2005年12月24日更新(2006年1月2日ページ移動。2011年5月3日一部写真削除)

──2005年12月第4週のニュース──

バックナンバーはこちら


12月24日(土) 大雪で、日本海側の鉄道は混乱が続いています

 電車で新潟に戻ってきました。

 ここ数日、北陸地方の鉄道は混乱が続いており、ちゃんと帰れるかなと思ったのですが、列車はそれなりに動いています。

 いつもなら新潟行きの特急「北越」に乗るのですが、北越は本数が少ないので、今日は越後湯沢行きの「はくたか」にしました。途中の直江津駅で各駅停車に乗り換えても、さほど時間は変わらないのです。

 はくたかの自由席はいつもなら3両なのですが、繁忙期なので1両は指定席に転用され、今日は2両だけ。しかも禁煙車両は1両だけなので、金沢を出発する時から座れない乗客がでました。

 富山でさらに多くのお客が乗り込んできたのですが、彼らが「行き先が変更になる」と話しています。しばらくするとアナウンスがあって、越後湯沢ではなく、信越線をそのまま辿り、長岡へ向かうとのこと。
 このはくたかは本来、直江津を過ぎると北越急行「ほくほく線」に入り、六日町からJR上越線を経由して越後湯沢に至るのですが、たぶんその付近が不通なのでしょう。

 ということは、このはくたかはセンセイが最終的に降りるJR信越線柏崎駅を通り、センセイの家の脇を通過することになります。
 でも、臨時運転なので柏崎駅に止まるわけもなく、予定通り直江津駅で降りて、自宅へ戻りました。遅れは25分くらいですみました。

 写真は自宅から地域のシンボル、米山を見たものですが、隣家の屋根でもわかるように、たいした雪は降っていません。
 いつもの年より、降り始めが早いかな、くらいの感じです。

 そのうち、いやに静かになったと思ったら、市の非常放送が入りました。

 何だろうと思ったら、架線の故障で、JR信越線長岡ー直江津間および越後線が不通になっているというのです。
 センセイは動いているうちに戻れたので、とてもラッキーだったわけです。

 信越線も上越線も動かないということは、鉄道で北陸地方から関東へ移動する手段が断たれることを意味します。
 金沢だと米原経由で移動することもできますが、富山だとかなりきつい......。

 センセイの自宅のような平場ではたいしたことはないのですが、たぶん、山間地は相当の雪になっているのでしょう。

 明日の午後に金沢へ移動しようと思っているのですが......どうしよう。



12月23日(金) オモテとウラ ──金沢の除雪で、再び考える──

 お昼前に、所用で金沢市中心部へ出かけました。今日は寒気も緩んでいます。

 アパートからバス停、そしてバスの窓から見ていると、再び金沢の除雪って......と思いました。

 幹線国道はきれいに除雪してあっても、その歩道は手つかずだとか、生活道路に入った途端にまったく除雪されていないとか、とにかく落差が激しいのです。
 新潟や富山だったら、たいていの所はそれなりに除雪します。

 もちろん激しい降雪がある時は片っ端から片付けるしかありませんが、あの大雪から数日経つのに、一向に状況が改善されない。

 自治体は幹線道路だけ除雪して、後は知らないよ、という感じ。何だかお上の発想です。一般市民はというと、自宅の前だけきれいにして、やはりこちらも、後は知らないよ......。

 一般市民ができる除雪には限度がありますから、だからこそ、税金を払っている自治体にそれなりに除雪させるべきだと思うのですが、どうもそういう発想が感じられない。

 実はこれ、除雪だけではないのです。ヨソ者への対応だとか、ゴミ捨ての場面だとか、小学校の校区だとか、いろんな場面に共通しているのです。

 いろいろ考えていたのですが、一つの見方として「オモテ」と「ウラ」がはっきりしているのかな、という感じがします。
 オモテはきれいに飾るけど、そこで生じる矛盾はウラにまわして、他人には見せない。

 誰にだってオモテとウラはありますが、今まで住んできた土地の中で金沢ほどそれを強く感じる場所はありません。
 前田家と幕府の関係、前田家による支配、前田家以前からの宗教的問題......といったように、歴史的、文化的要因が強いのではないかと思っています。

 でも、たとえば樹木を雪の害から守るという、雪囲いを考えると、新潟は実用本意で、樹木をただ囲うのに対して、金沢では兼六園の雪吊りのように、雪囲いそのものをぐっとオモテに出して、新しい意味を付け加えます。

 良い悪いというより、やっぱり違うなあーという感じです。



12月22日(木) 新潟市で使われていた車が、中古車市場で安く買い叩かれる理由

 世の中は連休に突入ですが、センセイはまだ金沢にいます。年内に終わらせる必要のある仕事が溜まっているのです。

 ご存じのように、今日の日本海側は大雪と強風に見舞われています。特に新潟では下越地方(新潟市を含む北の方)を中心にして、大規模な停電が起きました(センセイの自宅は大丈夫だったそうです)。

 停電した家の数は、最悪時に65万戸。昨年の新潟県中越地震の時の30万戸の倍以上!!

