2008年5月17日更新(2008年5月25日ページ移動。2012年9月20日一部写真削除)
■5月17日(土) 被災地では、更地の隣で新しい動きが始まっています ──カレー&パスタ「ぱれっと」のご紹介──
自宅に戻った今日、他の所用にあわせて、地震で大きな被害を受けた柏崎市中心部へ出かけてみました。久しぶりです。
太い鉄筋コンクリート製の柱が座屈し、1階が押し潰された元スーパーマーケットは、ご覧のような広い更地になっていました。
本当は見晴らしの良い場所だったんだなということを初めて知りました。街のあちこちにこのような更地が広がっています。
でも、地震から10ヶ月も経つと、記憶も混乱してくるし、家屋の基礎もきれいに撤去されてしまっているので、どこに何があったか正確には思い出せない......。お店をまだ再建できなかったり、廃業してしまった方もいらっしゃるのですが、被害の程度が比較的軽く、地に足を降ろして営業を再開している方もいらっしゃいます。
例えば知り合いが経営する「カレー & パスタ ぱれっと」。
基本的にはオーソドックスな自家製カレーのお店です。
お店の「つれづれ日記」をご覧いただくとその様子をご理解いただけると思いますが、決して派手ではないものの、渋く、きちんとした商売をしていらっしゃると思います。
時々ですがこのお店、全国・県内メディアで紹介されているんですよ。この他にも手作り革製品のお店「SLOW HAND」とか薬局、コロッケが美味しい精肉店、カメラ屋、瀬戸物屋などが営業していました。夜になればきっと、修繕を終えた何店かの飲み屋さんも開くのでしょう。
先日お伝えしたように、当地では1ヶ月後に、地域最大の行事「えんま市」──盆よりも、正月よりも大切──が開かれます。
やはりこれが一つの区切りになるだろうなぁ、とセンセイは思っています。
お昼から戻ってくる途中、珍しく、キャンパス内にある放送大学石川学習センターの前を通りました。ふと気づいて撮影したのがこの写真。
今回もGR Digital IIでの撮影ですが、オートマチック──というか未だに設定方法を知らない──で青色主体の看板だけを撮ったので、白バランスが少し崩れていますね。
通常の撮影ならこんなことはないのでしょうが。さて本題。
看板をよぉーく見ると、一部にシール(?)が貼られています......やっぱりね。
単位を取れるかどうかは別として、工大生なら生涯教育学習の一環として必ず科目を履修する放送大学。
以前お伝えしたように、センセイはテレビ放送(こちらやこちら)でも、地域学習センター(この看板を含む施設の写真あり)でもお世話になっています。この(日本の)放送大学は、イギリスの放送大学“The Open University”(我が国では「オープン・ユニバーシティ」と呼ぶことが多い)をモデルにしています。
でも何故かこれまで、直訳調の“The University of the Air”という英語表記を使っていました。それが、詳しい事情は知りませんが、表記が去年の2学期から“The Open University of Japan”と変わったのです。(放送大学のサイトに説明あり)
今年もまた収録があり、名称変更のことは知っていたのですが、実物(?)を見るのは初めてです。「昔の名前で出ています」......じゃなかった、「新しい名前で出ています」というわけですね。
■5月15日(木) 業務連絡。S君、T君、ちゃんとBVM-24E1WJの情報は伝えたからね
二日続けてのネットネタです。すみません。
報道によると、ソニーは2002年に吸収合併したアイワブランドでの製品出荷を完了したそうです。もちろん新製品の開発、販売もありません。((c)IT Media)
割と低価格のAV製品で知られていたアイワ。もともと、実質的にはソニーの子会社でした。
正直なところ、高品質路線のソニーブランドと、リーズナブルなアイワブランドを国内外で使い分けていたという面があります。以前も少しご紹介したことがあるのですが、実は西村センセイ、DATの黎明期にアイワの製品開発に協力したことがあります。
ごく初期の小型DATデッキに“HD-X1”という製品がありました。
この開発そのものにはタッチしていないのですが、当時アイワはDATの大容量を生かせる分野を模索していました。
そのアイワ、当時としては大容量のデジタル映像──現在ならこのページで使っている写真と同じくらいのデータサイズでしかない──を講義に使おうとしていたセンセイ(当時ICU助手)とめぐり遇(あ)ってしまったのです。何度かやりとりがあって、お偉いさんが何名もICUの理学館にいらして、最終的には業務用──医療用が多かった──の製品として何機種か売り出すことになりました。
もっともその後は、パソコンとHDDの発達ですっかり廃れてしまったのですが。
時代の移り変わりを感じながら記事を読んでいて、ふと気になって、先日DATデッキを買ったお店を見てみると、え"っ!?
