2007年6月16日更新(2007年6月24日ページ移動。2011年5月4日一部写真削除)
やっとの、週末。
いつもならもっと早くに新潟の自宅に戻ることができるのですが、今日は夜遅くになってからようやく帰宅。今日は土曜日ですが、午後から夕方遅くにかけて大学の保護者会が開かれたのです。
前半は大学からいろいろな説明があった(はずな)のですが、こちらは出席していないのでよくわからない。(関係者の皆様、ゴメンナサイ)
センセイらの出番は後半は、1年生の保護者に残っていただき、一般的な説明(写真)の後に、保護者一人ひとり──あ"、両親でいらしたのが一組──と20分くらいかけての個人面談。
手間暇かけてもじっくりと学生を育てようというのが金沢工大です。去年までは、お越しになる保護者(ほとんど母親)はセンセイと同年齢くらいだったのですが、西村センセイ、今年初めて「あぁ、いよいよ保護者の年齢を追い越したんだなぁ」と実感しました。
最近しばしば、「保護者が昔と変わってきた」と言われます。
センセイ自身が、その保護者でもあります。
幼稚園入園以来、子供の同級生の保護者とおつきあいし、そして今日、初めてお目にかかった学生の保護者とお話しさせていただくと、やはり変わってきているな、ということを強く実感します。
ヘリコプター・ペアレントという言葉と実態が適当かどうかはともかく。大切なのは、「じゃぁ、どうすれば」ということだと思うのですが、こちらに関するセンセイの発言はどうもまだあまり理解されていないらしい......。
発信する側の問題なのかもしれないのですけど。
■6月15日(金) 美味しさの寿命 ──柏崎・名物ラーメン店の系譜──
今日はセンセイの自宅がある柏崎市のお話。
柏崎駅前、郵便局の向かいに、「そばよし」というラーメン屋があります。(右手の茶色い建物は製麺所)
柏崎市民なら老人から子供まで知らない人はいないという有名店。(実際、老人客がとても多い。)麺は縮れた細麺。かなり細いので、すぐに茹で上がります。
カウンターで見ていると、茹で加減に細心の注意を払っているのがよくわかります。鶏ガラと野菜をベースとするスープは割と淡泊な醤油味ですが、塩が隠し味的に少し入っています。
流行のコッテリ系でもトンコツ(醤油)系でもなく、かといって古風な支那蕎麦風でもなく、一昔前の落ち着いたあっさり醤油味。とにかくいつ行っても混んでいて、お昼時や休日、盆・正月などはお店の外まで行列ができます。
先日、混み始める前にお店に入ってラーメンを頼んだのですが......美味しくない。数年前から、麺が粉っぽくてバサバサしていて、スープと馴染んでいないのです。
正直なところ、「このお店ももうピークを越えたんだろうなぁ」と考えてしまいました。
美味しさ/美味しくなさは、作る側と食べる側の両方が関係しているので、ある時に「美味しくない」と感じても、そもそも本当に味が変化しているのかどうかの判断は難しい。
でも、麺の粉っぽさが少なくともここ数年続いているのと、そして実は、とてもよく似た味の変化が、先代の時にもあったのです。「そばよし」は実は、このお店から始まったのではありません。センセイが小学校5年生だった38年前、本町の焔魔(えんま)堂裏に開店したのが初代「そばよし」です。
初代そばよしが柏崎市民に与えたショックは凄くて、お昼時にお客が店外に並ぶのはもちろん、店内でも、食べている人の後ろ姿を半分睨みながら、次のお客が二重、三重に並んで順番を待っていました。(狭い店内なのに、どうしてそんなことが可能だったのだろう?)
