2018年2月10日更新(2018年2月18日ページ移動。2019年12月29日写真削除)

──2018年2月第2週のニュース──

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2月10日(土) 新潟に戻ったセンセイを待っていたのはやはり、「雪掘り」だった...

 ...皆様お察し通りの展開です。

 今日は何としてでも、自動車で自宅までたどり着かなくてはなりません。幸いにも北陸自動車道は全線走行可能。ご存じのようにセンセイは高速道路が好みませんが、今日は必要に応じて躊躇(ちゅうちょ)なく利用するつもり。
 問題はむしろ、金沢市内の交通事情。

 特にアパート近辺の生活道路の路面状況と、本来の片側2車線が、崩れつつある雪の壁で1車線がになってしまっている幹線道路が心配です。昨晩は早めに就寝。

 夜中に何度か目覚めたのですが、最終的には朝5時半に起床。土曜日とはいえ仕事を持つ方も多いので、その出勤前に金沢の幹線道路を抜けたいからです。また早朝は気温が低く、雪が固まっているという理由もあります。
 身支度を整えて荷物を積み込み、エンジンを始動。

 フロントガラスが凍結しているので暖機運転を続けます。その間に、(くだん)の場所の状況を確認。昨晩より穴は深くなっていますが、こちらも慣れてきたのでこのまま出発することに。
 今回は、BMWの“DSC”というトラクションコントロールを信じて、1速(ロー)でゆっくりと進入します。

 幸いにも嵌ったり、車輪を空転させたりすることなく通過。さすがはBMW。う〜ん、これならセカンド発進の必要はないと、認識を改めます。その後は順調だったのですが、通称「山側環状」という幹線道路に入ると、道路脇が十分に除雪されておらず、1.5車線に。
 一部だけなのですが。

 こんな主要道でも、道路脇を除雪する除雪ロータリー車やモーターグレーダー(最初の写真)を使わないんだぁ。いろんな意味で、金沢は「雪に慣れていない」という印象を強く持ちます。
 軽自動車に追い抜かれながら、センセイは安全運転で富山県境への道路へ。

 この時点ではまだ高速道路に乗る必要はないと判断したからです。プラスだった気温はどんどん低下し、最終的には-3.5℃に。富山県内に入ると、道路状況は一変。富山県西部、特に砺波市は金沢よりずっと積雪があります。
 でも道路は完璧に除雪済。

 雪の扱い、雪とのお付き合いに慣れているのです。

 富山市付近は雪が少なく、まるで何事もなかったかのよう。ただし魚津市付近からは雪が深くなり、特に富山県東端の朝日町は初めて経験する積雪でした。地域の方にとっては、大変だっただろうと思います。
 それでも走行には何の問題もなく、順調に新潟県内に入ります。

 新潟県西部「上越地方」は、この地域にしては雪が少な目。ただし自宅のある柏崎市に近づくと急に雪が深くなりました。市内も惨憺たる状況。
 しかし柏崎では、生活道路にも最低1回は除雪車が入っています。

 この点は金沢とは対照的。ただしその引き替えとして、道路の両脇は高さ1.5mほどの壁ができており、そのままでは車の行き違いができません。
 これについては住民が協力してスペースを作ったり、車がお互いに譲り合っています。要するに、(大変な雪だけど)慣れている。

 実家から食材が尽きたとの連絡があったので、帰宅して荷物を置くと実家へ。どんどん積雪は酷くなります。幹線道路の国道116号線すら、場所によっては片側1.75車線くらいしか確保できていません。
 そんな中でドライブレコーダーが記録したのが写真。

 除雪ロータリー車+モーターグレーダーのペアで、道路脇の雪の壁を取り除いています。センセイはまだ、金沢市内でこの組み合わせを見たことがありません。
 積雪がどんどん深くなって、実家到着。

 実家前の道路には自動車1台が通行できるだけの空間しかありません。そこに81歳の母親がセンセイのために駐車スペースを作ってくれていました。まず、彼女を乗せて食料の買い出し。
 帰宅後は実家入口の除雪。

 両親がそれなりに通行できるようにしていたのですが、まったく不十分です。写真は2時間弱格闘した後に撮影したもの。

 今日は気温が上昇して雪も緩んでいる──実際には融解凍結を繰り返して、締まって重くなっている──ので、強い印象を受けないんじゃないかと思います。
 入口に積もっていた雪は最深1mくらい。その締まった重い雪をシャベルでサイコロ状に切り出し、入口両側の用水路に運びます。

