2023年4月1日更新(2023年4月9日ページ移動)
■4月1日(土) 明日の仕事は、庭の草取り ──競い合うかのように、桜が満開になりました──
昨日から今日にかけては年度切り替え。
何を当たり前のことを...とお感じになるかもしれませんが、仕事をしている人間は、このタイミングにかなり気を使う必要があります。ご存じの通りセンセイは今日から、何か問題を起こした時に「無職(65)」と報道される立場。
正直なところ、気分は何も変わりませんが。それはともかく、お伝えしたようにまだ半年間授業を担当するので、電子メールや大学の各種システムへの接続を維持する必要があります。しかもこれからは主に、学外からの接続。でも困ったことが。
これまでとは立場が大きく異なるので、職員としての情報が根本的に変わるのです。もちろん事前に準備してあるのですが昨夕、年度内のうちに関係者に再度連絡しようと思ってアクセスしたら、繋がらない...。何度試してもダメ。
ふと思いついて、新しい非常勤講師としての情報でアクセスしたところ、あっさりとログイン完了。しかも事前に頂いてた別な情報を用いたところ、外部からの学内システムアクセスにも成功。これでインフラ部分の障害は解消しました。
やれやれ。センセイはてっきり、文字通り日付とともにシステムを変更するんだろうと思い込んでいたのですが、実は前日の勤務時間内に変更していたんですね。
もちろん、この方が不測の事態に対応しやすくなります。さて、立場が変わった今日はどうなるんだろうと思って、大学のシステムに今朝アクセスしたところ、昨日まで山のように届いていたメールが、ほぼ皆無に。
僅かな残りも近日中には送られてこなくなるでしょう。無職初日は土曜日。つまり家族サービスの日。自宅周囲の桜は満開までもう一息なのですが、どうやら地域の中では遅い方らしい。写真は実家の用を済ませた後、その近くで撮影したもの。(拡大写真(1,280×960、264KB))
昨日、今日で開花が一気に進んだようです。さて明日は、二十数年間家人に任せきりだった──ごめんなさい(ペコリ)──庭の草取りをしなければ...。
■3月31日(金) センセイの門出(?)を祝ってくれるかのように、市内の桜の一部が満開になりました
門出ではないかもしれませんが、少なくとも今日はセンセイにとって節目(ヤヌス)の日。
大学教員生活(常勤)35年の最後の日です。その前に最初の赴任先における1年間の非常勤職時代がありますから、それを含めれば36年。そして後者については、現時点ではこれから5年間続く見込み。
金沢工大は来年度だけでしょうが。それでもやはり、区切りであることに違いはありません。
というわけで今日は、あちこちお世話になった方へのメール書きや、来年度の非常勤に関するやり取り。メールの中には不達のものもあったので、その方については内容を手紙として書き直します。
困ったことに郵便料金が変更になっており、手持ちの切手では料金不足。そこで午後、晩酌のお刺身を買うために外出する際、いつもより遠回りして市街地の西側の、初めて入る郵便局で不足分の切手を購入することにしました。
あちこちの様子を見ながら歩いていたのですが、当地の桜はやはり、咲き始め。でも、お寺の墓地の向こうにほぼ満開の桜を見つけました。「そういえば...」と思って会社の駐車場を横切り──スミマセン──撮影したのが写真。
先日お伝えした「原酒造」構内の桜です。約1週間でこの状態。(拡大写真(1,280×960、351KB))前回とは逆の位置からの撮影になります。黄砂なのか何なのか、今日は朝から霞がかかったような状態。金沢を発つ前の梅の花の時のような、澄み切った青空でないのが残念。
...あれっ?道路の奥から小柄の老女が歩いてきました(右下奥)。カメラを構えたセンセイに気づいたようで、改めて桜を見上げています。それもかなりの長時間。やがて踵(きびす)を返して、道路右側のお宅の中に。
どうやらこの家を訪れに来た際、桜とセンセイに気づいて現地まで足を伸ばされたらしい。手紙を投函──週末なので、申し訳ありませんが配達は月曜になります──してスーパーへ。今日はちょうど良いものが並んでいなかったし、区切りの日なので、ほんのちょっとだけ奮発してお刺身を購入しました。
