2008年6月21日更新(2008年6月30日ページ移動。2012年9月20日写真削除)

──2008年6月第3週のニュース──

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6月21日(土) 大人は愉しい ──JR東日本全線(+α)3日間乗り放題で、12,000円!! ──

 今週末、急に出張が入ったのでJR東日本の「えきねっと」で新幹線を予約し、柏崎駅で特急券を受け取ろうとっしたのですが、駅員がなかなか発券してくれません。
 よく知っている方なのですが。

 カレンダーを確かめたりしているので、変だなと思っていると、「お客さん、会員パスが使えるんですが。12,000円の」。
 ......何だっけ。

 すっかり忘れていたのですが、昨年加入したJR東日本の「大人の休日倶楽部 ミドル」。

 会員は年に数回、期間限定でJR東日本全線+第三セクター線の一部、そして何と、函館までのJR北海道線や北陸地方のJR西日本線(!!)が乗り放題という切符を使えるのです。((c)JR東日本)
 12,000円という価格もさることながら、「乗り放題」「6回まで座席指定可」という言葉に悩殺されそうです。

 西村センセイ、もちろんこのパスのことは知っていて、6月16日〜29日という利用期間も手帳に書き込んであります。
 でも金沢工大はまだ、春学期が終わっていない!!

 それでも上手く使えれば金曜の午後に金沢から「トワイライト・エクスプレス」に乗って自宅脇を通って翌朝北海道入り。
 別料金を払って道内の未乗区間を乗れるだけ乗るか、函館をきちんと楽しんでから本州へ戻り、まだ行ったことのない北東北の一部や三陸地方をめぐって、日曜の夜に新潟の自宅へ戻る──翌日の月曜日は休暇をもらって自宅で休む──などと妄想を逞しくしていたのですが......。

 残念ながら今回は月曜までの仕事なので、結局この会員パスを使うことはできませんでした。

 次のチャンスは8月末と12月、そして来年2月。今度こそめざせ、北海道!!(Tさん、お元気ですか。ご無沙汰しています、)

P.S. 昨日の「ダビング10」の話題に関して、別な記事を見つけたので追加、補足しました。



6月20日(金) 「ダビング10」実施延期は、大手電機メーカーの対応遅れが原因!?

 報道(例えばこちら)によると、「ダビング10」が7月上旬から実施されることになったそうです。

 何度もお伝えしているように、ダビング10はDVDレコーダなどでのデジタル放送のコピー制限を緩和する措置です。
 本来は6月上旬に実施するはずだったのですが、直前になって、新たにiPodなどの録音録画機器の価格に補償金を上乗せする問題をめぐって権利者団体とメーカー側が揉め、延期になっていたもの。

 北京オリンピックも迫ってきたので、ユーザーの不利にならないように両者が歩み寄った、と伝えられています。間もなく放送波を利用して、ソフトウェアの自動アップデートが開始されることでしょう。

 ところが気になってちょっと調べてみたら、6月16日付のJ-CASTニュースに、「ダビング10延期の真相 大手電機1社の準備遅れのせい?」という記事(写真)を発見しました。((c) J-CAST)

 それによると、何とダビング10実施延期の真相は、ある大手メーカーのソフトウェアに不具合があり、その修正に時間が必要だったためだという「ウワサ」があるとのこと。

 そいうえば、センセイが以前読んだ記事の中に、実施延期は「“あるメーカー”と経産省が、ちゃぶ台返し」──権利者団体の配布資料に「ちゃぶ台返し (ノ-_-)ノ ~┻━┻」という表現がある!! ──というものもありました。
 ......“あるメーカー”って、どこだぁ?

 さらには、ソニーのBDレコーダを紹介した「小寺信良の週刊 Electric Zooma!」の最後に、「報道では、JEITA側が補償金を飲まなかったので、予定通りダビング10が始められないとする記事が多い。しかしそれ以外にも、ソニー以外のメーカーが、ソニー同様のソリューションが準備できるまで時間を稼ぎたいという思惑もあるのではないだろうか」という一節が......。
 「ソニー以外のメーカー」といったって、BDは他に、松下、シャープと三菱しか製造していないんだけど。

 もちろん本当のところはわからないのですが、でも「いかにもありそう...」という感じ。

 そして、もしそれが本当だったとしたら、日本の電機メーカーの技術力や、いろいろな意味での危機対応力は落ちるところまで落ちてしまったことになります。

 それにそもそも、放送のデジタル化は景気対策の一環として政府が主導権を握って進めたこと。
 けれどもその結果、生き残ったのは少数の大手メーカーだけ。社名に独創性を掲げている社など、それ以外の会社は存亡すら危うくなっています。

 そしてユーザーも権利者も、実は置いてきぼりのままに話が進んでしまっています。新しく利益を獲得したのは、“B-CAS”カードの会社など、ごく一部だけではないでしょうか。

