2009年10月31日更新(2009年11月8日ページ移動。2013年9月17日一部写真削除)
■10月31日(土) 果たして、迫り来る大波の季節に耐えられるのか?!
...と言っても新型インフルエンザの「大波」ではありません。
週末なので新潟の自宅に戻ったのですが、その途中、今年初めに荒波で護岸が決壊し、その後修復工事がずっと続いているJR信越本線米山駅の事故現場を通りました。
事故直後は割と小さな崩落かな、という印象。すぐに復旧工事が始まったのですが、しばらく工事を進めた後は、ずっとそのままにされました。
たぶん応急工事だけして、護岸崩壊の原因を究明し根本的な対策を検討していたんでしょうね。夏頃に工事が再開されたので、すぐに修理して終わるのかなと思ったのですが、とんでもありませんでした。
まず線路をまたいで大型の工事用重機を運び込む道路を作り、次に別な護岸の一部を崩して海岸部への通路を設けました。
この場所は砂地の海岸のすぐ脇を線路が走っているのですが、ご覧のように、ずいぶん長く鉄の矢板を打ち込んで護岸近くを守ります。
その上で、決壊した護岸の前後をかなり広く掘り返しています。最初の頃の写真と比べると、その違いが良くわかります(「コ」の字形になっている部分が二つの写真で共通)。
以前より重機や人間がずいぶん小さく見えます。この場所は風や波を遮るものは何もなく、文字通り荒波に曝されることになるので、やはりこれくらいでないと、冬の日本海の荒波に耐えられないのだと思いますが......明日から11月。
もうすぐ、その荒波の季節になってしまうのです。冬の間も現場はこのままなのだろうか。
そうそう。家族の発熱はインフルエンザではなく、いずれも風邪と診断されました。したがって、来週は予定通り金沢へ行くことになります。
■10月30日(金) 来週は金沢に出て来られないかも?! ──新型インフルエンザ、新潟県内で流行が本格化──
先日お伝えした新型インフルエンザ。その後、新潟県内では状況が急激に悪化しています。
地元紙『新潟日報』の報道によると、今週の患者報告数は先週の3倍以上となり、本格的な流行期に入ったとのこと。またそれにともない学校、学年、学級閉鎖も相次ぎ、いわゆる「学校」の4分の1以上で閉鎖が取られたそうです。
新潟県内では特に旧新津市、旧新潟市、そしてセンセイの自宅がある柏崎市で多発しています。
柏崎市が発表している公式情報によると、センセイの自宅のある地域での学校閉鎖(休校)を含む学年、学級閉鎖が相次いでいます。
娘の学校も全12学級中、3学級が閉鎖となりました。しかも自宅から、家人と娘、つまり残してきた家族全員が発熱してる(!!)との連絡が入りました。
もちろん今週末は帰宅するのですが、最悪の場合は西村センセイ、新型インフルエンザの「濃厚接触者」ということになるかもしれません。
来週は大学にとって重要な行事があり、センセイも参加することになっています。でもそもそもこの状況下で、来週、西村センセイはちゃんと金沢へ来ることができるのでしょうか。
今までは持ち運ぶだけだったマスクですが、ちょっと頭を切り換える必要があるようです。
■10月29日(木) 研究室でコーヒーを入れようとして、センセイが落ち着かなくなる理由
今日の写真はセンセイの研究室。窓の外では木々の紅葉が始まっています。
それにしても片づいていない......。特に正面の、本来ならばデスクであるはず(!!)の場所や、窓の部分は完全に物置状態。センセイの辞書に「片づける」という文字はないのでしょうか。
それはともかく、センセイが立っているのは部屋の入口近く、コーヒーを入れる場所。
少し前から気づいていたのですが、西村センセイ、コーヒーを入れようとするとイライラして落ち着かなくなるのです。
正直なところ、かなり不快感を覚えます。しかも注意して観察していると、不快なのは昼間だけ。別に変な臭いがするわけじゃなし、何でなんだろう......。
ずっと考えていたのですが、やがて立つ場所によって不快さが違うことに気づきました。
後述する低音騒音が発生しているのです。ご覧のようにセンセイの研究室は外に向かって開いた箱のような形になっています。
缶詰の蓋を切り取って、それを横にしたような格好です。この状態で窓越しに外から音が入ってくると、一番奥の壁(写真では手前の、写っていない部分)で音波が反射されます。
音は波──正確には粗密波だけど──なので、反射波があるこの状況では両者が干渉して強めあったり弱めあったりします(「節」と「腹」)。増幅するのか相殺するのかは入射してくる音の周波数によって違います。音速(秒速約340m)から計算してみると、センセイが立っているまさにこの場所では、数十Hzの音波が強調しあっているはず。
試しにここから少し離れてみると、騒音がとても弱くなります。騒音の音源ははっきりしないものの、どうやら昼間どこかで低周波の音が発生していて、この部屋のこの場所でいわば「ブーン」というような音──実際にはもっと低い「音」──を立てていたんですね。
低音での騒音に関しては、個人差が大きいものの、場合によっては不眠や不快感をもたらします。意外なところでは、「エコ」の代名詞の一つである風力発電もこの騒音を出すため、地域住民に被害を与えていることが知られています。
というわけで不快感の謎はかなり解けたのですが......状況は、全然改善していないのです。
■10月28日(水) OSと一体化したメールソフトが壊れると、目も当てられない...