 オール電化の一戸建てやマンションは寒くてたまらないだろうし、スーパーなんかだと冷蔵庫や冷凍庫の商品をすべて廃棄しなければならないので、とんでもないことになっているのでしょう。

 停電の原因の一つは、架線が強風で大きく振られて切断したり、近くの架線と接触ないしは接近してショートしたためのようです。

 架線はとても強力にできていますが、雪が付着すると見かけの直径がとても大きくなって──架線の周囲に直径10cmほどの雪が筒状に付いているのを見たことがあります──、風による力を強く受けるようになってしまうのです。
 さすがにこうなると、持たない。

 もう一つの理由は、日本海からの強風で塩分を含む海水が細かい粒になって飛ばされ、それが架線に付着すると塩分によってショートしてしまうためです。
 これは冬に限らず、強風が吹くと時々起きる現象です。

 海水が飛ばされるなんて、そんなバカな......とお思いかもしれませんが、風の強い日に、新潟県の海岸部(海岸から数km)に車を停めておくと、窓ガラスがベタベタします。
 これは塩分が付着して、周囲の水分を吸ったものです。もちろんすぐに洗い流す必要があります。

 新潟市は海に面していますが、新潟市内で使用されていた車は、中古車市場で安く買い叩かれます(実話)。見かけは立派でも、特にシャーシが塩分で傷んでいることが多いからだそうです。

 センセイも新潟に戻ってからの数年間、新潟市内に住んでいたのですが、6年乗った車は、最後にドアの下部が錆びて穴があいてしまいました(これも実話)。

 お医者さんによると、その代わり、海水に含まれているヨウ素のおかげで、ヨード不足になることはないんだそうです。



12月21日(水) とても良い音がします。BOSEのヘッドホン

 西村センセイ、この7月にボーズのQuietComfort 2ヘッドホンを買いました(写真はボーズのサイトより。(C) 2005 BOSE K.K.)

 これはただのヘッドホンではなく、周囲の騒音を打ち消して、目的の音楽や音声だけを聴かせるノイズキャンセリングヘッドホンです。

 そもそもは、電車内や機内などのうるさい環境で使用するために買ったのですが、予想外にとても良い音がします。

 ヘッドホンやイヤホンは原理的に、スピーカーよりも、より理想に近い形で電気信号を音声に変換することができます。
 けれどもあまり一般的ではないし、メーカーとしてはお金をかけるわけにもいかないので、たいていのものは安く、雑な造りで、音は良くありません。

 そういうヘッドホンを使うと、最初こそ音がシャキシャキ鳴って、良く聞こえるような感じがするのですが、何となく疲れてくるので、そのうちに使わなくなります。
 飽きたのではなくって、耳が無意識のうちに音質の悪さを拒絶しているのです。

 ところがボーズのこのヘッドホン、いつまで聴いていても疲れたり、嫌になったりすることがありません。

 最初はノイズが消えるためだと思っていたのですが、ずっと聴いていて、そもそも音質がとても優れていることを再認識しました。多くのミュージシャンがこのヘッドホンを使っている理由がわかるような気がします。

 ダイナミック型ヘッドホンは、ポピュラー音楽には強くても、クラシックには弱いのが普通なのですが、このヘッドホンは繊細な音もかなりきちんと拾います。

 現行機種で対抗馬を挙げるとしたら、センセイも3セット使っているスタックスのコンデンサー型ヘッドホン(スタックスでは「イヤースピーカー・システム」と呼んでいる)でしょう。
 さすがにセンセイが使っているスタックスの最高機種(このモデルに近い)にはかないませんが、センセイが所有する中では最も安価なモデルより良い音がします。
(写真はいずれもスタックスのサイトより。(C)(有)スタックス工業)

 また使い勝手も良く、アルカリ単4電池1個(!!)で、公称38時間、実際にはもっと長く駆動することができます。電源電圧の低さを考えると驚異的な低電力回路です。
 なおセンセイが使っているものでは、電車(新幹線および在来線)に乗っていると、時々ノイズが入ることがあります。飛行機では経験したことはありません。
 メーカーに点検してもらったのですが、やはり直っていません。外からの電波を拾っているようです。

 ちょっと高いですけど、もし気になっている人がいたら、西村センセイが後ろから「トン」と、肩を押してあげます。はい。



12月20日(火) 娘には、あげない。 ──国際会議のちょっとしたお土産──

 学会へ参加すると、資料や冊子を入れる入れ物をもらうことがあります。

 日本の学会だとたいてい紙袋で、センセイらが昨秋学会を開いた時も、石川県の観光用の紙袋を使用しました。でも国際会議だと、布製のバッグを貰うことが多いようです。

 今回、国内での開催ではありましたが、ユネスコの会議に参加したら、写真のような立派なバッグを貰いました。
 写真左側には人間と、遺伝子を表すと思われる螺旋が、右下にはユネスコのロゴが描かれています。

