2013年2月9更新(2013年2月17日ページ移動。2016年5月30日写真削除)

──2013年2月第2週のニュース──

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2月9日(土) これらのソフト群で、Mac上のWindowsは劇的に使いやすくなります

 本当は成績報告関係の業務を全て片付けたかったのですが、大学のシステム──「センセイのシステム」ではない──が、データの集中で輻輳(ふくそう)してしまい、処理速度が大幅に低下。
 正直なところ、仕事になりません。

 しかたないので、週明けにまわして、昨晩、大荒れの天気の中を帰宅しました。富山市や上越市付近などでは多少雪があったものの、積雪そのものは大したことありません。道路の大部分は無雪。
 問題はこの冷え込みです。車外気温計は最低-2.5℃を表示しました。

 例によって今回も一般道と高速道路の両方を利用したのですが、側壁に激突して事故処理中の車など、事故現場をいくつも目撃しました。冬用タイヤは、雪には割と効果的。
 しかし路面の凍結にはそれほど強くないのです。

 道路が濡れて黒くなっているのか、表面が凍結しているのか、暗闇の中ではわかりません。こういう時、実は一番頼りになるのがBMW車のハンドル。
 路面状況を刻々と伝えてきます。

 上越市内に入ってからセンセイの後ろについた軽自動車が煽ってきました。BMWに乗っていると、割と良くあることです。

 国道8号線は北陸本線を高架で越えるのですが、この部分は盛り土になっており、北風に晒されます。しかも東行きだと長い下り坂なので、ついついスピードを出しがち。
 しかし、坂を下りきった場所にある信号機は赤を表示しています。

 ハンドルから路面の凍結が明らかだったので、後続車との距離を確認した上でギヤをダウン。通常のブレーキではなく、後輪のみに効くエンジンブレーキを軽くかけます。
 その瞬間、後輪がグリップ力を少し失い、車体後部が右に振られ始めました。

 もちろんセンセイは織り込み済だったのですが、後ろの車は慌ててブレーキをかけた──AT車の場合、それ以外の選択肢はほとんど存在しない──らしく、車体全体をかなり激しく右へ左へ。
 でも体勢を立て直すと、まるで何事もなかったかのように冬道を高速で走り始めました。そんな運転をしていると、いつか事故を起こすぞぉ。

 高速道路をいつもの倍くらいの区間したのですが、一般道、高速道ともにスピードを落として運転したので、結果的にはいつもと同じ時間がかかりました。
 やはり気を使ったので、昨晩はそのままダウン。

 そもそも口内の出血が止まらないなど、過労気味が明らかだったので、今日はとにかく休息することにします。

 よく考えてみたら少なくとも年末年始──それ以前は記憶がない──以来、ちゃんと休んだのは今日が初めてじゃないだろうか。少し休んだ後は、こういう日でないとできないことをちょっとだけ。
 その一つが、Macを用いたWindowsシステムの再点検(それが「こういう日」に相応しいかどうかは問題としないように)。

 何度もお伝えしているように、センセイは自宅、大学の研究室、金沢のアパート(+モバイル環境)を拠点として、それぞれに複数台のMacintoshにWindowsシステムを組み込んでいます。
 “BootCamp”が主体ですが、VMware“Fusion”も活用し始めました。

 このような状況では、起動時のOSと異なったOSの「流儀」にいかに調和させるかが問題になります。(以下は、BootCamp環境が念頭)

 詳細については省略しますが、西村センセイ、ファイルシステムに関しては、Mac→Windowsのアクセスについては“NTFS for Mac(R) OS X 10”というソフトを、Windows→Macは“MacDrive 9 ”を使用しています。
 これでOSやファイル構造の違いをほとんど意識せずに、自由にファイルを読み書きできるようになります。

 キーボードの違いも問題になります。センセイはトリニティーワークス有限会社が提供するソフトを“BootCamp”だけでなく“Fusion”上でいくつも使っています。
 きちんとした仕事をする会社で、本当にすごいなぁーと思います。

 少なくともMacユーザーはまったく何の違和感もなく仕事ができると思います。

 例えばMacのショートカットは親指でコマンドキーを押さえてコピー/カット/ペーストするのですが、Windowsはキーボード左端の「コントロール」を小指で押さえます。
 もちろん、これはこれでわからなくはない。

 でもトリニティーワークスのソフトを使うと、Macを使っている時の感覚で、そのままWindowsを使用できます。実は、Windowsマシン実機よりも、たぶん便利。
 写真は“BootCamp”を使用したWindows環境下で、「コマンドキー+“Q”キー」を押したもの。

