2013年6月22日更新(2013年7月2日ページ移動。2016年8月12日一部写真削除)

──2013年6月第4週のニュース──

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6月22日(土) この場所に、市の総人口の3倍もの人出があったなんて、とても信じられない静けさ

 西村センセイ、このところ明らかに働き過ぎだったので、今日は意識して自宅で休息。センセイくらいの年齢になると体調管理ものも「仕事」なのです。
 明日、金沢へ移動すれば、先送りしていた仕事が待っているんだし。

 それでも昼食と、郵便局などいくつかの所用を兼ねて、旧市街地で車で出かけました。
 写真は東本町郵便局前で撮影したもの。

 道路を挟んだ右奥に閻魔堂があります。つまり先週末開かれた「えんま市」の中心部。
 先週の写真は、黄色い点字ブロックの先頭付近で撮影しています。

 地元紙によると、えんま市の人出は3日間で24万5千人だったとのこと。ここ10年では2番目の記録です。
 中日は雨に見舞われたものの、久しぶりに曜日まわりが良かったためでしょう。

 柏崎市の総人口が9万人弱ですから、単純計算すると、新生児から、思うように身体を動かすことができない老人までひっくるめた市民が、3回訪れていることになります。
 とんでもない人数です。

 1週間後の今日はというと、出歩く人はごく僅か。足がおぼつかない老人が廃業した時計店の前の道路を、ゆっくり渡っています。
 これこそが、柏崎のいつもの姿なのです。

 以前からそれが存在することは知っていたのですが、最初の写真の左奥に「まちの駅えんま」ができたというので行ってみました。
 ここは昔から、閻魔堂への通路として使われていた場所。

 詳しい事情はよく知らないのですが、そこにえんま通り商店街をもり立てるための共同店舗を建設することになったようです。

 店舗前に立つ、柏崎青年会議所が制定したPRマスコットキャラクター「えちゴン」が持つ看板によると、現在、タン焼きのお店と、右隣のビルに入っていた皮革製品店、そして“MAchi Cafe”が入っているのだそうな。
 ただし、人の気配がしなかったので、中に入ってみることはしませんでした。

 柏崎の、ご紹介したような現在の厳しい環境下で、お役所の臭いのするこの企画がうまく進むのか、正直なところ、センセイにはちょっとよくわかりません。 



6月21日(金) 「あら、お久しぶりやねぇ」 ──今日は「国鉄色祭」だったので──

 西村センセイ、ここ2週間、ホントに忙しかった。そしてよく働いた。その大半はMacのオペレーターとしての仕事だったのですが。

 おかげで、よそ様にご覧いただいても恥ずかしくない程度のプログラムを公開することができました。でもセンセイはまだ仕事。飛び込みの仕事を二つ片付け、午後の会議に臨みます。
 こちらは本来の予定が変更になったもの。

 週末なので予定されていた時刻に会議が終わるものと考えてあちこち手配していたのですが、それをやり直します。
 変更に至るまでにはそれなりの理由があるからです。

 というわけで、新潟へ帰宅する今日は、雨が降る中、両手に帰宅用の荷物を抱えたままでのご出勤だったのです。
 幸いにも会議は予定通りに終了しました。

 急いで研究室へ戻って荷物をまとめ、北陸鉄道の電車に乗って、新西金沢ーJR西金沢ー金沢駅と僅かな時間で空間移動。
 無事に特急「北越」に間に合いました。

 ホームに出てみると、おぉ、今日の北越は旧国鉄特急色。しかも少し離れた別のホームには、おぉ、特急色がもう1本。

 両方とも新潟方面の車両上部のライトが1灯なので、K-1編成およびK-2編成だということがわかります。
 有名なT-18編成は2灯なのです。

 一部の鉄道ファン、特に「撮り鉄」と呼ばれる人たちは、このような国鉄色の電車が多数運行されることを「国鉄色祭り」と呼ぶようです。

 個人的には賛同しかねますが、やっと仕事に区切りもついたし、ちょっと自分を褒めてあげたい気分。
 というわけで今日は特別に、ホームの売店でビールを1缶買うことに。

 するとお店の女性が綺麗な金沢の言葉で、「あら、久しぶりやねぇ」......(絶句)。

 まぁ、今日は1本でいいんですか?」、と言われなかっただけでも良しとしましょう。トホホ。 



6月20日(木) これから毎週、木曜日のお昼は「ほっともっと」かな、と思ったら...

