2005年10月8日更新(2005年10月17日ページ移動。2011年5月4日一部写真削除)
■10月8日(土) 駅のホームに、一人取り残される ──列車飛び乗り事件はこうやって起きた?!──
......といっても、センセイのことではありません。
世の中は3連休。
西村センセイ、実は11日(火)もお休みなので、本来ならば4連休で自宅にいるはず......なのですが、この週末に開かれる工大祭の当番に当たっているので、金沢に戻ってきました。
電車の自由席は相当混雑していました。センセイは歳なので必ず窓際に指定を取るのですが。
ある駅に停車し、乗客が疲れた様子でどっと降りたのですが、自由席車両から降りた高校生と思(おぼ)しき制服姿の生徒が、階段の方に向かって勢いよく走り出しました。
尋常な勢いではありません。最初は改札口へ急いでいる──雨の日など、タクシーが足りないことがある──のかと思ったのですが、荷物を持っていません。下車するわけではないようです。
彼が向かったのは、階段の前にある清涼飲料水の自動販売機でした。
手にした小銭を入れ、スイッチを押したのですが、飲み物は出てきません。
どうやら金額が足りなかったか、挿入した硬貨が拒否されたかしたようで、あわててズボンの右ポケットから小銭入れ取り出し、チャックを開けて中をかき回しています。やっとペットボトルを手に入れるまでに、かなりの時間がかかってしまいました。
自動販売機の前のドアに飛び乗ればまだ何とかなったのかもしれませんが、焦って視野狭窄(きょうさく)に陥っている彼は、あくまでももとの車両に戻ろうとしています。かなり離れているのに。
再びすごいスピードです。タイミング的には厳しいだろうなーと思っていたのですが、案の定、センセイの前を彼が通り過ぎ、視界から消えたちょうどその時に列車は走り始めてしまいました。
もちろんホームに彼を残したままです。ドアはその前に閉められていますから。車掌が非常ブレーキをかけるかなと思ったのですが、何事もなかったように列車は加速します。
たぶん先日の、大学生が列車にしがみついた事件もこんな風に起きたんでしょうね。
それにしても、センセイのように「ビールはサッポロ」と決めてかかっているのならともかく、清涼飲料水なら車内販売でも車内の自動販売機でも手に入るのに、何故彼はあんな無謀なことをしたんだろう。
さて、新潟へは明日移動します。
ご存知のように、センセイは国内ならたいてい列車で移動します。北海道だろうと九州だろうと鉄路が続く限り元気です。でも、鉄道が切れると途端に元気がなくなるので、鉄道のない沖縄※へはまだ行ったことがありません。
しかし、仕事とあれば話は別。飛行機にも乗ります。
金沢という場所は、関西へはともかく、東京へ出るにはとても不便な場所で、駅・空港間だと、金沢駅―東京駅間の所要時間が4時間ちょっとなのに対して、小松―羽田間は1時間弱。
飛行機はお金がかかるのが難点ですが、所要時間に関しては勝負になりません。もっとも、出発地・目的地間――要するに、ドア・トゥー・ドア――の所用時間だと、その差は意外に縮まって、今日の出張の場合なら、電車で5時間半、飛行機約4時間となるのですけどね。
今日は朝イチに講義の講義を終えてから出発したので、選択の余地なく飛行機。
子供っぽい西村センセイはこういう時は必ず窓側に座ります。旅慣れたオトナは通路側に座ります。国内線はともかく、国際線だと長時間乗っているので、トイレへ行くのが大変ですからね。
飛行機の窓は小さく、見える範囲は狭いけど、でも、見ているととても楽しい。
何よりも、眼下の景色が地図通りなのがとても不思議。(センセイは電車や飛行機に乗る時に地図帳持参で乗ることもあるのです)。
でも今日は、小松を離陸後、福井市上空あたりから雲海に突入してしまいました。
いつもなら、各務ヶ原、愛知万博会場(見えないけど)、浜松上空を通って、相模湾、東京湾と見ることができるのに。その代わりといっては何ですが、今日は名古屋上空あたりからずっと、雲の上に富士山山頂が頭を出していました。
着陸態勢寸前までそのカーブを微妙に変えながら姿を見せていました。
考えてみると、富士山の周囲をほぼ半周したことになるんですね。飛行機は、確かに速い。けど、何だかお腹がねじれる。
※ただし沖縄にはモノレールがあります。
■10月6日(木) 工大祭目前!! 巨大テントが出現しました!!
