2005年6月11日更新(2005年6月20日ページ移動。2011年5月4日一部写真削除)
■6月11日(土) ちょっとびっくり。京都の交通マナー ――西村センセイ、働く――
いよいよ学会本番。今朝はちょっと早起きをして準備を整え、会場の京都大学へ向かいました。
2002年3月以来の京都大学ですが、当時工事中だった所がみんなきれいな建物になっていて、印象がずいぶん違います。
さて西村センセイ、9時から12時まで「ラウンドテーブル」の発表者の一人として働きました。発表が30分、その後に質疑や討論があったので、ちょっと疲れてしまいました。
もちろん内容は他の先生方に手伝っていただいたので、かなり良いものになったとは思うのですが。で、お昼休みにバスでホテルまで戻って休憩し、明日の準備をしてから再び京都大学へ行きました。
バスの中から京都の街を見ていると、いろんなことに気づきます。
その一つが交通ルール。
片側2車線の幹線なのですが、延々と路上駐車――平気で停めている――が続くので、実質的に1車線しかありません。もっとびっくりしたのが、この広い道路を平気で横断する歩行者。もちろん歩道じゃない場所です。
若い人が多いのですが、老人も結構いて、バスの直前に飛び出すものだから、バスが急停車してしまいました。
運転手がクラクションを鳴らすのですが、全然気にしません。また写真のように、車道を自転車が走っています。写真はまだ歩道寄りなのですが、中央側の車線、車の前を走っていたりします。
必ず交通ルールを守れ、というつもりはありませんが、京都の交通を見ていると、事故が起きそうでハラハラしてしまいます。
さて、夜は懇親会。
西村センセイ、この学会は長く、また関係者も沢山います。そもそも同じような問題意識を持っている人たちの集まりなので、今晩はいろんな人と本当に楽しい時間を過ごしました。
明日はお昼にセンセイの別な発表があります。がんばるぞー!! (これから資料を作って、ですが。)
西村センセイ、6限の講義を終えると他の先生方に後片付けを頼んで、急いで近くの北陸鉄道石川線「工大前」駅へ移動しました。
これに乗れないと、大変なことになってしまうのです。がんばったので、5分もかからずに到着しました。駅や車内は工大生でいっぱいです。
センセイが乗ったのは準急列車なので、次は新西金沢駅。ここで下車して、隣接するJR西日本西金沢駅からJR北陸本線に乗換えました。
ひとまず金沢駅まで戻ってお弁当とビールを買い、北陸の田園風景を味わいながらサンダーバードで着いたのは、夜の京都!!(写真は駅前の京都タワー)
ツアー第2週は、京都大学での学会に参加するのです。まぁ、今回は単純な行程ですので、「旅」と言えるかどうか。
このごろ飛び込みの仕事が入り、無茶苦茶忙しくなかなか学会の準備が進みませんでした。
本来の発表に加えて、頼まれた発表があるのですが、何とか準備が間に合ったのは後者の発表のみ。
何しろ明日の、朝イチなのです。本来の発表は明後日なので、明日の午後と、夜にホテルで準備することにしましょう。
今日の講義では受講生に提出物を作成する大変さと大切さを話したのですが、西村センセイ、あまり偉そうなことは言えませんね。
センセイは出勤する時に時々、近くのコンビニ「サンクス」に寄ります。(朝早いので、空がちょっと黄色がかっている。)
おにぎりかサンドイッチを買うためです。交差点を挟んで斜向かいにあった事業所が最近、急に取り壊されました。
しばらく整地を続けていて、この後どうなるんだろうかと思っていたのですが、今朝通ると、右下の写真のように、どうやらローソンが出店するようです。
「経営者募集中」とありますから、オーナーが先に決まっての出店ではないようです。この場所は幹線の旧国道8号線からは1本入っているものの、片側二車線の道路が走っており、かなり交通量があります。
朝なんか、サンクスはかなり繁盛しています。最近は老人の利用が目立つように思います。
でもこのサンクス、金沢への通勤する場合、道路の右側になって、ちょっと入りづらいのです。
ローソンはその逆で入りやすいし、元の事業所が広かったので、周囲に広い駐車場を確保しています。どうもこの勝負、サンクスには厳しいように思えるのですが......。
昨日お伝えしたMacのMPUを切り替える件に関して、報道(たとえばこちら)によると、インテルのMPU用PowerPCエミュレーターはMac OS 9環境をサポートしない模様です。
