2013年5月11日更新(2013年5月19日ページ移動。2016年8月12日写真削除)
■5月11日(土) 「じゃ、今度は夏の金沢で。」 ──今年度初の勉強会は、何だか同級会気分──
昨日からの出張を終えて、新潟の自宅へ戻りました。
正直なところ昨日は散々で、早朝から日付が変わる──つまり今日──までメールの送受信ばかり。メールの総数は結局、約160通になってしまいました。
もちろん、一部お伝えしたように、それなりの理由があります。センセイらが関係する学会が今夏、まさに金沢工業大学を会場として学会大会を開催するのです。つまり「学会+大会」というわけで、大変さは平年の2倍以上。
仕事が間に合わなかったので、本来の会場時刻の1時間前に出張先へ到着したのですが、幸いにも入場を許されました。あちこちにメールを打っていると、開会時刻。
これ以上はさすがに非礼なので、パソコンを閉じます。今日の出張先はリクルート旧本社(GINZA 8)。
1年半前にセンセイが講演した場所です。でも今日は、名もない一聴衆としての参加.はずが......会の開始前には主催者からご挨拶。
バレバレでした。参加者は約170名。会場一杯です。
研究会の開始後、たまたま空いていた隣の席に、開会に間に合わなかった参加者が着席。おぉ、学会関係者ではありませんか。
よく見ると、そこにも、そしてあそこにも、その間にも......。終了時に交わした言葉は、「じゃ、今度は(夏の)金沢で」。
言い忘れましたけど、暑いですよ。
あまりに忙しすぎてお返事をお送り損ねている皆様。まず、不義理をお詫びします。その代わりというわけではないのですが、この機会に夏の金沢に(ぜひ御家族で)お越しください。
■5月10日(金) つつじのビビッドな色の違いを、うまく表現できない... ──早朝出勤最終日──
早朝出勤も今日が最終日。理由は簡単で、今日の午後から出張のため、大学を離れているからです。センセイはすでに出張先に滞在中です。
正面玄関は6時半にならないと開かないので、守衛室脇の通用口から校舎内に入ろうとして、つつじの色に驚かされます。
もちろんそれが満開であること、たくさんの色があることはよく知っていたのです。ただし仕事が溜まり過ぎて余裕がないためか、その迫力を見逃していました。
たとえば手前は単純なピンクではなく、花の奥の、生命力を感じさせる真紅から、手前の薄い紅まで。
記念碑の奥は、まるで別な種類かと思うような色で、その奥は、深く、やや青みの入った深いピンク......。センセイのこのような表現がそもそも限界を露呈しているのですが、意外なことに、デジカメで撮っても、画像でその生命力の差をうまく表現できない。
もちろん撮影テクニックのなさは勘弁してください。生命力の偉大さを思い知らされるとともに、人知がどの程度のもの──それはそれで、人々の努力の結晶──なのか、いろいろ考えさせられます。
気を取り直して、研究室へ。今日はある仕事の締切日だった──センセイはそれを受け取る側──のですが、午後から不在だったにもかかわらず、今日やり取りしたメールの総数(延べ数)は139通。
早朝出勤を強いられるわけだ。
■5月9日(木) 金沢工大の「ニュートンのりんごの木」が、満開になりました
今週は出鱈目に忙しいので、センセイは早朝からご出勤。いつもは熾烈な一番乗り争い(?)があるのですが、今週だけは、西村センセイの圧勝。
普段の怠惰を証明しているだけなので、何の自慢にもならないのですが。その、誰もいないキャンパスに318iで入ると、構内に植樹していただいた「ニュートンのりんごの木」が白い花をつけていることに気づきました。
昇ったばかりの朝日の中で撮影します。満開です。
まるで、りんごの木全体が白い綿帽子をかぶったよう。でもよく見ると、ところどころに濃いピンク色。
実に複雑な色合いです。先週お伝えした母校のりんごの木から1週間後ということになります。