工大祭(大学祭)がいよいよ近づいてきました。
本館前の駐車場は使用禁止となり、今朝からテントの工事が始まりました。
いつもよりのんびりしているなぁーと思っていたのですが、夕方近くになるとご覧のように大きなテントが出現しました。
隣の建物と比べると、、一番高いところでは4階くらいの高さでしょうか。テントの頂上では、写真のように鳶(とび)職の人が何か作業をしています。
何度見てもものすごい高さでの仕事です。もちろん命綱をつけているんでしょうが、外側に落ちたら命にかかわります。
学内もざわざわしてきて、もっと様子を見ていたいのですが、会議があるので、明日は(めずらしく飛行機で)上京します。
■10月5日(水) 今日は何の日? ──店舗オープン2題──
以前お伝えしたアパート近くのローソンが、今日オープンしました。
6月にお伝えしてから店舗の工事は順調に進んで、程なく完成したのですが、ずっとそのままになっていました。
オーナーが見つからなかったのでしょう。でも、つい最近動きが出てきて、数日前からはご覧のように今日のオープンを告知していました。
朝早く寄ったので、どうやらセンセイが(ほぼ)最初のお客だったようです。
明らかに本部からの応援と思われる人たちが威勢の良い声で迎えます。
おにぎりを2個買ってレジ前に立ったのですが、名札を見ると、おぉ、オーナー!! おにぎりを持つ左手が震えています!!(実話)
ぎこちなくレジを打って、でもなかなか袋に入れられなくて、本当に緊張していらっしゃいました。
今日はオープン初日とあってお弁当コーナーなどは山盛り状態でしたが、ここは立地条件が良いので、たぶん適当なところに落ち着きながらもお店を続けていけると思います。
初老のオーナーさん、頑張ってください。で、お昼。
ふと気づいたのですが、今日は金沢の超有名店、チャンカレことカレーのチャンピオンもオープンする日!!
お昼は調理パン2個で済ませていたのですが、近くに用があったのでついでに様子を見ることにしました。
お昼過ぎなのに駐車場は満杯。さすがはチャンカレです。
たぶん写真の右手がお店で、左側1/3くらいはカレー工場だと思います。
食べてみたい気もするのですが、この頃は胃腸が弱くなって、油っぽいものは食べられないし、それにチャンカレは量が多すぎるので、今度調子の良い時に挑戦してみようと思います。
でも、何で今日、二つもオープンするんだろうと思っていろいろ考えたのですが......何故だと思います?
センセイの答は、今日が大安だから、です。どうでしょう?
■10月4日(火) 胸騒ぎ ──コミュニティFM局に出演しました──
一ヶ月ほど前のこと。
研究室の電話が鳴って、誰かと思ったら、野々市町および金沢市付近をエリアとするコミュニティFM局からでした。地域外の方のためにご説明しますと、このFM局には金沢工大も関係していて、局舎とアンテナは学内にあるのです。
で、用件は出演依頼。
毎週土曜日の午後に金沢工大、高専の教職員を紹介するコーナーがあるのですが、その番組に出てほしいというのです。固辞したのですが最後は押し切られて今日の出演となりました。
初めて訪問する局舎はイメージしていたものよりずっと大がかりで、ざっと見ただけでも10名弱のスタッフが働いていらっしゃいました。
CDの枚数もかなりのものです。収録前は何をしゃべろうかいろいろ考えました。
他の先生の録音──学内イントラネットで聴取可能なのです──もちょっと聴いてみたのですが、結局、他人のマネをしても無駄だということを悟って、何も準備せずに収録に臨みました。まぁ、結果的には授業のことや最近の学生の印象などを話したのですが、義理の伯父(京都大徳寺の前管長福富雪底〔ふくとみせってい〕和尚)の話になった時、嫌な胸騒ぎがしました。
あまり体調が良くないと聞いていたのです。いつものようにちょっと喋りすぎてしまい、用意した4曲の中から、「ダイヤモンド」(プリンセス・プリンセス)、「hamaebeth〜空と雲」(四人囃子)そして「Birthday」(sue-sue)──Tさん、放送させていただきましたよ──を流して番組終了。
1時間番組だったのですが、あっという間の収録でした。収録中は携帯電話をかばんの中にしまっていたので、研究室に戻って取り出すと自宅から伝言。連絡してみると、覚悟していた通り、雪底和尚が亡くなったとのこと。
今日の午後、衰弱死のようです。何度か二人きりで話したことがありますが、やはり高僧でした。特に目の前に見えるものを越えたものへの心のあり方には考えさせられました。