これはつまり、Mac OS 9の完全な終焉を意味します。
センセイにとってはこれほど使いやすいものはなく、ハードウェアとしてのPowerBook 2400cとともに、センセイの人生を変えたMac OSが終わってしまうのです。
かつてMac OSの周囲には、みんなの才能の良いい部分を認めて持ち寄り、そして支え合うような、そんな建設的な雰囲気がありました。ネガティブ思考でオタクっぽいWindowsには一度も存在しなかったコミュニティです。
旧Mac OS 9の頃にはコンピュータを取り巻く環境もずいぶん様変わりしていましたが、それでもOSの柔軟性、使う人一人ひとりを大切にする雰囲気、差異を認め合う優しさが残っていたのも事実です。
止むを得ない事情があったとはいえ、新しく登場したMac OS Xは、それまでの伝統を見事にぶち切ってくれました。初期の合い言葉であり、Macの精神をよく表す"For the rest of us"を捨てた瞬間でした。
センセイは現在約10台のMacを使っています──1台のみ大学のもの。他は私物──が、事実上すべての仕事はMac OS 7〜9でこなしています。
Mac OS Xの、ビジンだけど人を見下したような冷たさが嫌いなのです。(雰囲気もそうだけど、使い勝手が特に。)「Mac貧乏」という言葉があるくらいで、この間に投資した金額はおそらく、センセイのBMW318iよりも高い。
でも318iがそうであるように、西村センセイ、ちっとも「無駄だった」とは思っていません。
Windowsノートの起動画面にハッピーマックを入れているくらい、大好きなのです。あと2年くらいはClassic環境(OS 9のエミュレータのようなもの〔厳密には違う〕)を使えるMacを販売するようなので、何台か買って、それでWindowsに乗り換えることにしましょう。
非論理的な操作性と冷たさは、Windowsも似たようなものなんだけど。Macのようなニッチなマーケットでは、センセイのようなコアな顧客(ロイヤリティの高いリピーター)が重要なはず。
センセイとしては、Appleが今回マーケティングを誤ったと思っているのですが、もし当たったらAppleは潰れるだろうし、外れたとしても、ご縁がなくなるんだから......まっ、いっかー。
■6月7日(火) 噂は本当だった...。 ──Apple、IBMのPowerPCを見放す!!──
1週間くらい前から、ある噂──というより未確認情報──がネット上に流れていました。AppleがMacintoshのMPU(CPU)を、IBMおよびモトローラ社の"PowerPC"チップから、インテル社のものに変更するというのです。
右の写真はセンセイのPowerBook 2400cをバラしたものですが、左上のL字型に見える小型のボード上にPowerPC603eVチップ(選別品)が載っています。
それなりの根拠があったので、ある程度覚悟していたのですが、今日の開発者向けの会議で、ついに乗り換えが正式発表されました。
IBMは見捨てられた、というわけです。PowerPCは面白いMPUで、パソコン用としてはAppleしか使っていませんが、機器組み込み用としては高いシェアを誇ります。
ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、次期プレイステーションではPowerPCチップが使用されます。しかしパソコン用に限った場合、最近インテル社のMPUと処理速度、発熱の両面で差をつけられていました。
特に小型ノードパソコン用のチップがありません。
デスクトップ用のものをそのまま乗せると、100Wの白熱電球と同じくらいの熱を発生させてしまうのです(もちろん搭載は無理です)。そのため、MPUの変更となったわけですが、Macユーザーとしては複雑な思いがあります。
10年くらい前からAppleはPowerPCの優位性──確かにその頃はそうだった──を説いていて、しばしば処理速度の比較をしていました。
ですからコアなファンにとっては「裏切られた」という思いで一杯のはずです。センセイはどうかというと、割と醒めていて、MPUが替わったって、OSが変わらなきゃどうでもいいや、と思っています。だって、Macを含めて、どんなパソコンもボード上には世界各国のいろんなメーカーの部品が取り付けられているのですから。