 今学期の西村センセイ、木曜日はお昼前に写真右奥の校舎で講義があります。

 正午に終わるのですが、課題を回収し、教卓の上を片づけてマイクロホンを事務室に返す頃には当然、食堂は大混雑。しかたないので研究室へ戻り、講義の反応にざっと目を通してからキャンパスの外へ出ます。
 でもこの時間帯、「ほっかほっか亭」にはお腹を空かせた男子大学生が溢れています。

 今日、ふと気づいて、講義を終えるとすぐに「ほっともっと」へ向かってみました。

 普段は通らないので勝手のわからない駐輪場(写真右)を抜けていくと、正面にゲートが見えました。

 かつてはほぼ同じ場所(コンクリートの基礎が白い場所)にゲートが存在したのです。
 何だか同じものを造ったり、壊したりの繰り返し。

 それを抜けるとすぐ右手(写真左)に「ほっともっと」が。こんなに近かったのね。これじゃぁ、まるで工大生専用のようなもの。
 ちなみに写真の女子学生にも、「ほっともっと」店内で再開しました。

 ほっかほっか亭が男子学生(+地域住民もかなり利用している)向けなのに対して、「ほっともっと」はちょっとオシャレ。
 女子学生にも抵抗はないようです。

 センセイもこれからは木曜日の講義の後に......と考えて、ふと気づきました。講義も半ばを過ぎています。

 あと1ヶ月ちょっとで、学生諸君は夏休みに入ってしまうんですね。



6月19日(水) 向日葵が、同じ名前の保育園に変身してしまった

 今日は見たままのお話。

 金沢は一昨日の夜から雨になっています。特に今日の午前中は激しく降り、石川県北部の七尾市では24時間に200mm以上という猛烈な雨が降りました。
 報道によると床下浸水も発生したそうです。

 昨日の朝はまだそれほどひどくはなかったのですが、それでも自転車での出勤は無理。徒歩で大学へ向かいます。

 そもそもこのところあまりにも忙しくて疲れすぎていたようで、目は覚めていてもいつもの時刻に起床することはできませんでした。
 早起きの小学生はすでに登校を完了しています。

 コンビニを過ぎると、新築された保育園の入口前に出ます。

 何度もこの場所を通っているのですが、制服を着た子供が車の中から母親に見送られながら一人で、あるいはお母さんにだっこされて、園の中に入っていくのを見るのは初めてです。
 いつもなら、園の関係者も来ていない時間に、センセイはここを通過してしまうからです。

 建物は新築ですが、園そのものは近くにあったもの。建物が老朽化したからでしょうか、最近ここに引っ越してきたのです。
 その名は「ひまわり保育園」。

 実はこの場所、一面の向日葵畑だったのです。もちろん、単なる偶然に違いないのですが。



6月18日(火) JR西日本の列車に、GPSと連携したドライブレコーダーが搭載されています

 本当は昨日お伝えするつもりだった話題を。結果的に、二日続けての鉄道ネタとなりますが、悪しからず。

 一昨日、センセイはいつものように直江津駅で北陸本線の各駅停車に乗り換えました。センセイが乗るのは決まって先頭車両。この区間の北陸本線は、先頭車両のみモーターを搭載していないのです。
 モーターの音も振動もしないので、乗り心地が良い。

