2013年5月25日更新(2013年6月2日ページ移動。2016年8月12日写真削除)

──2013年5月第4週のニュース──

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5月25日(土) 広島大学を訪問するたびに、キャンパスと、環境が変化していることを思い知らされる

 長旅でやはり疲れていたらしく、昨日はホテルの部屋に入ると急に眠くなってしまいました。3時間ほど休んでから、各種の仕事を再開。このページの更新が深夜になったのはそのためです。
 悪しからず。

 ゆっくり休むことができたので、今朝はすっかり元気。西条駅前から早めに芸備バスに乗って広島大学へ。朝イチにセンセイの発表があるのです。

 実は少し到着が早すぎたようで、かろうじて受付は始まっていたものの、発表会場にはスタッフを含めて、まだ誰も来ていません。昨日、今日と、ここ広島は、30℃近い暑さ。
 教室の窓をすべて開けます。

 窓の外、見慣れない風景が広がっていることに驚かされます。もちろん、よそ様の大学だから当然なのですが、広島大学は訪れるたびに「顔」を変えているのです。
 中国地方の国立大学の、拠点校でありたいという、ややローカルな意思を感じます。かなり待ってから、徐々にスタッフ登場。

 訊くと、大学院生とのこと。職業柄――ゴメンナサイ――ついついその動きを、金沢工大の学部学生と比べてしまいます。
 彼、受験勉強は、得意だったんだろうなぁー。

 所定の時刻になり、センセイを含めた研究発表の開始。

 センセイはかの大学院生のようには優秀ではなかったし、現在もそうなので、マイペースで発表。
 人間、できることしかできないし、できることはしなければならないんだし。

 参加者の反応は意外なもので、発表終了後の全体討論の時間には、センセイに質問が集中してしまいました。
 それだけ金沢工大の教育が注目されている、ということなのでしょうねぇ。

 でもちょっと引いて考えてみると、センセイが初めてこの広島大学を訪問した時、この種の問題に注目している人はごく僅かでした。
 ところが今や、たくさんの人や大学、そして企業その他が学会に参加するようになっています。

 広島大学や金沢工大という個々の大学を超えた、「大学」のあり方そのものが問われているのです。

 ホットなマーケットと理解することもできるでしょうが、「次の世代を育てる」という、まるで母親のような観点――男性であるセンセイには最後までわからないのだろうけれど――からすると、実は逆に、危機的な状況を迎えているのかもしれません。
 いずれにせよ、「次の時代」を切り拓くのは、前の世代ではなく、次の世代。

 今回の発表はそう言いたかったのですが、質問の、あの盛り上がりからすると、この暗い世の中だって、まんざら捨てたもんじゃないかも。



5月24日(金) 時は移り、家は朽ちる ――西村センセイ、8年ぶりに新築工事中の西条駅前に立つ―― 

 というわけでセンセイは現在、明日から広島大学で開催される学会に参加するため、広島県東広島市――と言うより「旧西条市」の方が通じるかも――に滞在しています。
 センセイにとっては2000年秋2005年夏に訪れて以来、三度目の西条駅。

 例によってここへ来るまでの間、ちょっと寄り道をしていました(その費用は自己負担ですので、念のため)。初めて訪れる区間に入る時は、少し緊張します。

 今日は、昨年、大雨で乗り損ねた岩徳線にも乗ったのですが、「乗ってみたい」という想いを断ち切るかのように櫛ヶ浜駅で山陽本線から分岐していく(記憶の中の)岩徳線と、今日、実際に訪れてみた岩徳線にはかなり違いがあります。
 やはり記憶の中で脚色しているのでしょう。

 それはともかく、車窓から見ていると、いろんなことを感じます。その一つが過疎化。廃屋が目立つのです。
 岩徳線沿線だけではありません。

 あまりに危険なので、おそらく自治体の判断でしょうが、家屋にネットがかぶせられていたりします。
 東京一極集中の背後で、田舎で、そしてあまり知られていませんが、都市部でも「過疎化」が進行しているのです。