 Macユーザーにとって、これらキーの組み合わせは「終了」を意味するのですが、ご覧のように、システムシャットオフのダイアログが出現。

 もしかすると純粋なWindows環境でもこの場面を出すことができるのかもしれません──ご存じの方はぜひご教示ください──のですが、少なくともセンセイは知りません。
 目先の事象だけで「便利だ」と言っているのではありません。

 異なった環境を理解できるようになると、単に視野が広がるだけでなく、彼我の置かれた状況や、今後の課題が浮き彫りになってきます。
 「なるほど、相手にとってはこういうことなのね」という感じ。

 興味を持たれた方がいらっしゃったら、ご紹介したソフトを調べてみてください。

 それにしてもちょっとだけちゃんと休んだだけで、文章がこれだけ長く──かなり冗長ですが──なるなんて、しっかりリフレッシュできた、ということの証左なのでしょうね。
 ただし、仕事は溜まったまま。

 明日からは気持ちを入れ替えて頑張ることにします。



2月8日(金) 食事もするけど、学生諸君はしっかりと勉強しています ──大学食堂の利用方法──

 学会の仕事で書籍を発送しなければならなくなったのですが、緩衝材つきの封筒がありません。A4版の学会誌送付用の封筒を折り曲げてみたのですが、みっともない。
 このままでは本が傷んでしまうので、贈られた側の気分を害してしまいそう。

 学内郵便局にちょうどいいものがあるのですが、封入後には同じ場所から郵送することになります。1日に2回訪れるというのも、ちょっと......。

 そこで今回は、大学の売店で買い求めることにしました。金沢工大の売店は現在、大学食堂の2階にあります。今日の10時頃、つまりふだん絶対に行かない時間帯に食堂を訪れてみると、おぉ!!
 たくさんの学生諸君が、しっかりと勉強しているではありませんか。

 もちろんスマホで遊んでいる学生もいます。なぜかこの時間に食事をしている男の子も。
 でも一番多いのは、勉強中の学生。

 金沢工大は今日が講義の最終日。学生は科目担当者から成績をひとまず告知されているはず。

 だから実際は再提出を求められた課題その他に取り組んでいるケースが多いのでしょう。
 でも、たとえそうであったとしても、彼ら彼女らの表情はとても良い。

 ふだんでも食堂では、夕方などには学生諸君が数名集まって何かの課題に取り組んでいたり、相談したりしています。
 でもこれほど多くの学生が、自分から勉強している場面には、初めて出くわしました。

 今日が春休み前の特別な日であるということを勘案しても、学生諸君が本来持っている「良さ」を再認識しなければいけないと思い知らされたのでした。
 ......などと反省しながら研究室へ戻ると、持っていたはずの傘が、ない。

 どこかに置き忘れたようなのですが、それがどこか、まったく思い出せません。どうやらかなり疲れているようで、記憶に欠落があります。

 トホホ。



2月7日(木) iPhone 5、3G/LTEの切り替えに位置情報をうまく利用しているじゃないのかなぁ...

 届いてから約4ヶ月、センセイのiPhone 5は順調に稼働しています。

 もっとも、ほぼMac用のインターネット端末としての使用で。もともと携帯電話はほとんど使わないので、発信はともかく、待機時に電話がかかってくると、今だに使い方がよくわかりません。
 何度切断してしまったことか。

 無線端末としてのiPhone 5は、従来の“3G”と、より高速ではあるもののサービスエリアの狭い“LTE”に対応しています。大学はまったくの3Gエリア。
 でも、以前お伝えしたように、アパートはLTEが入るかどうか、ぎりぎり

 インターネット端末として使用する場合、両者にはかなり差があります。LTEは普通の有線LANという感じで、指摘されなかったわからないと思います。
 3Gに切り替わると、体感速度が急に落ちます。

 購入当初はアパートではなかなかLTEに接続しなかったのです。

 でも先月あたりから、机の上に置いておくと、いつの間にか写真のようにLTEに接続するようになりました。
 動かすとすぐに3Gになってしまうのですが。

 いろいろ考え、そして試してみたのですが、どうやらiPhone 5、両者の切り替えに位置情報を使っており、しかも学習機能を備えているんじゃないかと思えるのです。
 もしかすると、GPSも使っているかも。

 普通のアプリでは位置情報の使用については使用者の判断が求められます。(センセイはほとんどOFFに設定。)