 この件に関しては結局、誰も相手の立場をちゃんと考えられない状態になっています。先日ご紹介した無時間性の罠にはまりこんでいます。

 オトナがこうなのですから、若い人に「君たちはこうあらねば」と言ったって、そりゃ伝わりませんよ。

【6月21日追加・補足】
 5月26日『日経新聞』のサイトに「ダビング10『複雑骨折』・経産省は何をしているのか」という記事が載っていました。
 その最後、「意見が割れる家電メーカー」という部分に、「複数の筋からの情報によれば、数社の家電メーカーは、補償金の対象拡大について権利者側と合意して予定どおりダビング10を始めたい意向という。これに対し一部の家電メーカーは、対応機器の生産が間に合わないなどの事情もあって、ダビング10の開始を1カ月遅らせたいようである」という記述があります。

 なお「ちゃぶ台返しのあるメーカー」の件、必ずしもBDレコーダメーカーではないかもしれないことに気づきました。録画機能付のテレビだと、録画済番組をHDD等を用いてコピーする場合は、ダビング10が関係するからです。



6月19日(木) 木々の記憶 ──試験監督中にセンセイが観ていたもの──

 昨日、自分のクラスの試験監督をしていて、あれ? と思ったのが右の風景。(もちろん監督中にではなく、後日撮影しました。)

 センセイが最初に研究室をもらったのはちょうど20年前のこと。
 国際基督教大学(ICU)の外れにある、N館(自然科学棟)3階、北向きの小さな部屋でした。

 緑に恵まれたICUの中でもN館は別格。
 すぐ近くに実験林が広がっていることもあって、とても東京都内とは思えない静けさです。

 研究室の窓の外も、一面のヒマラヤ杉と少しの松ばかり。建物はまったく見えません。
 今ごろは梅雨の時季で、毎日毎日、降っているのかいないのかわからないほどの細かい雨か霧が、ヒマラヤ杉のすぐ上まで迫ってきます。

 でもこうやってみると、金沢工大もキャンパス中央部は、かなり緑が多い。

 長い目で見たら、きっと、コンクリートよりも緑の方が人間を育てるんだろうなぁー。



6月18日(水) 西村センセイ、粉太製麺の「月見山ぶっかけ」を食べながら、時間的存在について考える

 金沢工大は3学期制なのでもう学期末。今日も午前中はセンセイのクラスの試験がありました。

 カンニングのできない試験だから立ち会うだけなんだけど、でも何だか妙に疲れてしまう......。(メールやお返事が遅れております。皆様、もう少々お待ちを。)

 午後も講義や会議があるので、お昼はとにかくパワーをつけるために、以前ご紹介した「粉太(こた)製粉」といううどん屋さんへ。

 粉太製粉、最初に食べたのは温かいうどんで、麺の強さに出汁が負けてしまっているという印象だったのですが、その後「しょうゆ」──生醤油を少しかけるだけ──を、そして今日、「ぶっかけ」(「月見山ぶっかけ」)を食べてみるとずいぶん感じが違います。
 センセイにはまだ麺が硬すぎるのですが、「これが本来のバランス」という感じ。

 うどんをゆっくり味わいながら、本当はもう一つの理由で疲れているのだということを悟ります。

 このところ、ある学生さんと何時間も何時間も話し合っています。
 その人は「ここは自分の居場所に相応しくない」と言います。本来の自分を、そして居場所を探しているのだそうです。

 最初はそうかな、と思って聴いていた──そういうケースは割とある──のですが、やがてあることに気づきました。

 昔のことを聴いていると、本当に本人が言う通りなんだろうか、と思えてきたのです。
 保護者の説明ともずいぶん違う......。

 ここでやっと気づいたのですが、その人は無意識のうちに自分自身を正当化しているんですね。
 しかも今現在の自分についてだけでなく、過去まで遡って「書き換えて」いるんですね。もちろん本人は気づいていません。

 かつてS.フロイトが精神分析の過程で見つけた現象が、センセイの目の前で起きているのです。

 自分の原点を書き換え、現状を書き換え、その上で「本当の自分」を探すことなんてできるでしょうか。その人は時間的存在としての自分を消去し、無時間的な理想の自分を見いだそうとしています。

 もう一つ気づいたことがあります。「自分は今までこれだけされているのだから、同じ量だけしてあげなければいけない」という主張。
 もうお分かりでしょうが、ここでも時間が消失しています。

 私たちは子供の頃から誰かの世話になり、やがて次の世代を育てていきます(たとえ血のつながりがなかったとしても)。

 その時にする世話や、もらった嫌な思いを「量」ではかることはあまりしません。仮に量(はか)ることがあったとしても、それを与えてくれるのは前の世代であり、渡すのは次の世代へ、です。
 つまり私たちは時間的にも関係性の面でも、何となくぼんやりとした、でも何となく中心(=自分)を持つ存在なのですね。

