2006年4月29日更新(2006年5月8日ページ移動。2011年5月3日一部写真削除)

──2006年4月第5週のニュース──

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4月29日(土) 65歳以上が一人でもいれば10%引き!! ──西村センセイ、寿司屋さんの前で再び考える──

 今日は所用で新潟市へ家族で出かけました。

 センセイ一家は、新潟市西部に6年間住んでいたのですが、その場所の近くに、今となっては小さなショッピングセンターがありました。

 そこにちょっと車を止めていたら、その一角にある寿司屋の女性が、営業準備のために旗を立てていました。

 “65才以上10%OFF”

 以前にもご紹介したように、もうすぐ団塊の世代が退職の時期を迎え、消費活動に大きな変動をもたらすだろうと予想されています。
 コンビニの老人重視方針だとか、シニア旅行ブームだとか、地方自治体の退職者招聘策──都会暮らしの地方出身者に田舎へ戻って(/新規に移住して)もらう──だとか。

 で、この寿司屋さん。

 最初は老人だけを割り引くのかと思ったのですが、よぉーく読むと、一人でも該当者がいればグループ全員の料金を割り引くとのこと!!

 そこまでしてでも、老人に来てもらいたいのですね。

 この新潟市青山地区は、主に昭和40年代に開発された「新興住宅地」だったのですが、今や、住人の主役は老人。

 センセイが子供の頃に、同じような小さな子供を抱えた若夫婦が希望に燃えてこの地に家を建て、次の世代(≒センセイの世代)は独立してさらに郊外へ移住し、残されたのは老人だけ......という構図。
 日本中にありふれた光景です。たぶん。

 ショッピングセンターをのぞいてみたのですが、開店直後だったせいもあるのでしょうが、これが見事に老人ばかり。ダンナの(ホントに頼りない)運転で連れてきてもらった老女だったり、手押し車を押していたり(だいじょうぶかな)。

 ちょうど30年前、初めて主要国道沿いのこのお店に寄った時には、駐車場に車を止めるだけでも料金を取られるくらい、お店は繁盛していました。(もちろんここで買い物をすれば駐車料は無料。)
 当時としては最新の、かっこいい暮らし方の一コマに登場する、そんなショッピングセンターだったのです。

 立地条件が良いこともあって、お店の経営の方はたぶん問題はないのでしょうが、客層は見事なまでに一変してしまいました。

 誤解していただきたくないのですが、センセイはこれをネガティブにばかり捉えているのではありません。

 (もちろんそれ以前の世代もそうですが)団塊の世代が戦後の発展、私たちの今の生活を築いてくださったことに、まず敬意を表すべきでしょう。
 残念ながら、より若い世代を見ていると、先人の苦労を理解し、後代に伝えることがいかに難しいかを思い知らされます。

 そして、団塊の世代に属する一人一人についても、「息苦しい長年の宮仕(みやづか)え、ご苦労様でした」(ホント、そう思う)と、そして、これからは思う存分に......と思ってしまうのです。
 まぁ実際には、奥さんがいるから、どこまで実現できるかはわかりませんけど。(以上、男性を基準とした記述でしたが、女性は性を読み替えてください。)

 最近ちょっと体調を崩し気味──それほど重いわけではないのでご安心ください──の西村センセイ、何でこういう風に考えるかというと、たぶんセンセイのカラダの半分くらいが、実は団塊の世代に属しているからなんだと思います。

 人生、これから、ですよ。(でも、あまり無理しないでね。)



4月28日(金) 高校生の挨拶で、ちょっと止まって考える ──西村センセイはヘソ曲がり──

 金沢はずっと寒く、雨がちの日が続いているのですが、今朝は昨晩の雨もきれいに上がって、ずいぶん暖かくなりました。いつもの年は、ホントにいい季節なんですよ。

 服用している薬の副作用でとても眠いのですが、それでも今日は早起きをして自転車で出勤。

 小学生の登校にはまだ早い時間だったのですが、アパート近くの交差点で緑色の蛍光色のジャンパーを羽織ったオジさんとすれ違いました。小学生の登校を見守るボランティアの方でしょう。ご苦労様です。

