2012年1月28日更新(2012年2月6日ページ移動。2015年9月17日一部写真削除)

──2012年1月第4週のニュース──

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1月28日(土) 西村センセイは明日、無事に移動できるのか?! ──柏崎市は災害救助法適用へ──

 北国の雪の夜は、するべきはずなのに「しない音」がポイント。幹線国道を走る車の音だとか、自宅脇近くのJR信越本線を走行する列車だとか。
 もしそれらがしなくなったら、激しく雪が降っているということ。積もった雪は音を吸収してしまうのです。

 ただし正確に言うとこれは、雪が降り始めている時のこと。すでに降り積もっていると、さらに雪が降ってもそもそも音がしないので、状況が良くわからないのです。

 今朝、目を覚ますとやはり静寂。除雪の音もあまり聞こえません。ただし除雪する大型重機の振動は時々感じました。状況は自分の眼で確かめるしかありません。
 結論だけ言うと、新たな降雪は10cm程度。

 それが今までの積雪に加算されるのですが、既に降った雪は自分の重みで縮むので、トータルの積雪は昨日と同じ110cm程度。実は、これがくせ者なのです。
 雪の密度が急激に増しているので、家の屋根などにはものすごい重さとなっています。降り始めは軽いので、実はそれほどでもないのですね。

 写真は地域のシンボル、閻魔堂。お昼に撮影しました。寒気が抜けたらしく雪は小康状態。
 時折、晴れ間ものぞきました。

 1年前の写真と比べるとわかるのですが、左手の雪山の中に仏像が埋もれてしまっています。

 でもこれは海岸沿いの雪が少ない地域のこと。柏崎市平均の積雪量は200cmを越えてしまいました(!!)。
 『新潟日報』紙(28日夕刊。現時点でWeb上に掲載なし)によると、災害救助法適用の見込みとのことです。

 一昨日から昨日にかけてのJR列車立ち往生についても情報が入ってきました(『新潟日報』、『毎日新聞』)。
 報道によると、3時間遅れで運行していた列車の乗客は、最大で9時間以上かけて午前9時半頃に救出されたそうです。

 鉄道は午後から運転を再開し始めたのですが、混乱は続いています。道路状況も良くなく、スーパーでは生鮮食料品を中心に、品物が消え始めています。
 補給が追いつかないようです。

 このように厳しい天候や交通機関の運転状況ですが、センセイは明日早朝から、新潟ー金沢ー関東ー米原の間を行ったり来たりしなければなりません。
 今は寒気が少し緩んでいるものの、来週前半には再び強烈な寒気が入る見込み。

 そこで万一に備えて、対策を練り始めています。最悪の場合は、部分的に自動車で移動するつもり。

 果たして、どうなることやら。



1月27日(金) 柏崎市の平均積雪は181cm!! 鉄道が完全にストップしてしまいました

 西村センセイ、大雪が心配だったので昨日は早めに新潟の自宅へ移動。でも海岸線沿いに走っているせいか、意外に、積雪はたいしたことありません。
 石川、富山、新潟県内いずれも、多くて30cmくらいでしょうか。

 糸魚川付近ではちょっと雪が降っていたのですが、直江津を過ぎるころにはそれも止みました。ふだんなら雪の多いこの地方、でも今回はそれほどでもありません。
 さらに25分ほど乗車して柏崎に着いたのですが、ここで様子が一変しました。

 風はほとんどなく、とても静かなのですが、とにかく雪、雪、雪......。積雪は70cmくらい。

 雪が急に降ったため除雪が間に合わなかったらしく、道路は自動車が雪を踏み固めたことによるツルツルの圧雪状態。高さは20cmくらいでしょうか。
 ところどころに、車輪が空転して掘った穴があります。タイヤ径が小さい軽自動車が嵌ると、脱出は難しいと思います。

 歩道の除雪は進んでいなかったので、多くの場所で車道の端を歩いて帰宅。夜はとにかく静寂。戸外では一切音がしません。雪が降っているに違いありません。
 マズいなー......と思っていると案の定、日付が変わる頃に除雪車が出動し始めました。

 今日は所用で新潟まで車で行く必要があったのですが、一晩で降った新雪は約40cm。午後には積雪が110cmほどになってしまいました。

 車(写真中央奥)を出すためにはとにかく除雪するしかありません。その雪を捨てると、高さは倍くらいになります。
 左手の雪の山の高さは200cmほど。もちろんセンセイより高い。

