2012年5月26日更新(2012年6月3日ページ移動。2015年11月3日写真削除)
■5月26日(土) どこかで逢ったことがある学生だなぁと思ったら... ――北大での学会に参加しています――
もちろん、そんなこと絶対にないのです。だってセンセイは、北海道大学で開かれている学会に参加しているのですから。
発熱こそないものの、風邪で咳とは止まらず、今日は涙なくして語れない状況。それでも仕事は仕事。学会にはきちんと参加し、お昼を迎えました。
幸いにも今日は土曜日なので、会場すぐ脇の「北部食堂」が営業中。要するに、教養部の食堂ですね。入る前から感じていたのですが、今日はほとんど講義はないようなのに、付近を学生さんが行き来しています。
どうやら部活動、サークル活動関係者らしい。その学生諸君が、どこかで逢ったことが......そんなわけないですよね。でも、とても懐かしい感じ。
首都圏私大の一部学生のように、見栄ばかり競っているわけでもなく、都内国立大学の、「俺は頭がいいんだぞぉー」という文字が彼(/彼女)の額に書いてある感じでもない。
かといって、地方国立大学の、人は良い――この点は北大も共通――のだけど、世間知らずで、しかもそれを意識しているからこそ生ずる自信(自己肯定)のなさとも違う。要するに、まだあまり洗練されてはいないけれど、少しずつ大学生になった新しい自分を発見しつつある、そんな肯定的な印象。
どこでこの風景を見たんだっけ、と、ずっと考えていたのです。でも何のことはない、センセイの母校、国際基督教大学の学生諸君と良く似ているんだということに、やっと気づきました
こういう環境で多感な4年間を過ごしたら、絶対違うよなぁー......ゴホゴホ。というわけで咳と鼻水が止まらないので、予約していた懇親会もキャンセルしてホテルへ戻ります。
明日の発表、ちゃんとできるだろうか。今晩はとにかく早く寝てしまい、早起きして未完成のプレゼンファイルを仕上げることにします。
お休みなさい。
■5月25日(金) 上野発札幌行夜行寝台特急「北斗星」。今晩のお供は、富山産白えびの唐揚げ!!
というわけでセンセイは現在、何とか札幌にたどり着いています。「何とか」というのは、この間、結構大変だったのです。
まず西村センセイ、どうも風邪を引いてしまったらしい。大学で仕事を片付けている時から変だなぁーと思っていたのですが、とにかく喉がガラガラ、ひりひりします。
異常な発熱はまったく見られないのですが、体がバラバラになりそうな感じ。今晩は早めに北斗星に乗り、夜更かしせずにおとなしく寝ようと思ったのが......来ない。寝台特急が入線してこないのです。実は昨晩の上野駅はかなり混乱していました。
京浜東北線で人身事故が発生してダイヤが乱れ、他社線への振替輸送を実施したほど。そしてセンセイは知らなかった――忙しくて調べている時間がなかった――のですが、昨日未明に東北北部太平洋側で大きな地震が発生し、上りの北斗星は何と、7時間遅れで到着!!
それが折り返して札幌行きとなるため、車内整備のために大幅に遅れて出発するというのです。結局、1時間遅れて発車したのですが、この間、暑いんだか寒いんだかわからない上野駅13番線ホームで長時間待たされることになりました。
でもまぁ、とにかく乗車してしまえばこちらのもの。発車前には荷物を片付け浴衣に着替えて、すっかり晩酌モード。
今晩のおつまみは、金沢駅のスーパーで買ってきた白えびの唐揚げ。これだけ入って300円。
白えびは富山湾の特産品ですが、なかなか食べる機会がなく、目にしたとたん、思わず手を伸ばしてしまいました。窓の向こうでは帰宅客で満員の東北本線各駅停車が出発を待っています。ちょっと申し訳ないなぁー。
やはり調子がイマイチだったようで、すぐに眠ってしまいました。でも眠りが浅く、4時半に目が覚めてしまいました。北斗星はまだ青森の手前、野辺地駅を過ぎたところでした。
列車は、さらに遅れを増しているのです。幸か不幸か、いつもならちゃんと見る機会がすくない青森駅や函館駅を確かめながら、1時間27分遅れで札幌到着。
予定より遅い到着となったし、やはり体調がイマイチだし、さらに発表原稿が全然できていないので、今日はおとなしくホテルで仕事をしてから、早めに休むことにします。
■5月24日(木) 百万石まつりの準備が進む金沢を後に、センセイは北海道へ!!
