2008年11月8日更新(2008年11月16日ページ移動。2012年12月23日一部写真削除)
■11月8日(土) 西村センセイ、初めての大阪大学で飲んだくれてしまう
と言っても別に、昼間から大学構内で飲んでいたわけではありませんので、念のため。
今朝の大阪は雨。
乗り慣れない阪急宝塚線に乗って学会本部から指定された駅で降りました。
本部からもらった地図がやや不正確だったのと、雨で周囲の状況がよく分からなかったため、西村センセイにしては珍しく、道を間違えてしまいました。本来ならば学会の開始に間に合うはずだったのが、ちょっと遅れての到着(写真は裏門に当たる場所から撮影)。
気持ちを切り替えて、いろんな方の発表を興味深く拝聴します。若い人が、そして優秀な人が増えているんだなぁと実感します。
兎にも角にも今日の日程を終えて、夜は若い方たちと飲み屋へ。
形式的にはこちらが話す場面が多のですが、聞き手の、若い人の目の輝きが、実はそうでないことを物語っています。
やっぱり若い人は成長しているんですね。それがうれしいのか、もともと単なる飲んだくれだということなのか、今晩はずいぶん酔っぱらってしまいました。
明日は早い時間に発表があるので、今日はもう、お休みなさい。
■11月7日(金) 「コッペ」って、何?! ──西村センセイ、無事に大阪へ到着──
授業を終えて研究室へるとタクシーを呼びます。事務室に声を掛けてから鍵を返し、運転手に「駅まで」。
幸い、早い列車に乗ることができたので、今日は日本海に面した漁師町で、ちょっと途中下車しました。(といっても、駅前に降り立っただけなのですが。)
今日を含めて、このところずっと働きずくめだったので、微妙にお腹が空いているようないないような。駅前の2件の飲食店の灯りが、センセイを誘います。
というか、1軒は暖簾(のれん)を手に外へ出てきた女将(おかみ)に声を掛けられました。きっと「そんな顔」をしていたのでしょう。時々雨が降るその港町のお店の軒先で、張り紙が風に吹かれています。
「コッペって何だろう」としばらく思っていたのですが、絵を見て、やっと理解しました。(強い風でよく見えなかったのです。)
蟹、なんですね。
正確には、隣の「活かに」と区別されていますから、金沢でいう「香箱ガニ」(卵を孕んだ雌の小型ズワイガニ)なんだと思います。
昨晩は天気予報を確かめようとしてたまたま金沢のローカルニュースを見たのですが、日本海のズワイガニ漁解禁を報じていました。
それが店頭に並ぶのがまさに、今日。センセイは蟹をあまり食べない文化圏で育ったのですが、蟹で季節を確認する金沢の人たちは今日、大変だったんだろうなぁ。
もちろんローカルニュースの最初は、「蟹漁、解禁!!」。いろんなものがおいしそうだったのですが、次の列車の発車時刻もまた、ちょっと微妙だったので結局、「コッペ」の真実を確認しないまま、大阪(豊中)に到着しました。
今回は日曜日の朝に、ちょっと気合を入れて話さないといけないのですが、まだ準備は完了していないし、明晩は悪友(?)たちと飲むことになっています。
果たして明晩の更新(+きちんとした講演発表)はあるのか!?
■11月6日(木) 若鷲も、犬族も、今日だけは猫の一員 ──西村センセイ、明日から1ヶ月以上のツアー開始!!
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「とにかく食べなきゃ」と思って学食へ行ってはみたものの、明るい表情の学生諸君──数が少し減っていた──ばかりで、そして何より油っぽいものしかなかったので、今日もやっぱりコンビニへ。
今日のお昼はおにぎり2個でした、はい。その移動の途中、ふと気づいて撮影したのが写真。
忙しいはずの学生諸君が、心底くつろいでいます。柱の脇、あられもない姿で寝ている学生もいます!!
