2006年1月21日更新(2月16日修正。2006年1月30日ページ移動)

──2006年1月第3週のニュース──

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1月21日(土) 遅ればせながら、センセイの自宅も光IP電話+ブロード・バンド化か?!

 週末で新潟の自宅に戻った西村センセイ、二種類の新聞一週間分をまとめて読んでいたら、隣の、こちらも一週間分の折り込み広告が気になりました。
 物価とか、消費に関しての世の中の動向とか、ね。

 その中に、厚手の、そしてとても大きい広告が入っていて、表紙はイラストのSMAP。NTT東日本のブロード・バンドの宣伝です。(NTT西日本地域の方、ちょっとわかりにくいと思います。ゴメンナサイ。)

 「SMAP。実物に全然似てないなぁー」などと思いながらチラシを開くと、現在の電話番号を変更することなしに光IP電話+光ブロード・バンドの告知が......。

 ご存じかと思いますが、西村センセイ、3カ所を転々としています。放浪者そのものです。新潟の自宅、金沢のアパート、そして大学。あ"、この他に、出張/移動モバイル環境がありますから、実際は4カ所ですね。

 で、それぞれの環境でインターネットを利用しようと思った時、大学は100Mbpsだから問題ないのですが、アパートはアナログ・ダイヤル・アップ(40K程度)、新潟の自宅は64K。
 後二者では、速度が3桁くらい低くなります(実際はそこまで違わない)。

 アパートも自宅も、ADSLなり光ファイバーなりの高速化は、技術的には簡単なのですが、現実問題としてそうでもない部分があります。

 その第一が、センセイがNTT東日本と西日本の両方を利用していること。

 現在は、1社のインターネット・プロバイダ(ダイアルアップの契約)で、東西両社両方に対応しているのですが、下手にブロード・バンド化すると、センセイが、東、西日本に別々に契約する必要性が出てきます。NTTが分社化しなければ、こんなことになっていなかったのですが......。
 毎月ざっと2万円の負担増となりますし、サイトの更新その他でもとても不便です。

 第二に、自宅の電話回線の問題。

 センセイは1996年に自宅を新築したのですが、その際、電話が当時最先端だったデジタル回線(ISDN)を導入して、一つの電話回線で、異なった電話番号とFAXを使い分けてきました。
 比較的安いし、それに何よりも、とても便利でした。

 でもこれを単純にブロード・バンド化しようとすると、ADSLはISDNと共存できず(同一周波数帯を使っていて干渉する)、光ファイバーは、別回線を引く必要があり、また電話番号を変更しなければならなかったのです。(今までは)
 これらは毎月、万単位の新規負担となります。

 そのため、速度でストレスを感じながらもこれまではISDNで我慢していました。(繰り返しますが、アナログ回線よりは格段に速いです。)

 去年、電話番号を変更せずに光ファイバー化できることになるというニュースは聞いていたのですが、自分が暮らす場所での告知はこのチラシが初めてです。

 で、土日も質問を受けてつけているとのことだったので、プロバイダ関連の問題点を確認した上でNTTに電話すると、あっという間にオペレーターに繋がって......気がつくと、いつの間にか、質問ではなく、申込みを済ませていました。

 ざっと現在の支払高+3,000円程度で、現在の電話・FAX環境および金沢のアパートからのダイヤル・アップ環境を維持したまま、自宅でのブロード・バンド化が可能なようです。

 他の地域がどうかはわかりませんが、当地の場合、かなり需要があるようで、いろいろ調整してやっと来月中旬の現地調査+3月下旬の工事ということになりました。

 うまく行けばいいのですが......。



1月20日(金) インテル・マックは、やはりClassic環境をサポートしない模様!!

 1月11日(水)にインテル・マックが発表された際、アップルのサイト上、iMacおよびMacBook Proの「仕様」欄には、確かに“Classic環境”と記載されていました。(証拠写真は撮ってないけど。)

 けれど今日、仕事でアップルのサイトをのぞいた──もしかすると、PowerBookを買ってもらえるかもしれない──ら、ページがかなり変わっていました。
 すぐに気がついただけでも、11日は1024ピクセル用だったのが、現在、トップ・ページが800ピクセルに戻っています。iMacおよびMacBook Proのページのみ現在でも1024ピクセル用です。

 で、ちょっと心配になって仕様のページを再確認してみました。たとえば右の写真は、今日現在のiMacのページ((c)アップルコンピュータ。一部改変)

 ソフトウェアの欄に、以前は確かに載っていたClassic環境がありません!!

