2008年5月10日更新(2008年5月18日ページ移動。2012年一部写真削除)
■5月10日(土) デジタル・オーディオ・テープの廃棄を開始しました
何度かお伝えしているように、西村センセイはここ数年、所有するAV資産(アナログテープや初期のデジタルテープ)のデジタル化を進めています。たとえメディアに問題がなくても、再生機器が修理の甲斐なく次々と寿命を迎えつつあるからです。
しかも代替機を購入しようにもフォーマットそのものが廃れてしまっているため、新しい機器は入手困難。冗談抜きで、メディア/フォーマット変換を急がなければなりません。
デジタル化が最も急がれるβビデオに関しては、幸いにも現行機と同じ物を入手できました。
βビデオは本数が多いため、作業はまだ完了していませんが、それでもかなりBD/DVD化は進んでいます。またβビデオを利用したPCM録音テープについては変換作業をすでに完了しています。
そこでβビデオテープについては、重要な物を除いて、すでに廃棄を始めています。そして、もう一つメディア変換を急がなければならないのがデジタル・オーディオ・テープ(DAT)。
何度かの修理によって比較的順調に変換作業が進んでいたのですが、最後の最後でDATデッキが、重要な内容を含む何本かのテープを読み取らなくなり、先月に入ってからはついに、どのテープも再生しなくなってしまいました。
幸いにも先月、中古の業務用機を購入することができたので、問題のテープも何とか救出に成功。これで変換作業をほぼ完了させたはずなのですが、作業は新潟と金沢で──しかもたいてい酔っぱらいながら──行っているので、変換し忘れがないか、イマイチ自信がありません。
新潟に持ち帰ったDATテープも、もともと約150本と数が多いし、ゴチャゴチャになってしまっています。そこで新潟に戻った今日、気合いを入れてDATテープを整理、点検しました。自宅のAVラックの下部、約1/3は機器ではなく、メディアの収納庫になっています。
このラックを購入した1991年当時、センセイのシステムのメディアはテープが主体だったので、CDよりむしろ各種テープなどの小物を多く収納できるようにしました(今後はBD/DVDが主体になるはず)。
メディアが新潟/金沢に分散しているため、未確認のテープが若干残っています。また講演の記録や教材用の素材など未変換のものが20本ほどあります。
しかし全体としては、概ね予定通りに変換作業が進んでいることを確認。そこで、週明けの燃えるゴミの日──柏崎市ではプラスチック類は「燃えるゴミ」扱い──にあわせて、重要性の低い物から廃棄することにしました。
またこの機会にオープンリールテープの一部も捨てようと思っています。10インチ(=25.4cm)もある大きな金属リールでも「燃えるゴミ」なんですよねぇ......。
ところで、こうやって客観的に状況を確認すると、未使用のDATテープや8mmビデオテープ、そしてDVビデオテープ──1本数千円もするラージサイズも何本か──が多いなぁ......。
申し訳ないことに、これらは未使用のまま廃棄されてしまうと予想されるのだけど。(ゴメンナサイ)βビデオとDATの変換を終えたら、次は8mmビデオとVHSビデオの変換作業にかからなくてはならないのですが、こちらは本数が多いので、果たしてどうなることやら。
この8mmビデオとVHSビデオの内容を将来をきちんと再生して残せるかどうかは、とても深刻な問題になるはずなのですが、世間ではあまり意識されていません。
残念ながらたぶん、多くの人が問題を認識する時には、もう救いようのない状態になっていると思われます。皆さんご自身の問題なんですよ、ホント。
■5月9日(金) 目の前に、あるじゃん!! ──小学生の一群から教えられました──
今日の午後、キャンパスの外を歩いていたら道路の反対側を歩く子供たちに出くわしました。身長や制服を着用している──金沢市内の小学校は制服──ことから小学校高学年であることがわかります。
人数は、ちょうど一クラス分でしょうか。ボッとしていた西村センセイ、やっとここで不思議に思うべきことに気づきました。
遠足の格好をしているわけでもなく、近所へ見学に行った帰りですから、この近くに小学校があることになります。
でも、あったっけ......と思ったら、おぉ、目の前にあるじゃないですか!!毎日のように通る場所なのですが、全然見えていなかったんですね。今までいったい、何を見ていたんだろう。
まぁ、この小学校は大きな川の向こうにあるため、センセイがいる場所から簡単に行けるわけではない──だから小学生は離れた橋を通って学校へ戻るところだった──のですが。
よく見れば、その手前には墓地もあるじゃないか......全然気づかなかった。西村センセイ、見ているようで何も見ていない(こともある)ということを、小学生の一群に教えられたのでした。
■5月8日(木) 「違和感」の正体 ──西村センセイが今日、遅ればせながら気づいたこと──