当方からのメールをお待ちの皆様、仕事やお返事が遅れております。申し訳ありません。
実は先週半ばから、センセイが主に使用しているWindows XP上のメールソフト“OutlookExpress 6”に、受信できないという深刻な不具合が発生しているのです。
最初はごく一部のメールが読み取れなかっただけで、Mac OSから特定のメールを削除──こういう使い方ができるから、やっぱりMacは便利だ──すれば、それ以外のメールは読めました。
しかも問題は特定のアカウントだけに留まっていました。けれども週末には不具合の頻度が高くなり、しかもこのところ毎日100通くらいのメールが届くので、もう二進も三進も(にっちもさっちも)いかなくなってしまいました。
メールが溜まりすぎたのかと思い、思い切って古いデータを削除したのですが、最初こそうまく受信できたものの、すぐに同じ状況になってしまいました。
もうこうなるとOSあるいはアプリケーションに問題があることになります。そこでシステムディスクなどを使ってかなり丹念に調査したのですが......問題を見つけることができません。
困った......。XP上のOutlookExpress 6は割と軽い上に、後述するようにバランスの取れたソフトなので、これが使えないと本当に困ってしまうのです。
普通ならば当然、再インストールということになります。
ところがXP上のOutlookExpress 6(およびIE 6)はOSと一体化されており、そう簡単に再インスト−ルできないのです。マイクロソフトのWeb上には、再インストールのための詳細な情報が提供されています。
センセイもその指示に従って数日頑張ったのですが......うまく行きません。残念ながら、OSそのものを再インストールするしかない、という結論に至りました。
もちろん忙しい現状ではそれは不可能。仕方なく、マイクロソフトが提供する“Outlook”などのソフトをインストールし、過去のデータを読み込んだのですが、これがとにかく使いにくい。
スケジュール管理などを含めた統合ソフトなのですが、例えば公人としてのセンセイにメールを送ったのか、私人のセンセイなのかという区別が上手くできない。メールを何度かやりとりすると、文章の後半は引用だらけになることが多いので、その最初の1ページだけを印刷しようとしても、それができないとか。
どうしてWindowsってこんなに不便なの?!ブーブー言いながらも、仕事をしないわけにはいかないので、2003版のOutlook──これでもまだ使いにくい──をインストールしてとにかく業務を再開しています。
で、返事を書こうとすると、何故か文字変換がおかしい?!
Office 2003をインストールしたら、IEが2003に置き換わってしまったんですね。こちらからはそんな要請をしたわけじゃないのに。
今にも「ぷっつん」しそうなセンセイですが、それでも仕事に取り組んでおりますので、メールをお待ちの皆様、明日中には何とか......。
■10月27日(火) 祝「職人対決 最強の次世代ラーメン決定戦!」優勝!!
天気が良くなったこともあって、お昼は珍しくキャンパスを出てみました。
久しぶりなので、ちょっと歩いて写真の「ラーメン 一鶴(いっかく)」へ。金沢──正確にはお店があるのは野々市町──ではかなり知られたお店が金沢工大の近くにあるのです。
職人肌のご主人が丁寧に仕事をしていらっしゃいます。手伝っている女性はずっと変わらないので、たぶん奥様だと思います。ずいぶんご無沙汰していたせいか、お店にはいると何かが違う。別に配置が変化しているわけではないのですが。
席について最初に目に入ったのが「当店も参戦中!!」というずいぶん勇ましい文句。
続いて「投票は終了しました。香油・塩ラーメンの販売は10月末まで」の文字。10月末といったら、今週末ではないですか。何だか良く分からないけど、その「香油(こうゆ)・塩ラーメン」をお願いしました。一杯700円。オトナとしては高くもなく、安くもなく。
ラーメンが届くまでにあちこちの掲示見たり、カードを読んでいて、やっと全貌が見えてきました。
あちこちに情報が散在していたのです。この一鶴が「参戦」していたのはインスタントラーメンで知られる東洋水産が主催する「職人対決 最強の次世代ラーメン決定戦!」というイベント。
詳細についてはこちらをご覧いただきたいのですが、ラーメン店に「次世代ラーメン」を提案してもらい、一般の参加者が携帯電話等で投票し、優勝および準優勝したお店の商品を来年2月(予定)にカップ麺およびスナック菓子として販売するというもののようなのです。
そしてびっくり。どうやらこのラーメン一鶴が優勝してしまったらしい!!