 ......やっぱり。

 以前お伝えしたように、Mac OS 9およびそれを引き継いだClassic環境はCPUと直結した構造になっています。
 お金をかければエミュレートは可能ですが、「ライブドア状態」の今のアップルが、すでに過去のものとなったOSにそれなりの資金を投資するとは、まったく思えません。

 例えば、アップルは「初めてOS Xを使い始めたユーザーはほとんど誰もOS 9(Classic環境)をインストールしない」(=だからOS 9はいらない)と言い訳しています。
 でもこれは明らかな詭弁
(きべん)で、初めてOS Xから入った新規ユーザーはOS 9を知らないのですから、OS 9の必要性も感じませんし、もちろん使うはずもありません。
 この言明の背後に、アップルのOS 9に見切りをつけたいという意志が、明確に存在します。

 昨日はちょっといろいろあって、ちょっと酔っぱらってこのサイトを更新していたため、かなりホンネが出ています。

 で、キーボードを打ちながら、「センセイのホンネは、Mac OS 9が終わればアップルとの縁は切れる、ってことんだな──何だか熟年離婚みたいですね──と再確認していたのですが、残念ながら、長年連れ添った相手へのアップルの返答ははっきりしているようです。

 昨日のセンセイは熟年離婚を予知していたのでしょうか。

 「〔今日の〕アップルにとってセンセイは重要な人間ではない。〔でもホントは失ってはいけない〕正真正銘の一個人〔=ユーザーの一人〕である。」

※オマケ
 昨日の「砂漠は井戸を...」はサン=テグ・ジュペリの『星の王子さま』(原題は「小さな王子様」)の一節を改変したものです。「ミネルヴァの梟」は割と簡単なので、自分で調べてください。
 今日の「一個人」は、今の若い人には難しいので、タネ明かしします。ジャン・ポール・サルトルの『嘔吐』(原題は「吐き気」)の冒頭です。



1月19日(木) 砂漠は、今でも井戸を隠しているか。 ──代用品の、その彼方に存在する希望──

 ご存じのように西村センセイ、アパートのMac miniで音や映像をデジタル化しています。仕事をしながら(かつ晩酌を兼ねながら)なのですが。

 で、いつの日か、所有するMacが壊れて、OS 9で起動できなくなる“X-Day”に備えて、時々、Mac mini上の疑似OS 9“Classic環境”を起動します。

 でもこれが、どぉーも、イマイチ。

 Classic環境は、本来のMac OS Xの上に、ベールののように存在しているのですが、ファイルの管理などは OS X側なので、なかなかうまく連携がとれない。

 Mac OS 9の、美人といっては語弊(ごへい)があるかもしれないけれど、ニコニコしながらキビキビと手伝ってくれるような、あの感じはなくて、冷たいビジンが、見るからに心の篭(こ)もっていないお茶を出している──もちろんおいしくない──ような感じ。

 トロい。痒いところに手が届かない。

 そしてもう一つ気づいたことがあって、それは、描画の違い。

 もともとMac OS 9の描画環境“QuickDraw”とMac OS XのPDFベースの“Quaartz”はまったく別物。

 で、例えば、このサイトで使っている画像のフォルダを開いたのが右の写真。

 フォルダを初めて開くと、わずか約40枚の小さなファイルしか入っていないのに、サムネイルの描画のためにフリーズしたかのように固まってしまう──Windowsと同じだ──だけでなく、画像を動かそうとすると、異常に動作が遅くなってしまう。

 場合によってはパワー不足のMacで“Virtual PC”を動かした時のように、トロトロ...と描かれる画像を見ることも。

 ちっとも実用的じゃない。

 Mac OS 9のフリーズが怖くて、カンペキなOSを求めているのはわからないではないけれど、ホントは自分しか信用していない──そして間違いなく、自分自身すら信用してない!!──その発想が招いたのは、共産主義のような恐怖政治。

 流れてくるのはただ一言。呪文のような「俺に従え」。......まぁ、最近の日本の政治や映画でも、よく耳にするけど。

 こっちとしては、同じ恐怖政治なら奴隷の多いWindowsの方が絶対マシ、という気分になってくる。だって、単体のアプリケーションで仕事するなら、Windowsの方がずっと速いもん!!

 そうじゃなくって、自分の、どうしようもない根本的な弱みと、そしてちょびっとだけど、自分の、でも、まぁ、それでもいいかなぁーと許せる部分に潜む可能性を認めた人たちが、お互いの才能を良い方向に向け、助け合いながら何かを創り出していく、あのMac OS 9の.....。
 ......もう、体験したことがない人が絶対多数なんだから、話しても無駄なのかも。

 スティーブ・ウォズニアックとともにMacを生み出したもう一人の“スティーブ”(・ジョブス)。

 商売として、わからなくはないんだけど、ある時、彼は小さいけれど大切なものをメフィストフェレスに売り渡してしまったんだと思う。

 ファウストはメフィストフェレスに魂を売り渡す契約をして、その代わり、それなりにいろいろな経験をする──知らない人は本を読んでください──のだけれど、スティーブ・ジョブスがメフィストフェレスから得たのは、iPodの成功など、お金を含めた世俗の成功。
 それ以上では、決してなく。(もちろんビル・ゲイツもお友達です。念のため。)

