2010年3月20日更新(2010年3月28日ページ移動。2014年3月16日写真削除)
■3月20日(土) 東と西。食文化の分水嶺では、塩加減が難しい
心残りはあるものの、とにかく卒業生諸君を送り出し、急ぎの仕事に区切りをつけた昨日の西村センセイ、お供の冬物衣料とともに車で新潟の自宅へ。
今日の朝から家族で上京することになっているのです。走行距離が70,000Kmに近づいた318iはエンジン音も軽く、絶好調。一般道と高速道を半々ずつ利用して、今日の燃費は17.7Km/L。よく走る車だ。
途中、ちょっと気になることがあったので、新潟−富山県境の「越中境PA(下り)」で休憩しました。
何度もお伝えしていますが、センセイは新潟の出身で現在は金沢で勤務しています。新潟は基本的に地理的、文化的に東日本に属し、金沢は西日本側。
センセイは毎週、東西文化圏を切り替えながら生きているんですね。生物に欠かせない「食べる」ということ、つまり食文化もその一つ。要するに西日本は薄味の「出汁」の文化で東日本は濃い味の醤油。
特に麺類なんかは顕著です。越中境PAでは素うどん(かけうどん)をお願いしました。
以前富山特産の白海老を使ったかき揚げうどんを食べたのですが、かき揚げが載っていると本来の味からずれているかもしれないからです。少し待って届いたのが写真のうどん。皆さんはここからどんな味を想像するのでしょうか......。
東西どちらの食文化圏に属するかによって、イメージはずいぶん違うんじゃないかと思います。先ほど「西日本は薄味」と述べました。出汁は確かに澄んでいますが、実はかなり塩分を使っています。
他方、いかにもしょっぱく見える東日本の出汁は、色こそ濃いものの、意外と甘かったりします。だから写真を見て、西日本の方は「真っ黒で、しょっぱそー」と、他方、東日本の人は「何だ、醤油が薄いじゃん」と思うんじゃないかと思います。(あくまでセンセイの予想ですけど)
で、実際はというと、塩味の強い西日本の出汁に東日本の醤油が遠慮なしに入った感じ。要するに、とにかくしょっぱい!!
西村センセイ、麺類を食べる場合は相手に敬意を表して(?)、出汁ないしはスープをほとんど飲み干す──そしてまず間違いなく後から反省する──のですが、さすがに今回は一口だけ飲んで止めておきました。違った文化が衝突する場面では、予想し得なかった創造的で生産的な「出会い」が発生する場面に出くわすことがあります。でも少なくとも今回は、表面的には両文化のネガティブな部分だけが結合してしまったような印象を受けます。
ちょうど有名な「ドラえもん」で、のび太のお父さん「のび助」はスポーツ万能、お母さんの「玉子」は頭脳明晰なのに、のび太が両親の負の面を顕在化させたような、そんな感じ。でも実は、二人の間に生まれた一人息子の「野比のび太」はその名の通り、両親以上に他人が持つ本質的な良さを引き出す「のびのび」した性格なのです。
だからきっと、このお店の麺も......。(この続きがあるかどうかは、わかりません)
■3月19日(金) 今日は天気も学生諸君の味方 ──卒業式が行われました──
早朝にアパートを出ると、路面が少し濡れていました。昨晩、少し雨が降ったようです。お伝えしたように今日は卒業式なので、何とか天気が崩れないでほしい......。
アパート近辺はふだんと変わらぬ朝だったのですが、駐車場に車を止めて大学構内に入ると、局所的ではありますが、明らかにいつもと違う緊張感が漂っています。
教職員はまだ誰も出勤していないのですが、裏門とか校舎の出入り口とかに背広姿の男子学生がチラリ。研修先からお休みをもらって、今日の卒業式のために大学へ「戻った」のはいいけれど、安い高速バスを使って朝早くに到着したのでいる場所がなくて......という感じでしょうか。
もちろんアパートはもう引き払ってしまっています。そのうちに保護者と一緒に車で到着する卒業生も増えてきて、いよいよ卒業式開始。
かなり厳しい寒さが残るものの、この頃までには天気もすっかり回復して、絶好の日和となりました。2時間の式典を終えて学生諸君が会場から学部学科ごとに教室へ入っていきます。
1,600名もの卒業生なので、卒業証書は教室内で手渡すんですね。写真はその際に撮影したもの。左手にいるのは見送りに来た在学生諸君。女子学生は慣れない袴姿が目立ちます。
やはり、卒業生は表情が良いですね。こちらがお世話になった学生もどこかにいるはずで、本当はもっとゆっくりしていたかったのですが、急ぐ用があったので研究室へ戻りました。
ふと気づくと外は雨。人々は傘を差して歩いています。でもまぁ、大事な場面で降らずにすんだので良い方に考えましょう。今日は、天気も卒業生諸君の門出を祝っていたんです。きっと。
■3月18日(木) いつもより、ちょっとだけ遅い日の朝は...