退職の日も、我が家では特別な行事その他は一切なし。というわけで今晩は、静かに一人で飲んだくれているセンセイ。
付き合っていただけるのは桜と、上弦(半月のこと)を過ぎた月だけかも。
■3月30日(木) 凄まじい音の連続だったんだろうなぁ... ──これが昨年12月の雪害の傷痕──
時系列的には一昨日の続き。昨日お伝えするつもりだったものです。
熊本へ移動すべく日曜日の朝、最寄り駅から特急列車に乗車。「特急『しらゆき』に乗るのはホントに久しぶりだなぁ...」などと思いながら外を見ていたら、低い山に差し掛かった所でギョッとしました。
至る所で杉の木が途中で折れ、痛々しい姿を晒しているのです。(拡大写真(1,280×960、292KB))あまりの状況に撮影できなかったので、帰路撮影したのが右の写真。縮小しているので、ところどころに直立した白い棒のようなものが見えるだけだと思います。拡大写真だともう少しわかりやすくなります。
ただしその迫力は、この角度、そして小型カメラの能力では無理だと思う。(撮影能力は問題にしないように)
もうお気づきだと思いますが、これは昨年12月、この地域だけが突如襲われ、大規模な交通麻痺で全国的に大きく報道された記録的な大雪によるもの。
ここは若い女性が自宅前に止めた車の中で、掛けていたエンジンの排気が車内に回り込み、そこに含まれていた一酸化炭素中毒で亡くなられた現場の近くです。雪が降らない、あるいは降ったとしても少ない地域の方に「雪と木々」と尋ねたら、樹氷や雪を載せたクリスマスツリーなど、ロマンチックな姿をイメージされるのかもしれません。
確かに長野や青森、北海道の軽く、サラサラの雪ならそうかも。でも日本海側の低地に降る重く、湿った雪は違います。少なくとも杉の木はそのような雪には弱い。枝や葉に積もった雪を落とすことができないと、雪の重さで杉の木全体が途中から折れてしまうのです。
もちろん、その後は枯れるのみ。その時の音が凄まじい。まさに「断末魔」。しかも今回は至る所で一気に発生し、なおかつそれが連続。文字通りの阿鼻叫喚(あびきょうかん)、この世のものとは思えない地獄絵図が繰り広げられたんだろなぁ...。
この事態、実は他人事ではありません。母親によると、実家で育てている杉もほぼ同じような状況だとのこと。ただしセンセイはまだ現場を確認していません。これまでは宮仕えの身だったので時間がなかったというのが理由の一つ。
でも、たぶん皆さんには想定外であろう、もっと大きな理由が。実家が所有する田畑へ行くためには道路を使う必要があります。それが至るところ倒木で覆われており、自動車が走行できないのです。市道なので管理は市当局。至る所で倒木が道路を塞いでいるため、処理がまったく間に合っていません。
それでもセンセイとしては、できるだけ早く現場を訪れるつもり。母親によると、倒木の一部が川に倒れかかっているというのです。通常なら問題にならないのですが、雨期になると上流から下ってくる土砂を倒木が堰き止めて、二次災害を発生させる可能性があります。
「だから梅雨の季節までには...」というのが、母親からの依頼内容。(次期)ご当主様は辛いよ。でも、ま、仕方ない。
■3月29日(水) 前言一部撤回。日中の陽気に誘われてか、当地でも急に桜が咲き始めました
今日はタイトル通りのお話。ただし桜の写真はありません。悪しからず。
昨日はとても疲れていたらしい。晩酌に頂いたビールのまわり方の早いこと。やはり本当に久しぶりの出張だったことと、長距離の移動、そして何より講演内容の選択と推敲(すいこう)に相当エネルギーを使ったためと考えられます。
残念ながら、体調はまだ完全には回復しきっていません。そこで今日は、仕事を今回の出張関係の事務処理──センセイは今月末日まで現役──や担当事務との諸連絡、お世話になった熊本保健科学大学の先生方へのお礼状書き程度に控えます。
基本的には(少なくとも精神的には)休息の日。ただし大学には月末、つまり明後日までに書類を届ける必要があります。他の用もあったので、今日は午前と午後に1回ずつ徒歩で外出しました。