このイベントがどの程度の規模なのかよくわからないところもあるのですが、要するに全国制覇。
これはもう、お祝いするしかない!!と、思っていると、目の前でご主人が油を数滴垂らし、奥様(?)がトッピングをしてご覧の「香油・塩ラーメン」が届きました。
ネギとお肉と何故か三角形の海苔が載っています。金沢の料亭料理に通じるものを感じます。例によってまずスープを一口。基本的には薄味ですが、濃厚さも同居しています。
麺はというと、予想外に日本蕎麦の要素を感じます。このラーメンだけ麺を変えているわけではないと思います──茹でるところを見ていたから──が、このラーメンは麺の素材で勝負しようという感じ。三鷹駅前の有名なお店「江ぐち」に通じるものがあります。
店内にある説明によると「香りに注目して・・・(中略)・・・ずわい蟹をベースに作った香味油」だそうな。センセイとしては「絶妙」のバランス、というより「微妙な心くばりの上に成り立っている作品」という印象。金沢という土地柄をよく表していると思います。
美人で美味しいけれど、毎日気兼ねなく訪ねたり、一緒に生活できるかというと......う〜ん。でも、一度は足を運んで損はありません。何せ、この週末までの限定だし。
ちなみに明日28日(水)は定休日ですので悪しからず。
■10月26日(月) 出来たての美味しいビールが飲めなくなってしまうかも... ──キリンビール北陸工場が閉鎖に──
夕方になって、石川県民がびっくりするニュースが入ってきました。
報道(『朝日新聞』や『中日新聞』〔共同通信配信〕)によると、「キリンビール」で知られるキリンホールディングスが本日、石川県白山市にあるキリンビール北陸工場の閉鎖を含む「2010-2012年キリングループ中期経営計画」を発表したというのです。
写真はキリンホールディングスのサイトですが、赤枠で囲った部分から概略と工場閉鎖(p.31)を含む詳細な説明を読むことができます。((c)キリンホールディングス〔一部改変〕)北陸工場は1993年の操業開始。
「キリンビアパーク北陸」として一体的に整備、運営されており、製造工程の見学や試飲──できたてのビールは本当に美味しいんだそうです──が楽しめる他、時々イベントも開かれてます。
つい先日の『朝日新聞』(地方版)でも紹介されたばかり。金沢工大から数kmしか離れていないのですが、大学の西側に位置することもあって、残念ながら西村センセイ、まだ訪問したことがありません。
金沢や富山を車で走る時、センセイは地元民放ラジオ放送を聞きながら運転することが多いのですが、何回か北陸工場の担当者が登場して、この地域での好調な売れ行きを報告し、地元に愛されていることを感謝していました。
その工場閉鎖ですから、地元にとってはまさに「寝耳に水」という感じだと思います。若者のビール離れや、サントリーホールディングスとの経営統合に向けて生産を効率化する必要から、閉鎖決定という結論を出したようです。
「中期経営計画」を読むと、「ビジネスはやはり厳しいんだなぁー」というのが最初の感想。しかし同時に、あれだけ地元密着を目指し、努力していた企業が、進出後わずか約17年で撤退というのも......。
■10月25日(日) ここが元の芝生に戻る日 ──大規模な防災訓練が実施されました──
娘を乗せて自宅のある柏崎市中心部を車で走っていると、風景がずいぶん変わってきたことに驚かされます。紅葉が進んで、落ち葉が舞うようになったからでもあるのですが、最大の理由は仮設住宅の撤去。
たとえば写真は、解体工事が進んでいた駅前公園の建設地跡。通路に敷かれていたアスファルトが、かつてここに仮設住宅が存在したことを示しています。
上下水道についてはやはり共用の施設を建設したようで、その基礎(?)の残骸が残されています。今日は実家へ行ったりしたので数カ所の建設地を見たのですが、駅近くの仮設だけはまだプレハブが残っていたものの、他の場所はここと同じ程度まで工事が進行していました。
ここがかつてのように一面の芝生となり、近くの建設地がテニスコートに戻ると、少なくとも表面的には地震の爪痕が見えにくくなります。
新潟県中越地震から一昨日で5年となり、県内では追悼式典が開かれました。また今日は、センセイの自宅のある学区で大規模な防災訓練が実施されました。
いずれも地震の教訓を忘れないためでしょう。でも両地域とも、地震をきっかけにして過疎化や高齢化の進行が加速されています。また不景気や産業構造の変化もあって、地域経済の不調がボディ・ブローのように効いています。
残された人間にとって、これからが正念場なんじゃないかと思っています。