 実家は、手前の道路から1.5mくらい高い場所にあります。つまり道路から、投棄した雪の山の頂上まで1.5m弱あります。
 雪国の苦労をどれくらい実感していただけますでしょうか。

 除雪後にお茶を頂いていると、信じられないことに昨日、あまりの大雪に家屋倒壊を懸念した88歳の父が屋根に登って、玄関上の雪を取り除いたとのこと。
 ......確かに。

 本当は家族および両親のために、もう少し自宅に留まってサービスしたいところ。でも明日以降、天候が悪い方に変わりそうなので予定を変更して金沢へ移動するつもりです。



2月9日(金) 青色と柿色 ──野々市市コミュニティバス「のっティ」中央ルートは、大雪のため運転休止中──

 大雪ネタは今日が最終回(のつもり)。なぜならセンセイは明日、新潟の自宅に帰宅するからです。

 でも金沢を離れるためには、溜まりに溜まっている仕事に区切りをつける必要があります。それに今日は午後から、立場上の会議で説明する必要があります。
 自動車も考えたのですが、やはり徒歩でご出勤。

 片側1.5車線の幹線道路は予想通り、長い渋滞になっていました。ただし生活道路には徐々に重機が入り、除雪が進んでいます。
 費用は誰が負担しているんだろう。

 今回の降雪後、センセイは徒歩で出勤する際にちょっと遠回りのルートを選択していました。いつもの最短ルートが除雪されていなかったからです。
 でも今日は、ほぼいつもの経路。

 この場合、最後はキャンパス北東隅の出入口(写真)に出ます。やれやれ、と思ったセンセイは我が目を疑いました。出入口の向こう、大学脇の道路がまったく除雪されていないのです。
 ここは野々市市コミュニティバス「のっティ」の運行ルートなのに。

 調べてみると、野々市市内を4つのエリアに分けて運行している「のっティ」の中で、2ルートは今日から運行を再開したものの、金沢工大脇を走る「中央ルート」と「南部ルート」は運休とのこと。
 両者の違いがどこにあるのかはわかりません。

 午前中はあちこちと連絡を取りながらお仕事。お弁当を買いに出たついでに、大学の周囲を一周しました。今日は昨日のような快晴とはいかないものの、雲は薄く、陽射しもそれなりにあったのです。
 ご覧のようにどこもかしこも道路脇には雪の山。

 降った時はサラサラで軽い雪だったのが押し潰され、あるいは日光に融かされて重い雪に変わっています。気温も上昇。
 こうなると圧雪の表面は水と氷が共存しているような状態になり、とても滑りやすくなります。

 センセイの背後から、ちょっと賢そうな男子学生が接近してきました。ふと気づいたことがあります。彼の足取りです。

 雪が降り始めた頃の学生、特に新入生は、いかにも足元がおぼつかない様子で歩いていました。県外、特に雪があまり降らない太平洋側からの入学者も多いので、これは当然のこと。
 でも写真の彼はこの滑りやすい悪条件下を、着実に進んでいます。

 明らかに慣れている。

 北陸地方の出身でもともと慣れ親しんでいるのか、あるいは他県から入学して何回かの冬を経験したからなのか、それはわかりません。
 でも言えることは、人間、ちゃんと環境に適応できるということ。

 気合いを入れるためにセンセイにしては珍しく、豚の生姜焼きを頂いてから、午後の説明会に臨みます。その後は2時間ほど事務の方と別な業務で打合せ。
 微妙な内容を取り扱ったので、かなり疲れてしまいました。(事務の方のせいではありません)

 もう一仕事したら帰宅することにして、部屋の外へ出ると、西側の窓が赤い。慌てて部屋に戻ってカメラを手に、最上階へ向かいます。夕日です。
 大雪になってからの金沢は白一色。

 でもよく観察していただくと、雪の白色にも微妙な違いがあるのですが。でも昨日は空の青色を見ることができましたし、今日は夕焼けと、ちょっと歪んだ大きな太陽を見ることができました。

 少しずつですが、季節は確実に替わっています。



2月8日(木) 金沢は、幹線道路すら除雪できないんだ... ──西村センセイ、数日ぶりに車で外出する──

 金沢では大雪が続いていおり、このページをお詫びから書き始めるのを止めることにします。

 えーい、こうなったらとことん雪とつき合おうじゃないか、と覚悟を決めた訳ですが意外にも、それに合わせたかのように、少しずつ風向きが変わってきました。まずセンセイはというと、今日は休日。
 先月末から入試部長としての仕事に従事しているため、2週間近く新潟の自宅に戻っていません。