「究極」のカラーモニタ“BVM-D24E1WJ”(今後リンク切れの可能性あり)が販売リストに載っているのです。しかも「格安」で。((c)TRUST Inc)
こちらも何度か紹介させていただきましたが、現在の技術では、通常のサイズのビデオ映像ディスプレイとしては、総合性能でブラウン管を越える商品は存在しません。
けれども急激にブラウン管モニタの製造が打ち切られ、高画質を再現する方法はなくなっています。
これは放送局その他でも同じです。HD(ハイビジョン)映像を使えるブラウン管マスターモニタの最高峰がこのシリーズ。
型番の最初の“B”は放送局用を意味しており、センセイなんかが所有するPVMシリーズ──“P”は業務用(Professional)の意味──より格上であることを示しています。解像度は約1,000本、そして何よりEBUの蛍光体で......そして、その定価は180万円!!(各種ボードを除く)。
20型のテレビを横にちょっと伸ばした24型にしか過ぎないのに。この、マニア垂涎(すいえん)の的のBVM-24E1WJが126万円。金銭感覚を疑われるかもしれませんが、格安です。(もちろん、買えないのですけど)。
他のお店(4月25日付)でもこの機種が販売されているのですが、製造完了──つまり、もう入手不能──のボードが刺さっていません。(業務用のモニタは、パソコンのように必要なボードを裏面から差し込むのです)。
それでも「予約中」だそうですから、どれだけの人気かがわかります。どんなにあがいても、もうブラウン管の時代は終わりなんだなぁーと思い知らされます。
そういえば、休憩時間にアイワの営業部長と話していて、「親会社(=ソニー)はどれくらい面倒見てくれるんですか?」という質問の返答は、一瞬間を置いて、「全然」。
へぇ、そうなんだぁ......。バブル絶頂期だった当時、アイワも「その次」を探して苦労していたんだろうなぁ。
P.S. 金沢工大のS君、T君。最近サイトの更新がないけど、ちゃんとBVM-24E1WJの情報は伝えたからね。お互い、買えないことに変わりはないんだけど。
■5月14日(水) 被災地でトンネル工事が始まりました ──新潟県中越沖地震からもうすぐ1年──
朝イチからの講義二つ──といっても、今日も試験だけですが──と溜まった雑務の片づけと、2時間続きの講義、そして会議を二つ(+α)を終え、閉店前のスーパーに寄ってからアパートへたどり着きます。
毎晩チェックする新潟県と柏崎市のローカル新聞(ネット版)を読んでいて、おぉ、やっと......という記事を見つけました。
震源地近くの国道で、トンネル工事が始まったというのです。((c)柏崎日報社)被災から4ヶ月後の去年11月、柏崎市内の高台から震源方向を撮影した写真をご紹介したことがあります。
震源はその写真の左端付近地下。その震源のすぐそばに、椎谷(しいや)という場所があります。
岬の上に有名な観音堂があるので、「椎谷の観音岬」と呼ばれることが多く、灯台も設置されています。ここは旧北国街道の難所で、かなり急峻な岬を登ります。
中越地震やちょっと雨でもすぐに崖が崩れてしまい、センセイの記憶に残っている限りでも、何度か交通止めになってしまいます。
もちろん今回の中越沖地震では崖が大きく崩れてしまいました。報道によると過去に何度かトンネル化も試みられたそうですが、地質が悪く現在まで至っていないとのこと。
センセイは中学生時代に数度、写生やクラブ活動でここを自転車で通っているのですが、そうだろうなぁー、という場所。さすがに今回の被災で岬の下にトンネルを開削することになったようです。岬を通ることができずに、大きな迂回を強いられていた地域住民には朗報です。