 終点の富山が近づくと、(こちらもいつものように)運転席後ろのデッキへ移動しました。写真左側の線路群は、富山駅手前にあるJR西日本と貨物の車両基地のものです。
 ぼんやりと前方を見ていると、ふと、運転士の正面にある小さなグレーの箱に目が止まりました。

 銘板には「映像及び音声記録装置」、そしてその下には「カメラ」。間違いありません。
 列車版のドライブレコーダーです。

 この件に関しては以前、耳にしたことがあるのです。

 昨年5月に日本最後のボンネット型特急電車が廃車になったのですが、その理由の一つとして挙げられたのが、このシステム。
 搭載にはかなりお金がかかるようで、「それなら...」ということになったらしい。

 ホントにそうかなぁーと思っていたのですが、今回、その謎が解けたように思います。
 銘板の続きを読むと、下部に製造メーカーの名前が。

 つまり単なるレコーダーではなく、GPSと連携して、万一トラブルが発生した際、どこで何がどのように起きたのかを詳細に記録するシステムなのです。
 ここはカメラだけで、どこかに本体があるのでしょう(たいした大きさではないはず)。

 尼崎の大事故以降、JR西日本は安全に関して確かに変わった(部分がある)と思います。「言われたからやる」という職員の態度は目につかなくなりました。
 技術で解決できる問題にも、しっかり投資しています。

 例えばこの列車、駅に接近すると運転席に自動的に「3両、停車。3両、停車。・・・」という大きな音声が流れます。「3両」というのはこの列車が3両編成であるという意味です。
 このシステムでも、車両の位置を検出しているのはGPS。

 「人間は間違いを犯す存在なので、技術的にカバーできるのなら、それにしっかりお金をかける」。「あの悲惨な事故を経験して確かに変わった」。

 やはり、それが大切なことなんだと思います。



6月17日(月) 発端は、4cmの差 ──北陸新幹線は長野駅で乗務員交代。上越妙高駅通過列車も──

 何年も前のこと、珍しく長野駅から「長野新幹線」(正確には「長野行き北陸新幹線」)に乗り込もうとして、何となく違和感を感じたことがあります。
 新幹線の車両が「近い」のです。

 もっともその時はその漠然とした感覚だったし、それが意味するものに考え及ばなかったのですが。

 今日の早朝、共同通信が最初に報道し、午後になってから新潟県の地元紙『新潟日報』も紹介したのがまさにこの問題。1年半後に全通する北陸新幹線の運行に関する話題です。((c)新潟日報社)
 在来線がそうであるように、北陸新幹線は上越妙高駅を境として、東側はJR東日本の、西側を西日本の営業区間。

 乗客の安全を預かっているので、運転士、車掌はもちろん、それを指揮する運転指令の責任は重い。つまりどこで線を引くかは、とても重大な問題なのです。
 もちろん収入にも直結しますし。

 北陸新幹線開通が徐々に迫ってきた時、センセイは漠然と在来線(直江津駅が境界)のように、境界の上越妙高駅で乗務員が交替すると思い込んでいたのです。
 施設の問題がなければ、通常はそうやって線を引くのです。

 ところが数年前、新潟県知事が北陸新幹線への出費に難色を示しました。これがとにかくわかりづらい。
 谷本石川県知事には露骨に嫌味を言われるし。

 発端は上越妙高駅の構造。

 全列車が止まる駅は新幹線とホームの間隔が狭いのに対して、列車が通過する駅は少し広い。
 その差は4cm。

 センセイが長野駅で感じた違和感は、まさにその4cmだったのです。つまり長野は全列車停車。

 たぶんJRないしは新幹線建設関係の誰かが新潟県に情報を漏らしたのでしょうが、上越妙高駅は、4cm広い......。
 おそらく長野駅を構想、設計する時から、決まっていたんでしょうね。

