2012年5月19日更新(2012年5月28日ページ移動。2015年11月3日写真削除)
■5月19日(土) 非存在の存在 ──日本最後のボンネット型特急電車が金沢で廃車に!! ──
週末なので新潟の自宅へ戻りました。
連休前後は車を利用していたため、電車で帰宅するのは久しぶり。ちょっとソワソワしています。でもそれは、帰宅するからでもお弁当を買ったからではありません。
電車で金沢から新潟、あるいは東京へ向かう時は通常、センセイは電車の左側、つまり北西側に座ります。車窓から日本海が一望できるからです。
でも今日は、金沢駅を離れてしばらくの間、右窓側の席を陣取ります。金沢駅と隣の東金沢駅の間、本線の東側にはたくさんの線路が走っています(高架は北陸新幹線)。電車を留置したり、修理したりする「金沢総合車両所運用検修センター」(通称、その地名から「乙丸基地」)です。
「その場所」に目を凝らすのですが、やはり......いない。今までその陰でよく見えなかった2両編成の新鋭521系電車が、ぼんやりと時間を過ごしています。
つい先日までこの場所には、日本最後となったボンネット型特急電車489系H01編成が9両という堂々とした姿で止まっていたのです。
ただし、相当疲れた姿で、ではありましたが。489系は、センセイがほぼ毎週お世話になっている特急「北越」など485系(481/483系)の派生系。
細かいことは省略しますが、国鉄時代の最後からJRの時代にかけて全国各地で走っていた形式です。その中でも489系はかつて存在した信越本線横川−軽井沢間の急勾配を機関車と一緒に走ることを可能とした特殊な形式でした。
センセイは東京に住んでいた時代に、特急「白山」としての489系に2回乗車しています。現在も特急「はくたか」に相当する存在ですから、石川県や富山県の人はほぼ必ずお世話になっているはず。
老朽化が進んだこのシリーズ、現在は廃車が進んでいます。特に、鉄道ファンに人気の高いボンネット型のタイプが残されていたのは、ここ金沢だけ。
しかも一昨年3月に3編成全部が現役引退。その後は廃車が進み、残るはついにH01編成だけ。だからもうあまり長くないだろうなぁーと思っていたのです。
ところが先月、意外なニュースが入ってきました。この電車が北陸本線内を走行したというのです。でも調べてみるとこれは福井を舞台にした映画「旅の贈りもの 〜明日へ〜」撮影のための臨時列車だったようです。
今週、この489系最後の編成が廃車のために金沢総合車両所松任本所へ移動したとの報道がありました。((c)北國新聞社)
どうやらH01編成も映画の撮影を最後に廃車となるようです。ファンの関心も高く、あちこち(例えばこちら)で紹介されています。今週の日曜に自宅から移動した際、金沢駅到着直前に見たのが最後の雄姿。虫の知らせだったのか、その時は全車両、しっかりと目に焼き付けることができました。
北陸新幹線の開業が2年半後に迫る北陸地方。生身の人間を含めて、いろいろなものの世代交代が進んでいます。
■5月18日(金) その車。ドア下の部品が壊れていることは知っていたのです
その車の前を通るのは、朝。
センセイが金沢で朝食としてサンドウィッチを買うお店は二つ。大学のすぐ目の前、先日オープンしたジャンカレー2号店隣のサンキョウパンか、途中のコンビニ。
前者は割と美味しいし、ミックスが160円。だからこちらがメインなのですが、毎日というわけには行きません。だからアパート近くのコンビニへ立ち寄って210円のミックスサンドを買い、2輪「マイカー」を漕ぎ出すと目に入るのがこの青い車。
「あ、壊れているなぁ」というのが最初の印象。どうしてかはわかりませんが、左ドアの下の部品が、写真のように外れているのです。
何かにぶつかった感じではありません。その後はずっと同じ場所に止められたまま。ある日、ふと気づくと前輪がパンクしています!!
