2014年11月29日更新(2014年12月7日ページ移動。2017年7月15日写真削除)

──2014年11月第5週のニュース──

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11月29日(土) 西村センセイ、鉄道のトラブルにもめげずに学会に参加する

 というわけでセンセイは、神奈川県内で開かれている学会初日を終えて、ホテルに戻ったところ。でもここまでが結構大変だったのです。

 センセイのことですから昨晩のうちに準備を終えて、今朝は予定通り起床。朝食を済ませ、朝刊2紙に目を通してから駅まで歩きます。残念ながら予報通り、今日は雨になってしまいました。
 ところが駅に近づくと何だか様子がおかしい。

 妙な場所に各駅停車が止まっているし、構内放送が耳慣れない駅の名前を繰り返しています。駅に近づいて判別できたのが「南長岡駅」。続いて聞こえたのが「ポイントに不具合が...」。
 「南長岡駅」は普通の時刻表には載っていない駅。JR東日本の長岡駅と、南側の宮内駅の間にあるJR貨物の駅です。

 その場所を走っている信越本線のポイントが切り替わらなくなるトラブルが発生しているのです。もちろん周囲の列車は安全確保のため、すべて見合わせています。
 困ったことになりました。

 今回はほぼ理想的な乗り換えプランを組んであります。逆に言うと、ひとたびトラブルが起きると、対処が難しい。快速列車に乗車して長岡駅で新幹線に乗るはずが、これではたぶん間に合わない......。
 駅に到着すると、利用客は指示された通り、ホームで快速列車の到着を待っています。

 でもセンセイは出札窓口へ。一つ遅い新幹線に乗車変更してもらいます。直後に快速列車が到着。センセイの予想よりも被害は軽く、8分遅れで運転が再開されました。
 おぉ、他の列車を駅に抑止して、センセイが乗車する快速列車を優先的に運行するなど、格別の取り計らい。

 しかし残念ながらセンセイの予想通り、本来の新幹線には間に合いませんでした。

 無理に接続を取ると、ここでの数分の遅れがJR東日本の新幹線全体に影響を及ぼしてしまうのです。
 乗換駅の長岡駅は、クレームへの対処でかなり混乱していました。

 気を取り直して次の新幹線に乗車。約1時間遅れで東京へ到着しました。すぐに中央線で新宿に出て、小田急線に乗り換えます。
 ここから先はとても調子が良くって、学会会場にはほぼ定刻――正確には3分遅刻――に到着。

 今回の学会は特別です。学会にとっては、学会を任意団体から一般社団法人に変更するという大事な大会。もう一つが、午後のシンポジウム。
 もちろんセンセイにとってはこちらの方が本題。

 若手の研究者の中で、センセイが特に注目している二人が登壇されるのです。写真は後半の総合討論の様子。
 細かいことは省略しますが、これまでにはない才能が、頭角を現しつつあるという感じです。

 「ミネルバの夕暮れに、梟は飛び立つ」という哲学者の言葉を思い出した今日のセンセイだったのです。いろいろトラブルはありましたが、来ただけの甲斐がありました。



11月28日(金) 日本の晩秋には、柿の木が似合うと思う

 昨日の柿の木で思い出したことがあります。

 写真は先週、車で移動中に休憩のために立ち寄った呉羽PAで撮影したもの。日没直前でかなり暗い条件下、中央の立山連峰が夕日で赤く染まっています。
 雰囲気が少しでも伝わっていますでしょうか。

 立山連峰には、電車に乗っていても車を運転していても、そしていつ見ても魅了されます。意外にも少し恥ずかしがり屋らしく、たいていはその頂上を雲で隠しているのですが。
 中央のビル群は富山大学付属病院などの医薬系キャンパス。

 カメラを構えてから、画面右端の柿の木の存在に気づきました。葉はほとんど落ちて、柿色の実だけをつけています。
 やはりこの木は画の中に収めたい。

 センセイが高齢だからそう感じるのかもしれませんが、日本の晩秋、少なくとも東日本のそれには、柿の木が似合うと思う。
 どうでしょう。

 センセイは現在、新潟の自宅に留まっており、明日から都内へ出張します。本当は日曜日に都内から金沢へ移動するはずだったのです。
 センセイの場合、金沢発の都内出張は新潟の自宅出発、そして最終日の夜に金沢へ移動するというパターンが一番身体への負担が少ない。

 でもうっかりしていて、先週車で移動した際に自宅に置いていた教材と重い書籍を運び忘れてしまいました。
 そこで予定を変更して用務最終日の日曜はひとまず自宅へ戻り、月曜の朝に車で金沢へ行きます。

 その時には、柿の実はもう残っていないかもしれないなぁ。



11月27日(木) し、知らなかった。金沢工大野々市キャンパスの真ん中には...

