2008年12月13日更新(2008年12月21日ページ移動。2012年12月23日一部写真削除)
■12月13日(土) これって、あり得ることなの?! ──ホテルで、ほかの部屋のロックを... ──
とても酔っぱらってしまったので、簡潔に。
無事に小・中学校の先生方の前での講演を終え、二次会まで乗り切りました。
これまでのツアーの反省を踏まえ、気合いを入れて準備したせいか、お陰様でお客様にはそれなりにご満足いただけたようです。へろへろになりながらホテルに到着して部屋の鍵を受け取り、とにかくベッドへ、と思って鍵を回すと、なぜか室内には灯りが!?
ナシテ?!さらには、センセイが借りたはずの部屋から、浴衣姿の中年男性が小型パソコン──松下製だった──を手にしてこちらに!!
とにかく無礼を詫びると「あ、そう」とだけ言って、先方は戻られました。(本当にごめんなさい)
部屋番号を確かめると○○違い。酔っぱらっていたので、部屋番号が似ている別な部屋の鍵を回してしまったのです。
先方には本当に失礼なことをしましたが、でもこれってそもそも、センセイのせいかぁ?!
■12月12日(金) 「跡」は消し去られてしまった...。 ──西村センセイは最後のツアーへ──
講義を終えて、電車に乗り込みました。今年最後のツアー開始です。
今回は明日の午後、新潟市内で小中学校の先生方を対象とした講演を行うことになっています。
今日はひとまず自宅へ戻り、今晩と明日の午前を使って、講演の準備を完了させる必要があります。直江津駅を過ぎると、特急電車はすぐに黒井駅に差し掛かります。
先日ご紹介した頸城鉄道旧「新黒井」駅跡地の土盛りの工事はもうすでに完了していました。気になっていた駅の記念碑は、先日は二つ並んで建っていたものの、今日は確認できませんでした。
かなり大きなものなので、見逃すはずはありませんから、どうやら撤去されてしまったようです。
記念碑は、土盛り部分のちょっと外側にあったので、残すのかなぁと思っていた──願っていた?──のですが。これで、駅の存在を直接示す徴(しるし)は、まったく消し去られてしまったわけです。
■12月11日(木) お醤油問題、一気に解決か?! ──例のお醤油を通信販売で購入できるようです!!
──
先日ご紹介した美味しいお醤油。
瓶に「魚屋さんお勧めの逸品です。美味しい刺身を召し上がるには美味しいさしみ醤油で・・・」と書いてあり、しかも「醤油蔵から愛情レシピ・・・」(以上、原文のママ)という見出しとともにURLまで書いてあったのです。
何が書いてあるんだろうと思ってもちろんアクセスしたのですが、なぜか青森むつ湾産のホタテの販売会社。それはそれで美味しそうだったのですが、どこにもお醤油の話が出てきません。
不思議だなぁーと思いながらも、「カツマル」というカタカナ表記も間違いなかったので、関連会社でお醤油を生産しているのかなぁーなどと考えていました。今日、ふと気づいて調べてみると、アクセスしたホタテの会社は「有限会社カツマル」。一方、お醤油の会社の正式名称は「カツマル醤油醸造株式会社」。((c)カツマル醤油醸造株式会社)
実はまったく別会社だったんですね。センセイの早とちりでした。すみません。お醤油会社にさっそくアクセスしてみると、創業明治32年の老舗です。しかもいろんな商品──食品以外も──が並んでいます。
ところがWeb上には肝心の「さしみ醤油」は見当たりません。
よぉーく調べてみると、どうやら「いち紫」という商品がそれで、100mL瓶のみ「さしみ醤油」と称しているようです(現時点では未確認)。
「いち紫」は「新鮮な瀬戸内の魚介類と、新見産のいち紫との出会いはまさに、海と山の幸の出会い」で、平成5年に農林水産大臣賞を受賞した刺身醤油なのだとか。
通信販売でも購入できるようなので、本当に「いち紫」なのかどうかを確かめてから購入しようと思っています。センセイにとっては重要なお醤油問題が、これで一挙に解決するかもしれません。
■12月10日(水) 一般住宅の建築方法も、どんどん変わっているらしい...