 ところが、そのもやもやとした関係性を剥ぎ取り、「原点はどこだ」と叫びながら探せば探すほど、自分は見えなくなってしまうように思えます。
 少し前に流行った「自分探し」の行き着く果てでしょうか。

 え、じゃなんでその人につき合うのかって? まず、もちろん、仕事だから。

 でも実は、きっとその人の中に過去のセンセイ自身を見出しているなんじゃないか、とセンセイは考えているのです。

 まぁ、焦らずにいきましょう。かつてお世話になった教授がそうなさったように。



6月17日(火) 夫婦でE46に惚れ込んでいるんだろうなぁー ──妄想の大切さ(?)──

 当は昨日ご紹介するつもりだったのですが、八坂神社全焼という悲しいニュースが入ったので、1日ずれた話題です。悪しからず。

 新潟と金沢を毎週行き来していると、「あれ?」と思う場面がよくあります。
 でも移動手段が電車にせよ車にせよ、移動そのものが本来の目的なので、なかなか気になる場所をその訪問したり、確かめたりすることができません。

 その一つが富山県内某所、新興住宅街の一角にある瀟洒(しょうしゃ)な二軒のお宅。

 もうお気づきだと思いますが、手前のお宅の車庫にあるのは2台ともBMW。
 しかもいずれも通称「3シリーズ」(一世代前の“E46”シリーズ:右が前期型、左が後期型=センセイのものと同じ形式)というタイプなのです。

 かなり前からこのお宅には気づいていたのです。
 でも恐らくご主人が通勤に右の車を使っているのでしょう、なかなか2台揃ったところを見ることができません。
 揃っていても夜遅くだったりして、これまで写真を撮影できなかったのです。

 2台も所有していらっしゃるのですから、もちろんそれなりに経済的な余裕があるのでしょう。
 でもそれよりも何よりも、きっとE46にご夫婦で惚れ込んでいらっしゃるんだろうなぁー......などと妄想をたくましくしてしまうのです。

 あ"、センセイ、目の前に現物がなくても「妄想」してしまう能力って、とても大切だと思っているのです。

 だって、最近の学生さん、目の前のものに縛られてしまって、全然妄想できないんだもん!!



6月16日(月) 不審火か?! 柏崎で「えんま市」の晩に八坂神社が全焼

 夜になってから、とても残念なニュースが入ってきました。

 柏崎ローカルの報道によると、昨晩(15日)遅く、市内中心部にある八坂神社から出火し、神社が全焼したそうです。((c)柏崎日報社)

 新潟県内の有力紙『新潟日報』もほぼ同じ内容を伝えています。日報の続報によると不審火の可能性もあるとのこと。

 八坂神社は鵜(う)川の河口近く、焔魔堂からは1km強離れた場所にある神社で、7月末の「ぎおん柏崎まつり」の発祥の地。
 去年は直前に発生した地震で祭どころではなかったため、今年の祭に期待していた地域の方や関係者を考えると......。

 しかも15日の晩。

 何回かお伝えしている「えんま市」は6月14日〜16日ですが、14日は宵宮──だから午後だけ──で、15日が、そしてその夜こそが本番なのです。(16日はオマケ)

 地震からの復興の区切りとなるえんま市の日に、とても残念でなりません。



6月15日(日) 「都合により当分の間、休止いたします」の訳は...

 センセイは金沢との往復や出張のために、ほぼ毎週、JR柏崎駅を利用します。

 その柏崎駅前にというか、駅舎と繋がるように、観光案内所と駅前交番、そしてバスターミナルがあります。

 その観光案内所、ふと気づくと、「都合により当分の間、休止いたします」の張り紙が......。
 観光案内所の脇に、「詩・短歌・俳句ポスト」の看板と投稿窓口があるのですが、そこに張ってあるのです。

 ご存じのように、センセイは詩も短歌も俳句も、才能もなければ投稿したいという欲望も持ちあわせません。
 でも、「都合により...」という部分はちょっと気になります。

 おそらくこの施設、柏崎市と観光協会が運営資金を出し合っているのでしょうが、昨年の新潟県中越沖地震でそのいずれもが火の車。
 だから一番ありそうなのが「財政上の理由で......」。

 ところが最近、その理由──少なくともその理由の一部──がわかりました。

 何と、観光案内所が駅舎内の、切符売り場の隣に引っ越したのです。それもどうも、えんま市開催にあわせての移転らしい。

 まぁ、確かにこの後、海水浴シーズン、そして7月末の夏祭り(「ぎおん祭」)と、書き入れ時が続きますからね。

 ところできっかけとなった「詩・短歌・俳句ポスト」。

 どうも新案内所には見当たらないようなのですが......。


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