あちこちアングルを変えて撮影してみたのですが、やはりプロの撮影にはかないませんね。
もともと競争しているわけではないのですが。日中はこの場所、路線バスの待機場所として使用されています。
だからりんごの木の向こうに、学長室(写真左の部分)をちゃんと見るのは難しい。
しかも今日の日中は気温が高くなったので、花は早めに散ってしまうかもしれません。冷やかし大歓迎。少しでも興味を持たれた方は、ぜひ急いで実物をその目でご確認ください。
■5月8日(水) 凸せば、凹む。当たり前だけど ──売店“ACQUA”跡を訪ねてみました──
このところ長いネタが続いている──実は忙しすぎる反動──ので、今日は見たままの話を手短に。
昨日、27号館から研究室に戻って、ふと、あることに気づきました。新しい27号館2階には大学食堂のある21号館1階の売店“ACQUA”が引っ越してきました。
それならば、その跡はどうなっているのだろう......。押せば引っ込む。つまり凸凹の関係です。
いつものセンセイなら、お尻が軽いので業務のついでに──実際は、口実を作って(?)──現場を訪れます。
でもこのところ、それすら許されぬ忙しさ。今日、つまり水曜日は、朝から夜まで打合せと会議と講義と会議と打合せと打合せと内密な相談が続く日。
でも短時間ながら、お昼に大学食堂へ行く時間があります。その“ACQUA”跡、現在はご覧の状況。学生諸君もどうなるのか、興味津々という感じ。
ヤラセの撮影ではありませんので、念のため。この「凹」、たぶんテーブルや椅子がならぶ大学食堂を拡張する形で活用されることになるのでしょう。
今日のネタ、大学食堂を訪れたことのない方にはイメージしにくいと思います。申し訳ありません。センセイは相当お疲れらしい、ということでお許しを。(ペコリ)
■5月7日(火) こんなところに、なぜ廊下が!? ──27号館「イーグルネスト」の供用が開始されました──
忙しい。とにかく忙しい。気絶するほど忙しい。ナシテ?
仕事がいよいよ間に合わなくなって、正面玄関が開く時間の前から大学にいる──裏口から入る──のに、関係者にあらかじめ伝えておいたスケジュールを過ぎてしまっています。
サラリーマンとしては極めてマズい。でも講義があります、というか、こちらを最優先する必要があります。特に今日は連休明けの日。今日の具合でこれから2ヶ月くらいの講義の雰囲気が決まってしまうのです。
気合を入れて休憩時間中の教室で準備したのですが、研究室に講義ノートを忘れてきてしまいました。
偉そうなことを言っていても、西村センセイだって連休ボケが取れていないらしい。急いで近道を戻ろうとして......え"?
角を曲がったところに、なぜか廊下が存在していて、女子学生がこちらに向かって歩いてくるのです。
ナシテ?西村センセイ、ここでやっと理解しました。先日ご紹介した27号館が完成し、今日から供用を開始したのです。
この廊下はその背後にある渡り廊下。先日の写真の奥から手前方向を見ていることになります。
相当気を使いながら、講義を終えました。体の緊張が抜けていませんが、この勢いのまま(?)、新しい建物を探検することにします。
今回はまったく予備知識なし。というか、まさかこんなことになるとは思っていなかった(実話)ので、この時はデジタルカメラを持っていなかったのです。
つまり今回はすべてiPhone 5での撮影。いつもと写真の感じが違うのはそのためです。iPhone 5のカメラは画素が多いので、今回は約1/10(面積比では約1/100)に縮小しています。
いつもよりちょっとぼんやりして見えます。2枚目の写真は渡り廊下の途中から27号館の2階に入ったところ。
詳細については大学のサイトをご覧いただきたいのですが、ここが新しい売店“ACQUA”なんですね。
パンを買い求めているのは主に、高専の生徒諸君。以前よりずっと広くなっています。なぜか階段が目に入ったので降りると、1階はラウンジ。
