2008年10月25日更新(2008年11月2日ページ移動。2012年12月23日一部写真削除)
■10月25日(土) ヘリコプターが何機も舞っていると思ったら... ──柏崎港で転落事故発生!! ──
今日は朝から自宅にいたのですが、午前中、外出しようとすると、救急車の音。もちろん良くあることなのですが、ちょっと「変だな」と思いました。
同級生の医院でインフルエンザの予防接種を終えて自宅に戻ろうとすると、今度は海岸上空をヘリコプター。
そういえばさっきも飛んでいた...。明らかに、何かが起きています。
全国ニュースで何度も報道されたので、もうご存じの方も多いと思いますが、今朝9時頃、柏崎市番神(ばんじん)の柏崎港西防波堤(写真中央奥)で、釣り客が高波にさらわれ、救助に駆けつけた消防署員とあわせて16名が港内に転落しました。
写真は昼過ぎに撮影したものですが、この時点でも防波堤中央部では波が堤を越えています。
幸いなことに全員救出され、大きな怪我をされた方もなかったようです。写真だとよくわかりませんが、実際の防波堤は長さ2.2km以上もあります。
危険なので大きな柵が設置されて立ち入ることができないようになっているのですが、海が荒れた今日も50名ほどが釣りをしていたそうです。今朝早くの柏崎市は静かだったのですが、事故が起きた当時は雲が出て急に風が吹き始めていました。港の一部は漁港になっているのですが、地元の漁師は休漁したそうです。
救助された人のリストを見ると、県内山間地や群馬などの県外勢で、地元の人はいません。
地元民と違って加減がわからず、せっかくの休日に駆けつけたのだからちょっとくらい波があっても、と防波堤の先端部にたどり着いたら急に波が高く......あ"、ということのようです。それにしても全員無事で何より。
■10月24日(金) 粒がきちんと立ってる!! ──今度こそ、今年初めての新米を... ──
先日、ボケていて昨年産米を買った西村センセイ、やっとその分を食べ終え、約1ヶ月遅れで今年初の新米にたどり着くことができました。
先週、車で金沢に来た際に運んできたのは、自宅近くの柏崎市高柳町(旧刈羽郡高柳町)の棚田で収穫された100%コシヒカリ。(例えばこちらで取扱中)
実家で育てていたお米と味と食感が似ていて、センセイはとても美味しいと思います。以前、石川県内産のかなり高いお米を買ったことがあるのですが、たぶん慣れていないからでしょう、センセイにはやっぱりちょっと違うように感じられました。
いつもより早くアパートに戻ってお米を研ぎます。
次に、水をきちんと──ただし新米なのでかなり少な目に──計って、しっかりとお米を浸します。浸す時間も大切。短すぎても長すぎてもいけません。
炊飯器のスイッチを入れてからスーパーでお刺身を買って戻り、ちょっと待つと炊きあがり!!(十分な蒸らしの時間を含む)
炊飯器の蓋を取ると、やっぱりお米がきちんと立っています!!
新米の香りを味わってから頂戴したのですが......意外にも、味も匂いも、よくわからない。
このところとにかく忙しくて、コーヒーをかなり飲んで仕事をしていたため、お腹の調子をちょっと崩しているようなのです。せっかくの新米なのに、もったいないことをしました。
■10月23日(木) さて、ハイビジョンビデオカメラ“HDR-HC9”、画質や使い勝手は?