今日は見たままのお話。
昨日はちょっとした行事があって朝から晩までよく働きました。
だから夜は美味しいビールを飲んでぐっすりと休み......となるはずが、仕事がちょっとうまく行かない部分もあったりして、反省、兼、ちょっとやけ酒。
そのために今日はいつもより少し遅く起床したので、出勤は小中学生の通時間帯と重なりました。いつもなら薄暗い時間に行動を開始するのですが、今日は周囲がすっかり明るくなっています。
センセイのアパートの前には田圃が広がっているのですが、その一画は畑に転用されています。
そこに菜の花が植えられていることに、今朝初めて気づきました。霙(みぞれ)まじりの天気が続くなど、北陸地方はまだまだ寒いので菜の花の黄色も線が細く、まだ凍(こご)えている感じ。
でもいくら寒くても、春はもうすぐそこまで来ています。金沢工大では今日、大学院の修了式──直接の教え子はいないので、西村センセイ、今回は欠席──があり、明日は学部の卒業式が執り行われます。
今日は雨が降ったりしたのですが、明日は天気も回復しそう。4年前、あんなに幼かった学生諸君をきちんと見送りたいと思っています。
【追伸】
先日お伝えしたWindows版ブラウザソフト“Safari”不具合の件、ご紹介したニュースへのその後のコメントによるととりあえず、WindowsでのSafari 4.0.5のトラブルは、
「編集」メニュー→「設定」→「表示」の「フォントの滑らかさ」を「Windows標準」にすれば、重いのと文字が欠けるのは直るみたいです。
ギザギザの文字になりますが、とりあえずそれで我慢するか、他のブラウザを併用するなどして、バグが修正されるまで待ちましょう。 [以上、原文のママ]とのこと。どうやら画面描画部分でのトラブルのようです。
もちろんさっそく試してみましたが、情報の通りでした。ただしこの状態だと、IEの6などと同じくフォントの線がとても読みにくく、加齢で目が弱くなったセンセイにはとても辛いものがあります。
早く修正版が出ないかなぁー。
■3月17日(水) 一段と美味しくなったプラッツのうどんの向こうには、謎の部屋が?!
昨日の続きを少しだけ。
横断歩道を渡ってから法人本部の幹部と別れ、本来の目的地である食堂「プラッツ」へ。春休みだし、11時を過ぎたばかりなので店内はガラガラ。
学生が数人いるだけです。めったに来ない場所なので何をどう注文したらいいのか良くわからない。それにそもそも、実はあまりお腹は空いていない...(センセイくらいの年齢になると「ペコペコ」という感覚はなくなります)。
朝早くからの仕事で心身ともに疲れ果てたので、ちょっと何かを食べてリフレッシュしたい、くらいが実態だったのです。そこで、前回「美味しいなぁー」と思ったうどんをお願いすることにしました。かけうどん(190円)でもよかったのですが、何か華が欲しかったのでかき揚げうどんを注文。
でも、かき揚げの準備がまだできていなかったので、センセイのために裏で揚げてくださったらしく、「熱いですよぉー」とのこと。ありがたや。会計を済ませようとすると、「味が新しくなったんですよね」。この時点ですでに、良い香りが周囲を支配していますから、期待は高まるばかり。
そこでまず、出汁(だし)を一口。......甘い。
前回も甘みを意識したのですが、それがより一層強くなっています。出汁そのものなのか、かき揚げに由来するものなのかはわかりません。
そもそも、金沢を含む関西圏のいわゆる「薄味」は、かなり塩分を含んでいるため、砂糖類を入れても変な味になりがち。
どうやったらこの上品な「甘さ」を実現できるのだろう。謎を抱えたまま──傍目からするとかなりぼんやりしていたのでしょう──プラッツを出ると、あれ?!