こちらもかなりの広さです。什器備品はというと、新しい大学食堂と同じもの。要するに食堂が拡張された、というわけです。
男子学生のキョロキョロした後ろ姿──その顔は見えないけれど──は、センセイのそれと同じ。
それに対して女子学生の堂々たる態度の対照的なこと。う〜ん、適応力の差だな。(決して偉そうなことは言いません)
気になっていた場所を探します。それは建物の角。吹き抜け(のはず)のギャラリーです。
おぉ......。入口は「低い」のです。
というか、ホントは他の部分と同じ高さなのですが、ここだけ天井が高いので、茶室の入り口のように、とても低く感じてしまうのです。
内部は建物3階分に相当する高さ。目の前に黒い衝立があって......何だろう。周囲にいた人間の誰もが、この黒い物体が何か、よく理解できていません。
センセイと前後して、建築関係者と思われる方が二人、入ってきて、「こりゃ、斜めにしないと、ただの黒い板だよな」。(実話)
上を見上げると、何と、学生諸君が設計、製作したソーラーカーではありませんか。「黒い物体」は太陽電池パネルの集合体だったのです。確かに。
その2名の身長と比べると、ソーラーカーが予想外にに大きいこと、そして天井が相当高いことがわかります。
今日のご報告は、本当にまったく準備していなかった予想していなかったセンセイの第一印象。学生諸君に、そして関係者にこの空間が馴染むまで少し時間がかかるかも......と書きながら、さほどでもないのかな。
学生諸君の適応力には、センセイらの想像を超えた部分がものがあります。彼ら彼女らは、それが若さの証明だなんて意識することはないけれど。
■5月6日(月:休日) 西村センセイ、お屋敷の前に立つ ──学恩について。再び──
覚悟を決めたセンセイは、幹線国道を外れ、318iで細い道を走ります。
ここは蒲原(かんばら)平野(新潟平野)。意外に思われるでしょうが、実は海抜1〜2mくらいしかありません。記録映画を見たことがありますが、新潟市付近など信濃川流域はかつて一面の湿地帯だったのです。
現在でも24時間ポンプが水を水路に汲み出して「平野」を保っているのです。でも湿地帯にも川の流れによって形成された砂州(さす)のような僅かな凸凹があります。その僅かな凸部に、昔の人々は住居を構えていたのです。
センセイが走っている道はまさに、その時の道路。大きなカーブを曲がると不意に、田圃の中に鎮守の杜(もり)のような立派な木々が見えてきます。間違いありません。ここを訪れるのは恐らく20年ぶりくらいになりますが。
交通の邪魔にならないように車を止めます。センセイは写真左奥から車を走らせてきたのですが、ここまで来ると、それまでよく見えなかった母屋がはっきりとわかります。田舎の家はどこも大きいのですが、この家は別格です。
文字通りのお屋敷です。ここは、先日84歳で亡くなられた新潟大学名誉教授のお宅なのです。
センセイはこれまで、何人もの先生に、それもたいてい公私でお世話になってきました。
でもこの先生との関係が最も長く、そして恐らく(目立たなくても)一番深かったのです。センセイが先生と出会ったのは36年前。大学に入ったばかりの時です。当時のセンセイは要するに、「困った学生」。
「困っている学生」の方が近いかも。その後、先生とは教室で、研究室で、病院で、何故かJR吉田駅前で(!!)、そしてまさにこの場所で、ご縁を深めることになりました。
その後は先生もご高齢になったし、センセイも忙しくなったので、年賀状のやりとりが主。でもセンセイが2012年に金沢工大へ移籍した時には、それを大変喜んでいただき、長文のお手紙──もちろん自筆──を頂戴しました。
本当は仏前にお参りしたいのですが、先生とセンセイの間にあったことは、ご家族を含めて他の方はほぼご存じありません。関係者の中で、「あれ」を覚えている人間は、たぶん、もう物理的には存在しないはず。
