2005年10月15日更新(2005年10月25日ページ移動。2011年5月4日一部写真削除)

──2005年10月第3週のニュース──

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10月15日(土) ヤバイ、モノがない!! ──最近のDAT事情──

 何回かお伝えしたDAT(デジタル・オーディオ・テープ)ですが、その後いろいろ調べて、段々現在の状況がわかってきました。

 その前に、現物をご覧になった方もかなりいらっしゃると思うので、まずその写真を。

 左からオーディオ・カセット・テープ、問題のDAT、そして右は家庭用ビデオテープでは現在主流のmini DVテープです。("mini "というだけあって、DVテープには標準サイズもあります。大きさはDATの2個分くらいですが、一般には普及していません。)

 で、このDAT、本当の歴史を話し始めると長〜くなってしまうので、荒っぽく纏めると、LPレコードをデジタル化したのがCD、カセット・テープをデジタル化したのがDATだと思ってください。

 CDの普及に続いて、1990年頃から一般に使われ始め......るはずだったのが、全然売れない。

 レコード会社との摩擦を避けるために、初期のデッキはCDからデジタル・コピーできない仕掛けになっており、これが「CDを録音できない」──実はアナログなら録音可能──と誤解されたためだといわれます。

 そのため途中から、1回だけならCDからデジタル・コピーできるように規格を改めたのですが......やはり全然売れない。そのうちに「録音できるCD」MD(ミニ・ディスク)が販売されたため、たちまち陰が薄くなってしまいました。

 けれど、今から考えるとCDからの録音云々は本質的な問題ではなく、ちょうどこの時期に、人々の音楽の聴き方が変わってきたのだと思います。
 レコード会社も音響機器メーカーも(そして西村センセイも)、レコードやCDのようなパッケージに縛られていたのでしょう。最近のiPodの普及を見ていると、そう実感します。

 DATに戻りましょう。

 悲運の星の下に生まれたDATですが、センセイはこれまで5台のDATを使用しており、手元に残る4台のうち、1台は完全に故障し、1台は現在修理中、2台が(多少の不具合はありつつも)現役となっています。

 DATを駆逐したのは、直接にはMDです。けれどMDは元の音楽データを約1/5に間引くため、どうしても音質に差が出ました。現在はかなり改良されていますが、初期のものは特にひどかったです。
 一方DATは音楽データをそのまま記録します。民生用のテープを用いる記録方式としては、現在でも最高の音声フォーマットです。

 そのため放送局やスタジオ、マニアなどはずっとこのDATを使っています(/いました)。先日お邪魔したFM-N1でも、何台ものDAT──センセイが使っているものの業務用版──が活躍していました。

 けれどその後、ハードディスクや固体メモリの容量と性能が急速に向上すると、必ずしもテープに記録する必要はなくなってしまいました。
 最新の業務用機器はハードディスクかメモリにデータを記録しており、もはやDATは業務用、民生用ともに数年前から製造、販売されていないことが判明しました。
 業務用が残っているからしばらくは大丈夫、と思っていた西村センセイは、甘かった。

 市場には新品のDATはほぼ全く流通していません。

 中古市場──たとえば初めて覗いたYAHOO!──ではかなり流通していますが、玉石混淆で、素人が手を出すのは無理だと思います。

 例えばDATを広く手がけていたソニーのDTC-5xシリーズはかなり出回っていますが、そもそも古くなっているのと、モーターが簡略化された構造なので、テープの終わり近く、テープのテンションが大きく変わりやすくなる部分での走行を安定させるのはかなり難しいと思います。
 ダイレクトドライブ4モータ(4 D.D.)の機種、例えば、77(センセイが持っているもの)、1500、2000および業務用A7、A8、2300などはかなり値が張ります。
 今日、たまたま寄ったハードオフで、センセイの機種を見かけたのですが、65,000円(+税)となっていました。

 この調子だと、手持ちの機種を丁寧にメンテナンスするしかないかもしれません。

 ところで、このDATはコンピュータのデータ保存用にも使われています。
 で、YAHOO!を見ていて初めて知ったのですが、そのメカを改造するとオーディオデータをパソコンに吸い出すことが可能なようです。値段も安い(5,000〜10,000円位)ので、いざとなったらこれを使おうかとも思っています。

 ここ数年忙しかったからしょうがないんだけど、もっと早く気がつけば良かった。

※DVデッキを用いて48kHz、16bitで録音する場合はDATと同じ音声フォーマットとなりますが、現実には、音声をデジタルのまま入出力できる機種はほとんど存在しません(かつて存在した)。 
 センセイも4台のDVデッキを使っています──内3台は標準サイズ対応──が、一台もデジタル端子がありません。