金沢工大では滅多に見ることのない場面です。きっと、ずっとずっと続いた緊張から解き放たれたばかりなんでしょうね。
金沢工大は集団行動を重んずる工学部ですから、学生諸君を動物でたとえるなら、まぁ、若鷲とか秋田犬とかそんなイメージ。
でもこれじゃぁ、まるでひなたぼっこをしている子猫たち。金沢工大は3学期制なので、秋学期の最後の試験やレポートが今日、明日で終わるタイミングです。
きっと土木系ないしは建築系の学生が、重い課題を提出し終えたところなんでしょうねぇ。でもテストやレポートが提出されると、それを採点するのは先生方。学生の表情がどんどん明るくなるのと対照的に、先生方の顔が徐々にひきつっていきます。
もちろんセンセイもご同様。
今月は1日の講演に始まって、今週末は大阪大学豊中キャンパス──初めての訪問です!! ──での学会発表、大学の重要な仕事、放送大学の収録、学内での重い仕事と再び学会発表、学会出張と単独講演......。
来月、つまり12月中旬まで週末の予定がぎっしり埋まってしまっています。つまり「今年は、もう、お終い...」と宣告されているのです。予定ではこの間、日曜日に自宅にいられるのは、わずかに1回......。
西村センセイ、果たして今年の残りを無事に乗り切れるのでしょうか。
■11月5日(水) 「お迎え」は、まだまだ。 ──再建された伯母の家を訪問しました──
もう1日だけ柏崎市のお話を。
長岡市へ行った帰りに、昨年7月の新潟県中越沖地震で全壊し、撤去工事後に再建が進められていた伯母の家を訪問しました。
センセイの実家や伯母の家など、関係者は、柏崎市と長岡市の中間、旧西山町に住んでいます。
センセイの一族は庄屋の末裔──センセイは次期ご当主様!! ──なので、一族郎党は実家を中心として、あまり散らばらずに住んでいるのです。伯母の家は、先月末に引き渡しが行われるはずだったのですが、引き渡しが少し遅れてしまいました。
被災者の多くが今年の冬が来る前に再建工事を進めているため、この時期に引き渡しが集中してしまったためだそうです。まだ引っ越したばかりで、箱に入れて運んだものの、どこに何が入っているかわからない状態だそうです。
今までの神棚が納まらなくって、昨日小さいものを買ってきたのだそうな。今後の資金繰りなど心配事は多いのですが、それでも伯母やその長女(センセイには従姉妹)は本当に嬉しそう。
やっぱり「我が家」──まだ慣れていないだろうけど──でゆっくり安心して眠れるって、とても大切なことなんですよね。伯母の家からは、センセイら3人兄弟が通い、その後廃校となった小学校跡が見えます。
センセイがその小学校に通っていた頃の祖母(伯母の母親)の話などをしながら、もうあまり目が見えない伯母に「まだまだ『お迎え』は早いよ」と、ちょっと意地悪を言った西村センセイなのでした。
■11月4日(火) 長岡市。もしかすると、ご縁があったのかもしれない場所
さる9月19日、各報道機関(こちらやこちら)は一斉に、新潟県長岡市に本社がある工作機械メーカー「プロデュース」が証券取引等監視委員会の強制調査を受けたと報道しました。
金沢に移ってからだったのでよく知らなかったのですが、「プロデュース」はJASDAQ証券取引所上場。新潟ではもっとも注目されていた企業の一つなのだそうです。
どうなるのかと思っていたら、不正発覚後間もない9月26日には民事再生手続き開始。つまり倒産です。
その後、2005年の株式上場以来、大規模な粉飾決算を続けていたことが明らかになりました。
この間の2008年8月に、投資家向けの広報体制が充実しているとして、JASDAQから優良IR賞を受けたそうですが、これじゃぁ、しゃれになりませんね。
実はセンセイ、このニュースを聞いて、所在地に心当たりがあったのです。
そこで昨日、家人らを映画館で降ろしてからその場所へ行ってみると......やっぱり。公共施設や長岡造形大学に近く、幹線国道に面した場所に立つこの建物が本社と中央研究所なのだそうですが、もともとこれは、大手電機メーカー──最近、名称をカタカナに変えた会社──の支店だったのです。