センセイも良く通い、お店の近くに下宿していた高校3年生の冬、1日に3回食べた(!!)ことがあります。現在のそばよしのご主人はここで修行し、33年ほど前に「そばよし駅前店」として現在はホテルサンシャインとなっている場所にお店を出しました。
両店とも繁盛したのですが、その後「そばよし」の暖簾(のれん)を譲り受け、現在の地に開店しました。初代はご覧のように、その後も名前を変えて営業を続けています。でも昔のような混雑はありません。
消費者の嗜好が多様化し、またラーメン店だけを考えても、新しい味のお店がたくさん増えたという理由もあるでしょう。でも、繁盛しなくなった本当の理由は「美味しくなくなった」からだと思います。ある時から麺が粉っぽく......あ、二代目そばよしと同じだ。
消費者は、自分の舌に正直なんですね。
初代のお店で修行したのは二代目だけではありません。
比角(ひすみ)小学校校門前に、初代そばよしで修行した方が開いた「あじっ子」というお店があるのですが......残念ながら、そんなに美味しくない。現在、初代そばよしの味を最も正統に引き継いでいるのは、初代のお店で修行してその近くに開店した「三宝」だと思います。(現在は郊外へ移転:写真)
30歳代前半の若夫婦二人で切り盛りしているのですが、動きがいいし、何よりも美味しい。
目立った広告も看板もなく(お店の外には店名がない)、暖簾にただ「らーめん」と書いてあるだけの小さなお店ですが、お客が絶えることはありません。
やはりお客は正直だ。最初は4台分の駐車場しかなかったのですが、向かいの土地を借りたらしく、もう数台駐車できるように駐車場を拡張しました。
40年近くに渡って、初代そばよしからの栄枯盛衰(?)を見続けているとどうも、流行廃り(はやりすたり)とは別に、美味しさそのものに寿命があるように思えてならないのです。
最初はやや荒削りでも新しい味を創造し、それを改良することによって新規のお客を得る。
味に磨きをかけているうちは良いものの、「これでいい」と思い込んでしまうといつの間にか、人間よりも先に、味の方が「年老いて」しまう。三宝のラーメンが美味しいのは、味が「若い」からだと思います。麺、スープ、注文を受けてから必要な分だけ炒めるもやしに、若さがあるのです(どういう味だと訊かれても困るけど)。
誤解なきように申し添えますと、センセイは上記のラーメン店を批判しているのではありません。
これらのラーメン店で起きたこと/起きていることは、たぶんそれ以外の場面でも起きているんじゃないかと思うのです。例えば教師としてのセンセイ自身だとか。
今日の講義では学生に偉そうなことを言ったけど、自分で自分の姿を正確に見るのは、とても難しい。特に引き際を見極めるのは、絶望的に、困難。昨日から明日まで柏崎に初夏を告げる「えんま市」が開かれています。市の総人口の2倍以上(!!)もの人間が繰り出すという、一種の夏祭りのようなものです。
三宝は郊外だから別かもしれませんが、初代そばよしから生まれ、巣立った他の3軒も、今日はてんてこ舞いの忙しさだと思いますよ。
先日、東京駅で上越新幹線ホームへのエスカレーターに乗った時のこと。
長いエスカレーターは空いていて、乗ったばかりの低い所に荷物を持った中年男女がパラパラと3人。関東ですからもちろん左側に立っています。
ちょっと急いでいたので、ぶつからないようにその脇を抜けて右側を登っていくと上の方に、男性が4人。先頭の一人は左側に立っているのですが、次の二人は左右に広がり、最後の一人は右側に立っています。つまり菱形状に展開して、センセイの行く手を塞ぐような格好になっています。
こちらに気づいて当然という距離に近づいても、ちっとも動じません。エスカレーターを登りながら、最初は「変な人たちだなぁー」、次に「みんな体格がいいなぁー」......あ"。
上下すべて黒っぽい服、短めに刈り揃えた髪。そして皆が無言。
全身から絵に描いたように単調なメッセージを発しています(特に真ん中の二人)。前後は護衛なんでしょうねぇー。
エスカレーターの頂上付近で彼らに追いついたのですが、もちろん西村センセイ、ぶつかったりするようなことはしません(センセイは軟弱だから)。
最後の一人とほぼ並ぶ所まで近づいて、センセイを含めた5人が0.5秒くらい静止。でも、あちらから特別な気配は感じません(こちらの感度の問題かもしれないけど)。
ふと思って、真ん中の二人にほんの数センチだけ少しだけ近づいてみると、その途端、最後の一人からスッと──全く気配なしに!! ──左手が伸びてセンセイを遮ります。
今まで何も感じていないフリをしていたのに。真ん中の二人(正確にはその左側)の身体、数センチの空間、最後の護衛の左腕、数センチの空間、そしてセンセイの左胸と、1秒くらいの間、何もかもが見事に固まったまま新幹線ホームに到着。
もちろん何事もなかったように──そして実際に、なかった──体躯(たいく)と腕とセンセイが散開します。
あぁ、こういう「間(ま)」なんだぁー。
でもちょっとヤバかったかな。(反省)
■6月13日(水) HDDのチャプター情報を、DVD-Rにそのままコピーできるわけではないらしい......。
仕事が進まない......というわけで、現実逃避。(情けない)
以前お伝えしたように、今春買ったソニーのHDD・DVDレコーダーを使うと、編集したディスクを、VRフォーマットのままコピーするという形で、安価な普通のDVD-RディスクにVRモードで録画することができます。
不要部分を削除する場合は、HDD上もディスク上でもフレーム単位で編集できるので、ホントに便利です。でも編集の際、音楽番組なんかで便利なチャプター(頭出し)を打とうとすると写真のように、何故かフレームが表示されません。
別に表示がなくても、センセイにはそれほど問題はないので、「まっ、いっかー」と思って作業していたのですが、HDDの内容をディスクに戻すと......え"!?
