2008年1月19日更新(2008年1月27日ページ移動。2012年9月20日写真削除)
■1月18日(金) おぉ、これが新しい大学かぁ。 ──金沢工大八束穂キャンパスを初めて訪問しました──
二日続けて青っぽい写真ですみません。(結果的にそういうネタになってしまったもので。)
お伝えしたように、金沢は昨日の後半から天気が回復し、今日は朝からきれいに晴れ上がりました。
予想通り今朝は相当冷え込んだようで、センセイは凍結した道路を、自転車でゆっくりと確かめながら出勤しました。さて今日は、専門課程の先生のお話を拝聴させていただくために、センセイらの研究室がある野々市(ののいち)キャンパスから、車で20分くらい離れた金沢工大八束穂(やつかほ)キャンパスを初めて訪問しました。
本当はもっと早く来るべきだったのですが。両キャンパス間は大学のシャトルバスが運行されているのですが、センセイの授業の関係でH先生に車を走らせてもらって──H先生、ありがとうございました──八束穂に到着。
おぉ、まだ学生はほとんどおらず、新しい研究所の建物が目立ちます。諸般の事情で今後、専門課程の学生の多くが順次、このキャンパスで学ぶことになります。
学生で溢れたキャンパスを想像するとともに、専門課程の先生方から、知的な刺激をバシバシ受けた、そんな今日の西村センセイなのでした。
大学って、やっぱり面白い。
■1月17日(木) 「ついにこの季節が来てしまった。」 ──金沢は一面の雪景色となりました──
今日の授業の記録──小さなカードでいろいろ回答してもらっている──を読んでいたら、「ついにこの季節が来てしまった」という一言に目が止まりました。
「中間試験の季節が」などと考えてみたのですが、やはりこれは、今朝の金沢の雪の季節のことでしょうね。早朝に目を覚ますと、とてもとても静か。新聞配達の足音もいつもとちょっと違います。
それなりの量の雪が降ったのです。本当は自転車で出勤したかったのですが、諦めて徒歩で出勤します。轍も足跡もない雪道を歩くと、早朝にゴミを捨てに出てきた人とすれ違います。
積雪は10cmくらいでしょうか。正直なところ、雪国にとっては大騒ぎするような降り方ではありません。
昨晩の天気予報は今朝の雪を正しく予測していたのに、金沢の人にとっては予想外の降り方だったようで、今年初めての本格的な雪に大混乱となりました。
始業時刻すれすれに到着する教職員もいらっしゃいます。大学が本格的に動き始める時間になると天気も回復し、時々晴れ間ものぞくようになりました。
こうなると雪はどんどん消えてしまいます。まだ地面の温度が高いのです。夜になってセンセイが帰宅する頃は交通量の多い道路の雪はほとんど消えてしまっていました。微かに曇っているのですが、どうも今晩は放射冷却が起きそうです。
路面はすでに凍結し始めているので、明日の朝は今朝のように雪ではなく、今度は氷で交通が混乱するかもしれません。あ、そうそう。
「ついにこの季節が来てしまった」と感じた学生さんは、たぶん雪の降らない場所からお越しになったんじゃないかと思います。
でもね。
雪が「敵」ではなくて、「お友達」だとか、せめて「あんまり好きじゃないけど、まぁ、目くじら立てるほどじゃぁ...」とかって捉えられるようになった途端、雪の意外な暖かさを体で感じることができ......大人になるのに、もうちょっと時間がかかるかなぁ。
■1月16日(水) 「FireWireはどこへ消えたんだろう?」 ──“MacBook
Air”は果たして「買い」か!? ──
アップルは本日、久しぶりの新型ノートパソコン“MacBook Air”を発表しました。発売は約2週間後だそうです。
業界紙はもちろんのこと、ご覧のように各紙(たとえば写真)も大きく取り上げています。((c))朝日新聞社
こういう話題づくりはさすが、アップルだ。アップルのサイトでもテレビCFや紹介ビデオ、あるいは写真を何点か見ることができます。一般紙でもこちらなどで、いろいろな角度から見ることができます。
そのMacBook Air、固体メモリー(「0スピンドル」)ディスクも選択できるなどいろんな特徴があります。
でもやはり最大の特徴は、その薄さでしょう。MacBookとほぼ同じ広さ(?)ですが、一番薄いところでは4mmしかないとか。一番厚い部分をとっても、世界最薄だそうです。
もちろんまだ実機を手に取ってはいませんが、曲線を生かしたデザインと相俟って、相当薄く感じると思います。
でも質量は1.3kgちょっとありますから、最近のモバイルパソコンより少し重く──例えばセンセイの松下CF-R2は1kg以下──、意外とずしっとくるんじゃないかしら。デザインは徹底していて、突起物その他は極力抑えられています。
DVDなどのディスクドライブを持たないどころか、メモリー増設も内蔵バッテリーの交換もできません!!