センセイが購入したHDVフォーマットビデオカメラ“HDR-HC9”のご紹介も、今日が最終回。
ご説明したように、実はセンセイ、このマシンをHDVビデオデッキ(+カメラ)として買ったのですが、やっぱりビデオカメラであることに違いはありません。
そこで最終日の今日は、ビデオカメラとしての観点から、HC9そしてHDVフォーマットを検証してみましょう。(とか何とか)最も大切なのは画質。
ところが困ったことに、画質ばかりは自分の目で見ていただくしかありません。しかも実は、画質は再生環境に強く依存してしているのです。
工大祭の様子を撮影した様子を金沢のアパートの液晶画面で見ていて、「横方向への移動(パンニング)に弱いなぁー」と思ったのですが、テープを新潟の自宅に持ち帰ってCRTで観ると、決してそんなことはありません。
要するに、再生時の液晶が画面の描き換えに追随できなかったのですね。結論から申しますと、(当たり前だけど)普通の民生用HDV画質です。
SD画質のDVフォーマットよりずっと微細な部分まで描けますが、最低でも4倍も値が張るセミプロ用、業務用の3板式と比較するのは無理。NHKのニュース(地上デジタル放送)を見ていたとして、料亭かどこかから出てきた政治家に突撃インタビューするような場面で、「横長画面だし、解像度があるような感じ──ホントに解像度が高いかどうかは別──はするんだけど、何となく色がはっきりしない...」という、あの画質です。
放送、業務用途でも、こういう場面では今回の機種のシリーズの業務用機を多用しているのですね。それがお手ごろ価格で手に入るのですから、何の問題もありません。
とは言っても、何もご紹介しないわけにはいかないので、工大祭の時に撮影した動画をメモリーに取り込んだ写真をご覧いただきます。
お伝えしたようにHDVは横1,440×縦1,080ピクセルで、16:9ではありません。そのままでは画像が縦長になってしまいます。
マニュアルは全然読まずに、メモリに取り込んだらどうなるんだろうと思って試してみると、横はそのままで、縦が810ピクセル(これで16:9)に圧縮されてJpeg画像で記録されていました。
サイズを切り替えながらMpegをJpegに変換するので、当然、エッジなども見やすいように加工しているはず。しかもここに掲載した写真は、Web用に縦横とも22.22%に縮小しています。
そんな写真を掲載することにどれだけの意味があるのか、ということになるのですが、まぁ、参考にはなります。2枚とも、他の写真と同じ弱いシャープネスをかけているだけで、他は一切加工していません。
きれいでしょ? 割と。
縦横比の違いを伏せて「デジカメで撮影した」と言ったら、誰も疑わないんじゃないでしょうか。
DVフォーマットの時には、ここまでの画質ではありませんでした。最も肝心な動画も、だいたいこんな感じです。
上の写真は強い照明を受けているのですが、特に変な部分はありません。でもこれ、撮像素子がCCDの民生用モデルなら縦に白い線が出るところです。
なお、左の女性のシャツにモアレが盛大に発生していますが、これは縮小した時のもので、元画像にはありません。ただし、この写真ではわかりませんが、動画をよく見るとちょっとエッジを強調していること、レンズの性能がイマイチなので画面の端は画が甘くなること、3板式と違って色の「抜け」がないなど、不満がないわけではありません。
またレンズのワイド端が足りず、望遠側にやや偏っているので、ちゃんとした画を撮ろうとするとワイド・コンバージョンレンズ(通称「ワイコン」)が必要になります。
でもHD用の重いワイコンを装着すると、バランスが崩れてしまいとても持ちにくい......。でも、まぁ、こんなもんでしょう。
2枚目の写真は、ワイド・コンバージョンレンズを装着して、非常に暗く、しかも唯一の照明は蛍光灯──輝線スペクトル!! ──という厳しい状況下で撮影しています。
ソニー初の民生用HDVカメラ“HDR-HC1”と比較すると、C-MOS撮像板が改良されていて、暗部でのノイズがずいぶん少なくなっています。
単板なので暗い場面ではやはり色がちょっと弱くなりますが、それでも現場はだいたいこんな感じ。焼き鳥の煙と匂い、学生さんの汗までが伝わって......さすがにそれは無理かな?