確かに不要部分の編集はキレイに行われているのですが、打ち込んだチャプターの位置がかなりずれているのです。
元のHDD上のデータは意図通り正確に打ち込まれているのですが。東芝のサイトによると、少なくとも同社製品はHDD→VRモードDVD-R(/RW)でフレーム単位の再生精度を保証していますから、ソニー製品だけの問題なのかもしれません。
でもまぁ難しいことはわからないし、それに、要するにチャプターを打てればいいので、ディスク上で再度チャプターを打ち直すことにします。
結局、センセイの場合は、レーザーディスクの映画(以下、すべて自己所有の素材)をDVD化する時などのように、最初と最後、そして再生面が変わる時など、ちょっとだけ不要な部分があるだけの時は、ひとまずこれまでのDVDレコーダーとDVD-RWディスクを用いてディスク容量一杯に録画します。
そして不要部分を編集した上でそのままディスクを「まるごとコピー」すると、編集部分で画像が1秒程度静止するものの、比較的簡単に画質の良いDVDを作成することができます。音楽番組など、ある程度編集を要するものはHDD上で編集してから、単純にDVD-RWへコピーする(「高速コピー」)のではなく、等速でコピーします。
こうすることによって、編集部分が再エンコードされて静止部分が修正されるのです。そしてディスク上でチャプターを打ち直してから「まるごとコピー」します。教材や子供の成長記録など、大規模に編集するものはMacintoshのiDVDで編集した上でMpeg変換し、適当な形でDVD化する.....という感じですね。
え"? それだけ御託を並べる暇があったら、早く仕事をしろって?
す、スミマセン!!
■6月12日(火) 国分寺駅前の、とっておきB級グルメのお店!!
先週は富山と東京に出張したのですが、富山の白エビを紹介したのなら、東京のおいしいもの──と言っても、センセイの場合はB級グルメ──もお伝えしなければバランスが取れません。(ちょっと強引な展開だ)
センセイはよく国分寺駅前で飲むのですが、その南口、銀行のすぐ裏に、讃岐うどんの「源(げん)」というお店があります。
あ"、立ち食いのお店です。ホテルの朝食が口に合わず、たまたま入ったお店なのですが、これがホントにおいしい。
もう何年も前、東京で讃岐うどんがブームになる、そのずっとずっと前のことです。ごく最近はともかく、東京の麺類は基本的に東日本の醤油味で、関西風味のお店はとても少ない(/少なかった)。
西日本、特に本場香川県の讃岐うどんを経験して目覚めた西村センセイですが、東京にはなかなかおいしいお店がない......。
そんな時にこの「源」に出会ったので、ホントにびっくりしました。特に麺は本場に決して負けず、モチモチ感と歯ごたえがあって、がんばって噛み切らないといけません。
出汁(だし)は本場より力強さが不足しますし、関東の人に気を使っているのかなぁーという感じがちょっとしますが、それでもなかなか真似できない味。センセイがこのお店に行くのは変な時間──日曜の朝とか──ばかりなのですが、客足が途絶えることはありません。きっと、お昼時なんかはすごいんでしょうねぇー。
入れ替わりの激しい東京のことですから、このテのお店はすぐになくなってしまうことも多いのですが、たぶんこの「源」、もう15年くらい続いているんじゃないかと思います。
久しぶりに行ってみたら、お店がちょっと広くなっていたし!!今回は見ることができませんでしたが、テレビ東京などでも時々紹介されているようで、店内に記事が掲出されていることがあります。
都内西部にお住まいの皆様、騙されたつもり──残念ながら本当に騙されるかもしれませんが──でぜひ一度寄ってみてください。ネット上で検索すれば、すぐにひっかかりますよ。
■6月11日(月) 富山名物「白エビ」を初めて食べてみました!!