空気が抜けているだけなのかもしれませんが。しかも、よぉーく見る──実際にはすぐに気づかない方がおかしいんだけど──と、全輪が同じ状態。
もしかするとイタズラされたのかなぁ、などという考えが頭をよぎるのですが、タイヤにも傷なんかは認められません。やはり放っておかれたためにタイヤの空気が抜けてしまったのでしょうか。
実はセンセイの行動範囲に、このような車が3台存在します。この車と、新潟の自宅近く、線路脇のアパート駐車場に置かれた黒のスターレット、そして直江津駅近くの黒いプリメーラ(P10)。こちらもアパートの駐車場です。
後二者はこの冬は、屋根の上に2m近くの雪が積もったままで、誰も除雪しようとはしませんでした。よそ様のものだから当然ではあるのですが。田舎だと、スーパーへ買い出しに行くばあちゃんのために運転していたじいちゃんの具合が急に悪くなり、軽トラックが......などということがあります。
でもこれら3台については、そんな感じではありません。どうなっているのでしょう。それとも、割とよくあることなのかなぁー。
■5月17日(木) 頑張った、そしていつもよりちょっと遅い夜の、プレゼント
先日のこと。スーパーの惣菜が半額になる時間に合わせて大学を出ようとしたのですが、学会の仕事が終わらない......。
会議がいくつか続いて作業が物理的に進まなかったのと、難しい先生方が相手なので、とても気を使って文章を書く必要があったからです。気力を使い切って、作業終了。
品物が残っているかどうかはともかく、まだ営業時間内だったので、とにかくスーパーへ急ぎます。その日は朝から雨。徒歩で出勤していたので、いつもとは違う建物を通っていると......弦楽器の音。夜の教室を使って室内金沢工業大学室内管弦楽団が活動をしているのです。
たまたまドアが開いていたので覗いてみました。ご本人達の了解を得て撮影したのが写真。全体練習は終わったらしく、個人でレッスンに励んでいました。
ホームページによると、多くが初心者とのこと。中学生の時、音楽の先生にコントラバスを無理矢理(!!)弾かされ、周囲に音楽専門の大学生が多かったセンセイからすると、とてもそうは思えません。
弦楽器をちゃんと弾くのはとても難しいことなのです。バイオリンを例に取ると、初心者は発泡スチロールの断片で磨いたガラスを擦った時のような、ギャーという「あの」音がせいぜい。
そこから抜け出すのに、どれだけの時間と労力(+才能)が必要なことか。でも例えば手前のチェロのお二人、胴を鳴らし切って、実に豊かな音を奏でています。
まるでその場で、もう一人の男性が朗々と唱っているかのよう。すごいなぁー。大学の式典ではよく演奏を目に──というより耳に──していましたが、センセイが知っていたのはその程度。新入生歓迎コンサートや定期演奏会など、かなり充実した活動をしているようです。
チャンスがあったら、ぜひ行ってみたいと思います。
■5月16日(水) そういうこと、だったのね......。 ──大学の近くに“BAR UNO・NUVOLE”オープン!!
──
お弁当を買うためにキャンパスの外へ出て、ある場所に車が存在しないことに気づきました。かつて「ココイチ」があった隣、携帯電話のお店の前。先日まで工事用の車両が出入りしていたのです。
奥には、そして道路に面して“BAR UNO・NUVOLE”という看板。オトナ向けの、新しいお店ができたんですね。もっとも大人になれないセンセイには、どうやらご縁がなさそうですが。
お店の名前、どう見てもロマンス語族だよな。でもフランス語じゃない。“uno”(ウノ)は「一つの」という意味なんだろうけど、フランス語だったら“un”だからな。だとすると、イタリア語かスペイン語。
だってポルトガル語なら“um”(ウンノ)だから。後半はどういう意味なんだろう。たぶんフランス語の“nuage”(ニュアージュ)「雲」という意味なんじゃないかな。スペイン語だと“nube”だから違う。
ということはやっぱりイタリア語で決まり......でもないか。“nuvola”だから語尾が違う。
複数形なら“nuvole”になるけど、それじゃぁ前半の“uno”と一致しない。振り出しに戻ってしまったかぁ......あれ?!手前の看板にふりがなが振ってあるぞ。なんで“uno”(ウノ)が「ウ」なんだろう。それって、あり得ないよな。
後半もおかしいぞ。「ヌボーレ」。“nuvole”は「ヌーヴォレ」なんだけど。おや?!ふりがなを通して読むと、「ウ・ヌボーレ」。
......そういうこと、だったのね。
■5月15日(火) Windows XPとWindows 7、なぜか方向によって転送速度が全然違う...