朝早く、出勤するために以前ご紹介した新築工事現場に通りかかったところ、その隣でも住宅の新築工事が始まっていました。
そういえば数日前、土台の工事をしていたっけ。今日はクレーン車を使って一気に骨組みを完成させるようで、それで朝早くから作業に入っているようです。
通り過ぎようとして、ふとあることに気づきました。柱と梁(はり)の接合部分に、何か黒いものが付いているのです。
改めてよく見ると、そもそも柱の一部は2階の天井部分まで貫通しています。(まだ2階の床は設置されていない)。
こんなことも可能になったんですね。そして、2階の床部分に来る梁と、2階天井部分(2枚目の写真)に来る梁の接合部に、写真のような金具がはめられています。
写真では良くわかりませんが、柱と梁をボルトで接合するようです。日本家屋は伝統的に柱と梁に凸型に似た「ほぞ」(「木」偏に「内」)と凹型状の「ほぞ穴」を彫り、二つを接合しています。
もちろん単純な形状では地震などの際に抜けてしまう可能性がありますから、そうならないように特殊な構造になっています。加えて、かなり以前から接合部に「コ」の字形の、つまりホッチキスの針を大きくしたようなものを打って、簡単には抜けないようにしています。
最近──たとえば約10年前にセンセイが自宅を新築した時──ではさらに、基礎やその他と金具を用いて強固に接合するようになっています。逆光の中、黒い部材だったのでよくわからなかったのですが、どうも接合部には「ほぞ(穴)」に相当する凹凸は彫られていないようです。
つまりネジだけで留めているようです。確かに、必要な強度や耐久性さえ確保できるのなら、この方が加工も工事──従来の工法は梁を組み込むのがけっこう大変──も簡単で、経費も安く上げることができると思います。
2×4(ツーバイフォー)工法などといった、大きな工法が変化しているだけでなく、こういう細かい建築方法もどんどん変わっているんですね。
■12月9日(火) 岡山の美味しいお魚を、生かすも殺すもお醤油次第
もう一晩だけ岡山の話を。とっても美味しかったので。
岡山県は瀬戸内海に面していますし、お伝えしたように日本海にも割と近い。したがって海の幸に恵まれています。しかも北部は比較的穏やかな丘陵地で、山の幸にも恵まれているのですから、本当に羨ましい場所です。
ご紹介したように西村センセイ、今回の出張ではスーパーでお刺身(+初日は蟹)を買い込んで晩酌していました。
到着したのがもうかなり遅い時刻だったので、選択の余地はほとんどありません。残っていたサワラ(山口産)、鯛(瀬戸内産の養殖物)、生のカツオなどを買ったのですが......これがどれも美味しい!!
特にサワラは金沢のスーパーで売っているものとはまったく別と言っていいくらい、「フカフカ」して軟らかく、甘い。本当に同じお魚なのかと思ったくらいです。さて、お刺身の味を生かすのも殺すのもお醤油。以前ご紹介したことがありますが、西村センセイはお醤油には少しうるさいのです。
多くの醤油はしょっぱいだけ。でも反対に、自己主張が強すぎて、料理を台無しにするお醤油もあります。
渋い脇役に徹して素材の味を引き立てるお醤油は、とてもとても少ないと思います。
しかも最近は不景気のせいか、そういったセンセイお気に入りのお醤油が次々と手に入らなくなってしまっています。というわけで、お刺身を確保してから店内を探検していると、写真左側の「魚屋さんのさしみ醤油」が目にとまりました。
岡山県北西部、新見市にあるカツマル醤油醸造(株)という会社が製造したものです。写真では大きさがわかりにくいと思いますが、容量は100mL(2本とも)。とても小さな瓶です。
ところが200円もしない、やや甘口のこの「さしみ醤油」が、ホントに美味しい。(とても美味しかったので、持って帰ったほどです。)
地図で見る限り、新見市──「サンライズ出雲」その他で通過したことはある──って山の中に位置します。
やや失礼かもしれませんが、どうしてこういう場所で「魚屋さん」の美味しい「さしみ醤油」が生まれるのでしょう......。
■12月8日(月) 西村センセイ、今シーズン初めての蟹を岡山県で食べる
出張での楽しみの一つが旅先での食事。
懇親会は一種の仕事──ただし自腹──ですから選択の余地はありませんし、残念ながら内容はどこでも同じようなもの。
でもそうでない時は西村センセイ、できるだけ地元のスーパーへ行って、そこで暮らす普通の人が、普通に食べるものを試してみるようにしています。今の時代、日本全国のスーパーに同じ物が並んでいるのはず...と思った貴方/貴女。そんなことはありません。本当に地域によって食べ物や料理方法、味付けは異なります。
いろいろ考えて、今回の学会出張も岡山入りした晩のみ、岡山市のちょっと北にある小さな町に投宿しました。閉店間際のスーパーへ行ってみると、意外にも海産物が豊富。それに品質も良い(値段はちょっと高めだったけど)。
予想外だったのは、日本海側で水揚げされた海産物がかなり入っていることです。
よく考えてみるとわかるのですが、中国地方は南北の幅が狭いので、瀬戸内海からも日本海側からも海産物が入ってくるんですね。レジに行こうとして、ふと、写真の蟹に目が止まってしまいました。境港で水揚げされたズワイガニを浜茹でしたものとのこと。
山陰は独特の蟹文化圏を形成しているんですね。理性が判断する前に、右手がパッケージをつかんでいました(こちらもちょっと高かったけど)。
今シーズン初めての蟹ということになります。ホテルに戻ってお刺身と蟹を頂戴します。
残念ながら関西はサッポロビールを置いていないことが多いので、次善の策としてアサヒのスーパードライを買い求めました。味はサッポロの黒ラベルと対照的ですが、食材が持つ味覚を邪魔しない点はとても評価できると思います。境港のズワイガニは、金沢で食べるものより甘いのでびっくりしました。茹で加減(塩の量)もあるのでしょうけど。
だから(東京以外の)出張はやめられない?!
