2006年3月25日更新(2006年4月3日ページ移動)
■3月24日(金) 時代の雰囲気 ──西村センセイ、今どきの卒業式で考える──
今日は休暇をもらって、娘の小学校の卒業式に参加しました。
学校は違うけど、センセイは15年くらい前から入学式や卒業式を実施する側──特に10年間ほど式そのものを仕切っていた──なので、どうも興奮度はイマイチ。
職業病だなあー他の保護者は、それはもう盛り上がっていて、開場と同時に良い席を求めて我先にと走り出すし、会が始まるや否や、隣に座ったお母さんは最後までハンカチを使いっぱなし。
式はそれなりで、まぁ、こんなもんでしょう。
式の最後に卒業生を会場から送り出すのですが、出口に担任の3人の先生が立って、卒業する児童を見送っていました。
その中のお一人、きわめて優秀で、しかも娘が何年もお世話になった担任の先生が目頭をおさえていらして、「あの先生が」と思うと、この時ばかりはさすがにちょっと感じるものがありました。式を終え、児童・保護者とも教室に入り、担任の先生から児童にお話と連絡事項がありました。袴姿の担任の先生は最初、ここでもちょっとウルウル。
ホントにいい先生だったなぁー。で、これでお開きになったのですが、ビックリしたのは親ばかりか、かなりの児童がカメラ屋写真撮影機能付ケータイ電話を持っていて、教室内で記念撮影大会になったこと。
児童全員での記念撮影はわかるのですが、その後はグループに分かれて延々と撮影しあっています。センセイの頃、こんな習慣なかったけどなぁ。もちろん当時、カメラは貴重品でしたが。
特に驚いたのが、児童が集まって、担任の先生に撮影をお願いしていたこと。先生と一緒に写るのならまだわかるのですが......。
でも、先日の大学の卒業式後と比べてみると、実はほとんど同じなのかもしれない。
■3月23日(木) 虫の眼と鳥の眼 ──西村センセイ、航空写真で再び考える──
ちょっと考えるところがあって、先日ご紹介した国土交通省提供の航空写真を6枚ほど合成しました。
地下構造の説明で使った写真は、右の写真の左上部になります。
写真下部の白くはっきりとした線は国道8号線で、曽地(そち)峠付近から東側です。実際の写真はかなり大きなもので、写真の合成は困難を極め、Macのメモリーを限界まで使い切り、最低限のレイヤー(層)を使用したきわどい作業となりました。
最初は「撮影機は同じ高度を飛び続けたのだろう」と思っていたのですが、実際には高度が変化していて、拡大、縮小が必要でした。
オマケにどうもきちんと直線で飛行していないようで、角度の補正も必要でした。写真中、ちょうど角と角を結ぶように、右上(北東)から左下(南西)にかけて暗い部分が走っていますが、この部分は大きな断層です。
長岡市付近、あるいは金沢市付近に見られるような、はっきりとわかる断層です。
この写真は1975年11月のある日、正午頃(上半分)と午前中(下半分)に撮影されたもので、下(南)あるいは右下(南東)から低い角度で太陽光線が照射しているので、断層が大きな影を作って暗くなっているのです。(暗さにはカメラのレンズの「周辺減光」も関係しています。)さて、センセイは小さい時、家でおとなしくしている子供でしたが、それでも同級生たちに誘われて写真の上半分の世界でたくさん遊びました。(当時は「ガキ大将」がまだ存在した。)
センセイが卒業した小学校は、よく言えばおおらか、悪く言えばいいかげんな学校で、天気が良いと先生自らが授業を放棄して(!!)、写真の上半分の中へ遊びに行きました。
当時はそんなのんびりした時代だったのです。教頭先生まで遊びについていったくらいですから。で、クラス全員でちょっとした丘を越えると、全く見知らぬ世界。
どこだろうと灌木をかき分けて山を下り、沢を越えると、何とセンセイの田圃のすぐ近く!!