10月14日(金) サウンドで遊ぶのは楽しい!! ──ソフトで高速FFT!! ──

 知り合いからちょっと頼まれたことあります。

 あるイベントのために、MD(ミニ・ディスク)に入っている音源を加工してくれないかというのです。(著作権の問題はありませんので、念のため。)

 で、MDプレーヤーのデジタルアウトから、インターフェースを介してデジタルデータをMacに取り込んだのが右の写真。

 背後に青(左チャンネル)、赤(右)2段で並んでいますが、上段が曲全体、下段がその一部を時間軸(横軸)、振幅(縦軸)ともに拡大したものです。
 音は波なので、もっと拡大すると一つ一つの波を見ることができます。

 上段を見ると白い部分が多いことに気づきます。
 この音源はもともとLPレコードからコピーしたものなのですが、録音レベルが低いことがわかります。
 ノイズの面では不利なのですが。

 右上の窓内はその周波数成分を示しており、拡大したものが右下の写真。

 横軸が周波数──左が低音、右が高音(対数目盛)──で、縦軸が振幅(対数目盛)を表しています。上の方ほど大きい音です。

 見慣れてくるといろんなことがわかります。

 全体としては右下がりのグラフですが、電気を使わないアコースティック音楽だからです。(エネルギーで説明できます。)

 多少凸凹していますが、一時的なものを除き、全体としては特定の飛び出しもありません。
 電子楽器を使っていると、もっと人工的な凹凸が出ます。

 レコードからのコピーなので、普通は、音として感じられないくらいの低音(左端)に周期的な大振幅が出るのですが、それが見られません。
 プレーヤーやアームはかなりの高級品のようです。

 一方右端の、最高音部の所は15kHzくらいからまったく音が出ておらず、平らになっています。
 普通ならもっと出るのですが、意図的に高次のLPF(ローパスフィルター)を入れてあるようです。

 この画面は音波を高速でフーリエ解析しています。
 昔ならこの画面を出すために、専用の高価な機器を買う必要があったのですが、このソフトは1万円くらいで買いました。シェアウェアならもっと低価格で手に入ると思います。

 何だか、有り難みがなくなりそうなほど、凄すぎる技術の進歩です。



10月13日(木) センセイの家のそばを、SLが通過しました!!

 10日(月)の体育の日のこと、柏崎の自宅の外でちょっと片付けものをしていたら、線路の方から汽笛が聞こえてきました。センセイの自宅はJR信越本線と越後線に挟まれた場所にあるのです。

 でも、いつもの電車や電気機関車の汽笛ではありません。明らかに蒸気機関車の音です。サービスなのか、バンバン鳴らしています(普通だったら迷惑だろうな)。

 そんなバカなーと思ったのですが、そう言えば前の晩、家人が「明日、(柏崎)駅でお祭りがあるんだって」と言っていたことを思い出しました。
 その時は駅だけのイベントだと思っていたのですが、それに合わせて蒸気機関車も走らせていたんですね。

 汽笛が近づいてくるので、線路の方へ行ってみようかと思ったのですが、時間がなさそうだったので、自宅の二階に上がってみました。
 ここからだと信越本線を2カ所見通すことができるのです。

 案の定、長岡方面から客車を牽いたSLがゆっくりと視野に入ってきました。
 残念ながら隣の家の陰に入ったので、そこから出てきたところを撮ったのが右の写真。

 いつもは磐越西線を「SLばんえつ物語号」として走っているC57と客車5両です。

 SLが去ってしまうと、意外にも線路の方から人がゾロゾロ歩いてきました。どうも知らなかったのはセンセイだけのようなのです。(娘も知っていたし。)

 ところで、蒸気機関車は基本的に、進行方向にしか進めません(ちょっとならバックできるけど)。

 今回は常駐する新津から長岡へ回送され、そこから柏崎を経て直江津まで運転したようですが、直江津駅ではどうやって機関車の進行方向を変えたのでしょう?
 直江津駅に転車台なんてなかったように思えるのですが......。



10月12日(水) 移転したチャンカレに初めて入ってみました!!