■12月7日(日) 讃岐うどんを食べ損ねてしまった...。 ──初めて宇野駅を訪問しました──
岡山での学会を終えて、夜、金沢に戻りました。(今回はWindowsノートしか持参しなかったので、昨日までの写真をMac上で作り直しました)。
太平洋側は朝こそ冷え込んだものの良い天気。
体感気温もそれなりに上昇したのですが、福井県に入ると平野部でもあちこちに雪が残っています。
この時期には珍しく、かなりの雪が降ったようです。さて西村センセイは今朝も早起き。
初めての鉄道路線に乗るとなると、不思議に早起きしてしまうのです。
今日は、まだ行ったことがない宇野駅(宇野線)を尋ねてみようと思っています。真っ暗だと思っていたのですが、カーテンを開くと東方、岡山駅──新幹線ホームに「のぞみ」号が入っている──の向こうが明るくなり始めています。
写真中央奥にそびえるのはたぶん、ベネッセの本社ビル。(暗くて良くわからないけど)
冷え切った駅前通りを抜けてホームに入ると、センセイが乗る高松行き快速マリンライナーの反対側に「サンライズ瀬戸・出雲」が停車していました。
岡山駅に到着したばかりで、ここで高松行きと出雲行きに分割されるところです。娘と四国へ行った時以来、しばらくご無沙汰している「サンライズ瀬戸・出雲」。
乗りたい、乗りたいと思っているのですが、東京を中心にして行動しないと、なかなか乗車の機会に恵まれません。
それでも、久しぶりに再会しただけでも良しとしましょう。「サンライズ瀬戸」を先に見送り、それに続くようにして、ガラガラのマリンライナーも出発。
山陰本線を右に見ながらしばらく新設の高架を走行(センセイは1985年夏に旧線にも乗っています)。すぐに田園地帯に入るのですが、再び高架になって瀬戸大橋線と宇野線の分岐点「茶屋町」に到着。
周囲は新興住宅地で、大きな複合ビルなどがあり、とても開けています。さて、ここからが初めての宇野線。ワクワクします。
高架を外れて東にターンすると、意外にも普通のローカル線という感じ。もちろん単線ですし、駅間距離も短い。連絡橋ができるまで、本州と四国を結んでいた大動脈とは思えません。
しかも岡山を出発してかなり走ったのですが、児島湾──知らない人は調べてね──を逆「コ」の字型に大きく迂回するので、岡山市の高層ビル群がずっと見えているので、とても不思議な感じ。その岡山市に見切りをつけるかのように、列車が右に曲がって短いトンネルを抜けると、ほどなく宇野駅に到着。
駅舎は新築されて間もない頭端式のこぢんまりとしたもの。
この間に日が昇っています。早朝なのでセンセイの影がしっかり映っています。無理矢理切り取られたような線路の延長にはかつて、宇野港があったはず──1995年に近くに来た時にはここまで来ず、見ていない──なのですが、現在では大きなビルが建っており、港としては使われていません。
しかしその左右に、四国はもちろん、直島(なおしま)、豊島(てしま)、小豆島などへのフェリーや連絡線が発着しています。
たとえ宇高連絡船が廃止されても、(センセイの知らない)海の文化が連綿と引き継がれているんですね。ところでセンセイが宇野駅に北理由の一つが讃岐うどん。
本場の讃岐うどんはホントにおいしいなぁーと思う──娘もそう言っていた──のですが、文献によると、四国に渡らずとも宇野駅や、宇高連絡船の中で食べることができたとのこと。残念ながら駅の中に立ち食いうどんのお店──高松駅構内のうどん屋さんはホントに美味しい──はありませんでしたし、駅前にもお店が1軒あるだけ。
それもお昼だけの営業のようでした。というわけで今日の西村センセイ、お腹を空かせたまま電車と列車を乗り継いで岡山へ戻り、学会に参加することになったのでした。
...トホホ。