子供は──たぶん引率(?)の教師も──虫の視点にとらわれて、目の前しか見ていないから、自分の居場所を見失ってしまったのです。でも実際には、沢と沢の間の小さな丘を越えただけだったのです。
もう一つ。
センセイは男ばかりの3人兄弟だったのですが、センセイが小学校6年くらいの時、父親と弟二人とで、上半分の世界から山を越えて、下半分の世界へ入ったことがあります。
結果はお察しの通り、「ここはどこ?」
正直なところ、父親ですら、どこだかあまりよくわかっていなかったようです。何度も通ったことのある場所なのですが。
お気づきだと思いますが、センセイは虫の眼の価値を否定しているのではありません。鳥の眼(鳥瞰図)と虫の眼(虫瞰図:ある人の造語)の両方が必要なのだと言っているのです。
困って悩んでいる人がいて、彼/彼女は目の前しか見ていない......。そういう人には鳥の相対的な視点が必要でしょう。
でも、鳥の才能を持ったのはいいけど、虫の知識や経験を否定したり軽視したりする人も、確かに存在します。
虫にしてみれば、頭ごなしに理詰めで正論を説かれたって、その理屈はわからないじゃないけれど、それこそ「虫がおさまらない」。(ドイツ語にも似た表現があると聞いたことがあります。)虫の知識と経験はなく、鳥の才能もない西村センセイはオロオロするばかりなのでした。
で、オロオロしたついでに西村センセイ、この写真をA4版くらいに引き伸ばして、父親にあげようと思っているのでした。
■3月22日(水) 大学の近くに、フツーのカレー屋さんを見つけました
今日の金沢は良い天気......といっても、午後から天気が悪くなってかなり激しい雨になったのですが。
アラカルトをやっている学食は、春休み期間中は営業しないので、自動的にお昼は外へ出るか、パンや弁当を買うことになります。
今日はあまり目的地を決めず、フラフラと外へ出ました。ふと皮膚科の角を曲がった時、カレー店が開業した話を思い出しました。
金沢にはチャンカレ、カレーのターバン、ジャンカレーなど、カレー店が多いのですが、大学の近くにもう一軒、カレーを扱うお店ができたのです。
それが写真の「アルジャン」。パスタなども扱っていますが、主力はカレーらしい。
金沢のカレー店は、意気込みはよぉーく分かるものの、かなりキツイ味で中年のオジさん、西村センセイにはちょっと敷居が高い。
時々ならいいのですが、学生さんのようにチャンカレに通い詰めるなんてことは、もう無理。で、ごくオーソドックスなビーフカレーをお願いして、どんなものが出てくるんだろうと思っていたら、ウェイトレスが持ってきたのが右の写真。
レギュラーをお願いしたのですが、盛りはレギュラー、値段もレギュラー(500円)。さっそく食べてみると、チャンカレのように油がきついということもなく、ターバンのように焦げたような感じもなく、要するに普通のカレー。
病みつきになるほどの美味しさではありませんが、十分に普通以上の味です。これなら時々来てもいいかなぁーと思ったのですが、ちょっと心配事があって、この店舗、どんどん中身が替わるお店なのです。
お店はご主人とアルバイトのウェイトレスの二人。好印象を持てる方々なのですが、ずいぶんのんびりしている。で、肝心のお客はまばら......う〜ん、大丈夫かなぁー。
■3月21日(火) PSE騒動、その後 ──光IP電話は順調です──
金沢へ移動しました。
さて、昨日工事した光常時接続+IP電話ですが、基本的には順調です。電話がほぼ問題ないことは昨日確認済。
IP電話だとFAXの送受信に問題がある場合があると聞いていました。
もともとFAXは微妙なタイミングで通信しているので、普通のアナログ回線でも相手の機器との相性によってはうまく通信できない場合があります。最近のものはあまり問題なくなっていますが。
IP電話の場合、そもそもパケット通信なので、場合によってはタイミングもへったくれもなくなってしまいます。で、昨晩、金沢のアパートとの間でFAXの送受信テストをしようと準備していたら、FAX兼用電話機がが鳴って、関係者からFAXが送られてきました。もちろん無事に受信。
とにかく1台は成功したんだから、たぶん大丈夫だろう、というわけで以降の送受信テストは省略。(何と楽観的な...。)無線LANも、送受信を許可するパソコンのMACアドレスを指定し、それ以外は拒絶するように設定しました。これで、センセイの家の近くに誰かがパソコンを持ってきても、そのマシンでは通信できません。
ちなみに、自宅の環境では無線LANでも54Mbpsの速度があります。一昔前の有線LANより何倍も速い!!さて、昨日取り外したたくさんの機器類やケーブル。粗大ゴミの日はまで時間があるので、捨てるものとそうでないものを少し区分しました。
いろいろ考えたのですが、SCSI(スカジー)機器はごく一部を除き、すべて完全に廃棄します。ハード・オフに持っていこうかとも思ったのですが、今どきSCSIじゃなぁー。それでも、ワイヤレス・ルータとLANのハブは多少の価値があるかもしれないと思って、今日の午後、マニュアルやCDを揃えてハード・オフに持ち込みました。
品を預けてから店内を見ていると、ジャンク品扱いのNEC製ISDNルータが200円!!