 もちろん東海道新幹線での静岡県、岐阜県──ただし県庁所在地を走っていない──あるいは新神戸以西の山陽新幹線のように、新幹線はすべての県に停車するわけではありません。
 それに旧国鉄と違って、現在のJR各社は民間企業だし。

 でも考えようによっては、「お金は、出してね」という態度、そしてそれがずっとずっと前に決まっていたとなると、話はちょっと別。今の石川県にとってはどうでもいいことなのかもしれません。

 でも次に、「お金は、出してね」と言われるのは......。 



6月16日(日) 柏崎市で地域最大のイベント「えんま市」が開かれています

 自宅のある柏崎に十数時間だけ滞在して、再び電車で金沢へ移動しました。この間、実家へ行ったり、高齢の伯母を見舞ったりしていたので、自宅に滞在した時間は多くありません。
 しかもその大半は睡眠の時間。

 しかしどんなに慌ただしくても、お伝えしたように、地域住民なら今日は絶対に行かなければならないものがあります。
 だって、DNAにそう書き込まれているのです。

 それは地域最大のイベント「えんま市」。馬の市を発祥とし、200年も続いている行事です。

 いつもなら、走行中の車は見えても、歩行者をまったく見かけない旧市街地に、地域住民の2.5倍もの人間が押し寄せます。
 通りはご覧のような大混雑。

 毎年6月14日から16日にかけて開かれるえんま市ですが、今年は曜日まわりが良いのが特徴。

 報道(新潟日報柏崎日報)によると、天候にも恵まれた金曜日の初日は7万人弱の人出があったそうです。
 メインは15日なのですが、残念ながら今年はちょっと雨がち。

 センセイも夜に帰宅したので、無理をすれば出かけることもできたのですが、控えました。
 今日の午後には電車に乗って柏崎を発つので、正午前に徒歩で出かけてみました。

 旧市街地までの中心部は、自転車に乗った小学生や、乳母車を押す若い親子連れなどで溢れています。
 まずは閻魔堂へ。

 写真は道路を挟んだ反対側から撮影したものですが、参拝客が長い列を作っています。お気づきだと思いますが、老人の姿が目立ちます。
 孫を連れて、ではなく、老夫婦で、あるいは一人で閻魔堂を参拝し、市を、そして人生を楽しんでいます。

 地域住民のDNAには、斯様なまでに「えんま市」というコードが書き込まれているのです。

 現在の露天が取り扱っているのはすべて、たこ焼きなどの飲食物や子供向けの籤、あるいは安物のアクセサリ(もどき)など。
 実用性はまったくありません。

 けれどもセンセイが高校生の頃は必ずしもそうじゃなかったし、年輩の人によると「反物を売っていた」そうな。
 しかし「(店員は反物の)長さをうまくごまかすんだけどね」というオマケ付きではありますが。

 その名残を感じさせるのが、センセイの母校、柏崎高校前の瀬戸物のお店。ずっとこの場所に店を構えています。
 離れた道路では、植木の市も開かれています。

 以前は、瀬戸物市のもみ、他の露天が撤退した後も数日間、お店を開いていたのですが、今はどうなのでしょう。

 今年の新顔は、写真の等身大の男性。完璧な筋肉です。

 これは何かというと、地元最大の企業ブルボンメセナとして支援する水球チーム「ブルボン ウォーターポロクラブ 柏崎」のブースなのです。
 露天ではなく、空き店舗を借りての営業でした。

 柏崎市はなぜか水球が盛んな場所で、高校生の時には水球の授業(必須)があったほど。
 その柏崎で結成されたこのチーム、昨年度は何と、日本選手権大会で優勝しています。

 で、何を売っているのかというと、水球まんじゅう(500円)だったのですが。

 えんま市は毎年、「暑いか、雨が降っているか」のどちらか。今年もまさにその通りでした。
 つまり、梅雨の入り。

 えんま市が終わると、柏崎の季節は本格的な梅雨に、そして初夏へ替わります。

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