 家長としての仕事もあるし、両親その他の面倒もみなければならない。それに服用している薬も尽きつつあります。

 センセイが直接関係する入試業務は昨日まで。本来は昨日のうちに帰宅する予定で、今日は代休を頂戴していたのです。でも今回の大雪で帰宅を断念し、金沢に留まっています。
 まず、車が使えない。

 何回もお伝えしているように自宅周囲の生活道路がまったく除雪されていないため、幹線道路に出るのが難しい。しかも高速道路は、昨日の段階で砺波I.C.まで通行止め(現在は全線解除)。

 バスに乗って金沢駅まで行き、そこから電車で帰宅するという方法もあります。でも報道されていませんが、新潟県内は石川、福井以上の大雪。在来線が完全にストップしています。
 高崎まで出て上越新幹線に乗り換えても、長岡からの移動方法がありません。

 それに電車で帰宅すると実家への行く手段が断たれているに買い出しもできません。というわけで、予定を変更して今週末の帰宅を目指します。今日も午前中は雪。
 それでもお昼過ぎには晴れ間も見えるようになりました。

 節分、立春を過ぎているし、何より寒気が抜けつつあるので、日の当たっている場所では暖かさを感じます。まず車とその周囲を除雪。
 さて、どうしよう......。

 まず問われているのはさし当たりの予定です。自炊するにせよ外食するにせよ、昼食を含めた食材がありません。スーパーか、最低でもコンビニへ行く必要があります。
 また今週末に向けた行動案を立てるためにも、まず周囲の状況を客観的に観察する必要があります。

 というわけで、幹線道路に向けて出発。そこにはコンビニとファミリーレストランがあるのです。やはり最大の難関はアパートのすぐそば。何台もの車が同じような場所で駆動輪を空走。
 それが不規則に連続した深い穴になっています。狭い場所なので、回避不能。

 BMW 320i M Sportはスポーツカータイプなので車高が低く、脱出できるかどうか......。しかしその先は多少穴はあるものの、圧雪状態で安定してます。幹線道路の手前に、雪に埋もれている車が2台。
 奥の車は一昨日からここに放置されているようです。

 この頃になると、少なくとも昼食は外で頂く気分になっていました。近くにラーメン店があるのですが、塩分を考えると、ちょっと......。
 というわけで、駐車場を重機で除雪している様子を昨日目撃したファミリーレストランへ。10年ぶりくらいのはず。

 玄関付近が除雪されていないので変だなぁと思ったら、「悪天候のため臨時休業」とのこと。でもコンビニで何かを買う気分ではありません。
 雪道を確かめながら、そして運転するイメージを描きながら帰宅。

 ずっと迷っていたのですが、自動車での出勤を諦めた5日(月)から3日ぶりに車を走らせる覚悟を決めました。一つの理由は週末の帰宅に向けた習熟。
 もう一つは尽きつつあるビールの買い出し。

 後者は、コンビニなどで缶入りを買ってもいいのですが、やはり味が違うので。まず帰宅時のために、アパート前の道路を車で行き来して雪を踏み固めます。
 一度で道路に出ることはできませんでしたが、何とか乗ることができました。

 でも予想以上にパワーを消費しています。いよいよ正念場。深い穴が連続している場所にさしかかります。ギヤをセカンドにして、定速でそのまま通り抜けようと思ったのですが、やはり穴に捕まってしまいました。
 車を前後させます。

 前には上手く進めなくても、BMWのバックは非常に強力。FRなので、後進時は「前輪駆動」になるのです。何とか難所を通過。タイヤのゴムを飛び散らかすようなことはしませんでした。
 幹線道路へ出て、交差点を右折する時に、え"っ......。

 交差点内のゼブラゾーンに雪が積もっているのです。たまたまだろうと思って車を進めます。スーパーで夕食の惣菜を買い求めてから酒類量販店へ。
 周囲はやはり雪の山。

 空瓶置き場がなくなっていたのですが、店内に置いて欲しいとのこと。「外に置いておくと、すべてが凍ってしまうから」というのです。
 再び車を走らせて別な幹線道路(写真)に出ると、今日何度目かの、え"っ......。