それにご自宅にはもう、ご高齢の奥様しかいらっしゃらないはずなのです。
気持ちだけ残して、318iのエンジンをかけます。
先生は講義をする時、いつも風呂敷に包んだ何冊かの本を教室に持ち込んでいました。講義を始める前にそれを広げるのですが、一度として、それを読んだり、紹介したりすることはありませんでした。
あれは一体、何だったんだろう。誰の目にも好々爺(こうこうや)と映っていたと思います。でも計算してみると、センセイと出会った時の先生は、現在のセンセイよりも6歳ほど若いのです。
結果的に同じ職業を選ぶことになり、しかも何故か「困った学生」「困っている学生」とお付き合いすることになりました。彼ら彼女らがもし、「この人は(他の人と)違う」と少しでも感じたら、それは間違いなく先生のおかげ。
先生の学恩に直接にお返しすることができない──「先生が亡くなったから」というような問題ではない──からこそ、それが若手の先生方であれ、新入生であれ、センセイは彼ら彼女らの声を聴き、語りかけるのだと思います。
もちろん実際には、不十分に終わっているのでしょうが。ご冥福をお祈りします。
■5月5日(日:祝日) つけ麺、これなら食べられるかも... ──「東池袋 大勝軒 いちばん」に入ってみました──
今日はいくつかの用を片付けるために、まず新潟市へ。
連休中なので当たり前と言えば当たり前なのですが、家族で移動中の県外ナンバーが目立ちます。急に路線を変更したりするので目立つのです。
当地の地理に不案内なんでしょうね。二つ目の新潟西郵便局での仕事──局員の皆様、ありがとうございました──を片付けました。次の目的地へ向かう前にどこかでお昼を食べ、覚悟を決めておく必要があります。
小針駅脇を通って、西郵便局前へ向かう旧116号線を走っている時に、「大勝軒」の文字があったことを思い出しました。つけ麺発祥の店とされる「東池袋 大勝軒」と関係があるのでしょうか。
道を少し戻ります。正確には、「東池袋 大勝軒 いちばん」。
開店したばかりだったので、お客さんはあまり多くありません。お勧めの品はやはり「つけ麺」とのこと。
訊くだけ野暮でした。改めて店内を見渡すと、東池袋大勝軒の会長(イラストの人物)とこのお店のご主人が並んで写っている写真が。
やはり関係があることは確か。続々と入店してくるお客さんに、なぜかプレッシャーを感じながらしばらく待ちます。
太麺なので、茹でるのに時間がかかるのでしょう。ようやく「つけ麺」が届きました。見た目は普通のつけ麺。「元祖」ですから当然ですね。
スープを一口いただくと、これが予想外の味。甘く、まろやかなのです。これが「本来の味」に近いんだろうなぁー。
柏崎や金沢にもつけ麺のお店はあるのですが、それらセンセイが知っているお店はいずれも、「これでもか」というくらい濃い魚介スープ。魚粉スープと言った方が近いかも。
でもこのお店のものは違います。初めての味だったのでうまく分析、表現できないのですが、経験に裏付けされたしっかりとした味です。ただし好みは分かれると思います。センセイ個人としてはちょっと甘すぎかなぁと感じました。
また麺の「力」が強いので、スープがちょっと負けそう。柏崎、金沢ともに、濃厚魚介スープのお店の前を通ると、すっかり客足が遠のいていることを思い知らされます。でもこのお店なら、毎日のように通う人が出てもおかしくないのでは。
センセイも、チャンスがあったらまた来ようかな。
帰宅してから調べてみると、この「東池袋 大勝軒 いちばん」、直営店でも、のれん分けした(?)「大勝軒 のれん会」(新潟県内にも何店舗かある)加盟店でもないようです。
いわば、「それよりもう一つ緩やか」ということなのでしょうか。さて、腹ごしらえをした西村センセイ、次の目的地へ向けて少々複雑な気持ちで318iを発進させます。(続く)