2007年6月2日更新(2007年6月10日ページ移動。2011年5月4日写真削除)
■6月2日(土) 二分割、三分割......。 ──土地は生きている──
金沢のアパート近くはそうでもないのですが、大学に近づくと同じ住宅地でも雰囲気がずいぶん変わってきます。広い敷地の家が増えてくるのです。
ちょっとした高級住宅街ですね。その昔、この辺は一面の雑木林だったのでしょう。富樫家の館もその中にあったはず。
その後、徐々に開墾されて田圃となり、時代がずっと下って、金沢工大がこの地に開設された後に宅地化されたんだと思います。ざっと30年〜40年くらい前でしょうか。
その頃は広い敷地を比較的容易に確保できたんでしょうね。その後、金沢から移り住む人などが増えて宅地化が進んだものの、そうなると宅地としての価値と価格が上昇するので、宅地面積は狭くなる傾向があります。
写真左手の家は築30年といった感じの家なのですが、この前から内部で大規模なリフォームが始まっています。
右手には同じ広さの敷地で、ほぼ同じ頃に建てたと思われる大きな家があったのですが、こちらは今年に入ってから取り壊され、写真のこぢんまりとした茶色の家が建てられました。
やっと入居も始まったので、西村センセイ、前の家の人が建て替えたのだと単純に考えていました。
でも残りの敷地がそのまま更地で残されていて、庭にするなどの造作が入らないので気になっていたら、ごく最近、更地の部分(中央奥)に「売地」の看板が......。どうも単純に建て替えたのではなく、分割、一部売却して家を建て替えたか、それとも元の住人はどこかへ引っ越して、土地を二つとか三つとかに分割して売りだしたようです。
一世代は約30年ですから、世代が交代するたびに家も、土地も使い方が変わってくるということなのでしょうが、ずっと続く古い家に生まれたセンセイにはちょっとなじめない。
でもよく考えたら、センセイの柏崎の自宅はまさにここと同じ。世代が変わればまた違った使われ方をするんでしょう。
まぁ、その頃になれば西村センセイは存在していないか、しなくなりつつあるはずですが。
■6月1日(金) 木々は人を育てる。 ──深い木立に囲まれた高校を訪問しました──
今日は6月1日、金沢工大学園にとっては創立記念日。(衣替えの日でもありますけど)
特に今日は学園創立50周年という節目の日で、学園関係者が全員参加して記念式典を行なった......はず。「...はず」というのは西村センセイ、大学の特別な許可を得て、今日は新潟県内のある高校を訪問していたのです。
この時期、中学や高校の教師を目指す学生は母校その他に戻って、憧れ(?)の教育実習を行います。
でも教育実習というのは受け入れ校にとっては大変な負担。だって、仮免許の学生がホントに授業をやっちゃうのですから。
金沢工大も毎年何名かの教育実習生を送り出しているのですが、実習の様子を確かめるのと、高校へのご挨拶を兼ねて、関係者が手分けしてすべての実習校を訪問させていただきます。
今日はこの高校の1限目の授業を参観させていただいたのですが、(申し訳ないけど)「あの学生が?!」という感じで、40名弱の1年生の前で立派に授業していました。
あ"、漢字の書き順とか間違えてましたけど。実はこの長岡工業高等学校、在職したまま亡くなった叔父が長年勤務した高校で、センセイは何度も遊びに来ていました。
約35年ぶりに再訪した高校は、記憶していた以上に深いヒマラヤ杉に囲まれていて、まるで鎮守の杜(もり)を思わせます。
センセイには、廃校になったものを含めて「母校」がいくつかあるのですが、その一つ、国際基督教大学(ICU)も木々に囲まれています。
何年か前に、センセイがいつも使っていた裏口から深い木立を抜けてICUのキャンパスを訪問した時、同行していた当時の部下が、「このキャンパスが、先生を育てたんですね」と意味深に語っていたことを思い出しました。
木々の緑は、人を育てるのです。(キッパリ)
植物が人間を、ですよ。
■5月31日(木) DVD-Rディスクに二カ国語音声を記録する方法 ──意外に使える「まるごとDVDコピー」──
テレビ放送をDVDレコーダーで録画する場合、困ることの一つが二カ国語音声の取り扱いです。
どのレコーダー、プレーヤーでも再生可能な標準モード(DVD Video)は、もともとプロのパッケージ供給用に設計されたフォーマットのようで、意外にも、普通の人がTVを録画する時に便利なように作られていません!!