今朝も早くからご出勤。出発まで時間がないのです。
研究室でしかできない文献調査だとか、資料のスキャン――最悪の場合はデジカメで撮影してもいいんだけど――をこなして、2時間目は気合を入れて講義。
その結果はこちらから。講義を終えると急いで鞄の中身をまとめ、ひとまずアパートへ戻ります。もっとも、この途中で既に、研究室に忘れ物をしたことを思い出したのですが。
旅装に着替えて路線バスに乗車。ひとまず金沢駅へ向かいます。とにかくバスに乗り込んだので、やれやれこれで一安心。(実はこの後でハラハラさせられることになるのですが。)
やっと余裕ができたのでバスの窓から外を見ていると、街灯に提灯がぶら下げられています。6月1日〜3日に開催される「百万石まつり」の準備が進んでいるのです。
金沢駅前もご覧のような状況。観光に訪れた老夫婦が休んでいらっしゃいます。百万石まつりは、大名行列などがあって豪華絢爛......らしいのですが、センセイはたいてい自宅に戻っているので、白状すると、まだ参加したことはありません。
う〜ん、これから見ることがあるのかなぁー。兼六園もまだ訪れていないし。お弁当を買ってホームに出ると......来ない。乗車する特急「はくたか」が来ません。アナウンスによると「車庫で安全装置が作動し......」。
困った。これが上野駅で夜行寝台特急「北斗星」に接続する最終列車なのです。
これに乗れないと大宮駅で北斗星に乗るか、東北新幹線で北斗星を追いかけて乗車する――かつて一度経験した――必要があります。
ハラハラしていると、ぎりぎりのタイミングで特急が到着し、すぐに発車しました。というわけで、このページを更新している現在、センセイは順調に北海道へ向かっています。
もう少し北海道での滞在期間が名がければ、お世話になった人にご挨拶するとか、いろいろできるのですが......。
でもまぁ、とにかく、行ってきまーす!!
■5月23日(水) それは絶対に、ない。 ──今日は写真がない理由──
今日は撮影できなかったので、写真はありません。なぜなら、「それ」はスーパーの店内に存在したからです。撮影の了解を得ようにも、近くに店員さんがいらっしゃらなかったのです。
今日は朝から仕事と会議と講義と打合せと会議と仕事が続きました。いつもより少し遅くなってからやっと仕事に一区切りをつけることができたので、スーパーへ向かいます。
まだお刺身が、それも地元輪島産の鯛が残っていました。ラッキー!!買い物籠に詰めて少し移動すると、おぉ、好物のホタルイカが残っているではありませんか。気持ちが揺れたのですが、産地表示を見ると、兵庫産。
兵庫県の方には申し訳ないのですが、やはり富山産じゃないと......あれっ?!別なパックが、あります。産地は......「滋賀産」。
それは絶対に、ない。
■5月22日(火) 昨日とほぼ同時刻の、「さぁ、これから暑くなるぞぉ」
今日は見たままを、手短に。ほぼいつもの時刻に目覚めて......烏が鳴いています。
支度を整えてアパートのドアを開けると、動植物や人々のザワザワした気配が伝わってきます。
やはりこれこそ、普通。奇妙ですが、日食が起きた昨日の朝は、日食が始まる前だったにもかかわらず、この感じがなかったのです。
何だか色のついた無音の白黒映画(?)を観ているような、そんな感覚。でも今日は違います。光も、色も「いつも通り」。緊張感がまったく感じられません。
写真は昨日とほぼ同じ時刻、大学の裏で撮影したもの。色の具合が全く異なります。
あれが幻だったんじゃないかと思えるほど。木々から「今日は暑くなりそうだぞ」という声(?)が聞こえてきそうです。
もっとも実際には、今日はそれほど暑くならなかったのですが。
■5月21日(月) 猫が不審な行動を取り、鳥がほとんど鳴かなかった今朝の金沢
明け方までに何度か目が覚めたのですが......違う。
「静か」なのです。特に鳥の鳴き声がまったくしません。今日は生ゴミの収集日でなので、いつもなら夜が明けないうちからカラスがお互いに呼び合ってうるさいのに。
これから起こる日食──金沢は部分日食──と関係しているのかどうかはわかりませんが。北陸地方では冬に似たような現象が起きることがあります。それは雪が降り積もる日の朝。静かに降る雪は、音をほとんど吸収してしまい、深い静寂をもたらすのです。
要するに、静かな冬の朝は雪が積もっているということ。身支度を整え、いつもの時刻にアパートを出発しようとして、自転車の目の前にちょっと太めの三毛猫.....少し挙動がおかしい。