これじゃセンセイのも値段がつかないかなぁと思ったその時、店員に呼び出されて、告げられた買い取り価格が、ワイヤレス・ルータは600円、LANのハブは200円。
まぁ、捨てるよりはましかぁ。ところで、お察しの通り、ハードオフへ行ったのにはもう一つの理由があります。
PSEの件(こちらやこちら)はその後、ご存じのように世間で話題になり、反対運動の結果、一部「ビンテージ品」のみマークがなくても流通可能になりました。
振り回されたのはセコハン・ショップ。センセイも良く行った秋葉原駅前の有名な高級ビンテージ・オーディオ専門店は、従業員を解雇して店を整理してからこの措置を知ったそうな。
無能な役人を恨んでいるだろうなぁー。さて、ハード・オフはというと、先日までPSEマークのないものについては、買い取りはせず、在庫品については、本来の値札の上にもう一つ値札をつけて叩き売りしていました。
で、今日行ってみると、PSEマークのないものも買い取りを再開──買い取り対象か否かは店員と相談──し、在庫品の値札はもとに戻されていました。
先日が底値だったというわけです。この問題、2000年以前の製品も国が試験をして安全性を保証するシステムになっていました。その安全性を、国ではなくメーカーが保証するのがPSEで、その制度変更は分からなくはありません。
でも制度変更の結果を過去に遡及(そきゅう=遡〔さかのぼ〕ること)させて、過去に国が安全性を認めたものを流通させない(≒過去の国による安全性承認を否定する)というのは、基本的におかしい。
PSEマークがついた製品は格段に安全性が向上しているのかといえば、実際にはそんなことはないし、百歩譲って、もし仮に、PSEによって安全性格段にが向上しているのなら、以前の国による安全性保証は何だったんだ、ということになる......。それにそもそもPSEの件は、いわば新規に立法された法律を、その法律が存在しない2000年以前に遡って適用しようとしているわけです。
法律には「不遡及の原理」というのがあって、その法律がない時代にまで遡って適用することはできない──だって法律が存在しなかったんだもん──というのが常識......。正直なところ、経済産業省もホンネでは失敗したと思っているのかもしれませんが、彼らとしてはここまで来たら、もう面子(めんつ)を立てるしかない。
というわけで、今回のPSE騒動。法律の根本的なミスを正すのではなく、問題を「ビンテージ」に代表されるような救済措置に転嫁するという姑息(こそく)なすり替えになってしまうわけです。
僕が当事者だったら、ゴメンナサイをするけどな。
だって、その方が長期的には信頼を得るから。
■3月20日(月) 速〜い!! ──祝!!
センセイ宅も光ファイバー常時接続になりました──
昨日お伝えしたセンセイ宅の光常時接続+IP電話工事。約束は、今日20日の「朝イチ」。
このごろデタラメに忙しくて──ご迷惑をおかけしている皆様、ホントにゴメンナサイ(ペコリ)──自宅書斎も書類の山になっていたのですが、昨日の夜と今朝早くからあちこちを片付けて、工事の人をお迎えできるようにしました。
ついでにこの際だから、しばらく使っていないMacの機器類(CDドライブおよびCD-R各1台、外付HD3台、FAXモデム、シリアル切り替えスイッチ)は廃棄することにします。
6色アップルマークのついたCD-300を捨てるのはちょっとつらいけど。写真中央、PowerMac 8500の上にあるISDNワイヤレス・ルータも工事が終わったら廃棄することにします。
2001年1月、ソフマップ新潟店で購入したので5年間のおつきあいということになります。う〜ん、こうやって見ると結構広いなぁー。
準備万端整って9時を迎えたのですが......来ない。連絡も来ない。
NTTに電話しようかと思ったのですが、大人げないのでそうはせずに、じっと待つこと1時間。
10時過ぎに連絡があり、10時半に工事の方がやって来ました。う〜ん、朝イチじゃなくて、どこかの工事の後だなぁー。
調査に一度来てもらっているのですが、その時には二人いらしたのに、工事本番は一人だけ。
ケーブルを道路上で持ち上げたりしないといけないのですが、だいじょうぶかなぁー。で、まずは書斎の外からケーブルを引き込む工事。