 代用品が、ホンモノを越える日は来ない。

 そして、Windowsだけでなく、仕事を増やすOSは現実に存在し、スティーブ・ジョブスが失ったもの、そして彼のおかげで人々が失ったものは確かに存在し、仕事を増やすOSに振り回されて、仕事をした気分になっている人は確かに存在し.....。

 ......大切なものは目に見えない。そして、人知れず朽(く)ちていく。

 もはや、ミネルヴァの梟(ふくろう)に残された問題はただ一つ。

 砂漠は、今でも井戸を隠しているか、否か。



1月18日(水) 寒波、原油高...。 ──閉店時刻まぎわのスーパーで身に染みたこと──

 センセイが毎晩、大学を後にして帰宅する時間は決まっています。何のことはなく、スーパーでその晩の総菜を買う必要があるからです。
 候補は二つあって、早ければお刺身などの鮮魚が割引になる6時半頃。もう一つは閉店間際です。

 たいていは徒歩か自転車での帰宅なので、候補となるスーパーも限られていて、6時半に帰る時に寄る(ちょっと遠い)お店と、出勤経路の途中にあるのだけど品揃えが悪く、しかも高いお店。

 この頃は仕事が忙しくて(ないしは仕事の効率が低下して)、6時半のお店になかなか行けないのですが、久しぶりに先日寄ってみたところ、正直なところ、ギョッとしました。
 身震いするくらい、パック内のお刺身が減っているのです。

 後になって考えてみると、ちょうど寒波が北陸地方を襲っていた時期。海が荒れて漁に出られません。鮮魚コーナーは解凍もののマグロや鰹のタタキばかり。
 さらにはこのところの原油高もあります。

 ......え"っ。原油高とお刺身に何の関係があるのかって? 漁船の燃料代って、ものすごく魚の値段に反映しているんですよ。

 たまたま今日は別なお店で、富山産の鯵のお刺身を買って帰ったのですが、スーパーの店頭、惣菜や鮮魚、そしてご存じのように野菜コーナーで、世の中からはやや遅れながら、寒波と原油高を実感していた西村センセイなのでした。

 でも、6時半のあのお店、あの量で500円は......。



1月17日(火) “BBC In Concert” ──BBCがアナログ・レコードにこだわった理由──

 その昔(25年くらい前)、NHK FMの番組に音楽評論家の渋谷陽一氏がDJを務める、洋楽を紹介する番組がありました。番組のタイトルはいろいろ変わったのですが。

 その中で時々、“BBC In Concert”という番組が収録した音楽が紹介されていました。お察しの通り、イギリス放送協会BBCのもので、BBCスタジオでライブ録音したものです。

 信じてもらえないかもしれませんが、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」初演(!!)──これは最近CD化された──だとか、ピンク・フロイドの「エコーズ」ライブ、エマーソン・レイク&パーマー(EL&P)の「ボレロ」のロンドン・フィルによるオーケストラ版だとか、知っている人なら随喜(ずいき)の涙を流すはずの内容を放送していました。
 もちろん西村センセイ、キング・クリムソンのライブとかを含めて、ほとんど録音しています。

 ところが、イギリスで録音されたこの音源、アナログのオープン・リール・テープで保管されているはずなのに、日本に渡ってくる時は、何故かアナログ・レコード。(ホント)

 わざわざカッティング・マシン──知らない人が多いだろうなぁ──を使って、1枚1枚レコードを刻んで、それを日本に運んで放送したのです。
 というか、BBCも長期保存する場合はレコードにしていたそうです。(今はどうか知らない)

 だから日本での放送をよぉーく聴くと、とても低い「ゴロゴロ」というレコード(ターン・テーブル)特有の音がします。

 何故でしょう?

 いくつか理由はあるのですが、一つはテープの保存性の問題です。

 写真は、この正月休みにオープン・リール・テープをデジタル化していた時のもの。

 機器を準備してテープを回し、別なMacで仕事をしていたら......何か変。
 ふと後ろを振り返る──AV機器はセンセイの背中にある──と、巻き取り側のリールがご覧の状態。
 テープが溢れて(?)リールをはみ出してしまい、滅茶苦茶なことになっています。
 仕事をしている時はヘッドホンをしているので、気がつかなかったのです。

 これは、テープとデッキが古くなって、テープのエッジ(端っこ)が無用に擦れてしまい、不均一に伸びてしまったものです。
 そうすると、ちょうど乾燥したワカメを水で戻した時のように、見かけ上体積が膨らんで、リールからはみ出てしまった、というわけです。
 もちろんこれ以上の再生は不可能。捨てるしかありません。