問題点の一つが二カ国語音声の扱い。ご存じのように普通のマシンでは、どちらかを選択して記録する必要があるのです。
さすがにこれは不評だったようで、その後の機種、例えばセンセイが所有するパイオニア製の機種では、高価なDVD-RWディスクを“VR”フォーマットで使えば二カ国語音声を記録することができるようになりました。
そのため西村センセイの場合、一度しか録画できないDVD-Rディスクよりも、高価で録再可能な“-RW”ディスクの方がずっと多い(!!)という奇妙な事態に陥ったほどです。
他のメディアに移せないので、そのままになっていたのですね。今回ソニー製のDVDレコーダーをいろいろ使ってみて、同機の「まるごとDVDコピー」という機能を使うと、安価なDVD-Rディスク──そのままでは普通にフォーマットされてしまう──を、VRフォーマットディスクとして使えることに気づきました。(写真は説明書の一部。(c)ソニー)
どうもディスクの持つ情報を、編集・削除したはずのものまで含めて、そのままコピーしているようです。DVD-Rディスクは今や、バルク品なら1枚50円くらいですよ。
そこに、かつては千数百円もしたDVD-RWディスクの内容を、そのままコピーできるのです!!(著作権法問題のない場合だけですので、念のため)
「VRフォーマット」は二カ国語を記録できるだけではなく、不要部分を削除したりチャプターを打つなど、簡易編集も可能な面白い規格です。
ただし、互換性に難があり、どのメーカーの機種でも再生可能というわけにはいきませんが、センセイのシステムでは事実上まったく問題ないので、個人的には今後の主力にしたいと考えています。
このVRフォーマットDVD、ビックリすることや、まだ良く分からないことがあるのですが、こちらはまた次の機会に。
■5月30日(水) カツ丼屋のねりからし ──最近の訃報でいろいろ考えさせられました──
ご存じのように、このところ訃報が続いています。実は今日も、前アークランドサカモト社長の坂本守蔵氏が胃ガンで逝去されたことが報道されています(たとえばこちら)。
アークランドサカモトは「ホームセンタームサシ」(通称「ムサシ」)として、新潟県内ではとても有名な会社で、現在は北陸地方を中心に、店舗を全国展開しています。
センセイの前任校での教え子の一人も、この会社に就職しています。(新潟県内ではとても良い就職先と見なされている。)この会社、もともとは先代が起こした三条市に拠点を置く金物卸問屋だったのですが、その後ホームセンター業界に進出し、特に創業者の三男である守蔵氏が跡を継いでから大きく成長しました。
異業種へも果敢に挑戦しており、意外なところではトンカツ屋も経営していたのです。(西村センセイ、実は今日まで知らなかったけど)
新潟県内では、国道沿いに「かつや」というトンカツ屋をよく見かけます。
値段は高くも低くもないのですが、豚肉も、それを揚げる油も割と良質で安定しています。
油っぽさをあまり感じさせないのです。最初は新潟だけのお店なのかな、と思っていたのですが、地方都市、例えば金沢や長野など、行く先々で「かつや」に出くわすので、いつの間にか勝手に「大手資本の全国チェーンなのかな」と思うようになっていました。
この「かつや」、金沢工大そばにもあるので、あまり肉を食べなくなった西村センセイも、パワーが必要な時などに利用することがあります。
平均すれば二ヶ月に1回くらいの割合でしょうか。で、2年ほど前のこと、その「かつや」で、アークランドサカモト関連会社製のねりからしを見つけてとても不思議に思ったことがありました。
今日、坂本前社長の訃報を聞いてそれを思い出し、ちょっと調べてみると、何とこの「かつや」、アークランドサカモトの一部門として始まったのだそうです!!(その後独立して子会社化)
今日付の『新潟日報』の報道──現時点(30日夜)でWeb上には未掲載──によると、アークランドサカモトは亡くなられた守蔵氏の兄(創業者の次男)が継ぐそうです。
それにしても坂本守蔵氏は58歳という若さ。そして一昨日亡くなられたZARDの坂井泉水さんに至っては40歳!!