ただし、ちょっと気がついたことがあって、ゆっくりとパンニングしていると画面が細かくガタガタします。
何故だろうと思ったら、光学式の手ぶれ補正がONになっていたのですね。画面が揺れないように、レンズを含めた重い光学ブロックがかなりきちんと追随しています。
移動量の積分値が所定値まで達すると補正の上限に達するとブロックが元の位置に戻りますし、コンピュータが手ぶれではないと判断すると、瞬時にガタガタが止まります。慣れていない人のための手ぶれ補正ですが、うまく使えるようになったらOFFにしておく必要があると思います。(この点も相対的に低解像度のDVだとあまりよくわからない。)
もう一つ気づいたこと──こちらはちょっと痛い──があって、暗い時のオートフォーカスが弱い。
フォーカスが外れると、ゆっくりとピントを前後させて修正させるのです。高画質というメリットの裏返しで、HDVはDVよりもフォーカスにシビアなんですね。
もちろん最終的にはきちんと合うのですが、かなりじれったく感じます。マニュアルで合わせればいいのですが、この機種、レンズの脇にある小さな回転式のダイヤル──この写真の中央部の円筒形ダイヤル──でピントを調節するようになっていて、このダイヤルの反応がとても鈍い。
適正な場所を通り過ぎてしまいがちなので、この点はレンズの外周を回して、ぴたっとピントを合わせることができたHC1の勝ち。でも、まぁ、やっぱり全体としてはこんなもんでしょう。現在のところトラブルも認められず、十分満足しています。
はい。
■10月22日(水) 生き残るフォーマット ──センセイがHDVビデオカメラを買った理由──
西村センセイ、人気のないHDVフォーマットのビデオカメラをなぜ買ったのか。
答は簡単で、HDVフォーマットが将来も生き残り、センセイにとってはずっと活用できる規格だからです。
何度もお伝えしてきたように、センセイはこれまでβ、S-VHS、8mmそしてDV(スモールおよびラージサイズ)の各映像フォーマットのテープを利用してきました。
さすがにβ、S-VHSおよび8mmビデオはアナログ記録であることと、記録再生システムとしては過去のものになりつつあるので、ほぼ全ての映像資産をDVDないしはBDに変換しつつあります。問題となるのは比較的最近の、SD(標準)画像としては最高品質のDVフォーマット(デジタル記録)のテープです。特にビデオカメラで撮影した子供の成長記録などは唯一無二の貴重な存在。
もちろんこれらも保存用にBD化しつつあります。でも編集等を考えると、将来もDVテープのまま残したい(=再生可能であってほしい)。
DVフォーマットはMacintoshで処理しやすいデジタル信号だし、BDのMpeg-2と違ってフレーム完結のモーションJpegなので、Mac上での編集がとても楽なのです。今回購入したビデオカメラのフォーマットはHD(ハイビジョン)画像のHDV規格。
実はこのHDV、他のAVCHDフォーマットなどとちがって、DV(および業務用のDVCAM)の、いわば上位互換システムなのです。つまりこのマシンさえあれば、従来のDVテープを将来にわたって完全に再生可能なのですね。そのためには、例えばマニアの間では有名な据え置き型デッキGV-HD700(約16万円)でもかまいません。でもこのデッキ、カメラとしては使えない......。
子供や従兄弟たちも成長して撮影の機会は減っているものの、それでも年老いた両親や伯母を撮影するなど、ビデオカメラの出番が時々あります。
ちょうどその更新時期と重なっていたのでHDVフォーマットのものを購入した、というわけです。
10万円弱でハイビジョン撮影(+従来のテープの再生)が可能になったんですよ。そしてHDVフォーマットを選択した理由が、もう一つ存在します。
HDV規格はBDとの親和性、つまりセンセイの既存AVシステムとの整合性が高いのです。
今回購入したHDR-HC9にはHDMI出力端子(右の写真)があるので、これと対応するモニタを繋げばハイビジョンのままで映像を出すことができます。