 その時、横道から優等生でも劣等生でもなさそうな、フツーの男子高校生が自転車を走らせてきました。そのまま何事もなく終わると思ったら、その交差点で「おはようございます!!」

 もちろん、あのボランティアの方に対してです。

 麗(うるわ)しい光景......のはずなのですが、西村センセイ、ちょっと違和感を覚えたのです。善人に違いないその二人に対してというより、金沢の「あいさつ」に対して。

 金沢へ来て、最初に驚いたことの一つが、バスの下車時。

 普通の女子高校生が下車する時、とても自然に、運転手へ「ありがとう」と言うのです。独特のアクセントで、「あぃあとぉうー」に近い音。男性はほとんどしないのですが、女性は年齢に関係なく2/3位の人が礼を言います。

 最初は礼儀正しい地域だなぁーと感心していたのですが、いつの間にかちょっと違和感を覚える時があるようになりました。

 ほとんどの場面──たとえば98%くらいの場面──でのあいさつは、まったく善意のものなのですが、ホントにごく僅かの場面ですが、暗い影のようなものを感じる時があるのです。

 たとえば「あいさつしないと怒られるから」というような、被支配者のちょっと怯(おび)えたような感じ......。

 区別は難しいのですが、ふと、オモテに隠れたウラを感じることがあるのです。(センセイだけなのだろうか。)

 まぁ、あいさつに何かを感じているのだから、センセイがヘソ曲がりであることだけは確かですけど。



4月27日(木) センセイも歳を取るわけだ...。 ──初めて工大の3年生を教えてみて──

 金沢工大はアドヴァイザー制、要するに学級担任制を採用しています。センセイら基礎教育部(「教養部」に相当)の先生方は、新入生の担当。

 そのセンセイらは今、新入生と個人面接をしています。最低でも10分くらいはかかりますし、長い場合は30分くらいに及ぶこともあります。センセイの場合、受け持ちは72名ですから、正直なところ、かなりしんどい。
 でもいろいろ話していると、その学生の背景や考え方、希望、場合によっては問題点などがよく見えてきます。

 一方、センセイらは今年度から3年生向けの新しい科目を開いています。
 開発した──実際に考えたのは若い先生方──ばかりの新科目なので、お互いの研鑽のために、他の先生の授業をのぞかせてもらったりしています。

 今までも3、4年生を教えたことはあるのですが、これだけの大人数(必修科目なのです)を相手にするのは初めて。

 この他に主に2年生向けの科目も教えているので、結局、1〜3年生を同時に相手にしていることになります。

 で、やっぱりこれが違う。当たり前と言えば当たり前なのですが。

 一番違うのがグループで議論するような場面(右の写真:一部画像処理済)で、3年生になると細かいことまで指示しなくてもちゃんと自分たちで事を進めます。
 金沢工大はグループで行動することが多いので、慣れているんですね。

 それに全体的には文字通り大人らしくなっている(個別に見るといろいろいますけど)。

 この成長した姿に再会した感覚、どこかで経験したことがあるなと思ったら、前の大学で、第1期生がいつの間にか4年生になっていて、彼らと試験監督で久しぶりに再会した時の感覚なのです。

 やっぱり成長しているんだなぁー。センセイも歳を取るわけだ。



4月26日(水) 鯛焼き屋はなぜ潰れないのか?

 センセイの自宅のある柏崎市に、1軒の鯛焼き屋さんがあります。駅前通り、郵便局の斜向かいです。

 子供の頃の記憶はないのですが、センセイが高校生か、遅くとも大学生の頃からは、ずっとここにお店があります。

 市内にはもう一軒、焔魔堂の前に鯛焼き屋さんがあって、「泳げ鯛焼き君」がヒットした頃は繁盛したのですが、やがてアヤシイ健康器具のお店に変わり、その後は整地されてしまいました。

 ......でもこのお店は潰れない。

 いつ通っても、お客がいるようには見えない。

 それでも店主(?)は毎日鯛焼きを焼いていて、例の鯛焼きの器具の上にはつねに数匹(?)の鯛焼きが乗っています。
 あんこの匂いが甘い。

 地元で有名な和菓子屋さんなら、本店での店頭販売は少なくても、駅やスーパー内などの支店で贈答用や土産用にかなり売り上げています。

 でもこのお店は、ここだけ。

 ......何故やっていられるんだろう。



4月25日(火) 目が覚めたら、やっぱり夢だった......。(んなわけない!!)