柏崎日報社の別な記事は、今週末、被災後に市内中心部で開かれてきた「笑福市」の最終回を開催すると報じています。復旧を諦めるのではなく、来月中旬に迫った地域最大の行事、「えんま市」に繋げようということのようです。
今日は地震発生からほぼ10ヶ月。「えんま市」が終わる頃には、被災からほぼ1年になります。
被災地では社会的弱者を中心として、まだまだ以前の生活を取り戻せない人が多いのですが、それでも心に一区切りをつけることができるかもしれない。
そんなニュースだな、と思って読んでいました。
■5月13日(火) マクロも、夜景も、実は得意です。 ──GR Digital IIは凄い!! ──
腰が痛い!! たいしたことをしたわけではないのに......。
幸いにも今日は、中間試験だけで、いつものように体を動かすわけではないので、何とか講義を乗り切ります。
腰が痛くてもお昼を食べないわけには行かず、昨日入手したデジカメGR Digital IIを抱えて外へ。
昨日、GR IIでマクロ(近接)撮影を試みたのですが、どうも近距離ではピントがあわず、そのままほったらかしにしてしまいました。
今日、たまたまGR Digitalユーザーの先生にお目にかかり、切り替える方法を教えていただきました。これはもう、外へ出て──腰痛はどこへ行った?! ──マクロ撮影にも挑戦するしかない!!よく言われることですが、Macユーザーはマニュアルをまったく読まない傾向があります。
読まなくたって何とかなるからです。困ったことにセンセイを含めたこういう人たちは、他の機器でもマニュアルを読もうとしません。
実際、西村センセイ、今回のGR IIのマニュアルは、まだ収納していた箱から出していない。
本当はちゃんと読むべきものなのに。さて、今日は油っぽい物は食べたくなかったので、うどん屋さんへ行くことにしました。
横断歩道を渡ると、マーチくらいの大きさの車が止まっています。
知らない車だったので、一瞬、外車かなと思ったのですが、でもどう見ても雰囲気は日本車。どこの車だろうと思ってエンブレムをよく見ると、“MITSUOKA”の文字。
富山県に本拠地を置く、「オロチ」で有名な光岡自動車の製品です。
さっそくGR II初のマクロ撮影を試みました。(今日の写真は輝度、その他はまったく無調整です。)今日の金沢は夕方から雨になったのですが、撮影時は好天。
直射日光下のメタリック金属と日陰とのコントラストが激しいため、明るい部分(白色)が飛びがちになるのですが、これが可能な限り抑えられています。
メッキ部分と銅製(?)のエンブレム部分の質感の差も良く表現されていると思います。夜になり、スーパーの閉店時刻が迫ってきたので、仕事を残したままでも帰宅しようとして、GR IIのデータを移していないことに気づきました。
Windowsマシンを再起動すると時間がかかるので、アパートでデータを移動させることにしてとにかく帰宅。
その途中、ふと、レンタルビデオ屋と本屋を撮影したのが右の写真。
夜間は、照明が当たっている部分と闇の部分のコントラストが大きく、明るい部分は真っ白になりがちですし、場合によっては「スミア」という現象で縦の白い線が発生することもあります。
でもこちらも相当抑えられていますし、ナトリウムの輝線スペクトルがあまり感じられず、それなりの絵──カメラマンの技量は問わないように──になっています。
そして何より、絵の力が今までと全然違う......。
やっぱり凄いですよ、GR Digital II。
■5月12日(月) う〜ん、レンズの力が違う。 ──リコーのGR Digital IIカメラを使い始めました!!