 道路は片側2車線。除雪が進んでいないので1.5車線くらいになっています。

 歩道の状況はさらに悲惨で、道路右側の女性は踏み固められてできた、1人だけが通行できる高さ30cmくらいの「歩道」を歩いているはず。
 「歩道」が存在しない場合は、写真左側のように(場合によっては水が溜まった)車道を歩くしかありません。

 ただしここまではお伝えした通り。センセイが驚かされたのは、道路中央の雪の山。ここはまだ良い方で、場所によっては交差点から次の交差点まで連続して、雪山が存在していました。

 要するに金沢では、幹線道路ですらちゃんと除雪できていない、ということなのです。



2月7日(水) 金沢には、「みんなの生活道路」という概念がないんだろうと思う

 今日も大雪の話題から始まります。悪しからず。

 立場上の仕事があるので、センセイは今日も徒歩でご出勤。経路は十分考慮したつもりだったのです、やはり除雪されていない道路があったので、近くの太い道路へ出て、車道を歩きます。
 でも実は、ここすら除雪されていない。

 あまりの大雪で午後の別な会議はキャンセル。入試と毎日の雪かきで疲れているので、早めに帰宅することにします。それに、アパートに戻ったら今日も除雪。冷凍保存しているご飯以外の食材が尽きているので、少し遠回りして惣菜を買い求め、アパートへ戻ります。
 さて、どうしよう。

 昨日もこのパターンだったのですが、その後の経路選択を誤り、悲惨なことになりました。同じ失敗は二度と繰り返さない(つもり)。時間的にも精神的にも余裕があるので、ベストと考えられる道を選びます。
 ......で、途中までは良かったのです。でもある場所からまったく除雪されていない。

 全体に白っぽいのでわかりにくいかもしれませんが、写真手前から中央付近までは道路脇に住んでいらっしゃる方が自宅前だけをご自身で除雪していらっしゃいます。踏み固められた雪の高さは30cmくらい。
 自動車は走行できません。

 さらにその先は、歩行者が作った細い道しかない。もちろんセンセイもこの道を歩いて帰宅しました。政治のスローガンじゃないけど、「この道しかない」ので。
 でも頭を切り換えてみると、これは人々にとって極めて不幸な状況。選択の余地を与えられていないのですから。

 先を急ぎます。介護施設のワンボックスカーが車輪を空転させ、車輪のゴムを飛散させていました。運転していた女性は、「とにかく(車輪の周囲を)掘りましょう」。
 同じ思考パターンだ。

 これは武道で「居つき」と呼ばれる最悪の事態。周囲の状況を客観的に把握できず、しかも自身のこれまでの経験を生かすこともできない。
 部屋に閉じこめられた虫が、外への出口を求めてガラス窓に繰り返し頭をぶつけている状況。

 この道路は私道ではなく公道。でも確かに、○○さんと△△さんのお宅の前の道路でもあります。極論すると「○○さんのもの」。
 どうやら金沢市には、生活道路を公費で除雪するという概念は存在しないようです。

 移籍したばかりの頃から感じていたのですが、「金沢はあまり雪が降らないので、予算枠が設定されていないんだろうなぁ」と勝手に解釈していました。自宅のある柏崎市は予算も、人員も、そして機材も確保しているので。
 でも今回の大雪で、少し考えを変える必要があるんじゃないかと思っています。

 金沢には生活道路だって、たまたまここを通過したセンセイを含めた「みんなのもの」という概念が欠如しているんじゃないだろうか。そう考えると、これまで感じていた金沢の表と裏の顔を理解できる部分があります。
 ただし金沢の名誉を保つために、すぐに補足する必要が。

 金沢工大が位置し、センセイが住む場所は新興住宅地。犀川と浅野川に挟まれた本来の「金沢」とは別です。ご縁があってその旧市街地、しかもその中心地に自宅を構えた同僚のK先生によると、状況はまるで違うらしい。
 雪捨て場所が限られているという物理的な事情もあって、住民相互で連絡を取り、助け合いながら除雪しているとのこと。

 つまり「みんなのもの」。「公共の福祉」に通じる概念です。

 新興住宅地で起きていることは見かけだけが似た、そのなれの果てということなのです。



2月6日(火) 金沢の雪は75cm。センセイは金沢工大への移籍後、最深の積雪を経験しています

 毎日大雪ネタで申し訳ありません。でもこれが、現在の金沢で起きている現実なのです。

 昨日は帰宅して除雪およびサイトの更新後、意識して早めに就寝しました。翌朝何が起こるか、容易に想像できたからです。未明に目覚めます。外の様子を確かめる必要はなかったので、気配を探ります。
 ...遅い。遅すぎる。