 「し、知らなかった」の続き。

 気づいたのは一昨日。雨が降る日の出勤途中です。徒歩で裏口から入構して、センセイらの研究室がある建物へ向かっていると、あれっ?!

 金沢工大野々市キャンパス(北校地)の中央には桜の木が植樹されているのですが、葉が落ちた桜の向こうの樹に、赤いものがたくさん見えるのです。
 見た瞬間は熟したリンゴのように思えました。

 しかし樹の高さは枝振り、つやつやした実の色からすぐに、たくさんの柿の実だということを理解しました。

 傘を差しながらカメラを構えたのですが、背景が曇天のグレーだと絵にならないし、柿の実のあの色も冴えません。
 そこで今日、改めて撮影したのが写真。

 手前(左上隅)の桜や柿の木にまだ葉が残っていて、ちょっと見づらい──要するにテクニックがない──絵になっていますが、実は見事です。
 こちらもちゃんと写っていませんが。

 何度かお伝えしているようにセンセイは田舎で育ったので、この時期の甘いものといったら、柿の実。
 実際、とても美味しそうな実なのですが、学生諸君が木に登った様子はありません。

 そしてセンセイも、手を伸ばす──その是非は別──ことはなくなっています。時代の移り変わり、ということなのでしょうか。



11月26日(水) センセイの周りだけの出来事かもしれませんが、最近、雀が...

 雨の日の出勤途中で見たものシリーズ第2弾。従って、見たままの話題。

 金沢は今日も冷たい雨。濡れないように大きな傘を出してアパートを出ると......うるさい。正確にはうるさいくらい、なのです。雀の鳴き声が。

 数日前から急に、たくさんの雀を見るようになりました。以前はこんなことはなかったのです。
 鳴き声を意識するのは明け方だけですが。

 センセイは田舎で育ったのですが、小学生の頃は本当にたくさんの雀が群を作って飛び交っていました。
 環境が変化したのか、それが急激に減少。

 農薬の使用で田圃からドジョウが急に姿を消した時期と概ね一致します。(両者の因果関係は不明)
 金沢に来てから、時々雀の群を見かけるようになったのですが、最近はその度合いが増加しています。

 昨日なんか、雀の群がまるで、全体で一つの大きな生物のように飛び回っていました。水族館で見る、あの小魚の群とよく似ています。
 環境が改善された結果なら喜ぶべきことなのでしょうが、本当の理由は良くわかりません。

 ところで、写真のように電柱や木の枝にたくさんの鳥が止まっているのを見て、ヒッチコックの「鳥」を思い出し、特別な感情を持つのはたぶん、55歳くらいから上の人だけなんだろうなぁ。
 若い人は何のことかわかりませんよね。



11月25日(火) 歩行者が通行してはいけないかのような... ──屋根付きの新しい駐輪場を建設中です──

 今日は見たままのお話を手短に。

 金沢は昨晩から雨。特に日付が変わってからはかなりの本降りです。もちろん「マイカー」こと自転車で出勤するわけにはいきませんから、徒歩でアパートを建ちます。
 手に当たる雨の冷たいこと。

 所用もあったのでいつもと違う経路を使ったのですが、キャンパスの端にかかったところで、あれっ?!
 写真奥は学生用の露天駐輪場。

 自転車を置くための場所なのに、現在は仮設の柵があったり自動車が置いてあったりします。左の茶色いものは工事事務所。
 学生諸君はまだほとんど知らないと思いますが、屋根付きの駐輪場を建設中なのです。

 それは良しとして、門の脇に新しい「自転車用通路」という掲示が。もちろん「オートバイ不可」という意味なんでしょう。
 でもこのままだと、歩行者は利用していけないような印象を受けます。

 弁当屋のほっともっとへ行くにはここが近道。やっぱり別な表示の方が良いと思うのですが...。



11月24日(月:祝日) “Le temps vecu” ──ウサギとカメの「生きられた時間」──

 同級会で気づいたことを一つ忘れていました。驚かされたこと、と言うべきかもしれません。

 参加者は、社会人を経て学生になった人だけ歳が少し離れていて、浪人したセンセイともう一人が1歳上。そして他の人が同年齢。ところがその一番若い人たちのかなりが、すでに退職しているのです。
 特に女性陣の現役教師は1人だけ。彼女も「辞めようかなぁ」と言っていました。