ただしモニタのHDMI入力端子を全部使い切っているのと、端子は裏面にあるために、センセイはこの接続方法を使っていません。どやってモニタに映し出しているかというと、まず右の写真のように、iLINK──つまりアップルのFireWire──1本で、ビデオカメラとBDレコーダーを繋ぎます。
次に入力を3枚目の写真のように“HDV”に切り替えます。すると背後に薄く映っているように、ビデオカメラの映像はハイビジョン信号のままBDレコーダーに伝えられ、HDDやBDに記録したり、映し出したりことができるようになるのです。
この間、データ形式のみ“MPEG-2 TS”というフォーマットに変換されていますが、DVDやAVCHDにする時とちがって、画像はまったく劣化しません。
完全にオリジナルの画質のままです。先日、文化祭を3本のHDVテープに記録したのですが、それをこの方法でコピーし、不要部分をHDD上で削除して、なおかつインデックスをつけて2時間のディスクにしました。
パソコンを使う時──まだ試してないけど──よりずっと簡単で手早く作業できます。もっともこの簡略編集法だとBDへ書き出す時は編集点で0.5秒停止するのですが、DVDに書き出す時は完全に綺麗につながります。
本格的に編集するならMacintoshで読み込んで編集し、BDレコーダーに書き出すかHDVテープに戻します。(ただし、時間がないのでまだこの方法には挑戦していません)いずれにせよ従来のDVフォーマットと同じ感覚でHD画像を扱えるのです。
現時点でここまでこなれたシステムが構築されているのはHDVフォーマットだけ。実際、HDでの放送、業務用途での撮影、編集は、スタジオ収録など機材と手間暇とお金をかけることができるものを除くと、多くがこのHDVフォーマットで制作されているのです。
だって通常、デジタル地上波(横1,440ピクセル)の品質があれば何の問題もありませんからね。スペック上ではAVCHDの1,920ピクセルとHDVの差を大きく感じられるでしょうが、実際の画質はトータルのシステム──特にレンズ、撮像版の数と記録フォーマット──で決まるので、印象ほどの差はありません。
むしろHDVフォーマットは手慣れたMPEG2MP@H14を約25Mbpsもの高速で記録する、いわば余裕のあるシステムなのですね。もうお気づきだと思いますが、民生用はともかく、このHDVフォーマットは業務用フォーマットとしてこれから必ず生き残ります。仮に民生用がなくなったとしても、あと10年くらいはテープも機器──例えばこちら──も使えます。
10年といったらもう、冗談抜きでセンセイが物理的に存在してるかどうかが問題となる長さですよ。それに比べると他の民生用ビデオカメラの記録方式は変化が速すぎて、正直なところ今後どうなるかわかりません。
子供が大きくなった時に、昔の映像を......と思ったら、現時点におけるβや8mmビデオの再生環境のように、もう再生機器がなかったり、機器があってもディスク等をを認識しなかったりということを考慮しなければなりません。だからこの“HDV”。わかっている人はわかっている。そんな渋いフォーマットなのです。
ただしどうやら、ビデオカメラの使い方が変わってきているようです。従来のようにテープで記録し、他のデッキ等で再生したり編集したりするのは古い使い方。
そうではなくって、ビデオカメラに内蔵された大容量のHDDなどに映像を記録したまま、編集なんかせずに必要に応じてテレビに繋げて見る、というように大きく変化しつつあるように思えてならないのです。HDD内蔵DVDレコーダーを買っても、多くの人はDVDを使わずにHDDにだけ記録して、見ては消すという使い方に似ていますよね。
そう考えるとこのHDVフォーマット、きっとセンセイのように古い発想の人に向いているんでしょうねぇ。
まぁ、いいんですけど。
■10月21日(火) 人気がなく、カタログ落ちしそうなビデオカメラを買いました ──西村センセイ、物欲に走る(3)──
突然ですが、ソニー製のハイビジョンビデオカメラ“HDR-HC9”を購入しました。現在はまだ試用段階で、金沢に置いて工大祭を撮影したり、録画済素材のダビング(後日ご紹介予定)に使ったりしています。