鈴をつけた飼い猫だから人間を怖がらなくても不思議ではないのですが、何だか行動がおかしい。「どこがどのように」と尋ねられると困るのです。
でも、おかしいものは、おかしい。猫を避けて自転車を走らせたのですが、やはり周囲の様子が変です。動物から虫に至るまで、いつもの生命力に溢れた息づかいが感じられません。
早朝、人間が本格的に活動を開始する前の大学近辺は鳥たちの天国です。雉(きじ)のような比較的大型のものから鶯、あるいは最近あまり見なくなった雀まで、その鳴き声を競っています。
けれど今日は違います。聞こえてくるのは車の音だけ。異様な静けさがキャンパスを支配しています。もちろん鳥がまったく鳴かなかった訳ではありません。でもそれは、自分の存在を確認するかのような、ポツンとした鳴き声。
いつもならその鳴き声へのお返事があって、うるさいくらいなのに。大学に到着し、あれこれ用を済ませてから、日食が最大となる直前に撮影したのが写真。
現在ではデジタル処理でいくらでも加工可能なのですが、ほぼそのまま、できるだけ忠実に今朝の様子を再現しています。金沢では88%ほど欠けたので、かなり暗くなっています。雨雲が迫ってきた時くらいの暗さ。
でも太陽光線は、かなり低い色温度。黄色を強く感じます。対照的に、空を見上げると肉眼でもはっきりと、深く、青い......。
ヨーロッパの北側、センセイの経験だとハンブルクくらいの朝、という感じ。湿度も、気温も低く感じます。
とても日本とは思えない......。急いで1階に降ります。金沢工大関係者なら誰でも知っていると自動ドアを出たところで撮影したのが、次の写真。
この辺は木々が茂っていて、その、葉の僅かな隙間から入ってきた太陽光線がピンホールカメラの原理で欠けた太陽の形を映し出しています。
まったく予想外だったのは、これが室内でも起きていたこと。このドアの内側、あるいは何と、センセイらの研究室がある廊下でも、この欠けた太陽だらけ。
撮影テクニックがなくて申し訳ありませんが、実物はものすごい迫力です。あそこもここも、あっちも、さらには駐車中の金沢工大のバスの側面にも欠けた太陽。
黒ガラス越しではありましたが、太陽も見ました。記憶に間違いがなければ、1978年、大学生だったセンセイが新潟大学で開かれた学会のアルバイト中に見た部分日食以来です。
しばらくすると始業時刻が迫り、教職員や学生が集まってきました。それに合わせるかのように、そして朝起きたことは夢だったかのように、気温も、室温も上昇。鳥の鳴き声は終日イマイチでしたが、夕方には虫の鳴き声が戻ってきました。
ヨーロッパから亜熱帯の日本に無理矢理引き戻された、そんな時差ボケ(?)の、今日の金沢です。
■5月20日(日) 同じ本が何組も出てくる...。 ──自宅書斎の再整理を始めました──
お伝えしたようにセンセイは、まず自宅書斎に置いてあった使用頻度の低い書籍を廃棄し、研究室の本も実情に合わせて配置変え。さらに大学で使わなくなった資料を車で持ち帰りました。
となれば残るのは書斎の整理。でもこちらはそう簡単には進みません。特に先週末は時間がなかったし。
センセイの自宅には5ヵ所(+α)の本置き場があります。書斎とダイニングには壁一面が作りつけの本棚になっており、他の場所は既成の本棚が置いてあります。
これらをテーマ別、あるいは著者別に並べ替えるためには相当手間がかかります。それでも先週、今週とかなり働いた結果、写真のように空きスペースを確保することができました。
今日は作業途中のまま、時間切れで金沢へ移動したのですが、一つ気づいたことがあります。
同じ本が複数冊。しかも何組か。教科書など自宅だけでなく大学でも使う時は、「複本」と言ってわざと同じ本を複数確保しておくことがあります。
また自分の著作物なんかも、現在の出版状況ではすぐに絶版になる──トホホ──ので、数冊買っておくことがあります。さらに、ハードバックをすでに購入してあっても、それが文庫本になると解説の部分が異なるので、分かった上で購入することもあります。
問題はそういう本ではありません。「あぁ、あの本を」と思って購入したものが、すでに書斎にあったりするのです。
特に金沢工大へ移ってからは、自宅と研究室が離れてしまったのでチェックが不行き届きになりがち。現在は紀伊國屋書店の業務用発注システムで管理しているのでトラブルは激減したのですが、それでも本屋の店頭で購入したものが、すでに研究室にあったりします。
まぁ要するに、センセイの記憶力が相当低下している......ということなのですが。