 でも携帯電話など無線端末はその性格上、時々基地局と通信して、常におおよその場所を割り出しているはず。移動時などに、次の局へ通信を引き継ぐためです。
 以前より確実に繋がりやすくなった様子を見ていると、そう思えてくるのですが......。

 いずれにせよ、少なくともセンセイが使用するau版iPhone 5については、基地局との通信やエリアの切り替えをとても上手くやっている、という印象を受けます。
 特に決まったエリア内を決まったように行動している──要するに、普通の生活──時は、電池がほとんど消耗しません。

 しかし自宅への行き来などの移動時は、電話を全く使っていないのに、早めに消耗するような印象を持っています。ちゃんとしたテストをしたわけではないで、断言はできませんが。

 ソフトウェア面でも、かなり作り込まれているんでしょうね。



2月6日(水) その緊張感に、圧倒されてしまいそう ──学内で合同会社説明会が開かれました──

 昨日、午後の講義に備えて早めにお弁当屋さんへ行こうとして、あれっ......?!

 見かけないスーツ姿の方が学内を歩いていらっしゃいます。もちろん社会人です。正門には大きな立て看板が掛けられていて、表へ回るとそこには、「KIT合同会社説明会」。
 知らなかった......。

 最初の講義が早めに終わったので、会場を尋ねてみました。講義の中では偉そうなことを言っていますが、世代が違うこともあって、センセイはこのような説明会に参加したことはありません。
 会場内はもの凄い緊張感。

 気の弱いセンセイは、圧倒されてしまいました。ご覧のようにブースが設置されていて、その前で学生諸君が担当者から説明を受けています。いつもの学生諸君とはほとんど別人。
 私語なんて、どこの世界の話なんでしょう。

 よぉーく観察してみると、新調の紺のスーツと黒い靴。まるで揃えたかのような、黒い鞄。

 本当は知っていいる学生がかなりいるのでしょうが、センセイにはわかりませんでした。
 それほどまでに「顔」が違います。

 他にも気づいたことがあります。

 誰でも知っている会社の前では、係員が椅子を足していますが、別なブースでは必ずしもそうでもありません。
 センセイの地元、新潟の企業も3社出店(?)していました。

 それぞれに個性のある企業で、内情は割とよく知っています。前の学校での教え子も就職しているし。
 ところが学生が集中しているのはキノコ販売を主体とする食品会社1社のみ。

 全国に店舗を展開させている小売業や、ある分野では全国一のシェアを握るメーカーのブースはガラガラ。たまたまだったのかもしれませんが。
 でも他のブースをまわっても、B2Bで「これから伸びるよね」という会社などは、やはり決して多くはありません。

 でも、まぁ、これが3年生(新4年生)にとっても最初の就職活動の場であることに間違いはありません。まだ大学に入学してから2年半(と、ちょっと)でしかないのです。
 頭を切り換えろ、と言われても、正直なところかなり難しい、

 最初の、このわけもわからない緊張感からひとまず抜け出して自分の良さと至らなさを客観的に捉え、少しずつ適切に行動することで次のステップへ繋がるんだろうと思います。
 今回はまだ、その前夜なんでしょう。

 時間があれば、最終日の明日も見学させてもらおうと思っています。



2月5日(火) サービス ──大学食堂では現在、なぜかデザートを頂けます──

 しばらく前に気づいたことがあります。「出くわした」と表現した方が実態に近いのですが。

 場所は大学食堂のラーメンコーナー。そこにいつの間にか「デザート おひとり様 ひとつvお取りくださいhと書かれた表示──いつも前のめりになっている──が立ち、その脇には日替わりでデザートが。
 例えばプリンだとか。

 状況を良く理解できないままぼんやりと見ていると、厨房内のおばさんが、「どうぞお取りください」。

 個人的には食事の際に甘いものを食べないので、「気持ちだけ頂きます」とお伝えしました。
 白状すると西村センセイ、学生食堂をあまり利用しません。

 若い人向けで油っぽいものが多いし、量もかなりのもの。それにご飯が軟らかすぎる。

 以前の学食ではしばしばうどんを頂いたのですが、現在の食堂になってから麺も味も変わったので、利用するならせいぜいラーメン。
 それも2、3週間に1回程度。だから変化に気づかなかったのです。

 今学期は午後の最初に講義が入っているので、11時過ぎには食堂へ。食事直後だと力が入らないし、頭も回らないからです。
 どうやらこのデザート、そんな早めに訪れた人のためらしい。少し遅めにこの場所を通ると片づけられていたりします。