いつものように届くたくさんのメールに混じって、仕事のメールが一通。読むうちに、何だか居心地の悪さを感じてしまいます。何だろう、この違和感は。
少なくとも表面的には理詰めで、反論しにくい内容のメールなので、そこからほぼ自動的に「はい、わかりました」と答えることが強制されています。
でも何故だか得心(とくしん)がいかない。体にスッと入ってこないのです。
おかげで、他の仕事もストップ。(関係者の皆様、ゴメンナサイ)
例によってパソコンのメンテナンスなどの現実逃避(?)に走っていて、突然、理解しました。
このメールの送り主は、ご自分のことしか頭にないのですね。(それ自身は前からよく知ってたけど。)自分を基準にして世界を観てしまうのは人間の宿命。
ポイントは、自分が基準になってしまっている、ということに気づくかどうかです。
言い換えると、相手の言い分を(可能な限り)そのままちゃんと聞くことができるかどうか。学者にはこのメールの送り主のようなタイプの人がたくさんいます。
一見、相手の立場を尊重している──間違いなく本人はそう信じている──かのように見えて、実は鏡に映った自分の姿しか見ていません。この件に関しては早々に諦めてしまいます。
時々、「西村先生は諦めが早い」と言われます──しかもほとんどの場合、当の本人から!! ──が、そりゃそうです。貴方/貴女が、センセイが諦めてしまった理由をわかる日は来ないでしょうから。遅いお昼時、鬱々として外へ出ると、おぉ、日差しは夏のそれだ!! 生命力を感じさせる鮮やかなツツジも初夏をアピールしています。
その向こうでは土木系の学生が測量しているのですが......あれれ、何だかキャンパス内に人間が少ない。改めてチェックすると、駐車場も空きが目立ちます。
今日は平日なのに。西村センセイ、やっとここで気づいたのですが、今週後半は、いわば連休の延長なのですね。
曜日まわりが良く、まとまって連休を取れる年は、週明けから世の中は本格営業に入ります。
でも今年のように休んだのか何だかわからないような年は、週の半ばから仕事に入るので、連休明けであってもエンジンがなかなかかからないのですね。
もしかすると休講にしていらっしゃる先生もいるのかもしれません。カレンダー通りに授業計画を立ててしまったけど、ホントはもっと良く考えるべきだったかな、と反省してしまいました。
連休は終わり、金沢工大も今日から営業再開。
学生さんは休み疲れのようだし、こちらはかなり休息は取れたもののバタバタしているので、やはりイマイチ本調子ではありません。(後で、他の先生も同じだということに気づきました。)
授業と後始末と会議を終えて、スーパーに惣菜が残っているうちに大学を出ました。
西の空低く、三日月が出ています。
ふと気づいて撮影したのが右の写真。輝度──要するに明るくした──以外は何も加工していません。
よぉーく見ていると......見えてきませんか、月の暗い部分が。暗いけど月の丸い輪郭が見えるような、見えないような。
三日月ぐらいの月齢の時には、光っている部分ではなく、月の暗い残りの部分がボォーッと光って見えることがあります。
もちろん月が自分で光っているのではなく、明るい地球の光が月の暗い部分を照らす「地球照」(ちきゅうしょう)という現象です。
見えるかどうかは、地球表面の雲の状態などたくさんの要因に左右されます。条件に恵まれるとかなりはっきり見えます。でも今日はとても微妙。もしかすると明るい部分の輪郭から人間が錯覚して、円形(であるはず)の月の輪郭を作り上げているのかもしれません。
それくらい、本当に微妙な、今日の三日月なのでした。そうそう、ピンクフロイドに「狂気」という名盤があります。原題は“The dark side of the moon”、つまり月のこの暗い部分を指しているんですね。
■5月6日(火:休日) またしても、ユーザー不在 ──「ダビング10」導入延期が不可避に!! ──
新聞の朝刊を読んでいたら、朝日の1面トップは「iPodにも著作権料 機器に課金提案へ 文化庁」。iPodなど携帯型音楽プレーヤーに対する著作権料の上乗せ問題です。(ほぼ同内容がWeb上にあり)
電子機器の発達で音楽やビデオの複写が容易になったため、現在はMDなどのメディアに対して著作権料に相当する「私的録音録画補償金」が上乗せされています。
自分の演奏を録音したり、家族をビデオで撮影するなど、たとえ著作権が自分にあったとしても補償金を支払わなければならないという制度です。これをiPodなどにも拡大しようというものですが、メーカーの抵抗に遭って議論は進まないまま。
「今回もすんなりとは...」と思いながら読んでいたら、「抵抗するメーカーに対し、課金を求める著作権団体が『秘策』で揺さぶりもかける」(!!)とのこと。
へぇー。著作権団体の「秘策」というのが、何と、6月2日から実施予定だったはずの「ダビング10」の拒否!!