 ここ一ヶ月ほど、お医者さんから処方されたかなり強い薬を飲んでいるのと、睡眠を十分取るよう指示されているので、早寝、早起きの毎日です。
 と言うか、早起き過ぎて、夜半には目が覚めてしまい、その後は寝ているのか起きているのか良く分からない状態でたくさんの夢を見ます。(実はこれがけっこう疲れるのです。)

 今朝もそんなこんなで、センセイとしては遅い時間に起きたのですが、Windows重要ファイル誤消去の件も夢だったらなぁー.......と思っても、現実はそれほど甘くない......トホホ。
 夢の中では、ホントに久しぶりに思い出す昔のことだとか、絶対あり得ない設定の夢だとか見るのに、現実はキビシイ。

 で、ファイル誤消去被害の状況がほぼ確定しました。惨憺(さんたん)たるものです。

 右の写真は、整理後の、そしてファイル誤消去後のWindowsノートのデスクトップです。
 HPを管理していると色に注意する必要があるので、背景はグレー一色のシンプルなものです。(それでも色をちゃんと管理するのはとても難しい)。

 整理前はデスクトップ一面にファイルやフォルダが存在していて、もう次を置くスペースすらなく、受講生に「デスクトップにアイコン多くすると処理速度落ちる」と助言されたほどでした。

 それが今や、書類を収め、かつMacから共有されている“文書フォルダ”を除けば、作業中のファイルとフォルダが一つずつ存在するだけ!!
 センセイの研究室はゴミ箱のように乱雑ですが、センセイのコンピュータのデスクトップは、ホントはこれが正常なのです。

 さて、“文書フォルダ”を開くと、文字コード順に“1.大学”、“2.私用”......と続きます。
 この区分は実は、私物Macでの区分をそのまま使っており、Windowsマシンは公物なので“2.私用”にはほとんど何も入っていません、
 また、以下続くフォルダはWindowsやAdobeが勝手に作ったもの、そしてアクセスする側のMacが作ったもの(薄く影になっているものなど)です。

 で、肝心要の“1.大学”を開くと、本来は右の写真のフォルダの上に、“2006○○〔科目名〕”がいくつかと、半角英数字で始まる委員会やプロジェクト名のフォルダが存在していたのですが......消去されていて、もう、存在しない。

 一番上の“○○プロジェクト”も、中身はほとんど消去されています。

 でも悪いことばかりではありません。どうもここで消去作業が中断されたようなのです。

 すでにお伝えしたように、過年度のファイルは一番下の“遡及分”に収めてあるのですが、こちらはまったく無事でした。

 要するにWindowsマシンは、Macからの消去指令を受けて、コード順にフォルダとファイルを消去していたのです。Windowsは真面目だなぁー。

 イーサーネットコードを引き抜くという極めて原始的な対処方法も、結果的には、最善の解決策だったのでした(たぶん)。

 考えてみると、お医者さんからもらった薬は、もちろんとてもよく効くものの、その反面、少なくともセンセイの場合はかなり副作用が強く、時差ボケのように異常に眠くなったり──今日の会議で3回寝てしまった。一度はズッコケたので、寝ていたのがバレバレ──、意識の連鎖に途切れがあったりします。
 意識の一部が欠落するわけではないのですが、要するに、時々ボォーッとしてしまうのです。

 さて。

 今回はお医者さんの世話になるという緊急事態だからしょうがないけれど、これってきっと、「君は今、人生の節目だよ」って、センセイのカラダが教えてくれているんだと思えてならないのです。

 西村センセイ、まだやりたいことはたくさんあるけれど、もう無理はきかない年代──悲しい──で、だからこそ「邪念を捨てて、為すべきことを為さいなさい。それが貴方の人生なのよ。オホホ......」と、(近代の考えからすると原始的な)カラダが教えてくれている、と思えてならないのです。