出張の楽しみの一つが旅先での食事。お仕事ですから、基本的に余計な行動はできませんが、さすがに食事くらいは自由。
先週はまず富山市へ出張しました。毎週必ず通過している場所ですが、意外にゆっくりする機会が少ない。それでもこれまで、何回もご紹介したホタルイカだとか本場の鱒寿司なんかを食べる機会に恵まれていました。
氷見(ひみ)の寒ブリも有名ですが、ブリは新潟でもよく食べます(ホントは普通のブリと、氷見の寒ブリは全然違うのかもしれないけど......)。というわけで、今回は白エビに挑戦!!
静岡県の桜エビと並んで、その場所でしか獲れない小エビなのですが、今まで食べる機会がなかったのです。実物を見たこともありませんでした。
仕事の前に富山駅前をうろうろしたのですが、なかなか適当なお店が見つかりません。あまり時間がなかったので、たまたま目に入った白エビの絵に釣られて、富山駅3階の「白えび亭」に入りました。
エスカレーターを降りてそのまま入店しようとして、え"?! お店の前の販売機で食券を買う必要があるらしい......。
一瞬、「最近どんどん減少している立ち食いそば屋レベルなのかなぁー」と躊躇したのですが、残念ながら、もう別なお店を探す時間がない!!
定番商品らしい「白えび丼」(\630)を頼もうと思ったのですが、お刺身も食べてみたかったので、両者のセット(\1,050)を頼みました。意外にも、店内に入ってみるときちんとしたお店です。
カウンターに座ったので、目の前で調理してくださります。へぇー、天丼のタレをかける専用の器具があるんだぁー。
で、程なく届いたのが写真。真ん中の小皿が白エビのお刺身(むき身)。
エビは新潟でよく食べる南蛮エビ(甘エビ)より一回り大きめ。
最初にお刺身を食べてみたのですが、南蛮エビより濃密で、そしてとにかく甘い。南蛮エビの淡泊さとはずいぶん違います。白えび丼ももちろんおいしかったのですが、大きなエビを使った天丼と違って、剥かずに殻をそのまま使っているので香ばしさが引き立ちます。
殻も柔らかいので、入れ歯でなければ全然問題ありません。このお店、実は白えび屋さんというお店の一部門なのだそうです。どうりで、扱いに慣れているわけだ。
仕事を終えて再び富山駅に戻り、「白えびせんべい」を土産に買った西村センセイなのですが、ふとわいた疑問が一つ。
この白えびは春から初夏にかけての短い期間にだけ獲れるのだそうですが、じゃぁ、「白えび」屋さんはそれ以外の期間、どうやって営業しているのでしょう。
刺身なんかも通年で提供しているようなのですが......。
■6月10日(日) JR中央線は、もうすぐ半分が高架化へ!! ──大雨の東京から戻りました──
昨日、今日とセンセイは東京都内で開かれていた学会に参加していました。
昨晩は友達と国分寺駅前で遅くまで飲んでいたのでサイトを更新できませんでした。悪しからず。
学会の会場は小金井市の東京農工大学で、JR中央線の東小金井駅近く。
本来なら学会の会場として便利な場所なのですが、あいにく関東は、昨日から大荒れの天気。
晴れている時もあるのですが、雷が鳴ったかと思うと急に激しい雨が降り出し、携帯用の折り畳み傘が役立たないくらいです。西村センセイ、国際基督教大学の学生、教員時代を通して6年間、この三鷹市、小金井市に住んでいました。
特に農工大近辺は自転車で良く走り回った場所です。かつての農道だった狭い道路には、自転車が一番便利なのです。
雨さえ降っていなければ、駅隣の美味しい中華料理店(まだ残っていた)とか、小金井街道からちょっと入ったお店(こちらは残っているかどうか未確認)とかへ行ってみたかったのですが......。
いつものように武蔵境駅前のホテルに泊まったのですが、窓から中央線高架化の工事の様子がよく見えます。
昨日は高架化の見学会も開かれていたようです。よく見ると架線も張ってあるので、あれ? と思ったら、何と7月1日から片側(下り線)のみ、仮線から高架へ移行するとのこと。
右の写真は工事中の武蔵境駅から撮影したのですが、左半分が完成した下り線高架で、その右下に現在の仮下り線があります(ホームを挟んでその右には仮上り線がある)。
下り線だけ先に高架化して、仮下り線の部分を撤去、高架化しようということのようです。今回は武蔵境、東小金井両駅を利用したのですが、どんどん周囲が変わっていきます。
駅前の銀行もあの寿司屋も不動産屋も本屋も、そして人間も......などと感じるのは、年老いた証左なんでしょうねぇー。