今日の当地の最低気温は3.0℃。まだかなり寒い。されど日中は気温がどんどん上昇。これは午後2時頃の値ですが、最高気温12.0℃を記録しました。自宅近くの公園では、ご覧のようにたくさんの子供たちが声を出しながら遊んでいます。
老人しか見かけなかった午前中とは対照的。西村センセイ、ここでやっと公園の桜の一部が咲き始めていることに気づきました。改めて良く見ると、どの木も蕾はかなり膨らんでいます。
このところの日中の暖かさで、開花が一気に進んだらしい。「今週後半から今週末」との予想は当たったような、外れたような...。でも良く考えてみれば、出張前には確かに「もう目前」と予想。ただしその後が怒濤の展開だったので、すっかり忘れていました。
当地では今週末から来週前半に、里の桜が見頃あるいは満開に。それを追うように、1週間後くらいに山桜が満開になります。今年は富山県朝日町の美しい山桜を愛でることはできそうにありません。
講演当日と昨晩の夜の血圧は正常値をクリアできませんでしたが、今日は朝晩ともに、少々高めながらも概ね問題ないレベルに。やれやれ。今後、血圧は徐々に平常値に落ち着くものと予想──「期待」が実態に近い──されます。
そして、センセイは引退生活へ静かに移行することになります。
■3月28日(火) 都心よりも、北部の方が... ──桜に見送られながら新潟の自宅へ戻りました──
今日は移動日。
昨晩はホテルに戻ってから個人的な反省会。そのため日付が替わってからの就寝となりました。どうなるかな、と思っていたのですが、いつもの時刻に起床。いったん獲得したリズムは、なかなか変わりにくいものらしい。
ちなみに日暮れも夜明けも、新潟とちょっと違う点が。熊本入りした日に気づいたのですが、センセイの感覚よりも日没や夜明けが遅い。東西方向に関して、熊本はざっと1,000kmほど西にあるからです。感覚的には20分くらいかなと思ったのですが、計算したら約30分ちょっと。
...そりゃ、違うわけだ。帰路は、往路以上に桜に見送られながら。写真は中国地方を走行中の山陽新幹線から撮影したものですが、一昨日お伝えしたようにたくさんの山桜が満開に。(拡大写真(1,280×960、102KB))
まるで植物のエネルギーが一気に開放されたかのよう。里の桜はというと、この2日間で開花が大きく進んで明日、明後日には満開になろうかというとこと。十分桜を楽しめる状態でしたが、平日だからか、シートを敷いての花見客は見かけませんでした。
意外だったのは東京都内。もちろん満開が近いのですが、一昨日からの冷たい雨──今日の午後まで続いた──の影響でしょうか、開花は想定したほど進んでいませんでした。上越新幹線上野駅は地下駅なので、上野恩賜公園の桜を確認することはできません。
すぐ北にある王子駅脇の飛鳥山公園の桜は7分咲きくらい。都内は今週末が花見のピークかも。さて埼玉や群馬は...と思っていたら、「やはり」と感じ。実は往路、都心より関東北部の方の開花が進んでいるように思われたのです。ふだんは南部、特に都心の方が早いのに。
往路は車中で仕事をしながらだったので、外をあまりよく見ていません。で、2日経過した今日は、ほぼ満開状態。こちらの週末は、桜吹雪の中のお花見かも。
上毛高原駅を発ち、新清水トンネルを抜けると越後湯沢。駅に近いスキー場はどこも休業中。今年は少雪だったので、早く営業を終えたのです。新潟県内では昨日、新潟地方気象台が桜の開花を宣言したとのこと。
ただしセンセイが通過した地域はまだ寒いからか、桜を確認することはできませんでした。新潟県内ではこれから天気が安定し、しかも比較的高い気温が予想されています。それを考えると、自宅近辺つまり平野部ではの開花は今週後半から今週末になるのではないかと思います。
予定通り午後5時に柏崎駅到着。乗車時間は往路、復路ともに約8時間半。お世話になったいろいろな方々に、お礼の気持ちをお伝えしなければ。
■3月27日(月) 気分は最終講義。ただし何と、熊本保健科学大学の学長先生を前にして、ですが...