 さて出発、と思ったら、除雪車が来て公道の雪を取り除いてくれました。

 もちろんありがたいことなのですが、除雪車が作った写真手前の雪の壁──とても重い──は70cmくらい。
 脇の雪の山の上にそれを投げ上げて出口を確保し、とにかく出発。

 意外だったのは、市街地を離れた途端に雪が格段に少ない。つまり大雪は局所的だったことです。
 用を済ませて柏崎市へ戻ると、まず駅へ。

 止むを得ない事情で来月上旬、新潟、東京、金沢を行ったり来たりすることになっており、乗車券や指定券類を買い求める必要があったのです。
 ところがその柏崎駅は、閑散としています。

 大雪で午前中の列車が運休になることは知っていたのですが除雪が間に合わないようです。
 掲示によると、終日運休。

 ちょっとわかりづらいかもしれませんが、改札口の向こう、左手に1本の普通列車(最後尾)が、右奥に貨物列車(タンク車)が、さらにその奥に、緑色の帯の普通列車が停止しています。
 昨晩からここで抑止されていたに違いありません。

 帰宅してから地元紙『新潟日報』夕刊(現在、Web上に掲載なし)で確かめると、昨晩、柏崎市内で大雪のため貨物列車が動けなくなり、後続の列車2本も停止。
 乗客82名は車中で夜を明かし、最大9時間車中に閉じこめられた(!!)そうな。

 センセイの帰宅は間一髪だったようです。

 雪の多い中山間地を含む柏崎市の平均積雪は181cmで、地元紙の報道によると、大雪だった昨年の最高積雪をあっさりと更新してしまったとのこと。
 明日は寒気が緩むものの、週明けには再び厳しさを増す予想。 

 無事に金沢へ移動できるのだろうか、また緻密に組んだツアーの乗り換え行程を無事にこなすことができるんだろうか。

 やはり最悪の事態に備えておいた方が良いようです。



1月26日(木) 最後まで神の言葉を伝え続けた男 ──アンゲロプロス映画監督が交通事故で死去──

 昨日、「びっくり」の後に絶句させられたのは、ギリシアの映画監督、テオドロス・アンゲロプロス監督が交通事故で死去したこと。((c)朝日新聞社)

 最初は「バイク事故」と伝えられましたが、高齢の監督がオートバイを運転するとは思えません。実際、程なく新作の撮影中に、トンネル内で警官が運転するオートバイにはねられて頭を強打し、病院で死亡したことが判明しました。
 センセイがアンゲロプロス監督──というより彼の作品──を知ったのは、大学1年生の時。

 ギリシアの話しかしない哲学のA先生が、当時新潟市古町にあった映画館で上演されていた「旅芸人の記録」を推薦してくださったのです。
 曰く、「面白いよ」とのこと。

 しかしその映画、長さは何と4時間。耐えるだけで精一杯です。しかも難解で、正直なところよくわからない。

 だってたとえば、長い長いカットの中で、第二次世界大戦後の混乱したギリシアを描いていたはずが、いつの間にか戦中にタイムスリップしている(実話)のですから。
 CGなどではなく、カメラに写っていない時にセットを作り替えているのです。

 この辺の特異さは、映画を実際にご覧にならないとわかりにくいと思います。

 でも「内容がよくわからない」にもかかわらず、センセイが強い印象を受けたことも事実。

 約20年後、金沢工大に移ってからのことですが、NHK BS(当時はアナログSD)がこの「旅芸人の記録」を放送。
 もちろん録画して何度も観ました。

 テーマは戦前から戦後にかけて、周囲の強国に翻弄されるギリシア。映画の中では何回か、重要な脇役がカメラに向かって話し始めます。
 まるで巫女
(みこ)が主人公オレステスの言葉伝えるかのように。

 実はこの映画は、ギリシア神話を踏まえています。神々──ギリシアだから複数神──の言葉を伝える巫女たちは、アンゲロプロスの化身。

 ギリシアに端を発するEU金融危機への反応などを見ていると残念ながら、ギリシアへの理解不足が目立つように思われます。でも歴史や哲学を少しでも勉強すれば、その印象は大きく異なるはず。
 センセイにとっては、映画作品を通じてそれを気付かせてくれた人物の一人であるだけに、監督の死去がとても残念なのです。