 このバッグ、内側はビニール張りで、造りもとてもしっかりしています。

 以前お伝えしたように、金沢工大構内で供給されている水は地下水で、センセイにはちょっと合いません。
 そこで西村センセイ、ほぼ毎日ペットボトルか水筒で水道水を運んでいるのですが、なかなか適当なものがなかったのです。

 で、今回もらったこのバッグ、2lのペットボトルもすっぽり入る大きさで、強度的にも十分なので、しっかり使わせてもらおうと思っています。

 いつもならこの手のグッズは、新しもの好きの娘にあげるんだけど、今回はお父さんのものだ。



12月19日(月) 土建屋さんのアルバイト ──新潟・金沢の除雪事情──

 金沢は、昨日ほどではないものの、かなり冷え込んでいます。昼間には少し晴れ間も見えましたが、雪も降っています。

 センセイは朝、暗いうちにアパートを出ます。

 雪が降ったのは一昨日以前なので、夜のうちに除雪されているだろうと思ったのですが、甘かった。
 アパートの前の道には車の轍
(わだち)が続いているだけで、市による除雪はまったく入っていません。
 歩きにくい道を時間をかけて出勤しました。

 夜になって、さすがにもう除雪されたはずと思っていたら、再び、甘かった。

 写真は暗闇の中で撮影しているので、ちょっとわかりにくいと思いますが、手前の道路が出ている部分は近所の人が除雪したもので、人家が絶えるちょっと先はまったく除雪されていません。
 金沢市内のあちこちでこういう光景を見ます。

 金沢市内、幹線道路はよく除雪されているのですが、ちょっと細い道になると、それがいくら生活に重要な道路であっても除雪はかなり遅れます。

 一晩でほとんど除雪を終えてしまう新潟県内の市町村とは全然違います。まぁ、多くの市民は除雪の比較なんてすることはないでしょうから、これが当たり前だと思っているのかもしれません。

 建設業は冬季、雪で仕事が減ります。新潟県の除雪体制の良さは、その建設業の有効活用という面があるのですが......。



12月18日(日) 日本海側は、大雪とものすごい寒さです

 この週末、本当は予定があったのですが、仕事が年末進行で間に合わなくなってしまったので、予定を変更して自宅で仕事をしていました。

 先週はずっと都内にいたのですが、センセイが金沢を離れた途端に、日本海側は大雪になってしまいました。(センセイはそこにいないから、実感はありません。)

 で、今朝目覚めると、この冬一番の寒気が入って、自宅でも30cmくらいの積雪。

 センセイが住む柏崎市は、もともとあまり雪は降らないし、何よりも気温は下がりません。
 最低気温が零下になる日はごく僅かです。

 ところが今日は、強い北風でどこもかしこも冷え切っていて、屋根のある車庫に収めていた318iも真っ白で凍り付いていました。
 家族で買い物に出たのですが、新潟でよくある湿った雪ではなく、さらっとした雪でした。

 お昼だというのに、車の車外温度計は-2.5℃まで下がっています。新潟の海岸部では滅多にない低温です。

 もともとの予定は、今日、金沢から新潟に戻って、明日の朝に金沢へ移動しようと思っていたのですが、大雪で交通が混乱しており、予定は大幅変更です。

 ニュースやネットで確かめると、信越線は金沢方面が不通だし、「いざとなったら」と思っていた高速道路も完全に閉鎖されています。

 それでもお昼頃に、間引き運転ながら信越線が復旧したので、早めに金沢へ移動することにしました。
 右の写真が、今日乗った特急「北越」ですが、積雪で線路が見えない......。

 いつもならガラガラの「北越」。でも今日は混雑していて、センセイは途中まで立っていました。
 どうやら北越急行「ほくほく線」の特急が大雪のため不通で、東京から富山、金沢方面への乗客が湯沢で降りられずに長岡で降り、そしてこの特急に乗ったようなのです。

 最後尾の禁煙自由席に乗ったのですが、車体に付着した雪や氷が直接車体にぶつかったり、線路に落ちて石を飛ばしてそれがぶつかったりして、かなり怖い思いをしました。

 それでも25分くらいの遅れで事なきを得て、美辞に金沢へ移動することができたのですが、この調子だと夜の特急は大混乱になったと思います。
 各駅停車も相当運休していたし......。

 でも、まぁ、やれやれとアパートについて荷物を整理していたら、今日の日付の未使用特急券が出てきました!! 今回は予定をいくつも変更したので、今日乗るつもりだった特急券を払い戻すのを忘れていたようです。

 特別な日なのに、ちょっと悲しい。

「最近のニュース」(最新版)へ
バックナンバーのトップページへ
トップページへ戻る