プラッツの入口近くには喫煙所があって、センセイはあの臭いが苦手ですぐに咳き込んでしまうため足早に避けていたのです。
でも今日はその奥に、初めて見る空間が......(実話)。煙草の臭いも薄かったのでその場所に踏み入れてみると、そこはご覧のように卓球場。ホントに知りませんでした。
写真左側にはコーチ(?)の方もいらっしゃいますから、部活動中なんでしょう。それにしても金沢工大、奥が深すぎる......。
■3月16日(火) す、すみません。勉強不足でした!! ──表と裏。二つの顔を持つ(?)新厚生棟──
今日も朝早くから出勤して働いたのと、アメリカで風邪をもらって以来、お腹の調子がイマイチなので、お昼前の妙な時間にお腹が空いて(?)しまいました。
ちょっと考えて、道路を挟んで向かいにある「プラッツ」へ。ずいぶんご無沙汰しているし。道路の横断歩道に近づくと、歩行者用の信号は青の点滅。無理して渡れないこともないのですが、今回は急ぐ旅じゃないので、安全な場所で待つことにします。
ぼんやりと立っていると、右側から目立たないジャンパー姿の人物が近づいていることに気づきました。よく見ると、おぉ、法人幹部のMさんではありませんか。
正月明けに駐車場でご挨拶して以来ということになります。話題は今日の天気──とにかく寒かった──から、すぐ脇で建設中の新厚生棟へ。
西村センセイ、新築中のこの建物に関して、最近気がついたことがあります。
以前ご紹介したように、センセイの研究室がある西側から見ると、ノッペリとした建物なのですが、東側──例えばこちら──から見ると、ずいぶん印象が違って、かなり凹凸(写真中央)があるのです。
この部分はメインストリートに面しており、学生諸君や地域の方々などお客様の「お迎えゾーン」なんでしょうね。しかしその一方で、教育施設としてはできるだけ多くの学生諸君を収容して昼食を供したり教員との懇談の場を提供する必要もあります。
つまり相矛盾しかねないいくつかの要素をできるだけ高いレベルで共存させなくてはなりません。設計者によるその答が、建物西側の「ノッペリ」と東側のアクセントなんでしょう。
......と、変わりかけた信号を横目で見ながら、隣に立った法人幹部に話すと、「あ、それ、学内広報誌に載ってたよ」とのこと。
す、すみません。勉強不足でした。
■3月15日(月) Windows版“Safari 4.0.5”に深刻なバグが存在する模様。アップデートは控えた方が賢明です
この週末、久しぶりにMacBook(White)をMacintoshとして起動──ちょっとややこしいですね──すると、自動でアップデートファイルのチェックが始まりました。
MacOS X標準のブラウザソフト“Safari”の最新版(4.0.5)が提供されているとのこと。説明をチラッとだけ読みましたが、理由がセキュリティだったので、ほとんど何も考えずに更新しました。Macにはウィルス対策ソフトが入っていないので、欠陥を突かれないようにファイルを最新のものにしておきたいのです。
もちろん何の問題もなく作業は終了。西村センセイ、金沢へ移動してからWeb上でこの更新ファイルの報道に出くわし、Mac版Safariを更新したことや、「Windows版も更新しなくちゃ」と考えていたことを思い出しました。(情けない)
トロいIEと違って、Safariは速いし、ブックマークの順番や階層をそのままWin-Mac間で完璧に共有できるので、西村センセイ、現在は両OSでのブラウザの主力としてSafariを使用しているのです。読者のコメントがちょっと引っかかったのですが、記事はブラウザの脆弱性を報じていたので、Windows版のSafariもアップデート。
インストールは問題なく完了し、ちょっと使ってみたのですが、もちろん問題は......あれっ?!
起動直後はともかく、Safariでリンク先を数画面移動すると動作が異常に遅くなります。
それだけならともかく、画面全体がほぼ真っ白になったり、字が部分的に抜けたりします!!