 人々の行動が遅すぎます(ただしまだ5時過ぎではありますが)。センセイ個人は大雪の中、徒歩で出勤して9時に開催されるヘビーな会議に出席すればいいのです。昨日のうちに会議の準備を終えています。
 でも世の中は違う。

 電車で通勤通学する人もいるだろうし、自動車を使わなければならない人もいるはず。その気配がまったく感じられないのです。

 6時半に起床して最低限の身支度を整えます。防寒具を着て鉄製シャベルを手に、外へ出ます。アパート出入り口から前の道路までを除雪する必要があるはずなのです。
 ただし40cmくらいの積雪の中に、外から帰宅した住民の足跡があったことは想定外。

 隣家の主人が自動車を出そうとして身動きが取れなくなっていました。アパートの他の住人も出てきて、救出作業。ただしご主人は雪道に慣れていません。アクセルを踏み込むので車輪が空転。
 タイヤは煙を吐き、ゴムの破片がセンセイに当たります。(実話)

 駆動輪が空転するとその下に大きな穴を掘ってしまうので、車体全体がより一層沈み、雪の厚い板の上に乗り上げた状態になります。
 こうなるともう、車体全体を掘り出すしかない。

 主人は出発を断念して、車を自宅へ戻そうとします。これもまた大変だったのですが、帰宅後確かめるとその車はなかったので、何とかなったのでしょう。
 センセイは再度身支度を整え、徒歩で出勤。

 最初は割と調子良かったのです。雪国育ちなので、この程度の雪はどうってことありません。途中の交差点で撮影したのが写真。
 商用車が乗り捨てられています。

 周囲はきちんと除雪されています。積もった雪の量からすると、未明にここを通過しようとして雪に嵌り、脱出しようとしている間に燃料切れに陥ったらしい。この車が存在するため、少なくとも左右の行き来はできません。
 こちらも帰宅時にはなくなっていましたが。

 出勤するセンセイを最初に阻んだのは幹線道路。意外でしたが、交通量は少ない。生活道路の除雪が行われていないため、出るに出られないのでしょう。
 こちらも対応が遅い。

 幹線道路は融雪装置があるので中央部に雪はないのです。ただし2車線の道路が、1車線ちょっとに。しかも車道の両端は、融雪装置からの水が溜まって池になっています。
 困ったことに、歩道は一切除雪されていません。

 仕方ないので、対向してくる車の様子を見ながら一時的に、車道を歩くことに。さすがに迷惑なので、生活道路に入ります。
 しかしこちらは除雪がほぼまったく行われていない。

 金沢──少なくとも金沢の新興住宅地──は雪を甘く見ていると言わざるを得ません。この時点での積雪は60cm程度。通常の走行は無理。
 車庫から出て、雪をかき分けながら数mだけ走行し、(やはり苦労して)車庫に戻った車を10台以上見ました。

 このような状況下では、4輪駆動車は強い。十分に除雪されていない写真の道路を歩いていたら、向こうからスバルの大型4輪駆動車が凄い速度で接近してきました。避ける時間も場所もない!!
 スバルはセンセイのすぐ脇を通過。もう少しで大事故になるところでした。

 でも車の方にもそれなりの事情が。4輪駆動車といえども、一旦停止してしまうと動けなくなってしまう可能性が高いのです。
 こちらもやはり、雪に慣れていない。

 センセイも偉そうなことは言えず、経路の選択を誤って、最後は膝くらいの積雪がある道なき道をかき分け、無事(?)にご出勤。
 ズボンも靴も靴下もびしょ濡れです。

 それでも何とか、遅刻欠席者が目立つ会議を乗り切ります。午後に関連する会議があったのですが、その頃には今日も帰宅命令。
 言われなくても、帰って除雪します。

 写真はその途中で撮影したもの。右奥を含めて3台の車はいずれも雪に嵌って動けなくなっています。やはり認識が甘い。
 帰宅後は、3時間半(!!)かけて除雪。

 昨日、愛車は少しだけその姿を見せていましたが、今日は完全な雪山。車体はまったく見えません。屋根やボンネットの上に1m弱の雪が積もっているのです。
 まるでBMWの背の高いSUV車であるXシリーズが、雪を被っているかのよう。

 さすがに疲れたので、完全な除雪は断念します。どうせ今晩も雪が降り積もるのだろうし。録画しておいた夜のNHKニュースを確かめると、金沢での今晩の積雪は75cm。
 金沢工大に移籍するために、その少し前から出入りしていたのですが、その17シーズンで最も深い降雪です。

 明日は今回の入学試験最後の仕事(+α)があるのですが、よほどのことがない限り、徒歩で出勤するつもり。

 雪は優しく、美しい。されど雪は時として、無慈悲な暴君にも。それが雪国育ちの実感です。



2月5日(月) 今朝は徒歩で出勤しました。酒気帯び運転の可能性が残ったからではなく...