安直なアップデートで危機的な状況に陥ったMacBook(White)上のWindows XP、基本的にはバックアップ機なので、必要なソフトのみインストールし、作業はほぼ完了。
後は設定を少し残すだけ。不要なソフトを入れてないこともあってか、軽快に走っています。HDD機であるにもかかわらず、以前は「プチ・フリ」(プチ・フリーズ)様の、一瞬の反応の鈍さを示す時もあったのですが、今のところ、皆無。
ホントに絶好調。というわけで、Window 7が走っているMacBook Proから書類を転送することにしました。その量、約27GB。OSがMac同士だったらFireWireによる高速転送が可能。ホント、あっと言う間に終わるのです。
でもWindowsだとそうはいかない。実は昨日、32GのUSBメモリを使って転送しようとしたのですが、一部ファイルのパスがおかしいらしく、コピーが途中で止まってしまいました。
やはりWindowsだとネットでの転送が確実です。今日は午前と午後に講義があって、その後は会議なので、設定だけして講義の間にコピーさせることにします。Window 7から目的のWindows XP上のフォルダを表示させ、フォルダ内の全てをドラッグして、コピー開始。
タスクマネージャーを起動して様子を確認すると、作業は極めて順調。本来の転送速度の30%くらいですが、まぁ、こんなもんでしょう。というわけで講義から戻り、様子を確認すると「残り 26G」。
何だ、全然進んでいないじゃん!!速度を見ると「0.2%」。もちろんスリープに入っているわけではありません。作業を中断し、代替案を考えます。
たとえば仕事のファイルだけ転送するとか。でも記憶力がどんどん低下しているセンセイのこと、何を転送し、何を転送しなかったかすぐにわからなくなることは必定。
別な方策が必要.......あれ?!逆にしたらどうなるのでしょう。「Window 7から送る」のではなく、「Windows XPから取りに行く」のです。
結果的にはこれが大成功。写真はXP側のタスクマネージャーで通信を見ているのですが、ほぼ限界近くのスピードに達しています。
グラフの右端は連続した大きなファイルですが、このようにHDD上でランダムアクセスが減少すると、非常に効率よく転送できるようです。
というわけで、数十分で作業完了。かつて鳴り物入りで登場したWindows Vistaは、ホントにどうしようもないOSでしたが、それに比べればWindow 7にはそれほど不満を感じません。
でも今回もそうでしたが、Windows XPに戻ると、やっぱりこっちの方が絶対いいよなぁーって思ってしまうセンセイなのです。Vistaはもちろん、Window 7より軽いし。
■5月14日(月) 西村センセイ、飛び石(?)の傷を直そうとして、失敗する
いや、傷そのものは直った、というか最低限の修復はできたのです。ただしその際、ちょっと......。
事の始まりは一昨日。お伝えしたようにセンセイは、金沢から新潟の自宅まで一般道を利用して帰宅しました。ドライブそのものは快適でした。
でもその国道8号線、かなりの部分が海岸沿いを走ります。場所によってはホント、車の左脇がすぐに海岸。西風が強かったので塩分を含んだ細かい水しぶきがかかってきます。
決して「ザブン」ということはないのですが、ちょっと走るとフロントガラスが塩分で白くなってきます。(海にご縁がない人には信じてもらえないかもしれません。)もちろん車に良いわけはありません。錆の原因になります。というわけで昨日の朝、洗車。もっとも、路面に融雪用の塩が撒かれる大量の冬季間、センセイは全然洗車しません。
だから、全体としては必ずしも合理的な行動ではないのですが。センセイの318iは購入時にコーティングしてもらっています。費用は数万円だったと思いますが、効果は高く、実は今まで水洗いしかしたことがありません。
コーティングの保証は5年間だったのですが、8年目に入った現在も十分効いています。やれやれと思って洗っていると、あれ?!