でも心配なのは、そのOSが本当に変わらないかということ。
現在のMacOS Xは間違いなく大丈夫ですが、問題は、PowerPCの構造と直結した旧Mac OS 9(現在はクラッシック環境)がどうなるか、なのです。
Appleはエミュレーターでサポートすると言っているようですが、通信などはMPUとの微妙なタイミングが問題になるので、本当にすべてエミュレートできるかどうかはわかりません。
センセイとしては、Mac OS 9がOS Xに替わった時に「裏切られた」と深い傷を負ったので、Mac OS 9をサポートしなくなったら、ホントにWindowsに乗り換えようと思っています。
IBMとしてはPowerPCを機器組み込み用として使うつもりなので、あまり痛手とはならないはずです。たぶん、今回一番傷ついたのは、コアなMacファンでしょう。
この判断、吉と出るか、凶と出るか。
そうそう、インテルのチップを載せるなら、1台でMacとWindowsが走るパソコンが可能になります。もっとも、Appleは造らないと言っているし、必要な情報(ROM)も第三者には供給しないので、実現の見込みはありません。
でも、あったら便利だろうなぁー。絶対買うんだけどなぁー。
■6月6日(月) 北海道は、やっぱり美味しーい......が
北海道から戻りました。
昨日はページを更新できず、申し訳ありませんでした。
授業のページだけでも更新しようと思っていた──必要なデータは授業当日にT先生から頂戴しました──のですが、目一杯学会に出ていたのと、Windowsのホームページ作成ソフトの使い勝手が悪くて、北海道滞在中には更新できませんでした。
Windowsのソフトは生産性があまりに低く、これを使っている人は、ソフトに振り回されてるんだろうなぁーという感じです。さて、いろんな学会がありますが、それぞれ雰囲気が違います。
今回出席した日本科学史学会は長い歴史を持ち、権威のある学会なのですが、その反面、どうも、必ずしも社会の変化に対応しきれていないようなところがあります。
内容面、運営面ともにそうです。センセイと同世代の働き盛りの人間が、何故か同じように学会に参加しなくなり、出てくるのは引退間際(あるいは引退後)の人か、大学院生ばかり......。う〜ん。
もちろん発表の中には大変優れているものもあったのですが。
複雑な思いのまま札幌駅から寝台特急「トワイライトエキスプレス」号の個室寝台に乗りました。
この列車に乗るのは三度目(初回はこちら)ですが、前回(二度目)感じたように、どうも成金趣味が鼻につきます。
このトワイライトエキスプレスはJR北海道と西日本の共同運行で、それぞれが車両を有して往復の運行をさせています。
車両の仕様(特に内部)は両者で細部が異なります。西村センセイ、初回と二回目はJR北海道の車両だったのですが、今回はJR西日本でした。
西日本の車両(A個室)は最近、テレビが液晶になるなどリニューアルされています。
でも、そもそも古い車体ですし、ベッドなどの基本的な備品は古いままなので、新型のサンライズなどにはとてもかないません。でも、A個室にはトイレも、20分間使えるシャワーもついています。
それに何よりも、窓からの景色がすばらしい!! しかも誰にも気兼ねすることなく風景を独占できるのです!!
札幌のビル群から始まって、豊平川、ビール工場、牧場(競走馬もいる)、湿原、樽前山や有珠山などの火山、内浦湾(噴火湾)、漁村、森林、瀬棚線廃線跡......時間があったら、どれも途中下車して歩いてみたい場所なのですが。
しかも函館─札幌間を走る普通の特急は、駒ヶ岳の西側を近道で抜けるのですが、トワイライトエキスプレスは駒ヶ岳を一周するように丁寧に走り、大沼に至ります。
初めて見たのは夜だった──豪雨で列車が大幅に遅れていた──のですが、月夜の大沼の美しさに心を打たれました。そして最後は函館。
といっても、夜行寝台特急の中でトワイライトエキスプレスだけは何故か函館駅には入らず、一つ前の五稜郭で方向転換するのですが、その後はずっと函館山(右の写真奥)を見るように松前半島を走ります。
というわけで、札幌駅の地下の魚屋さんで買ってきた蟹をつまみに、北海道限定のサッポロ・クラッシックビールを飲みながら今日を振り返る。
北海道はやっぱり美味しいなぁー!! とたくさん食べていたら、今回の北海道ツアーで1.5Kg太ってしまいました。トホホ。