また会えると思ったのですが......。5月の師匠の逝去といい、今回の和尚といい、一流の人たちがいなくなってしまうのは悲しく、とても残念なことです。
■10月3日(月) 「ゼロキロポスト」 ──新潟県鉄道発祥の地の証明書──
先週末の帰宅はとても慌ただしいものだったのですが、その途中で、気になっていたものの写真を撮りました。
それが右の写真。中央下部にレールの断面図がありますから、鉄道に関係するものだとわかります。
その上は"o"(オー)ではなく数字の「0」。この場所が鉄道の原点であることを示しています。
場所はJR信越本線直江津駅の2番ホーム、駅舎の下です。
説明によると新潟県の鉄道として初めて直江津−関山(長野との県境付近)間で開業したのだそうです。信越本線や北陸本線は、北海道・東北と関西方面を結ぶかつての北前船を鉄道に置き換えたものです。
そのため、県境付近など難所が多いにもかかわらず、明治の異常に早い時期に全線開通しています。でも時代は移り変わり、信越線は長野新幹線に取って代わられたためすでにズタズタになっており、北陸新幹線が数年後に開通すると、今度は長野ー直江津間の信越線と北陸本線のかなりの部分が第三セクター化されることになります。
このゼロキロポスト、特急「北越」だと6号車禁煙自由席の前から2/3くらいの左側座席で見ることができます。
昨日土曜日の夜、金沢から新潟へ向かう電車に乗っていて、あれっ?と思いました。
直江津を過ぎて次の停車駅に着く前に上越市潟町区大潟(旧東頸城郡潟町大潟)を通過するのですが、そこにあるスーパーの看板が変わっていたのです。ご存じのように、どの町も中心部の商店街は閑散としています。車で行くのに便利な郊外のスーパーにお客が流れているからです。
で、旧商店街はどうするかというと、商売を続けたかったら郊外にお店を構えたり、ライバルであるスーパーの中にテナントとして入ったりしています。
でもこの潟町(大潟)と、隣の柿崎町の店主達はとても頑張って、自分たちで郊外にショッピングセンターを出したのです。ホントにすごいことだと思います。
スーパーの強みは何でしょう?
いろいろあるでしょうが、一つは、商品を途中の流通経路を省き、かつ大量に仕入れ、それを効率的に各店舗に配送することによって、低価格で商品を提供できることだと思います。
だとすると、さっきの地元商店街連合は大量仕入、大量販売がむつかしい──店舗の数が少ないから──ということになります。実際、潟町も柿崎町もスーパーに押されて、経営的にはとても厳しかったようです。
センセイはふだん新潟にいないので、詳細については知らないのですが、大潟ショッピングセンターについては、中心となるその経営母体が行き詰まったと報道されていました。
ずっと心配になっていたので電車の車窓から看板を見ていたのです。今日金沢に移動したのですが、今週は季節の変わり目で衣類の入れ替え等があるので、車でやってきました。
で、そのついでに、潟町ショッピングセンターに初めて入ってみました。
店舗の中心となる食品部門は新潟県西部(上越)に地盤を持つスーパー「ナルス」に変わっていました。
たぶん買い取ったのだと思います。成立の経緯からして当然なのですが、他のスーパーと違ってこのお店、旧商店街から引っ越してきたテナントの割合がとても高いのが特徴です。
普通ならクリーニングとDPE、花屋さんくらいかでしょうが、本屋さんやお菓子屋さんなど、たくさん入っています。場合によってはメインのスーパーと競合しかねないくらいです。確かに店舗全体の性格がはっきりしなくなるなどいろんな問題はあるのでしょうが、でも西村センセイ、このお店を見ていて、スーパーと地元商店街が共存する一つの良い例のように思えてならないのでした。
ところで、この県内第5位のナルス、新潟県中部(中越)を地盤とし、県内第1位の「原信」と合併すると報道されたばかりです。他店や、プラントなどの県外資本と闘うためには、止むを得ない選択なのでしょう。
でも、個人的にはこの大潟ショッピングセンターみたいなお店が続いてほしいなぁーと思っています。
あ、そうそう。
大潟ショッピングセンターに寄ったのは別な理由があって、金沢に着いてからのおつまみを買うためです。
ざっと売り場を一巡り──原信の標準的な店舗の構成になっていた──して、地元産の鯵(あじ)の刺身があったので、一パック買いました。
レジのお姉さんに教えてもらって氷を手に入れ、冷やしたまま金沢に運んで食べたのですが、とても甘く、美味しくって、もう大満足!!(東京では絶対に食べられない!!)あまりに美味しかったので、写真は載せないことにします。悪しからず。