運転席側のドアに、小さな傷がついています。位置や形状からして隣の車のドアがぶつかってできたものなどではありません。
飛び石(?)が偶然ぶつかったような、ごく小さな、しかしかなり深い傷。触ると凹んでいるのがわかります。
地の塗装の白っぽい色が見えています。表面だけの浅い傷なら心配する必要はないのです。でもここまで深いと、すぐに処置しないと塗装面の内側で腐食が進み、蜘蛛の巣のような、ちょっと広がった傷になってしまいます。
残念ながらセンセイの318iにも右後部にも1カ所、存在するのです。(現在は処置済)そこで書斎の本棚から専用の修復用塗料(左側の銀色のもの)を持ってきて、キャップの裏側についている筆(?)で、ほんの少しだけ塗料を塗ろうとして、ポタ......。
ごく僅かだけ筆の先につけたのですが、根元の部分が水玉──と言うのだろうか──状になっていて、それが車体の別な部分にかかってしまいました。
さあ大変。いつもならティッシュなどを用意しておくのですが、今回はごく簡単なものだったので、周囲に何もありません。家の中からティッシュを持ってきて拭き取ったのですが、一部はゴム製のサイド・プロテクション・モールディング(要するに、衝突傷を防止するために車体の周囲にめぐらされたゴムの帯)と車体の間に入ってしまいました。
こうなるともう、完全な除去は不可能です。その時は持っていませんでしたが、有機溶剤を使えばある程度除去は可能なのです。でもあまりに強力なので、本来の塗装を浸食してしまう可能性があります。
というわけで、目立たないところまで修復して、作業終了。う〜ん、今回はちょっと、詰めが甘かった。
やっぱり疲れていたんだろうなぁ。
■5月13日(日) 北アルプスのかなり高い所まで、新緑が映えるようになりました
自宅に21時間だけ滞在して、柏崎駅へ向かいます。もちろん金沢へ移動するためです。
センセイの自宅からだと、駅へ向かって歩く時は地域のシンボル、米山(よねやま)と正対(せいたい)する迫る格好になります。駅そばのスーパーで今晩の惣菜を仕入れて米山にご挨拶しようとして、西村センセイ、ドキッとしました。
木々の緑色が米山全体でとても深くなっているのです。先々週、上京するために歩いていた時も、連休に本格化した田植えの様子を見ていた時も、手前の山々はすっかり緑色になっていたのに、奥に位置する米山そのものはまだ灰色がかった青色。
残雪とまだら模様になっていて、生命力には乏しかったのです。でも今日は、まだ雪こそかなり残っているものの、993mあるその頂上まですっかり緑色になっていたのです。
電車を乗り継いでから、写真を撮っておけばよかったなぁーと反省していたセンセイの目の前に、今度は富山県の北アルプスが迫ってきました。
センセイは再びびっくり。こちらもかなり高い所まで木々の緑色が濃くなっているのです。
良く考えてみると春になってから北アルプスをちゃんと拝んだのは今日が初めて。
好天に恵まれないと、頂上までは見えないのです。北アルプスは3,000m級の山々ですから、さすがに頂上まで一気に春、というわけにはいきません。
先日の遭難事故でもわかったように、高い場所ではまだ相当積雪があるはずなのです。
それでも手前の山々のかなり奥、印象としては五合目くらいまで、残雪と共存(!!)しながら、新緑が進んだような感じ。実際には仰角(見上げているので、手前の山が大きく見える)の関係で三合目くらいまでなんだと思います。つまり約1,000m。米山の状況とほぼ一致します。
西村センセイ、高さのある山が、春、冬の灰色がかった青色から刻々と若々しい緑色へこのように変化するのを初めて目(ま)の当たりにしました。
何か予想外のプレゼントをもらったような、そんな感じ。お返し(?)というわけではないのです、その様子を皆さんにご紹介しようと思っても、撮影テクニックの問題もあって、写真でうまくお伝えできません。
残念ですが。もう一つ気づいたことがあります。
写真は魚津市内で撮影したもの。北アルプスの、その北部に近い場所から撮影しています。でも、もうちょっと西へ移動した富山市内だと、北アルプスそのものはもっと美しいのです。
剣岳を中心に、山々がまさにパノラマで迫ってきます。ただし、富山市内からだと北アルプスとの距離は増えるので、山々全体が青白くなってしまいます。たぶん空気中の水蒸気の影響だと思います。
だから入善や黒部、魚津なんかで迫ってくる新緑の木々の生命力は、かなり薄まってしまいます。富山県の人は、北アルプスが心の拠り所であることは共通していても、「○○こそが北アルプスだよね」という、その核心の部分は、生まれ育った地域や環境によってかなり違うんじゃないかと思うのです。
羨ましいことに変わりはないのですが。