 退職する理由は要するに「疲れたから」。ふーん、そういうものなんだぁ。

 大学なんかとは違って、義務教育、特に小学校は朝から晩まで体を動かしているから大変なんだろうと思います。でもどうやら、本質的にはそういう問題ではないらしい。
 センセイを除く参加者は皆優秀で、大学を卒業してからずっと小中学校で教師として働いてきました。

 真面目な人たちばかりなので、これでずっと堅実に生きてきたはず。センセイはと言うとこの間、あっちへ行ったりこっちで寄り道したり。
 要するにセンセイはカメで、彼ら彼女らはウサギ。

 どうやら生きた時間の長さと密度が相当違うようなのです。

 彼ら彼女らはあと3、4年で停年退職になるのですが、それがとてもリアルに迫った出来事らしい。
 センセイはヘマをしなければまだずっと現役。だからピンときません。

 しかもこれはセンセイ以外にも当てはまるんじゃないかと思えるのです。周囲を見渡しても、大学の先生は同年齢の社会人よりも、気持ちの若い人が多いんじゃないだろうか。

 写真は弥彦神社(左奥に本殿)での菊まつりの様子。右側にあるのは、菊で造られた富士山です。
 行き交う人をぼんやりと見ながら、生きられた時間の密度について考えていたセンセイなのでした。

 なお、ウサギとカメのどちらが正しいとか、上だ下だと言っているわけではありませんので、念のため。



11月23日(日) 校長先生は、大変だ... ──33年ぶりの同級会の最中に、長野県での地震の知らせを受けました──

 というわけでセンセイは、同級会の会場に早めに到着。やはり1番乗りでした。別に競争しているわけではなく、明日24日まで弥彦神社境内で「菊まつり」が開かれているのです。
 まだ見たことがないし、境内もちょっと散策したい。

 ホテルに入ると、受付にはすでに幹事が。写真付年賀状のやりとりがあったし、何より昔とまったく変わっていなかったので、すぐに誰だかわかりました。
 それはあちらも同じだったらしい。

 順次メンバーが集まったのですが、さすがに一瞬わからない人がいたのも事実。でもそこは濃密な時間を過ごした仲間。すぐに記憶が蘇ります。気づいたことがいくつか。
 人によっては容姿──特に男性の頭髪──はかなり変わっています。

 でも、声はそのまま。変わらないというより、全員が以前より「通る」声になっています。

 センセイを除くメンバーは卒業後、ひとまず小中学校の教師になりました(程なく寿退職された方もいらっしゃいましたが)。教師にとって「声」は商売道具。
 だから卒業後は声をずっと磨いていた(?)んですね。

 洋食のパーティーが始まると、アルコールが入ったせいか、みんなの性格が良く出てきます......と言うか、昔に戻ります。
 全然変わっていない。

 6時から始まった会は9時半過ぎにひとまず終了。その後はセンセイら男性陣の部屋を会場に二次会へ。
 すでに敷いてある布団を片づけ、隣からテーブルを持ち込み......学生時代そのまんまじゃん。

 「あの時...」などと話していると、携帯電話から次々と警報音が。もちろん昨晩長野県北部で発生した地震です。(写真は今朝撮影したもの)
 すぐに揺れがやって来たので、テレビをつけます。

 徐々に震度の情報が明らかになってくると、ボソリ、「電話が来るかなぁー」。あるいは「こっちから連絡しなきゃいけないかも」。

 何人かは校長先生になっているのですが、震度によっては学校から連絡があったり、こちらからコンタクトする必要があるんだそうです。
 校長先生は、大変だぁ。

 情報収集のためにテレビをつけっぱなしにしたまま会は続いたのですが、状況が少しずつ明らかになって、特に対応は不要だということになりました。二次会の終了は午前2時。
 ......学生のノリだ。

 朝のニュースで、被害の酷さを再確認させられます。センセイは今年、現地を2回通過しています。予想通り、日本列島を分断している糸魚川−静岡構造線の一部が動いたようです。
 犠牲者が出なかったのが、不幸中の幸い。

 朝食を済ませると、それぞれがそれぞれの場所に向けて出発します。318iを運転しながら考えたのですが、緊急時の対応についてはセンセイも同じようなものかもしれない。
 そういう立場になった、ということなんでしょう。

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