西村センセイ、子どもの誕生を機会に、これまで富士フイルムの8mmビデオカメラを6年、そしてソニー製の超小型DVビデオカメラ“DCR-PC3”(プレスリリース)を9年使ってきました。(時々借りて使った業務用機は除く)
DCR-PC3は初期不良で交換したものの、それ以降はまったく故障もせず、今でもバリバリの現役──しかもワイド・コンバージョンレンズ装着!! ──です。
でも寿命や今後の使い方を考えると買い時(買い増し)かなと思ったのです。ジョーシンのWebで値段を確かめたら割と安かったので、大型バッテリー、ケースとともに近くの店舗で同じ条件(約95,000円(本体))で買い求めました。
“DCR-PC3”がたぶん20万円位したことを考えると、何だか得したような、そうでないような複雑な気分になります。ただしこの機種、現在はジョーシンのWebに掲載されていません。
他店では在庫があるし、メーカーも製造を中止したわけではないのですが、この機種、Webカタログから落ちるほど人気が出ない......。誤解されると困るのですが、この機種に何か不具合があるのではなく、DVテープを使い“HDV”という規格で録画、再生するビデオカメラに人気がないのです。
量販店に行っても現物を見る機会はほとんどなく、並んでいるのは“AVCHD”という新しい規格を採用し、HDDやメモリーに記録する機種ばかり。
HDV規格は横1,440×縦1,080ピクセル(地上デジタル放送と同じ)で記録しますが、AVCHDモデルは横が横1,920ピクセルのいわゆる「フル・ハイビジョン」(BSデジタル放送の一部)。
つまりセンセイが買ったHDVモデルは、スペックだけで判断する限り、横方向の解像度がイマイチなんですね。しかもAVCHDモデルは小さくて軽い。当然、店員もそちらを勧めます。
ソニーもAVCHDモデルの開発に注力しているため、民生用のこのシリーズにはあまり力を入れていません。
この機種も、今年発売の最新機種なのですが、去年販売したモデル(HC9)をごく僅かマイナーチェンジしただけ。
もしかすると後継モデルは出ないかもしれないくらいなのです。じゃぁ、それだけわかっているのに、何で買ったの? ということになる──値段の問題ではありません──のですが、その理由は明晩。(たぶん)
あ、そうそう。
センセイも一時期買い増して使っていた“DCR-PC5”以降“HDR-HC1”ころまで続いた、下からのテープの取り出しは、写真のように上方向に変更されています。
下向きだと全体の体積を減らすことができるのですが、三脚を使う時にはテープの交換がとても不便なので、これが直ったのは喜ばしいことです。
■10月20日(月) 柏崎駅近辺の公衆電話ボックスで、不審火が発生!!
昨日のお昼、乗車券類を買うためにJR柏崎駅に行く途中、後部座席の娘が小さく「あ...」と、尾を引く声を上げました。視線の先を確かめると、高さ2.5mくらいの、青いビニールシートに覆われた物体が......。
確かあそこには、公衆電話のボックスがあったはず。それで報道を思い出しました。
先週の木曜早朝に、柏崎駅近くの電話ボックスで不審火があったというのです。帰宅して家人にその話をすると、実は報道されている事件以外に、駅前のホテル──2軒ある──で清掃用のモップも焼かれたのだとか。
午後に自宅を出発し、柏崎駅まで歩いたのですが、途中、駅前公園の隣の駐車場で撮影したのが右の写真。電話帳が燃えています。
それでもこちらは被害が少なかったようで、現在も電話を利用できるようです。柏崎市内では6月に八坂神社が放火で焼失したばかり。
今回の犯人と同一かどうかはわかりませんが、本当に心ない人がいるものです。場合によっては人命すら関係するわけですが、それがわからないか、頭ではわかっても火を見たいという欲求を抑えられない──実は、そういう人がいるらしい──のでしょうね。
■10月19日(日) 西村センセイ、初めて終着駅を乗り過ごす?! ――線路移設の晩に、北陸本線は大混乱!!