 初夏を思わせる暑さの中、いろいろな想いを乗せて電車は西条駅に到着。駅舎は新築工事中。
 「おいしいなぁー」と思った駅舎内のうどん屋さんは、前回の訪問時にすでに存在していません。

 駅前もすっかり変わってしまい、傷心のセンセイがこの地に初めて降り立った時とはほとんど別の場所。
 もちろんそれを責めているわけではないのです。

 この地で、そしてかの地で、人々は懸命に生きているんだし。そしてもう一つ。「あの時」から一番変わったのは、他ならぬセンセイ自身なのかもしれないのです。
 ......単に老化が進んだだけ、という噂もありますが。



5月23日(木) 確かに、オトナのこういう遊びもあるよなぁ... ──センセイが帰宅途中に出くわしたもの──

 本当のことを言うと昨晩は、帰りにスーパーに立ち寄って野菜だけ買うつもりだったのです。

 でも仕事の進み具合を考えると、「もしかすると閉店時刻までに帰ることができないかも...」という懸念が。そこで万一に備えて、日持ちする他の食材だけ用意しておきました。
 コンビニに入ってみましたが、たいしたものはなかったので購入を断念し、普段とは違うルートでアパートへ帰ります。

 押しボタンを押して信号を変えて横断歩道を渡っている時、何かがいつもと違うことに気づきました。何だろう。

 改めて周囲を見渡すと、道路沿いの模型店のシャッターが上がっているではありませんか。しかも室内には煌々と照明が。この場所に10年以上住んでいますが、初めて見ました。
 お店の前の駐車場は、いつもはガラガラなのに、今日は満車。

 入口に近づいてみると、おぉ、中はミニチュアレーシングカーの室内サーキット(という表現でいいのでしょうか)。
 お客さんはというと、センセイの予想と違って、ごく普通の方々。オタクっぽい感じは全然ありません。

 にこやかに歓談しながらものすごいスピードで走る車をコントロールしています。

 金沢市内中心部近くにあったチャンピオン金沢模型がここに新店舗を構えていることだけは知っていたのです。
 でもいつもシャッターが降りているので、中がこんな風になっていて、お客さんがこうやって遊んでいるなんて知りませんでした。

 一つ気づいたことがあって、駐車場の車はどれも、きちんと手入れされています。ただしゴテゴテしたデコレーションなんかは皆無。

 ......確かに、オトナにだって、こういう遊び方はあるよなぁー。



5月22日(水) 先生が頑張ると、学生は木陰で昼寝をしてしまう?!

 そんなに怠けているつもりはない──ちょっとは当たっているかも──のだけど、忙しい。とにかく忙しい。

 準備と講義と会議と講義と会議と打合せ。今日は未明からスーパーが閉店してしまった時刻まで大学にいたのに、キャンパスの外へ出る時間はまったくありませんでした。
 どうなっているのでしょう?

 気づくと、お昼。

 十分な雨が降った後に、このところ良い天気が続いており、気温も上昇しています。だから木々はとても元気。
 瑞々しい葉の緑色が、ツツジその他の花の色と対照的です。

 写真奥は渡り廊下になっていて、15分後に迫った午後の講義のために、学生諸君が行き来しています。
 忙
(せわ)しなく.....あれ?!

 手前の木の下、男子学生が数名、昼寝をしているではありませんか。

 木陰で優雅に午睡(ごすい)......と思いきや、一番奥の学生は木陰から完全にはみ出ています。
 暑くないんだろうか。そしてお日様が眩しくないんだろうか。

 何だか先生が講義や人生を急ぐと、学生諸君は逆の行動を取ってしまうような気がします。

 長い人生、お昼寝ももちろん大切なのですけど、ね。



5月21日(火) 先生が頑張らないと、学生は頑張ったりする

 学内で1カ所、ふだん行動する範囲内なのにまだ行ったことがない場所が存在することに気づきました。とても忙しいのですが、午後の講義の前なら立ち寄れます。
 というわけで今日は珍しく、デジカメを持参。