センセイより若かった元同僚が食道ガンで亡くなったり、ちょっと年上の友人が良性の腫瘍で大きな手術をしたり......どうもこのところセンセイの周囲でバタバタ騒ぎが続いています。
今日のニュースが「2035年の日本は...」などと伝えても、このところの気力、体力の衰えからでしょうか、即座に「う〜ん、まず間違いなく存在していないな」と考えてしまう、今日の西村センセイなのでした。
さて、その日までに何をしておこう。何を為すべきなんだろう......。
コーヒーが切れてしまったので、近くのスーパーへ。締切のある仕事が遅れているので消費量が激しいのです。
講義の感想でも述べられているように、今日はとても良い天気。しかも昼前から急に暑くなってきました。
スーパーの近くまで来て、ふと上の方に何かあることに気づきました。
頭を上げると、大きな、そしてたくさんのアンテナ......。
写真では良くわからないかもしれませんが、写真奥の学生向け(?)アパートの屋根に、大きなY字形アンテナや垂直偏波のVHF帯アンテナが立っているのです。
右手のVHFおよびUHF帯のテレビアンテナもやたらきっちり設置されています。「学生がそんなことをするかなぁー」と訝(いぶか)って近づいてみると、どうもアンテナ線は手前の家まで続いているようです。
何の用途に使うのかわかりませんが、きっと相当なマニアなんでしょうねぇー。
それにしても何に使うんだろう。
■5月28日(月) あれ!? 店長の車が、今日もあんな所に...。
朝早くいつものようにサンドイッチを買うため、近くのローソンへ寄ったのですが、あれ!? 今日も店長の車があんな所に止まっている......。
このお店、1年半ほど前に開店したのですが、早朝の時間帯はいつも、オーナーとアルバイト(たぶんフリーター)がレジに立っています。
そのうち店長とアルバイトがどの車に乗っているのか、おおよそわかるようになりました。
だって、いつも店舗裏(右の写真の右奥)にいつも同じ車が止まっているんだもん。車で来るお客さんの邪魔にならないように、というわけです。
ところがここ1ヶ月くらい、どういうわけか店長の車が玄関脇に止められているのです。
お客さんには一番便利な場所なのに......。最初は用があって立ち寄ったか何かの一時的なものだろうと思っていたのですが、しばしばこの場所に駐車されています。
いろいろ考えたのですが、店長、わざとこの場所に止めているのではないでしょうか。
ご存じのようにコンビニ業界は完全な飽和状態で、過当競争が進んでいます。
生鮮食品を置いて新規顧客の開拓に乗り出したり、セブンイレブンのようにお醤油などの生活用品を値引きし始めたり。報道によるとそれでもコンビニ業界の売り上げは減少し続けているのだそうです。(お客はどこへ消えたのだろう?)
大学近くでも写真のローソンが4月末日で完全に閉店してしまい、張り紙を老女が読んでいました。例の牛乳瓶の看板も完全に撤去されています。
交差点の好立地だったのですが......。件(くだん)のお店も、そんなに危ない感じではありませんが、順風満帆というわけでもないようです。
で、店長、お客さんが少ない時間帯はわざと自分の車を店頭に止めて、お客さんの抵抗感をなくそうとしているのではないでしょうか。誰もいないコンビニに入るのって、けっこう抵抗感がありますからね。
特に深夜や早朝なんかは。どうでしょう?
今回の関西出張は、京都で開かれた学会への参加。会場の京都産業大学は京都市街地の北、有名な京都国際会議場近くの山の上にあります。
西村センセイ、10数年前にアラビア天文学史の研究会でお邪魔したことがあるのですが、驚いたことに、キャンパスの印象がずいぶん違うのです。
地下鉄を降りてバスに15分くらい乗ると、京都産業大学入口(写真)に到着します。
見えている建物はごく一部。キャンパスはこの山の斜面を切り開いて造られていて、各施設間には相当な高低差があります。
バスの降車場所(写真左手)にエスカレーター──写真中央右の斜めの屋根──が設置されている(!!)くらいです。
確か前回はなかったと思うのですが......。エスカレーターを降りても、登山は続きます。
センセイは足が速い方ですが、その脇を大学院生と思しき若者が追い抜いていきます。
見覚えのある建物もありますから、間違いなく来たことがあるのですが、とにかく高低差が......あ"。
建物や施設の変化はたぶん僅かなもので、むしろ変化したのはセンセイ。再訪したセンセイの方が、高低差をずっと感じるようになったのです。
要するに、この間に体力が相当低下してしまっているのです。「ヤバイな。」と思った瞬間、再び、あ"。
......老化が進んでいるのはたぶん、体力だけじゃないんでしょうね。
ホントに、ヤバイ。