 先日移転したチャンカレこと「カレーのチャンピオン」、開店直後はものすごい混雑だったのだそうです。

 で、久しく──たぶん数ヶ月──行っていない西村センセイ、午後の講義に備えて行ってみました。

 お昼にはちょっと遅い時間だったのですが、40席(前よりちょっと増えた)ある座席はほぼ満席。
 相変わらずの人気です。

 券売機で買ったチケットを手渡して「エルぅー!!」(看板商品のLカツカレーのこと)の声を聞いてから、店内を改めて見渡しました。

 ご覧のように黄色と赤を基調とした小綺麗な作りで、前の店より開放感があります。
 でも、席と席の間隔は変わっていないので、実はかなり窮屈です。

 カウンターは客から見てW型──写真はその中央部を見ている──になっていて、二つの島(?)は調理場からかなり離れています。
 以前の目の前で調理する感じではなくなったのと、新人も入ったウェイトレスの動線はかなり長くなっています。

 たいしたことではないですが、冷水の入ったコップは新しいものになっていました。

 程なくLカツカレーが出されました。客の顔を見てすぐ作っているのではないかと思えるほど、すぐ出てきます。

 肝心のお味なのですが、ソースのかかり具合のせいか、ちょっと変わったような気がするのですが......どうでしょう

 そうそう、店内にはチャンカレの歴史を語る資料も飾られています。落ち着いたらちゃんと見てみようと思うのですが、今度はいつ行けるやら。今日も全部は食べられなかったのです。



10月11日(火) 「逆さ仏」 ──セコハンショップをまわってみました──

 壊れてしまった据置型DAT(デジタル・オーディオ・テープ)デッキとカセットデッキの代替品を新潟市内で探してみることにしました。

 結論からお伝えしますと、ナカミチの中古カセットデッキだけ買って帰りました。

 センセイは24年前――家人と知り合うより前!!――から、ナカミチという、当時はとても有名だったメーカーのカセットデッキを使っています。とても高価でした(大変だった)。

 この会社の製品はしばしば「オープンリールよりも音が良い」とまで讃えられ、実際、オフコースなど、ナカミチのデッキで録音したライブがLPレコード化(もちろん現在はCDで販売)されているくらいです。
 師匠の本を出版する時、関係者向けに「ケプラーの音階」――ケプラーは惑星が音楽を奏でていると考えていた――を収録したテープをオマケでつけたのですが、それもこのカセットデッキで編集して、業務用のデュプリケータでダビングしました。

 ナカミチというメーカー、当時は確かに卓越した技術力を持ち、その製品はとても優れていたのですが、市場の変化を読み損ねて、バブル崩壊後に、会社がなくなってしまいました。
 本社は小平市にあったのですが、近くに住んでいた西村センセイ、点検を口実に大きなデッキを積んで自転車に積んで本社を訪問したことがあります。
 応接室──ブースになっている──に通され、商談をしている人の脇で、技術者に応対していただきました。はい。

 さて、大手メーカーは現在、すでにちゃんとしたカセットデッキを製造していない――後々問題になるはず――ので、流通・店頭在庫か中古を探すしかありません。
 センセイは今日、最後に寄ったお店で、ナカミチの最後の頃のデッキが、ジャンク(ガラクタのこと)コーナーにあったので、即決で買いました。
 もっともジャンクは普通、500円〜1,000円くらいまでで、このデッキは15,000円しましたから、とてもジャンクとは言えないのですが。

 帰宅後簡単にチェックすると、紛れもなくナカミチの一族です。音に最盛期の頃の余裕がなくなっていましたが、まぁ、我慢するしかないのかなぁーと思っています。

 一方、DATはかなり危機的な状況です。

 ちょっと前にセコハンショップに寄った時は、比較的最近の新古品や中古品を見かけたのですが、センセイと同じような人が買ったらしく、今日まわったお店には、壊れてしまったセンセイのデッキと同じ時期の製品しかありませんでした。
 駆動部分を有するメカの場合、ゴム類は消耗品なので、できれば避けたい。

 比較的新しい業務用のデッキも見つけたのですが、ちょっと高かったのと、デジタル出力のフォーマットが民生用のSPDIF(開発したメーカーの名前を取った「ソニー・フィリップス・デジタル・インターフェース・フォーマット」の略)ではなく、業務・放送用のAES/EBUかも知れないので、今日は購入を見送りました。

 結局、今日は帰宅後に故障したDATデッキをひとまず修理に出しました。
 もうDATで録音することはないので、とにかく現在存在する120本のテープを、ハードディスクにコピーするために一度だけ再生できればいいのです。
 部品が残っているといいのだけれど。

 ところで......。

 沖縄はかつて、日本一の長寿県でした。食べ物が最大の理由だと言われています。

 ところが食生活が急速に内地化、西欧化したため、平均寿命が一気に短くなってしましました。平均寿命が全国のトップ付近から26位へ急に落ちて大問題となったため、「26ショック」と言うのだそうです。
 平均寿命が後の世代ほど短くなった結果、昔の食習慣を守る老人は長生きし、その子供や、場合によってはその孫が早死にする「逆さ仏」が目立つのだそうな。

