そこから右の写真のページに至るのですが、右の欄で手持ちのバッテリーが該当するかどうか、確認できるようになっています。((c)アップルコンピュータ)
ご存じのように、センセイは2002年末にPowerBook 15"(私物)を買い、また今年の春に同12"を大学から貸与されて使っています。
12"のバッテリーを外してバッテリー(右下の写真)の形式と製造番号、そして本体の製造番号(赤色下線部分)を入力すると......大当たり!!
このバッテリーは、要回収品でした。
もちろん回収、交換する手続きをしたのですが、説明によると、住所等のデータ入力後にバッテリーが宅配便で届けられ、空箱に今まで使っていたものを収めて返送するようです。
このバッテリーの場合、4〜6週間で回収、交換予定とのことでした。もちろん費用は無料です。さて、パソコンのバッテリーは充電/放電を繰り返すうちに性能が劣化します。
もし2002年に買ったPowerBook 15"が該当すると、劣化したバッテリーを新品に交換してもらえるわけですから、これはもう、ラッキー!!
しかも説明によると、「該当製品は2003年ころから」とのこと!!結果は、さすがにPowerBook 15"は交換対象ではありませんでした。う〜ん、残念!!
......といきたいところなのですが、よく考えたら西村センセイのこの発想、人の弱みにつけ込んで自分だけ利益を得ようという、とてもさもしい発想です。
鏡に映った、己の情けない姿を反省する今日の西村センセイなのでした。
反省。
お客様を迎えての3日間のイベントが終了しました。う〜ん、さすがにちょっと疲れた......。
夕方早く、アパートに戻るために自転車を走らせていると、稲刈りをしている場面に出くわしました。
今年初めてです。穂の実の入り方から、もうすぐだろうなとは思っていたのですが、週末を利用して刈り取るようです。(ホントはもうちょっと待った方が良い品質になると思うんだけど。)
写真は休憩しているところではありません。
写真では良くわかりませんが、コンバインで稲を刈っていて、右奥の稲が寝ている部分をうまく刈ることができないので、販売店の人を呼んで相談しているところです。
しばらく前にかなり強い風が吹いた日があって、稲の一部が寝てしまったのです。
これくらい倒れていたって、センセイの家のように手で刈るのなら全然問題ないのですが、機械は寝ている稲が苦手なんです。このサイトで、今年全然伝えていないニュースがあります。お察しの通り、稲作のお話です。
お伝えしたように、ふだん田圃を手入れしていた両親が高齢になったので、去年を最後に稲作をやめてしまったからです。お百姓の息子であり、庄屋の隠居の10代目(見込)である西村センセイ、ホントは自転車を降りてそのまま田圃に入り、鎌で倒れた稲を刈ってあげたい......くらいなのです。