バッテリーについてはメーカーが交換するそうです。LED光源の液晶画面は横幅1,280ピクセルなのでワードやエクセルなどが使いやすいと思います。キーボードは標準サイズのようで、たぶん現行MacBookとほぼ同じようなものでしょう。
これで約23万円。固体メモリなら約39万円。MacBook Airは、果たして買いか!?
センセイの答えは、「う〜ん......ちょっと微妙」。
しばらく前から噂されていた通りの姿で登場したわけですが、「あ"...」と購入ボタンをクリックしてしまう、あの「色気」のようなものがイマイチ足りない。
確かに薄いけど、ずば抜けて軽量、というわけでもないし。0スピンドルは魅力だけど、通常モデルとの15万円くらいの差額を払ってまで買うだろうか。どこかの予算で買っていただけるのならすぐにお願いしますが、月給が全然上がらないこのご時世で、自腹を切ってまで......。
それにOS 9(クラシック環境)が起動しないインテル・マックだし。そしてもう一つ。
インターフェースを絞ったのは良いのですが、FireWireはどこへ消えたのでしょう?
センセイの感覚ではとても耐えられないことなのですが、でもCPU(MPU)をPowerPCからインテルにコロッと変えた──これでコアなお客を逃した──現在のアップルにとって、そんなことは取るに足らないことなのかもしれません。
■1月15日(火) 今日の金沢工大は「土曜日」!! ──成人おめでとうございます──
いつもならお腹を空かせた男子大学生で溢れているはずのお昼の食堂が、今日はご覧のようにガラガラ。
今日は火曜日ですが、土曜日の日程で授業を行っているからです。
金沢工大では月曜日と水曜日といったように、1週間に何回か同じ授業が繰り返されます。
忘れる暇をなくす(?)ためで、実際、週1回と比較するととても有効です。でも祝日や入試など大学の行事が入ると、必ずしも各曜日──最近は特に月曜日──の授業回数を揃えることができなくなります。
そこで時々、「ホントは火曜日なんだけど土曜日の授業」などという日を設定するのです。ところで、今日が「土曜日」なのには訳があります。お分かりになりますか?
ヒントは昨日の「成人の日」......。
大学生は2年生くらいで成人式を迎えます。
該当者の多くは全国各地の出身地に戻って式に参加し、夜はたいてい、久しぶりに再開した同級生で集まることになります。成人の日はお休みですが、その翌日はもう普通の授業。遠くの学生はとても戻ってくることができません。そこで金沢工大は数年前から、できるだけ成人式の翌日を授業の少ない土曜日の日程にしているのですね。
もしかすると、曜日の変更を不満に感じているしれない新入生の皆さん、実は来年の皆さんのための「土曜日」なんですよ。
■1月14日(月) 「自縄自縛」 ──DVDレコーダー、修理に出すのはけっこう大変!!