今日はとても寒く、時折雪が強く降っていました。濡れて危険な瓦屋根に登っての工事です。
遅れたことなんて、もう、どうでもよくなってしまいました。光ファイバーとそれを保護する被覆はとても細く、鉛筆の芯2本分くらいの太さです(何故か2本がペアーになっている)。
その細さを生かして、電話線の引き込み配管かエアコンを後付工事してその配管があればそれを利用して屋内に引き込むことができ、その場合は壁に穴を開ける必要はありません。
でもセンセイ宅の場合は、北国仕様の高気密高断熱の設計で、電話線の配管は埋められ、エアコンも当初から設置してあるので、穴はありません。
そこで、右の写真、2枚並んだ左側の写真中、自在ランプのすぐ下の部分に穴を開けてもらい、そこに光ファイバーを通りました。(お分かりになりますでしょうか。)
センセイの書斎は三方が造りつけの書棚になっているのですが、ここだけは写真のように細長い移動式の書棚が入っているのです。
右側の写真のように、書棚を入れると、もう全然わかんない。(家人と娘は実際に気づきませんでした。)室内の工事が終わると、再び戸外の工事です。
今度は自宅から最寄りの端末まで、高所作業車を使って一人で配線します。
センセイの家から、引き込み電柱、電話線、そして写真の端末まで3カ所を工事したのですが、市の福祉センター(右の写真奥)の近くで、かなり交通量があるにもかかわらず、道路をまたいで的確に作業を進めていきます。
雪が降る寒い中、一人っきりでみんな作業するんですよ。
戸外までの工事が終わると、再び室内に戻り、光ファイバーの端末とLANの設定をします。
この間ずっと作業を見せてもらいました。写真中央、左側が光ファイバーの端末装置なのですが、さすがに細い光ファイバーを電気信号に変える部分の作業は、初めて見るいくつもの特別の器具を使った、相当細かい作業でした。
外まわりの荒っぽい力仕事──ただし作業そのものは細かい──と、こういった作業の両方をこなすんですから、凄い。最終的には松下の「タフブック」ノートパソコンを出して、いろいろな設定をしてくださいました。
所要時間約1時間半で作業完了。
その後はセンセイがいろいろ設定して、それはそれで大変だったのですが、ご覧のように無事にサイト更新にこぎ着けました。
さっそくインターネットに接続してみたのですが、さすがに速い!! 大学のLANも通常は相当速いのですが、その数倍の速さです。
懸念のFAXについては、まだ外線がかかってきていないので、明日の夜、金沢に戻ってからFAXを試験送信しようと思っています。
■3月19日(日) センセイが依頼した、センセイ宛の宅急便!? ──明日から光常時接続へ──
昨日の夜、金沢から帰ってくるとセンセイ宛の宅急便が届いていました。身に覚えはありません。しかも不思議なことに、伝票の依頼主はセンセイ自身?!
伝票をよぉーく見て、やっと理由がわかりました。NTT東日本からの荷物だったのです。
箱を開けてみると、ご覧のように光ファイバー通信の端末と無線LANカードが入っていました。
実は明日の午前中に、自宅の電話を、これまでのISDN2回線から光ファイバーによるIP電話(2回線)+インターネット常時接続に切り替えるための工事が入る予定なのです。
で、どうやら工事業者はホントに工事だけをやるようで、工事先によって異なる必要な機器は、あらかじめ工事宅に送っておくということのようです。
NTTからはぜんぜんそんな連絡はなかったけど。で、ちょっとマニュアルを読んでみると、モロにWindows用にできていて、ホントにうまく接続できるんだろうかとちょっと心配になってきました。
実は自宅を新築してISDN回線を引いた時もMacintoshには完全に対応していなくて、試作品のようなソフトを取り寄せてやっと接続したという過去があるのです。また一般に公開している電話回線は副回線の方なのですが、こちらはFAXと兼用。IP電話ではFAXがうまく使えないという話を聞いたことがあるのですが、こちらもやってみないとわかりません。
まぁ、ダメだったら副回線のみ、使用せずに残るメタルの回線を使って、アナログに戻そうと思っています。というわけで、うまく接続できない場合は、このサイトの明日の更新はありません(たぶん)。
はてさて。