──
大学に新しいデジタルカメラを買っていただきました。
「買ってもらった」というのは適切でなく、大学がデジカメを購入し、それを使わせていただいている、というのが正確な表現です。センセイのものではありません。
西村センセイ、高校生の頃は一眼レフカメラも使っていたのですが、その後はずっとカメラを持ちませんでした。結婚してからも持ち運びが便利な小型カメラしか使っていません。
デジカメが一般的になった2000年、このホームページの開設とあわせて最初のデジカメを購入しましたが、3代目の現在に至るまでずっと小型のものばかり。サイトの更新に私物カメラを使うのは当然なのですが、実はこの間、研究にも私物を使っていました。
公私混同は好ましくないので昨年度、研究用のデジカメ購入を初めて申請したところ予算が認められ、今日それが届いたのです。
購入したのはリコーの“GR Digital II”という機種。
本当は大型の一眼レフでも良かったのですが、やはり持ち運びのことを考えて小型にしました。でも、小型だってその実力は侮れません。このカメラ、その筋ではとても有名なのです。
センセイはこれまでフジフイルム製を2台使用し、現在はパナソニック(松下)製を使用しているのですが、それらは白物家電に近い感覚。
特にパナソニックはそうです。ケータイなんかと共通した感覚で、気軽に撮影できるものの、気合を入れて「写真を撮る」というわけではありません。
もちろん子供の成長を様子を普通に撮っている分にはあまり問題ないのですが。さてGR Digital、そのまず手に持った時の感覚が全然違います。まったくの「カメラ」です。もう何十年も使っているような正真正銘のカメラです。
ちょっと無骨な造りですが、「こりゃ、凄いぞ」ということが撮影する前からわかります。使い方が良くわからないので、とにかく昼食時に撮影してみました。それが以下の2枚。(設定はすべてデフォルト)
GR Digitalは焦点距離が28mm固定で、ズーム機能はありません。
パナソニックも焦点は28mm。
それが魅力で購入したのですが、こちらは望遠も可能とで便利な反面、28mmの広角端では画面の四隅に色収差(色ズレ)が盛大に発生し、また周辺減光──中心部は明るいが四隅が暗くなる──もかなり起きています(最近のこのサイトの写真をチェックしてください)。でもGR Digital、四隅まで色収差は気になりませんし、周辺減光もわかりません。
とてもきちっとした絵です。デジカメのJpeg写真では、青空の階調が飛びやすく、GR Digitalでもちょっと気になるのですが、これはカメラではなく、フォーマットの問題でしょう。
室内に入り、あまり明るくない条件で撮影したのが右の写真。蛍光灯のみで撮影しています(窓からの外光を除く)。
蛍光灯の光は緑色なので、たとえば今日の最初の写真も蛍光灯下で撮影しているため、このページに載せる時はRGBのバランスを取り直しています。
でも詳しく言うと、蛍光灯の光は輝線スペクトルなので、RGBで完全なバランスを取ることはできません。
最初の写真も蛍光灯の緑と、補色のピンクの狭間でうまくバランスが取れていません(これ以上緑色を取ると、他の部分がピンク色になってしまう)。しかしGR Digital、暗くて条件が悪く、しかも何の加工もしていないのに、うまく白色を再現しています。
そして何より、画面に力があります。
パナソニックのフニャフニャした映像──この点は明らかにフジの方が上だった──ではなく、輪郭も色も、ズドーンと骨太の絵を提供してくれます。
ホントに凄い。感動ものです。たぶん一番大きな要因は、単焦点のレンズの実力だと思います。でも、それ以外もずいぶん造り込まれていて、それが力強い絵にきちんと反映されています。
こんなカメラ、日本かドイツでしか造れないだろうなぁー。本格的なカメラを持つのは30年ぶりなので、まだ慣れていないのですが、凄いカメラですよぉ。
■5月11日(日) 北海道が、少しずつ遠くなってしまう...。 ──道内の夜行特急が全廃へ──
3週間ほど前のニュースですが、今日初めて知ったので、ここでちょっとご紹介を。
報道──こういうホビー専門の新聞もあるんですね──によると、JR北海道は道東・道北への夜行特急列車を全廃するそうです。((c)NEKO PUBLISHING)
具体的には、臨時列車として運転していた稚内行寝台特急「はなたび利尻」と網走行の夜行のオホーツクは今後運行せず、釧路行の「まりも」も今年の夏で運行を打ち切り。
利用客数の減少が理由だそうな。(今年の「まりも」は混むだろうなぁ。)北海道を旅する──センセイが行ったことがあるのはごく僅かの場所──とわかるのですが、とにかく大きい、広い。
どこまでもどこまでも、原生林や牧場や海岸やパチンコ屋や鉄路が続いています。
人家は驚くほどまばらなのに。鉄道で旅する時の賢明な方法(の一つ)は、夜行列車で距離を稼いでおいて、それから本来の目的地に向かったり観光に出たりすること。
本州から北海道へ入る時もそうなのですが。(それに薄暗くたって、いろんなものが見える。)センセイ自身は上記の列車に乗ったことはないのですが、機会があったら「まりも」に乗って6時前の釧路に降り立ち、快速「はなさき」に乗り換えて8時過ぎの根室に行ってみたいと考えていました。
そんなことをしなくても、飛行機を使えば稚内だって網走だって道東だって、羽田から2時間以内で行けます。空港を出たらレンタカーを借りて観光地をめぐって夜はホテルで......。
でもこういうやり方、他人はともかくセンセイには似合わないし、何より、北海道の「大きさ」をわかってもらえないんじゃないかと思うのです。
考えてみたら一昨年の12月以来、北海道へ行っていないはず。
北海道へ行きたい!!