プルダウンメニューも、ゆーっくりと上から下へ表示されるようになります。写真は金沢工大のホームページを開いたものですが、正常なのは左側のメニューだけ。
正面から右側のコンテンツはほとんど表示されていないし、中央部の文字も櫛の歯が欠けるように欠落しています。
そのうちブラウザだけでなく、OSそのものがトロトロしてきました(終了のダイアログを表示し、「キャンセル」をクリックして復帰すると、画面は元に戻ることを発見しました)。
こうなるとたいていの場合、右側の表示が出てSafariは「落ちて」しまいます。再起動しても症状は改善されず、まったく実用になりません。
センセイの環境だけなんだろうかと思って改めてニュースを読むと、こちら
windows対応のほう終わっている。
落ちる、遅い、文字欠損・・・
どうにかしてほしいものです。Windows版4.0.5は使い物にならない。
とにかく遅い。使えない。
そのうち修正版が出るだろう。や、こちら
遅くなったり、不安定になったり、文字が欠けたりするバグがあるから早く直して! [以上、原文のママ]
と、Windows版は散々な評判。
どうやらかなり深刻なバグがある──どうしてこんな完成度の低いものを提供しているんだろう──ようなので、Windows環境でSafariをお使いの皆様、更新は避けた方が賢明です。
大きなトラブルなので、遠からず更新ファイルが提供されるでしょうから、それまで待ちましょう。ところで、この件に関するWeb上での読者のコメントや賛同はごく僅か。
Mac版はともかく、Windows上では、どうやらごく限られた人しかSafariを使っていないようなのです。トホホ。
■3月14日(日) 戻ったキャンパスで一番変わっていたのは、梅の花
今日は昼過ぎに車で金沢へ移動しました。金沢でちょっと車を使わなければならない理由があるからなのですが、この機会に冬物の衣類を春物に入れ替えようと思っています。
ホントは柏崎産の美味しいお米も運ぼうと思っていたのですが、いつも利用していたお店が閉店したこともあって、今回は買い損ねてしまいました。
う〜ん、後で電車で運ばなければならなくなるかも......。(お米は重いんです)車が少なくなる夜間に走行しても良いのですが、視力が落ちているし、体調もまだ万全ではないので、十分に余裕を持って出発。もちろん安全運転で100Km/hを厳守。
軽自動車にも抜かれますが、気にしません。そういえば富山県内で、3台のポルシェが200Km/hくらい(?)ものスピードで疾走していきましたが、正直なところドイツのアウトバーンなんかと違って、日本の高速道路はあまり路面状況が良くない場所も多いので、冗談抜きで危険だと思います。
3時間弱かかって無事に金沢へ到着。本日の燃費は、天気が良くて湿度が低かったため、途中でエアコンをOFFにしたこともあってか、17.3Km/L。
相変わらずの318i。この信頼感こそが満足感の源泉なのです。荷物をアパートに降ろし、所用を片づけてから大学へ。学期も、入学試験──今日の昼間に最後のものが実施されていた──も終わっているので、キャンパス内に教職員はほとんどいません。
ふと気づくと、道路を挟んだ向かいのキャンパス、ロータリーの梅が咲き始めていました。
アメリカへ出発する前はまだ固い蕾だったと思います。出勤途中に白梅が何本かあって、3月上旬からそれが咲き始めていたので、キャンパス内の梅が気になっていたのです。
センセイらが不在にしていた1週間くらいの間に季節は、少しだけ、でも確実に進んでいたんですね。写真の奥は、何回かご紹介している新厚生棟の建築現場。アメリカから戻って確認すると外装工事が急ピッチで進んでいました。
この週末はさらに、現場を足場と青いネットがぐるりと取り囲んでしまい、中の様子がちょっとわかりにくくなっています。金沢工大は今週後半に大学院の学位授与式と学部の卒業式が執り行われます。
修了/卒業生諸君は、この新厚生棟の全貌を見ることなくキャンパスを後にするわけですが、その分(?)、少しずつ緑が戻ってきたキャンパスの木々と梅の花が、彼ら彼女らの門出を祝福することになります。