 ちなみに、アンゲロプロス監督を紹介してくださったA先生とは、前の大学で一緒に働かせていただくことになりました。はい。



1月25日(水) びっくり。そして、絶句 ──普通は寒くならない柏崎市内で、最低気温-8.8℃を観測!! ──

 昨日から今日にかけて、個人的にはかなり大きなニュースが二つ入ってきました。

 ご存じのように、一昨日から関東地方などでもかなりの雪になっています。そして日本海側は局地的に豪雪。

 今週末は大学の入学試験で、担当を外れているセンセイは明日、新潟の自宅に戻るつもりです。そこでこの雪の中、電車がちゃんと運行されるか気になって昨晩(24日)、柏崎市のアメダス(今日のデータ)を見ていたらびっくり。
 何と-6.1℃を記録しているではありませんか。それも急激に気温が低下しています。信じられない......。

 ちょっと解説が必要でしょう。

 太平洋側にお住まいの方などは、「新潟は雪国」というイメージをお持ちだと思います。
 もちろんそれ自体は間違いではありません。

 でも本当に雪が深いのは山間地帯。センセイの自宅がある柏崎市など海岸地方はめったに豪雪にはならないし、新潟市なんかは雪雲が佐渡に遮られるので雪はとても少ないのです。

 しかも長野や北海道、青森県などと違って、平野部ではあまり冷え込むことはありません。
 下がってもせいぜい-3℃くらい。

 水道管なんかはこれ以下への対処はしていないと思います。(長野県内なんかは万全の備え)
 -6℃なんて、柏崎で経験したことはありません。

 だいじょうぶかなぁーと思っていたら、今晩、信じられないような情報が入ってきました。
 地元紙の報道によると、昨日は何と、-8.8℃を記録していたというのです。
((c)柏崎日報社)

 センセイは正時のデータだけを見ていたんですね。

 寒さにはあまり強くない柏崎。明日はちゃんと帰宅できるんだろうか。今晩の積雪は60cm以上もあるし......。



1月24日(火) 有機ELモニタは、「黒」の再定義を要請します(画質編〔1〕)

 有機ELモニタと液晶他の最大の差は、「画」の力。それも、ひと目見ただけでまったく違うことを思い知らされます。でもWeb上でその差を伝えることは極めて困難です。
 だって、ほとんどの方はこのページを液晶画面でご覧になるのですから。

 この点はちょっと先送りにして、画質に関して誰もが次に気づくのは「黒。有機ELはまったくの黒色なのです。しかしこの差も、お伝えするのが難しい。
 そこでちょっと実験(?)してみました。

 アパートの照明をすべて落とし、こちらとほぼ同じ位置から有機ELモニタ(左)と液晶モニタ(右)に同じ映像を送ってみました。
 写真は明るさをかなり増幅しています。

 このままでは真っ暗で何が何だかさっぱりわからないので、画面の位置を黄色い線で示しています。
 映像はNHKのBS3で放送したコンサート画面の一部。舞台に照明が入った場面を客席後方から撮影したもの。

 画面内、ステージの周囲に凹形状にに客席や舞台袖が広がっているのですが、ここはほぼ真っ暗。
 かろうじてお客さんの姿が認識できる程度です。

 有機ELだとそれがきちんと表示されているのに対して、液晶では暗いはずの部分からかなり光が漏れていて、十分なコントラストが取れなくなっています。
 それだけではありません。

 この写真、右半分がぼんやりと明るくなっているのですが......お分かりになります?

 液晶は蛍光灯やLEDからの光を液晶画面で遮って明暗を表現しています。でも完全に遮るのは不可能なので、どうしても暗い部分から光が漏れて、周囲をぼんやりと照らし出してしまうんですね。
 最近の液晶高級機種はこのような画面では部分的にLEDの明るさをコントロールして漏出を減らしています。

 でもやはり、液晶で完全な「黒」を実現するのは不可能。

 CRT(ブラウン管)に馴れた人間にとっては、有機ELの「真っ黒」にもちょっと戸惑いを感じます。このモニタは明るさの変化の度合い(ガンマ)をCRTに似せる機能を搭載しているのですが、やはりかなり違う。

 この点だけは、人間の方が馴れるしかないようです。



1月23日(月) というわけで有機ELモニタの、最初のご紹介です。(設置、接続編)

 お待たせしました。

 購入後約10日間使用し、それなりの使いこなしができるようになった──実は調整箇所がほとんど存在しない──有機ELモニタのご紹介です。
 箱から取り出した第一印象は......重い。

 見た目やコストを重視する民生用と違って、今回購入したモデルは業務用。一番厳しい規格の放送用の一つ下のランクです。
 長期使用に耐えるように、框体はアルミでできており、7.2kgの質量があります。