 なかなか思ったようには撮れなかったけれど、肝心の講義が始まるので、教室へ。

 このクラスには、なかなか見どころのある学生が集まっています。だからかなり楽しい気分で講義を開始します。
 今日の講義、前半は6名以下のグループ活動で、後半はその発表。

 順番に発表してもらった後に全体で討議するのですが、いつもなら受講生諸君、マイクが遠ざかるとちょっと緊張感が抜けてしまいがち。
 そこで今日は、新しい試みに取り組みました。

 討議結果の概略を、全グループ板書してもらったのです。これで他の人たちが何を考えているのか一目瞭然。
 もちろん狭いスペースですから、すべてを書き尽くすことはできませんが。

 学生はどう反応するだろうかと思ったのですが、ご覧のように、みんな喜々として書き込んでいます。
 とても面白かったので、断って撮影させてもらいました。

 う〜ん、もしかすると先生が頑張らない方が、学生は頑張るのかも。



5月20日(月) 室温25.2℃。湿度49.5%......。「763PPM」って何だろう

 今日は見たままのお話。

 先週の水曜日のこと。1限の講義のためにまだ学生諸君が来ていない新講義棟(23号館)で準備を始めていると、あれ?!
 入口付近のコントローラーに、何やら数字が。

 誰がどう見たって、空調をコントロールしています。写真は今日、お昼にその教室で撮影したもの。
 だからその時と条件は異なります。

 その時を今日の数値で再現すると、「あ、最近のエアコンって、賢いんだ。気温は25.2℃で、隣の“49.5%”は当然湿度でしょうね......。あれっ!?」

 気温や室温よりも大きな表示の「763PPM」って、何?

 もちろん、いつもぼんやりとしているセンセイもその意味を理解しました。この周囲の二酸化炭素濃度です。
 よく見ると右下には“CO2 controller”と印刷されています。

 この講義は別な先生と2人でやっているので、出番のない時に数字をチラチラ。

 学生が教室に入り始めた頃は400ppm台だったのですが、学生も増え、講義が白熱してくるとそれがどんどん上昇してきて、最終的には700ppm台になりました。
 静かにではありますが、換気扇が回り始めました。

 二酸化炭素濃度──高くなると人間は眠くなる──に応じて、外気を適切に取り入れているんですね。

 確かに、賢い。



5月19日(日) 関係者の厚意が凝縮した乗車券類を握りしめて、センセイは再び春のツアーへ出発します

 すみません。2日続けての鉄道ネタです。仕事があまりに忙しすぎて、現実逃避(?)に走っている、というわけです。トホホ。

 昨晩は周囲が真っ暗になってから自宅に到着したのですが、自宅滞在約19時間後には金沢へ再び電車で移動。でもこの間に完了させなくてはならないことがあります。
 乗車券類の手配です。

 センセイは今週後半から3週連続で学会発表などの出張に出かけます。今回の会場は遠方。

 飛行機を使えば比較的短時間に到着するのですが、鉄道ファンとしては避けたい。しかもセンセイの場合は、その合間を縫って自宅へ戻る必要があります。
 そこで揃えたのが写真の切符。

 実はこれでもまだ3枚不足しているのですが。

 距離のある中国地方への出張の場合は、ひとまず逆方向の自宅に立ち寄ってから上京。
 夜行寝台特急の個室──細長い切符──を使って夜間に移動します。

 普通の特急券はJR東日本および西日本のインターネットシステムで予約し、それができない寝台券については、西日本の駅へ依頼。
 残念ながら完璧とはいきませんでしたが、たいへん頑張ってくださりました。

 最後に残されたのが、最も基本となる乗車券。これは窓口で購入するしかないのです。
 忙しすぎて平日に休暇を取ることができなかったので、今日の午前中に経路を書き出し、混んでいない時間帯を見計らって柏崎駅へ。

 それでもお客さんがやって来るので、何度も次の方に順番を譲って、やっと発券していただきました。途中、何度か先方のミスがあったため、全体でかかった時間は約1時間。
 すみません。関係する皆様のおかげで、センセイは旅に出ることができます。

 学恩ではありませんが、皆様のご厚意にはいつかどこかで、そして何らかの形でお応えしたいと思っています。

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