――
このところとにかく忙しい状況が続いているので、やっと自宅に帰っても、なかなかゆっくり休むことができません。とにかくひたすら横になるという感じ。(どこか具合が悪いというわけではありませんので、念のため。)
でも明日の月曜日は朝イチから2時間連続の講義(大学院)があるので、ここはいつも通り、午後3時前に自宅を出て柏崎駅へ向かいます。
今回の自宅滞在は約22時間。1日よりも短い...。JR東日本の列車運行は順調で、予定通りに信越線に乗り、直江津駅で北陸本線に乗り継ぎます。でもやはり、疲れが取れていないようで、気がついたらもう新潟−富山の県境。
あわててカメラを取り出し、以前から気になっていた富山県内、北陸本線の越中宮崎−泊駅間で撮影したのが右の写真。
ちょうど日没の時間と重なりました。ここは新潟の親不知子不知から続いた急峻な地形が終わるだけでなく、富山湾に向けて海岸線の角度が急に変わる場所なのです。
何だか得した気分になっていると、魚津駅で電車が停車してしまいました。
アナウンスによると「東富山〜水橋駅間で線路への立ち入りがあったため安全確認をしていた。安全を確認の上、運転を再開したので少し待って欲しい」とのこと。......でも、いつまでたっても動かない。しかも、しばらすると「先行する列車が動けない」。
それ以上の詳細な状況の説明がないので、車内では、乗客が人身事故だとか故障だなどと、根拠の薄い情報をやりとりしています。
運行再開までに時間がかかるというので、改札の担当者に目で挨拶して駅舎内のコンビニでビールとつまみを確保します。
詳しい説明はないまま、1時間ほど待って運転再開。何と、「前の電車と連結して運転する」とのこと!! どうやら先行電車、故障か何かで制御不能になっているらしい。とにかく故障車のそばまで運転します。この場所は並行する下り本線はもとより、富山地方鉄道も平行して運転しているので、各所への連絡調整が大変だったようです。
西村センセイ40年くらい国鉄−JRに乗っていますが、自分の車両が故障したことはあっても、救援車両になったのは初めて。30分ほどで連結作業と点検作業を完了。何事もなかったかのように6両編成(3両編成×2)となった電車は快走します。故障はいったい何だったんだ、という感じ。
気になって車内からPHSを使ってJR西日本の列車運行情報を調べてみると、実は故障ではなく「線路内立入りにより、非常停止した列車が送電線の切替区間に停車したため、運転不能」とのこと。
以前、糸魚川−梶屋敷間の踏み切りで、遮断機を無視して車が進入し、札幌発大阪行きの夜行寝台列車「トワイライトエクスプレス」が急停車したことがあります。
運悪く、この区間には交流−直流の切替区間があり、電気機関車――夜行寝台特急のほとんどは電気機関車が牽引している――がまさにその切替区間に止まってしまったため、架線から電力を供給することができず、救援車両が出動するという事態になったのです。細かいシステムはわかりませんが、今回も似たような状況になってしまったわけです。(ただし、車内で原因の説明は最後までなし。)
1時間半遅れで富山駅に到着。
正直なところ大幅に遅れているのでこのまま運行打ちきりかなと思ったのですが、4番線に待避して特急(北越、はくたか)を先行させます。
どうやらこのまま無事に金沢までたどり着けそうです。(ここで再び、ビールとつまみを補給。)実は富山駅、北陸新幹線の工事に伴い、今晩遅くから明朝まで電車を止めて在来線ホームを移設します(写真奥が仮設の在来線ホーム)。
そのために相当タイトな作業日程を組んであるはずなのですが......これで作業担当の方々にかなり無理がかかるんだろうなぁ。富山駅から金沢駅までは変則的な運行となったので、乗客もまばらです。
チビリチビリとビールを飲んでいる内に記憶がなくなってしまい、気がついたら車掌さんが車内を点検しています。金沢に到着していたのです。
初めて下車すべき駅を乗り過ごすところでした。本当に情けない。