 毎日同じような写真ですみません。

 でも今シーズンの北陸地方は、毎日がこうなのです。未明にこのページを更新してから就寝したのですが、目覚めると外は妙に静か。障子を開くとご覧のように大雪。
 通称「ドカ雪」と呼ばれる状態です。

 午前6時半に金沢市が非常放送で大雪警報を告知したと後で聞いたのですが、その時は眠っていたようで聞き逃してしまいました。さて、どうしよう。
 9時から立場上の重要な打合せがあります。

 除雪してから車で出発するか、徒歩にするか。通勤時間帯に入っているので、前者だと相当時間を要することが懸念されます。
 というわけで車での通勤を断念。

 ビール(大瓶1本)のアルコールの影響が残るとされる時間は3時間。だから酒気帯び運転の可能性はもうないのですが。
 写真は市指定のゴミ袋に生ゴミを入れて、集積場に行く途中で撮影したもの。

 積雪は30cmを越えており、自動車に積もった雪を取り除くことはできても、道路の除雪に相当時間を取られます。ゴミ捨て場ではイタリア製の高級車が後輪を空走させて立ち往生。
 その状態がしばらく続いているようで、屋根や窓ガラスには雪が無情に積もり始めていました

 指定の時刻に会議場所に赴くとロックされています。やはり皆が疲れ果てているようで、作業が遅れているとのこと。それでも午前と午後に内輪の会議。研究室に戻ると、今シーズン何度目かの帰宅命令が発令されていました。
 やり残した仕事があるのですが、今日は素直に帰宅することにします。

 入試部長の職は知力よりも(?)気力と体力が勝負。今回の入学試験は1日から4日間実施されました。でもセンセイにとっては、直接の作業だけでも前日の出発から試験実施、そして今現在、その後の作業が継続中。
 前任校でセンター試験を指揮していた時は、疲労困憊
(こんぱい)してホテルへ戻る途中で自損事故を起こしたことがあるほど。

 というわけで徒歩で帰宅し、2時間かけて周辺の道路を含めて綺麗に除雪。作業しながら、気持ちの整理を兼ねていることを悟ります。

 されど雪はまだ、静かに降り続く。



2月4日(日) 西村センセイ、車を1日3回除雪して、午前様をする

 今日は見たままの、しかしあまり内容のないお話。一生懸命働いたのですが...。

 4日続いた入学試験も今日が最終日。午後3時頃、大きな仕事を片づけた受験生を送り出して、一区切り。ここでセンセイの仕事内容が変わります。
 具体的なことはお話しできませんが。

 長丁場になることはわかっているし、ちょうどこの頃から天気が急変して風雪が酷くなってきました。
 今日は立春。暦の上では春なのに。

 特に発達中の低気圧に吹き込む南風が強い。ご存じのように上空に強い寒気が入っているので、とても冷えます。
 いつもの駐車場が雪に埋もれ始めているので、車を校舎前の駐車場へ移動させます。

 そのためには車を除雪しなければならない。今朝も雪を除けて出勤したので、今日2回目の除雪。それにしても風が冷たく、強い。
 もちろん防寒具を着ているのですが、体温を奪われます。

 予定では夜10時頃業務を終えるはずだったのですが、この悪天候のために、それがどんどん後ろに延びます。
 12時少し前に作業終了。

 あらかじめ身支度してあったのですが、記録によると、センセイが車にたどり着いた時に日付が変わってしまいました。今日3回目──正確には5日(月)最初──の除雪。降雪は収まっています。
 幸いにもこの駐車場は融雪装置が働いているので、路面の雪を除く必要もありません。

 でも外はまだ除雪されていない。道路に積もった雪の轍の跡を丁寧になぞりながら、無事にアパート到着。シャワーを浴び、(ビールを飲んで)少しだけ眠ってから再び、早朝に出勤します。

 深酒をするつもりはないけど、徒歩にしようかな。

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