 個人的に頂くかどうかは別ですが、お客さんとしてはありがたいサービス。

 でも無料のサービスは利益の減少と直結しているし、そもそも何のためなのかイマイチ理解できません。ホントに、何故、そしていつまでのサービスなのでしょうか。
 関係者の皆様、このページをご覧になっていたらぜひご教示ください。



2月4日(月) ネットワークソフトの不調は、販売元がバージョンアップを断念した(?)ためのようです

 申し訳ありません。今日もパソコン(Mac)ネタです。テストや課題の採点が進んでいないことを自ら告白しているようなものなのですが、その分、手短に。

 採点に疲れ果てたセンセイ、気分転換と休息を兼ねて、MacBook ProをMac側から再起動しました(ややこしい)。VMwere“Fusion”上のWindows 8を走らせようと思ったのです。
 でもふと気づいて、最近不調の“DAVE”というネットワークソフトを試してました。

 “DAVE”は、Mac側からWindowsネットワークに参加するかなり高価なソフト。センセイは10年くらい前からずっと使ってきたのですが、最近はどうもうまく繋がらない。
 OSが頻繁に更新されるためだと思われます。ネットワークソフトは、OSの些細な仕様変更にも影響されやすいのです。

 しかたがないので西村センセイ、しばらく前からシステムをMacのネットワークからWindowsネットワーク中心に切り替えました。こちらは新旧OSやマシンが混在しているにもかかわらず、ほぼ確実に繋がります。
 たいしたものだ。

 ところが今回は、何故かMacBook Pro(右上のアイコン)から、Windows側のネットワークに接続できただけでなく、Windowsマシン(Mac mini)の共有フォルダ(黄色枠内)にたどり着くことができました。
 ナシテ?!

 正直なところどうなっているのかわかりませんし、不確実にしか繋がらないのなら、趣味ではともかく、仕事では使えません。
 西村センセイ、これからはWindowsネットワークで行きます!!(キッパリ)

 正規代理店を通じて日本国内で流通している最新バージョンはずっとVer.8のままです。
 でも調べてみると、開発元ではすでにVer.10まで進んでいるらしい...。

 要するに、国内販売元には売る気がないようなのです。要するに需要が見込めず、商売にならないのでしょう。

 Windwos 2000のころは、いろいろなアイディアやソフトが流通していて、Mac・Windows間は相互に、割と柔軟に乗り入れが可能でした。
 両OS陣営ともに「ここは何とかして...」という想いが感じられました。

 でもそれから15年近くが経過した現在、主戦場は「どちらのOSか」ではなく、「モバイル端末かパソコンか」という状況。関係者の注目はもっぱら、モバイル端末の「アプリ」へ向かいます。
 こんなに渋いパソコン用インフラストラクチャーソフトでは、なかなか売り上げに繋がらないのでしょう。

 「やっぱ、これからはWindowsネットワークしかないよなぁ......」と、冴えない顔で、しかしどこか悟ったような西村センセイがいます。

 採点が、ますます滞るわけだ。



2月3日(日) 一心不乱に採点のはずが... ──オーディオCDのディスクイメージ化でトラブル発生──

 というわけで、今日は早朝からご出勤。

 ただし今日は日曜日なので、法律的には「行き場のないセンセイが、大学の研究室を借用させていただく」という立場です。オトナの世界は、いろいろとややこしい。
 誰もいないだろうと思っていたら、入試センターには灯りが。

 学部の入試予定はないので、大学院か専攻科の試験が行われるのでしょう。

 さて昨日の午後は予定を外れてしまったので、今日は真面目にお仕事。あちこちにメールで連絡した後は、基本的にはパソコンをあまり使わないつもり。
 答案や課題類の採点なので。

 そこでこの機会に、私物のMac──決して大学のものではありません──を使って、アパートに置いてあるCD-RをHDDに読み込む作業をすることにしました。ディスクイメージ化という方法です。
 背景説明が解説が必要でしょう。

 センセイは小学生の時からのオーディオファン。かれこれ45年くらいになります。

 小学生の時のモノラルのオープンリールテープ──若い人には想像すら難しいはず──から始まり、中学に入って親に買ってもらったカセットテープレコーダーはもう、宝物。
 デッキも使うようになり、カセットの時代が長く続きました。

 大学生の時から高性能のオープンリールデッキも使うようになり、やがてPCMデジタルレコーダーデジタルテープレコーダー(DAT)へと移行。見方を変えると、録音済のメディアが何種類にもなるということです。
 それぞれに少なくとも再生機器が必要。