何度かお伝えしてきたダビング10ですが、確かに権利者団体の合意が得られなければ、実施することができません。実施が目前に迫って、本来はデジタル放送波でファームウェアのアップデートなどを行わなければならない時期。
でもそういえば、ダビング10の報道が最近パタッと止んでいます。日経BP社の報道(こちら(写真:((C)日経BP社)やこちら)によると、もう時間切れで当初予定通りの導入はほぼ無理なのだそうです。
メーカーにとっては4年に1度の商機となるオリンピックが迫っているため、多少導入時期を遅らせてもダビング10+補償金制度を飲まざるを得ないだろう、というのが権利者団体の読みのようです。もうお気づきだと思いますが、それぞれの立場はわからないではないものの、この議論、消費者やユーザーの視点が決定的に欠落しています。
要するに、カネ、カネ、カネ......。お金のことしか口にしないどこかの知事と同じで、我々が世代を越え、そして目に見えない文化の創造と継承の一翼を担っていることを忘れて──というより、たぶんそもそも理解していない──しまっています。
もちろん、文化を創り上げ、それを継承するのにお金はかかりますが、札束を積めば「文化」が買えると勘違いしているとしたら、もうお終いです。
だって、そういう人たちが次の世代を育てられると思います?個人的には複数の機器を用意するなどしているので、どちらに転んでもほとんど影響はないのだけれど、この件、最も被害を受けるのは、またしても機器に詳しくない老人など、社会的弱者なんですよね。
■5月5日(月:祝日) 確かに柏崎の鯛は美味しいけれど、でも、それだけじゃぁ...。
連休最終日のの混雑を心配した西村センセイ、今日のうちに金沢までの回数券と特急券を求めて柏崎駅へ。
他にお客はいなかったので、ついでに月末に出張する特急券類も買おうとすると、初めて見る駅員さんが発見に手間取っています。連休前に人事異動があったようです。
さほど複雑な切符ではないのでこちらからは発言せずに、周囲を観察していると、あれ?!ついこの間まで、確か東京電力柏崎刈羽原子力発電所だったか、大手企業(の当地工場)の看板が掲出されていた場所に、柏崎の海の幸を強調したディスプレーが掲出されています。
先日ご紹介した桜鯛のポスターと関係あるのでしょうか。帰宅して地元紙で調べてみると、これらの看板は地元の観光関係者が観光振興のために柏崎駅構内に設置したものだそうな。
全部で4種類だそうですから、センセイがまだ見たことのないものが狭い駅構内にもう一つあることになります。でも、ヘソが曲がっている西村センセイ、何だか素直にはポスターを応援できそうにありません。
確かに柏崎の鯛など、地場物は素材や刺身としては美味しいけれど、残念ながらお寿司は金沢の方がずっと美味。
金沢のように寿司の文化が育っているわけではないのです。また、中越沖地震で有名になってしまった(株)リケンの柏崎事業所など、結果的に成功したかどうかはともかく、地域の指導者はこれまで、それなりに農林水産業、鉱工業──当地はほぼ全国唯一の石油産出の地!! ──そして商業の、バランスを取れた発展を目指してきました。
「海の幸」だけだったら、日本中に同じような場所がたくさんあります。中越沖地震での風評被害対策の一環として海の幸(と安全さ)をアピールしたいという意図はわかります。
でもここは謙虚に、自分の長所短所を客観的に把握し、他にない良さを地道にアピール方が、長い目で見たらずっと賢明なのではないかと思うのですが......。
■5月4日(日:祝日) NHKが「星新一 ショートショート」を放送しています
暑い。今日の新潟はとにかく暑い!!
所用があったので家族で県内を移動していたのですが、今日の新潟は山越えの南風が吹き込んで、気温が猛烈に上昇しました。県内の最高記録は31.5℃だったそうですが、実際、318iの車外気温計でも30.0℃(0.5℃刻み)を確認。
面白いことに、少し離れただけで気温がぐっと低下し、23.0℃まで下がってしまいました。 恐らく地形の影響なのでしょう。さて、明晩までにお伝えしておかなければならない(?)情報があります。
ご存じの方もいらっしゃると思うのですが、NHKが星新一の作品を映像化して「星新一 ショートショート」(総合テレビ毎週月曜夜22:50〜23:00)として放送しています。((c)NHK)
テレビを見る時間があまりないので、最近の放送状況がよくわからない──すでに見た、という情報がある──のですが、調べてみるとパイロット版は、すでに昨年11月以降に放送していたようです。
サイトによると明晩(5月5日)は「殺し屋ですよ」他が放送されるそうな。知っている人はよく知っているし、(もしかすると)知らない人は全然知らない星新一ですが、「ショートショートの神様」として知られる人物、というか「ショートショート」と呼ばれるジャンルを開拓した人です。
高校時代に詳しい同級生がいて、文庫本を貸してもらって読むうちに、センセイもすっかりファンになってしまいました。どうも最近、星新一の人気が上昇しているらしく、公式サイトも今年の3月に開設されていました。
その性格上、映像化が難しかった氏の作品ですが、NHKのサイトによると「アニメやドラマなど多彩な演出手法を用いて映像化」とのことですから、かなり期待されます。