 最近の科学技術、特に製品化されるものがこれに似ていて、例えば8mmビデオやDVビデオは数年で再生できなくなるでしょう。βビデオも急ぐ必要があります。
 そもそも、8mmビデオやβビデオは生テープの入手すら困難になりつつあります。

 VHSはまだ再生可能ですが、各メーカーとも、最高級機種はもう製造していない──センセイは何台か確保済──ので、安心はできません。早めの対処をお勧めします。

 でも、レコードやオープンリールテープは意外と元気で、故障してもメカや回路が簡単なので、まだしばらく何とか対応できそうです。
 レコードのピックアップも、やはり需要が多いらしく、DENONの標準的なものならまだ手に入ります。

 昨日、家人と話していたら、20年使っている万年筆を修理してもらったのだそうです。いわば沖縄のおばあちゃんですね。

 すると、センセイのレコードやオープンリールデッキは、沖縄のおじいちゃんでしょうか。



10月10日(月:休日) 120本、120GBのデータが回復不能に?! ──AV機器が次々と壊れてしまいました──

 この休みを利用して、気になっていた問題をチェックしてみました。実は、自宅のAV機器──こちらに2000年当時の機器がちょっと写っています──が次々と故障しているのです。

 最初は三菱のS-VHSデッキがテープをイジェクトしなくなりました。
 故障したデッキはBS放送のデジタル出力を持っているのでそのままデジタル録音できるのと、VHSのダビングの時重宝したので、ちょっと残念です。

 S-VHSはラージサイズDVとの一体型デッキがあるので、まぁ、何とかなります。

 ところが夏になってから、娘があることに気づきました。

 書斎のモニタはチューナーを積んでいないので、テレビとして使うためにはビデオデッキを接続する必要があり、普段は8mmデッキの出番となります。

 けれど最近、表示部分がおかしくなって、必要ないFL(蛍光管)がたくさん点灯して、何の表示だか良くわからなくなっているのです。特に気温の高い夏場に顕著です。たぶん電源のコンデンサーに問題があるのでしょう。
 それに特定のチャンネル(VHFローバンド)が映らないこともあります。

 これらはまぁ、我慢できるのですが、Macにデータを移そうとして、DAT(デジタル・オーディオ・テープ)の電源を入れた途端、変な音がしました。

 あれ? と思って見てみると、明らかに故障です。これは痛い!!

 自宅にはたくさんのDATテープがあって、基本的にはすべてこの機械で再生──正確には改造済のDAコンバータにデータを送る──しているのと、自宅AV機器の複雑なデジタル回線の切り替え機の役目も果たしているのです。

 業務用のデッキと共通仕様──録音・再生ヘッド独立の高級機種──なのですが、これが復活しないと約120本のDATテープ、量としては約120GBのデータが回復不能になってしまいます!!

 このDATデッキは、比較的最近メンテナンス(オーバーホール)を行っていて、ヘッド(写真、右側)も交換、調整済です。最高機種だけの録音、再生独立の4ヘッドであることがわかります。
 ちなみに左側はFL回路が不調の8mmデッキのヘッド上部です。こちらも交換したのですが、DATとヘッドの大きさがかなり異なります。VHSやβビデオのヘッドは、比較にならないほど、もっとずっと大きくなります。

 故障の様子から電源回路の故障だと思われます。
 一番ありそうなのは、普段からAC100vに繋がれて酷使されている電源回路、特に電解コンデンサーがいかれた可能性が高いのですが、バラしてみても、すぐにわかる異常はありません。
 このマシンの回路図は持っていないし、計測機器もないので、修理に出すしかありません。

 しかし、このデッキはたぶん1992年頃に購入したので、製造後十数年経っています。メーカー(ソニー)に必要な部品が残っているかどうかはわかりません。
 状況は非常に厳しい。

 もちろんこういう時のために予備機は用意しています。それが写真の右側、ソニー最後(!!)のポータブルDATデッキです。
 ボディはマグネシウム合金製という、渾身の──しかしやや時代錯誤的な──力作です。

 写真では大きさが良くわかりませんが、アナログカセットのウォークマンと同じくらいです。
 メカが詰まっていますので、ずっしりと重いですけど。

 このマシン、一見しただけでは戸外へ持ち出して録音するためだけのように思われるかもしれませんが、実はデジタルオプションの機械を使うと、据え置き型の機器と同様の入出力を可能にするという優れものなのです(無茶苦茶高かった)。