──
今日、自宅にいる間に居間に置いてある家族共用のDVDレコーダーを修理に出しました。でもこれがけっこう大変だったのです。
まず不具合の症状から。
家族用に買ったこのマシンの使い勝手がとても良く、すぐに金沢のアパート用に同一機種をもう1台購入したくらいですから、このモデルに基本的な不満はありません。
娘は説明書を読まずにゲーム機の感覚ですぐに使い方を覚えてしまい、アニメや連続ドラマをせっせと録画しています。「見ては消す」というのが基本的な、そして世の中の典型的な使い方。
でも連続アニメやドラマ──父親にはその面白さがわからない──など、残しておきたいものもある(そうだ)し、センセイが留守録したものをDVDに焼いておきたいものもあります。
で、DVDに移そうとすると......このマシンだけ、不具合が多発してしまうのです。特に高速コピーは一度として成功していません。
娘には内緒ですけど、DVDに移したつもりで元データを消去(!!)した後に不具合が発覚したこともあります。DVD-R部の不具合だと思うのですが、お察しのように、簡単に修理に出すことができません。
まず代替機を用意する必要があるのです。
今回はご説明したような事情で金沢に同一機種を置いてありました。そこで昨年末に車で金沢へ移動した際、金沢のマシンを自宅へ持ち帰り、チャンネルその他を再設定してこの日に備えていました。
修理に持ち込んで説明を聞くと、2〜3週間もかかるそうです。子供がいる普通の家庭で代替機がないとこれは辛い......。そしてもう一つ、HDD内の録画済データをどうするかです。
修理の窓口では、くどいほど「HDDのデータを消去するかもしれませんが」と念を押されただけでなく、その旨の説明を十分に受け、しかも消去を了解したことを証するサインを2回求められました。
今までなかったことです。もちろん機器の性質上、万一HDDに不具合があった場合はデータを消去するしかありません。
そして修理業者なら古いHDDの内容を新しいHDDへ(ホントは)データの移行が可能だったとしても、そのような対応は著作権保護や個人情報の観点からとても難しいのだろうということはよくわかるのですが。今回はDVD-R部分の問題なので、HDDをどうこうすることはないと思います。
それにたまたま、デジタルに不慣れな娘と家人は地上アナログで録画していたため、重要なデータは修理前にDVD-RないしはDVD-RWにコピー可能でした。でも今後デジタル放送に完全移行するとこの「コピー」が不可能になってしまい、今回のような、普通の人が普通に故障に出くわした場合などホントに悲惨なことになってしまいます。
ちょっと調べてみたらCPRMは日本だけの規格のようですし、アメリカでのデジタル放送はもっと使いやすいしくみになっています。
どうも日本のデジタル放送って、目先の利害調整だけに追われて、とても使いにくいシステムになってしまっているようです。
■1月13日(日) 「ホテル・ルワンダ」 ──衣類量販店の隅っこで、ちょこっとだけ考える──
今日の新潟は、雪こそたいして積もっていないものの、この冬一番の冷え込みとなっています。車で外へ出ると、ちょっと駐車しておくだけで雪で濡れた窓ガラスが再凍結してしまうくらいです。
それでも連休のせいか、人々の動きはわりと活発。
午後、低価格で有名な衣料品店に入ったのですが、かなりお客さんがいらっしゃいます。
センセイには見るものもないので、店内隅のベンチでお店の中やお客さんの様子を見ていました。お客の中心は小さな子供を抱えた家族か、そのちょっと前くらいの独身男女。あと、年輩客が少し。
店員はそれなりに教育されていています。お客の表情や着衣、持ち物を見ていると、不景気だ、原油高だといってもそれほどの暗さを感じません。
一世代前、この国はとても貧乏で、「肉」と言えば牛肉ではなく豚肉を意味していました。(マトンもあったけど)。
時々食べることができるその豚肉も、「上肉」「中肉」「並肉」という区分で、現在のような部位による区分ではありませんでした。センセイが育った環境が田舎だったせいもありますが、近所には綿ではなく藁(わら)を中に詰めた敷き布団を使っている家もありました。もう一つ前の世代になると、それぞれの立場で戦争に苦しまされた世代です。
その頃に比べれば、何だかんだといっても格段に生活は向上しています。
でも、楽しそうなお客さんの顔を見ていても、学生さんの態度を見ていても、若い先生の行動を見ていても、目の前のこと、自分に理解できることだけに関心が向いていて、ちょっと前の時代、ちょっと違う立場に置かれた人たち、離れたところにいる人々のことを考えることは──絶望的になるくらい──難しいんだろうなぁーって、思い知らされます。たとえば今晩、アフリカ・ルワンダでの悲劇的な人種問題を扱った「ホテル・ルワンダ」という映画がNHK BSハイビジョンで放送されているのですが、これを自分の問題として観ることができる人が、いったいどれだけいるのかと思います。(この映画は若い人たちの努力で、日本でも一般公開されました。その点は明記しておく必要があるでしょう。)
この瞬間だってこの国の中で、劣悪な環境の下で希望を持てずに働いている人はいるわけだし、そしてそれがどんどん増えているのですが。
もちろんこの衣料品店でのような、日々の生活が大切だというのは、大前提ですので、念のため。