 こういうトラブルの原因は単純でなく、走行系とテープの摩擦の具合──極端な話、1本1本異なる──などに左右されるので、どんなに丁寧にメンテナンスしても解決できない場合があります。

 というわけで元に戻って、ざっと30年くらい前の時点で、貴重な音源を最も確実に残す方法は、原始的(?)なアナログ・レコードだったというわけです。

 センセイとしては、とても合理的な判断だったと思うのですが、どうでしょう。



1月16日(月) 確かに便利ではあるけれど...。 ──Mac OS Xの移行環境──

 アパートのMac miniは順調に稼働しているのですが、実はブラウザソフトSafariにブックマークできないという不具合が生じ、面倒だったので削除してしまいました。
 アップルのサイトからダウンロードすればいいや、と思ったのです。

 ところがMac miniのSafariは最新版で、まだダウンロード可能にはなっていないことがわかりました。

 そこで、外付けのHDディスクを用意し、それを対象にOSを新規インストールしました。そのHDからSafariをコピーするわけです。(この辺はOS XでもWindowsよりずっと簡単。)

 その途中でダイアログが出て、Mac mini本体の内容を外付けHDにコピーしますか、と訊いてきました。
 話には聞いていたのですが、これまでの環境を新しいMacへ移行させるための仕組みです。

 センセイの場合、外付けのHDから起動することはまずないので、どちらでも良かったのですが、右手の人差し指が滑って、クリックしてしまいました。

 いろんな仕方があるのですが、今回外付けのHDはそれほど大きくない(40G)ので全体はコピーできず、アプリケーションのコピーを選択しました。

 で、数Gのコピーが始まったのはいいのですが、表示を見ると、残り時間2時間以上!!

 慌ててキャンセルしようとしたのですが、キャンセルできず、そのまま延々とコピーしていました。まぁ、実際は1時間ちょっとで終わったのですが。

 ところで、この方法だと、その気になればアプリケーションのライセンスキーを入力した外部HDをたくさん作ることができるのではないかと思います。

 もちろん、センセイが悪用することはないのですが......これでいいんだろうか。



1月15日(日) 単身赴任者の交通費に関する特定支出控除

 新潟から金沢へ戻ってきました。

 日本海側は3月の陽気で、昨日の暖かい雨と相俟(あいま)って、平野部では雪がかなり消えました。

 でも、雪が消える時に怖いのが雪崩。「全層雪崩」といって、文字通り斜面の雪全体が崩れる可能性が高くなります。
 実際、列車の車内放送は、上越線の石打駅付近で雪崩が起きたため同線が不通となり、特急はくたかが今日も迂回運転をすると伝えています。

 さて西村センセイ、こんな具合で毎週毎週新潟と金沢を行ったりきたりしているのですが、バカにならないのが交通費。1ヶ月が4.5週として、ざっと6万円かかっている計算です。

 何年か前、センセイのような単身赴任者の交通費を、いわば必要経費として所得から控除すると報道されました。給与所得者の特定支出控除、というものです。

 去年の確定申告を終えてからこのことを思い出したのですが、後の祭。そこで今年は、間もなく確定申告となるこの時期から準備することにしました。

 給与支払者(センセイの場合、学校法人)が発行する証明書が必要だということは知っていたのです。具体的な手続きを調べるために、国税庁のホームページ(タックス・アンサー)を調べました。
 するとこの他に、例えば乗車券を購入したというような証明書(領収書)が必要だと書いてあるのです。

 そんなこと言ったって、交通費を必要経費で落とす会社ならともかく、個人で領収書なんて残しませんよね。

 そこで税務署に電話をかけました。応対に出たのは年輩の男性。ゆっくりとしたしゃべり方です。
 給与支払者のどういう書類が必要なのか、領収書はどうするのか訊ねたのですが、なかなか要領を得ない。時々、電話の前の同じような年齢の同僚とモゾモゾ相談しています......オイオイ。

 それでもクレジットカードの控えや何かで証明できそうだということになったのですが、西村センセイ、ふと気づいて、「いくらくらい(税金が)戻ってくるんですか?」

 すると税金の講義が始まって(中略)、要するにサラリーマンの場合、給与からすでに控除されている金額を超えるかどうかがポイントだという結論に至りました。
 サラリーマンだって、仕事のための背広を買ったりしなければなりません。これを必要経費として控除するのです。

 それ以上の費用がかかったら控除しますよ、ということなのですが、センセイの場合、1年間で交通費は約80万円。足りない......。

 センセイにとっては重い支出なのですが、税金を取り立てる側には、たいした額ではない、というわけです。

 ......今年の確定申告には期待していたのになぁー。

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