 で、優先順位をつけてテープを再生し、MacにそのままAIFFデータ(オリジナル通りのデータ)で取り込み始めたのですが......テープによっては異音を発生します。
 明らかに無視できない程度です。

 DATフォーマットは、民生用DVのLPモードに似て、かなりクリティカルなフォーマットなのです。
 特に据え置き型の強力なモーターを積む機種と、1個のモータでテープの送りやサーボ、さらには早送りと巻き戻しを行うポータブル機とでは状況が全く異なり、モーターに特に負荷がかかる最後の部分は「鬼門」なのです。
 で、完全な再生は不可能との結論に至りました。

 さて、どうしよう。

 業務用の新品DATデッキなら手に入りますが、無茶苦茶高価です。このマシンの修理を目指すか、βデッキのように適当な中古を見つけるか。
 いずれにせよ民生用現行機種は存在しないのですから、状況は厳しく早めに対処する必要があります。

 また、変換に必要なマシンを確保できたとして、その先のことも考える必要があります。今まではデータをCD化すればiiやと思っていたのですが、120GBともなるとCDで200枚くらいになりますし、チャプターに切る作業も膨大になるので、実際には不可能です。
 いろいろ考えてみたのですが、ひとまずAIFFデータ(CDのデータ)でそのままハードディスクに残すのが一番適当かと思われます。
 必要に応じて部分的にCDにも焼けますし、普段はDAコンバータを利用して再生やiPodへの転送もできますし。保存するのに4.7GBのDVD-Rディスクも使えます。

 と思っていたら、TEACの、一世を風靡したCDプレーヤーDVRS-10も急に寝込んでしまいました。病床の3機を写したのが上の写真左側。

 さて、ここからが本題。

 これまでの話、「オタクな西村センセイの話で、自分には関係ないや」と思っている貴方!! 8mmテープに記録した子供の成長記録や、場合によってはDVテープですら間もなく再生不能になるのかもしれないですよ。
 そして実はVHSですらそうなるかもしれないのです。

 資本主義社会の良い面とされている「競争」は、この過去に記録したAV資産の再生に関して、実はかなりの部分、負の方向に働いています。
 競争が進み、低価格機種──以前のざっと1/10──での再生が可能となりましたが、技術革新以外の部分は、本来の情報を放棄する形でこれは可能となっています。
 例えばVHSテープの標準・3倍モードの再生を、狭い一つのヘッドで兼用するという形でです。本来の記録幅の広いVHS標準テープに入っている情報はもう、十分に再生できなくなっているのです。

 この続きは、また、今度。(続くかなぁ)



10月9日(日) 工大祭で、学生に感心させられました

 今日は工大祭。

 センセイは工大祭行事の当番に当たっていて、担当は10時からなのですが、いつものように目が覚めたので朝早く出勤しました。

 いつもの駐車場は大型テントが張られていて使用できないので、大学裏の教職員用駐車場に車を止め、いつもとは違う経路で構内に入ったのですが、まだ朝早いというのに学生が工大祭の準備にかかっていました。 
 特に学友会の委員たちは揃いの赤いジャンパーを着て、作業を開始するところです。センセイのクラスの学生もいます。

 建物の中に入ると、先日の奇妙な物体が再び出現していました。

 何だろうと近づいてみると、看板があって、これがプラネタリウムであることが判明!!

 写真の右側の四角い部分にファンがあって、そこから左の方へ空気を送り、丸い簡易ドームを膨らませます。
 その中で、最近高性能機が手に入るようになったプラネタリウムを投影するわけです。

 後で膨らんだところを見たのですが、立派なできあがりでした。

 で、写真をよぉーく見ると椅子の上で学生が寝ています。

 起こそうかとも思ったのですが、熟睡していたのでやめました。徹夜の準備で疲れたのでしょう。

 センセイの当番は簡単な立ち会いで、他にもたくさん人がいたので、会場周辺をフラフラしてみました。

 夢考房[誤字ではありません]では、少しのガソリンで走行距離を競う車を製作しているチームの話を聞いたのですが、いや、もう、たいしたものです。

 チタン合金製フレーム(!!)などは先輩からのお下がりのようですが、先輩を追い越せとばかりにいろいろ工夫していて、その結果、1lのガソリンで、何と2,000km以上も走行する(!!)記録を達成したとのこと。
 ギネスの記録にも手が届きそうな快挙なのだそうです。

 いろいろ質問したのですが、内輪の話も含めて的確に返答してくれます。

 センセイがふだん接している1年生ではなく上級生だということもあるのでしょうが、それでもたいしたものです。
 表情も良い。

 何だか今日は学生さんを見直し、励まされた西村センセイなのでした。

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