 話をすり替えるようで申し訳ないのですが、今日でJR福知山線の大事故からちょうど1年。

 事故で亡くなられた方にはご冥福をお祈りし、ご遺族にはお悔やみ申し上げ、傷ついた、そして今も回復していない方には1日も早い快癒を願っています。
 事故当日、センセイは車を運転中で、伝えられる放送内容以上の現場の状況を(まだ見ていなかったけど)皮膚感覚で経験し、言葉に表すことのできない痛みを感じていました。
 それは今でも変わっていません、

 しかし、(不謹慎であることを責められるかもしれませんが)病気や怪我、そしてセンセイ自身も何度か直面した予期せぬ死亡など、特異な場面でこそ、日常の大切さ、命の大切さ、あの人がそこにいる──ただ、それだけ──ということの大切さを思い知らされることがあります。

 まぁ、センセイの場合、カラダはきちんと警告を発してくれたし、周囲の皆様──ご迷惑をおかけしております──も、これを一つの機会にいろいろ考えることになったし、ま、人生、そんな悪いことばかりじゃないんじゃないかなと思っているセンセイでした。

P.S. とか言いながら、関係ファイルは完全に消去されたことが確認されましたので、仕事関係の皆様、これから多大なご迷惑とお手数をおかけすることになります。
 ......ゴメンなさい。



4月24日(月) ギャーッ!! Windows上の重要ファイルを完全に消去してしまった!!

 センセイは通常、パソコンのデスクトップ上にはほとんどファイルを置きません。置くのはせいぜい、その日の授業で使うファイルだとか、作業中のものだとか。

 ところがこのところちょっと体調が良くない上に、年度替わりなので、作業途中のファイルがたまりに溜まってしまいました。その様子を見た受講生から、Windowsの場合「デスクトップ上にファイルを置きすぎると速度が落ちる」と助言をもらったほどです。

 で、この週末は割と体調が良かったので、年度替わりのファイルを整理しました。新年度用のフォルダを作り、過年度のものはそれ専用の場所へ置いて待避させたのです。有効に再利用するためです。

 で、実はこれらのWindowsファイルの整理は、何を隠そう、ネットで繋がったMac上で行ったのです。
 右の写真のように、WindowsマシンそのものをMac上にマウントさせて、Macからほとんどの作業を可能なシステムにしているのです。

 で、デスクトップがきれいになったので、気分を良くして、MacとWindowsの接続関係も良くすることにしました。
 Mac上にはWindowsマシンへのエイリアス(Windowsの「ショートカット」)が複数あるので、あまり使わないものを整理しようと思ったのです。

 で、エイリアスでWindowsを呼び出し、削除を始めたら......何かおかしい。

 エイリアスの削除なら一瞬で終わるはずなのですが、延々とWindowsのハードディスクが削除のために動作しています。

 あ"......や、やてもた。

 Windowsマシンは現在、エイリアスではなく、ファイルやフォルダそのものを削除しつつあるのです!!

 しかも、Windowsマシン上で直接削除するのならファイルは「ごみ箱」に移動するだけですから回復可能ですが、今はネット上での作業なので、ホントにそのままファイルを削除してしまいます。
 この場合、回復は全く不可能!!

 WindowsマシンはMacからの削除命令を受けて作業しています。もはやMac側からではその命令を取り消して作業を中断することができない!!

 一瞬考えた後、Windowsを繋いでいるイーサーネットケーブルを引き抜きました。(おぉ、何と原始的な!!) でもそれが一番早い中断方法だったのです。

 被害はきわめて甚大。

 早めに気づいたのと、何よりも過年度のファイルを別な場所に置いていたのでその分は難を逃れた──削除にも時間がかかるので未消去だった──のですが、今年度分に作成した教材や、現在進行中のプロジェクトのファイル、フォルダが見事に消失してしまいました。