 古い機械が寿命を迎えていることもあって、15年くらい前、つまり金沢工大に移籍するちょっと前から録音済の内容ををデジタル化してきました。初期はデータ編集後に、オーディオCDの規格に変換して保存。
 これで長期間保存できると思ったのです。それにCDにすれば頭出しが便利だし。

 当時はまだHDDの容量が少なかったので、編集中のデジタルデータは消去して、次の作業に使用しました。つまり、CD化されたデータしか残っていません。
 ところがどうやら、CD-Rの寿命は言われていたほど長くないらしいということがわかってきました。

 一方、HDDはどんどん大容量化し、しかも劇的に安くなりました。というわけで、途中から音声データはaiffフォーマットのままHDD内で保存するようになりました。
 頭出しは不便なのですが、mp3のように圧縮される前の、元データそのものを使用できます。

 こうなると、初期にデジタル化されたデータをどうやって救出、保存するかが問題になります。そこで以前ご紹介した方法で、自分で焼いたCDのデータをHDD内に吸い込むことにしたのです。
 セットさえすれば、後はMacがどんどん進めてくれるので、仕事の邪魔にはならない(はず)。

 というわけで今日は約30枚、20GB弱のデータをHDDに読み込みました。最初の写真はその一例。
 HDD内のデータを音声編集ソフトで読みだしたもの。

 内容はというと、1971年にピンクフロイド──知らない人が多いでしょうね──がイギリスBBCの“In Concert”という番組に出演し、ライブで名曲「エコーズ」を初演した時のもの。
 NHKがFMで放送したものを「ツートラ・サンパチ」で録音しました。

 同じ頃のレッド・ツェッペリンなどと違って、CD化されていないので、極めて貴重な音源です。
 録音状態は録音レベル、位相、イコライザを含めて、信じられないくらいまでに、完璧。

 横軸は時間軸(演奏時間は約25分)で、青い部分がLチャンネル、赤い部分がRチャンネルの音声を示しています。「太さ」(エンベロープ)は音量だと思ってください。
 ただし正確に言うと、このデータはデジタル化の際、CD規格に合わせてセンセイが編集しています。

 CDは古い規格なので、一曲一曲を一つのファイルとして扱うためです。ふと気づいてデータをよく確かめると......あれ?!
 チェックし始めた時から「何か変だなぁー」と感じていあのです。

 2枚目の写真は、最初のものの冒頭(赤枠の部分)を拡大したもの。

 時間軸の長さは大きく異なります──この画面全体で約1/10秒──し、音の大きさも異なります。
 両者ともに、かなり強調しています。

 その最初の部分(赤枠)内に明らかに他とは違うブレがありますし、その後、約1/80秒にわたって無音の部分が続きます。
 赤枠右側の、平坦な部分です。

 お伝えしたようにこのプログラムはBBC局舎内のライブ収録なので、データは連続しているはずなのです。

 2枚目の写真の赤枠内を、時間軸についてはさらに拡大──画面全体で約1/2,000秒──し、縦軸については逆に、大幅に「縮小」したのが3枚目の写真。
 飛び飛びの折れ線が見えますが、これが音声データそのものです。

 CDなどはこのように、音声を時間軸で区切って、その時点での振幅(文字通り振れ幅)として伝えているんですね。

 初めてご覧になる方は不思議に思われるかもしれませんが、このやり方で十分高品位──要するにCDレベル──です。
 でも、振れ幅については大いに問題が。

 目盛りを「縮小」している──左側に“100%”の目盛りが読み取れる──ので、このデータはとんでもない大きさの音を表しています。
 もっとも、時間軸は最大限に拡大しており、あっと言う間にここを通り過ぎるので、「パチッ」という音しかしないのですが。

 コンピュータ上では、このデータそのものを取り扱います。足したり引いたり、かけ算したり......。
 ソフトにもよりますが、その気になればこの「点」を直接動かすこともできます。

 要するに自由自在。

 だから西村センセイ、「CDに変換しても、そして再変換してもデータのあり方を変えているだけ」と思い込んでいたのです。
 でもどうやら、少なくとも後者については違うらしい。

 パソコン上のデータと違って、CDの場合は、基本となる一つのブロックのサイズが決まっているからかもしれません。

 この点については、調べてみたいと思いますが、少なくともCDとして聴いている分にはまったく問題なく、もちろん「パチッ」というノイズも発生しません。
 ご安心ください。

 ところで西村センセイ、肝心の採点はどこへ行ってしまったのでしょう。

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