いや、もう、ホントに緊張しました。
何てったって、目の前にいらっしゃるのは学長先生。ちなみに今晩の血圧は、引っ越し時ほどではないものの、かなり高かった。でも、ま、今回は仕方ありません。現在は仕事と懇親会を終えて、熊本駅前のホテルに戻ったところ。
今日起きたことを、できるだけ手短にお伝えします。訪れたのは熊本市の熊本保健科学大学。昨日お伝えしたように、この大学の先生方に、高等教育(=大学)における教育改善に関するお話をさせていただいたのです。
正直なところ今でも、退職、つまり用済みになったセンセイになぜこのようなお話が来たのかよくわからない部分が残るのですが。でも、まぁ、せっかく頂戴したチャンスです。引っ越し直後の混乱状態下でしたが、できるだけ良い内容にするために今朝まで作業しました。
ホントはもっと早く区切りをつけることができたはずなのに...。ホテルの清掃が本格化したころ、熊本駅から各駅停車に乗って西里駅へ。無人駅で、切符の回収箱すらありませんでした。駅の目の前に広がるのは大学キャンパス。
迷う可能性は皆無。写真の桜はこれからという感じですがキャンパス内、そして隣の崇城大学の桜はまさに満開になるところ。今日1日で開花がずっと進んだそうです。関係者と打ち合わせをした後、13時から講演。
開始10分くらい前に、小柄の男性が前方の席に着席されました。関係者が「学長です」と教えてくださります。な、何と、他大学の学長先生の前でお話をすることになってしまいました。この種の講演会だと、さすがに学長が出席されるのは稀。完全に想定外です。
センセイはビジネスマンですから名刺を交換させていただき、ご挨拶申し上げます。学長は国立大学の医学部長職を務めていらっしゃったとのこと(ひぇ〜!!)。講演内容の中には中世医学部の様子も含まれています。材料の選択を誤ったのかな、と思ったのですが、いざ始まってしまえば、いつものセンセイのペース。
良し悪しは別にして、です。実は今回の講演、個人的には大学教員生活における最終講義のつもり。実は金沢工大では最終講義という習慣がほとんどありません。特に教養部(「基礎教育部」)のセンセイが所属していた部署では開かれたことがありません。
工業大学なので、それに不満があるわけではないのです。でも退職に際して複数の師匠を含む先輩諸氏、そして金沢工大の同僚や一緒に仕事をさせていただいた職員、そして(むしろ)こちらが勉強させていただいた学生諸君の学恩に報いるべく、今回は広い視野から、包括的なお話をさせていただきました。
繰り返しになりますが、目の前には学長先生。(再び)ひぇ〜!!学長先生や他の先生方の反応をチラチラと確認しながら1時間半お話をさせていただきました。まず学長先生は、ニコニコしながら熱心にメモを取っていらっしゃいました。提示ファイルは差し上げるんですけどねぇ。
他の先生方も、ツボに来ると、頷(うなず)いていらっしゃいます。やれやれ。これでやっと、心置きなく退職することができそうです。
残念ながら、お一人を除いて皆が鬼籍に入った師匠筋。学生を含めた金沢工大の関係者の皆さま。そして卒業生――お返事が遅れてゴメンなさい――を含めた前任校および、母校であり最初の赴任先でもある大学関係者の皆さま。
いろいろありながらも、何とかここに至ることができたのは皆様のおかげです。改めて、心より感謝申し上げます。
...う〜ん、でも全然短くない。トホホ。
■3月26日(日) これが最後のお仕事 ――列車に8時間揺られて、久しぶりに九州入りしました――
今日もまた、タイトル通りのお話。センセイは現在、熊本市に滞在しています。
1ヵ月ちょっと前のことなのですが、他大学の複数の先生と仕事をしていたら、その中のお一人が「ぜひ、うち(の大学)で話をして頂けませんか」。この種の仕事に関するセンセイのモットーは、「来る者は拒まず、去る者は追わず」。
ただし時期からして当然、新年度のことだろうと思っていたのです。ところが、あれよあれよという間に話が進んで、明日、熊本県内の大学で先生方を対象にしてお話をすることに。でも、それからが大変。
センセイは今月末まで現役。学生さんには理解しにくいかもしれません――もう、受講生を意識する必要はないんですねぇ――が、このような仕事を引き受ける際は、両大学ともに、きちんと手続を取る必要があります。
しかも今回は、いろいろな意味で時間がない。必要な書類の写しをFAXで送っていただいたりして、やっとで手続の期限に間に合いました。ご尽力頂いた事務職員(複数)の皆さま、お礼申し上げます。
おかげさまでセンセイは今朝、雨の中を柏崎駅へ。特急と新幹線3本を乗り継ぎ、8時間半かけて熊本へ移動しました。鉄道ファンのセンセイですが、日中運航する列車でこの時間というのはかなり長い方。
楽しみにしていたことがあります。それは車窓から見る桜。ニュースは関東地方その他の桜が満開になったと報じていますが、センセイがこの目で確認した限り、桜の名所で知られる王子(北区)の飛鳥山公園もまだ3分咲き。でも、ひとつ気づいたことが。
山桜の咲き方です。新潟や富山だと、里の桜が散り始めるのと交代するように山桜が咲き始めます。木々の緑の中に淡いピンクが出現するので、それはそれで風情があるもの。でも西日本の山桜は、里のソメイヨシノなどと同じか、むしろ早い。
ちょっとびっくりしました。今日は新大阪で九州新幹線に乗り換えて、4時半過ぎに熊本駅到着。駅前の広場では何かのイベントが開かれていました。後から調べたところ、これは「Dream match Kumamoto 2023spring」【リンク削除】とのこと。
...おっと、明日の提示資料を完成させねば。