 写真ではちょっと青みがかっていますが、実物は真っ黒。

 有機ELは空気に触れると急激に劣化するので、パネル面はガラスで覆われています。
 ちなみに、パネルそのものはランク上の放送局用と同じものだそうです。

 要するにまだ大量生産できないんですね。

 右の写真は、脇(左側)から見たところ。

 キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」に登場する「モノリス」を思わせるような漆黒(しっこく)です。
 民生用ならデザインを優先し、有機ELならではのパネルの薄さを強調するのでしょうが、業務用なので相当な厚さ。

 なお、放送局用は各種オプションボードを差し込むことができるように、もっとずっと厚くなっています。
 ちなみに、本体の角度(傾き)を変えることはできません。

 液晶だと角度によって色や明るさが違って見えますが、有機ELは自分で発光しているので、そういうことがほとんどありません。
 ですから、問題はまったくありません。

 裏面(表から見て右裏)にはインターフェース(入出力端子)。

 上からSDI端子(2段)、アナログコンポジット端子(青いケーブルがつながっているもの)。

 “SDI”というのは、シリアルデジタルインタフェース(Serial Digital Interface)のことで、事実上の業務用規格。
 民生用がないというだけなのですが、BNCコネクタだけで接続できるし、HDMIと違って片方向だけの信号なので、とても便利な規格です。

 HDMI以外の端子はすべてBNC。コンポジットは変換プラグを挟んでいます。

 機能を試すためにSD(NTSC)ケーブルを接続してみたのですが、このモニタでSDのコンポジットを見ることはないので、意味がなかったですね。
 その下にはEthernetのメス端子。

 右隣にはHDMI端子がありますが、このおかげで、ブルーレイ他、民生用機器を接続することができます。
 実際、そのような業務用機器も販売されています。

 ただし著作権保護の機能があって、実際には接続できないようです。(購入していないので未確認)
 要するに、民生用機器を繋ぐためには、唯一のHDMI端子を使うしかないんですね。

 前面下部にはコントロールスイッチがあります。左の4つは入力セレクタ。(SDI×2/HDMI/コンポジット)
 その他の昨日については、後日ご紹介させてくださいう。

 他機器からのHDMI出力をSDIに変換すれば、HDだけでも3台のマシンからの入力が可能です。

 説明は長くなりましたが、センセイはそれなりにこのマシンを使いこなしています......というか、少なくともそのつもり。

 続きは、明晩。(たぶん)



1月22日(日) 北海道限定「やきそば弁当」を、札幌「総菜なか村」のお箸で頂きました

 今日は研究室へゆっくり目にご出勤。昨日ちょっと食べ過ぎてしまったので、朝食は抜き。(学生さんに偉そうなことは言えませんね。)

 お昼になっても「お腹が空いたぁ」とか「背中とお腹がくっつきそうだ」──これは若い時だけの現象──というほどではなかったし、日曜日だからチャンカレも混んでいそう。
 どうも外へ出る気にもなりません。

 そこで先日、同僚のT先生から頂戴した東洋水産(マルちゃん)の「やきそば弁当」を頂くことにしました。要するにカップ焼きそばなのですが、実はこれ、かなりのレアもの。
 何てったって、北海道限定なのです。

 カップ焼きそばは、全国的には日清のものが最大のシェアを握っているのですが、北海道に限ってみると、この「やきそば弁当」が圧勝なんだそうです。
 道産子のT先生、金沢市内の北海道物産展で入手したとのこと。(深謝、深謝)

 そういえば新潟では同じマルちゃんの「焼そばバゴォーン」や、まるか食品の「ペヤング ソースやきそば」もよく見ます。
 どうやらかなり地域性があるようです。

 さて初めての「やきそば弁当」、他の製品とちょっと違っていて、粉末スープがついています。
 使ったお湯を入れてスープも飲めるようになっているのです。

 そのスープ、かなり美味しかったです。で、肝心のやきそばは、というと、太めで柔らかく、フカフカした感じがします。
 日清のものより少し薄味かなぁと思いました。

 意外だったのが麺の量。量ったわけではありませんが、他社製品より多いのではないでしょうか。
 おかげでお腹いっぱいになりました。

 ちなみに割り箸はJR札幌駅ビル札幌エスタ内の「惣菜なか村」のもの。

 昨年夏の北海道ツアーで寝台特急「トワイライトエクスプレス」に乗車した際、車中で頂くために美味しいものをたくさん買ったのですが、使わなかったものを持ち帰ったのです。
 気分を含めて、もう本当に北海道の味。

 今年、また行けるといいんだけどなぁ。

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