白状すると大学を卒業する時、この会社に就職するかという話があって、この場所なら実家からも通勤できるということで新潟市で社長にも何回かお目にかかりました。
要するに最終面接ですね。結果的には大学院へ進むことになり、お断りしたのですが......。
ご縁があったのか、なかったのか。ちょっと複雑な気持ちでこの場所を後にしたセンセイなのでした。
■11月3日(月:休日) 信濃川河川敷のショッピングセンターに初めて入ってみました ──「田中金脈問題」の地で──
映画を観たいと娘が言うので、今日は自宅から30kmほど離れた隣の長岡市内の映画館へ行きました。
柏崎市の映画館は、数年前になくなってしまったので、選択肢は新潟市、燕市、長岡市と上越市しかありません。
新潟と燕の映画館は利用したことがあるので、今日は初めて「T・ジョイ 長岡」へ行ってみることにしたのです。新潟県第二の都市、長岡市。
一時期映画館がなくなった──駅前の映画館が閉店した──時期もある(はずな)のですが、数年前、郊外のこの地に、家族が車に乗ってやって来て利用するような、シネマコンプレックスができたのです。
もっとも、センセイは仕事があるので、隣のショッピングセンターのフードコートでコーヒーを飲みながらずっと仕事をしていたのですが。隣接する、こちらもできたばかりの大規模ショッピングセンター、「リバーサイド千秋(せんしゅう)」。(2枚目)
写真は開店前に撮影したものなので駐車場はガラガラですが、営業が始まり、さらにお昼が近づくとこの広い駐車場がすべて満車になりました。
センセイが陣取っていたフードコートも満席で、映画を見終えた家族との食事を諦めざるを得なかったくらいです。店名の「千秋」というのはここの地名です。
新潟県の中越地方から新潟市にかけて信濃川(長野県内は「千曲川」)が貫いているため、この辺はもともと広大な河川敷となっていました。
かつては利用方法のない荒れ地。
しかし堤防のかさ上げによる河川改修でこの地は広大な一等地に生まれ変わりました。もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、この場所こそ、田中角榮元総理大臣の金脈事件「信濃川河川敷事件」の舞台なのです。
田中角榮元総理の引退、病気および死去等もあって、問題は明快な形での解決を見ることはありませんでした。現在この場所には、市内中心部から移転してきた長岡赤十字病院、美術館等の公共施設、そしてこのショッピングセンターと映画館などが建っています。
まるで何事もなかったかのように。フードコートの窓際の席で仕事をしながら、目の前に広がる広大な土地に、35年くらい前の出来事を思い出していた今日の西村センセイなのでした。
■11月2日(日) 「第2回 頑張ろう! 柏崎復興まつり」が開かれています
郵便局へ行こうと車を走らせていると、局のある駅前通りが部分的に交通止め。何かのイベントが開かれています。
郵便局へ行くことはできたので、用を足してからちょっと様子を覗いてみました。
イトーヨーカドー丸大柏崎店の前に長い行列ができています。並んでいるのは老人から小さな子どもまで。
みんな冬の格好をしています。彼らの視線の先にあるのは、ご覧の餅つき。
司会の説明によると、頑張っている二人のうちのお一人は、ヨーカドーの副店長とのこと。ご苦労様です。まだ餅つきは始まったばかりのようで、お米のつぶつぶがかなり残っています。
子供たちに向けて「やってみたい子!!」というアナウンスがあると、たちまち小学校高学年くらいの子どもが集まってきます。少し移動すると、お客は少ないものの、屋台やフリーマーケット(?)が開かれています。
売る側も、お客さんも、どうやらみんな地元の人。
帰宅してから調べてみると、今日と明日の2日間、市内中心部、ここともう一箇所を通行止めにして、「第2回 頑張ろう! 復興まつり」というイベントが開かれているんだそうです。
商工会議所などが主催とのこと。実際には、地元の人が地元のために開く手作りのお祭りですが、これはこれでいいんだろうなぁ、と思います。
この通りの裏、かつて大きな材木屋があった場所では、新潟県中越沖地震で被災しながらも自宅の再建が困難な被災者のために、市営住宅の建設が進められています。