 センセイの文書フォルダは重要な順に番号を打ってあるのですが、Windowsマシンはご丁寧にもその順に消去作業を始め、そして中断したのです。

 それでも何とかならないものかと、初めてWindowsの「システムの復元」を試してみました。

 確かに強力な機能で、例えば昨日の状態まで完全に戻すことができたのですが......一度失われたファイルは(もう存在していないのだから)元には戻らない......。
 結局、システムは最新の状態に復帰させました。

 さて、どうしよう。

 これって、センセイに「仕事をするな。休め!!」という天の声なのでしょうか。

 関係者の皆様、というわけでいろいろご迷惑をおかけすることになります。もちろん完全に実話ですので、念のため。



4月23日(日) ハードオフへ行ってみました ──PSE騒動、その後(2)──

 家人は車を運転しない──というか、免許を持っていない──ので、週末、センセイが新潟の自宅にいる時は家族で買い物に出かけることになります。

 今日もちょっと離れたしたユニクロその他へ買い出しに出かけました。進学した娘に必要な物が出てきたからです。

 センセイはユニクロにいてもしょうがないので、その時間を利用して、すぐ近くのハードオフ柏崎店へ行ってみました。お察しの通り、何回かお伝えしたPSEの件がどうなったかを確かめたかったのです。

 店に入るなり「PSEマークのない商品も買い取り再開」との掲示が目に入りました。

 で、販売品の方はというと、これが面白い。何通りかあるのです。

 まず目に入ったのが(1)「レンタル」。中古の楽器関係のエフェクターに貼られていたものです。

 何だろうと思ったのですが、後述するビンテージ品扱いできなかったもの──通商産業省のリストに載らなかったもの──を超長期「レンタル」扱いで貸し出すというやり方です。
 何を隠そう、通商産業省お勧めの方法です。(いったい、何なんだ!!)

 音響機器のコーナーにあったのが(2)「ビンテージ品」。ただの中古のDAT(DTC-55ES)なのですが、高い値段に戻って並んでいました。楽器でもないDATが何でビンテージなんだろう。

 最後にジャンクコーナーへ行ったのですが、ここで目にしたのは(3)「現在、まだ販売できません」。PSEがないと販売はおろか、販売のための展示もできないのですが、堂々と並んでいます。
 どういうことかというと、ハードオフは各店に試験器を揃え、耐圧検査等を行った上で中古品を販売することにしています。ハードオフは中古品販売では大手なので、そういうコストがかかる販売方法も可能なのです。

 よく考えてみると、3月中はあれだけ盛り上がったPSEの問題は4月以降、(少なくともセンセイが目にする限り)見事なまでに一切報道されなくなっています。

 お役所は面子(めんつ)を保ち、大手販売店は何とか問題を乗り切り、マスコミは期限付きではあったものの、話題を利用することができました。

 しかし、たとえばハードオフが、PSEなしの某社製中古品に試験をしてPSEマークを貼ったとします。電気的な安全性はひとまず確保されるでしょうが、この製品。どこのメーカー製になるのでしょう?
 実はマークを貼った会社(この例の場合はハードオフ)なのです。でも、もうおわかりのように、もともとの会社もメーカー。

 製品については、各種の法律等によって権利を製造会社の権利が認められていますから、PSEマークを貼る行為はその権利を侵す可能性があります。
 実際、もし裁判になったら勝ち目はないのではないでしょうか。

 それを誰が勧めたのか......日本国政府です。情けない。

 法律改正を提起した役人はもう異動でどこかへ行っているでしょうし、それを審議した国会がゴメンナサイをするとも思えません。現役の役人はおそらく「法律に従い粛々(しゅくしゅく)と進めるだけです」とコメントするだけでしょう。
 マスコミの節操のなさについては、すでにお伝えした通り。

 だって、フツーの国民はそれを期待しているのですから。(その意味ではとても良い政府だ。)

 残されたのは、プロを目指すミュージシャンなど弱い立場の消費者と、中小の中古品販売店、そして何よりも「不遡及の原理」という法律の哲学。
 リサイクル/リユース運動なんかも被害者かもしれませんね。

 どうも、ホントに大切なものは自分で守るしかないようです。それがこの国の、今の姿のように思えてなりません。

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