2009年7月11日更新(2009年7月19日ページ移動。2013年9月17日一部写真削除)
■7月11日(土) CMで目立っていた富山県の「生産技術」社が倒産しました
昨晩、新潟の自宅に戻ってネット上をチェックしていると気になるニュース(たとえばいずれも富山県の北日本新聞社および北日本放送)に出くわしました。
富山市に本社がある産業用ロボットのレンタル・製造販売を手がける「生産技術」社が民事再生法の適用を申請したというのです。事業は当面継続されますが、要するに倒産です。((c))北日本新聞社2002年に金沢工大に移ってから同社を含めて工作機械メーカーの話を聞く機会が増えました。
でも西村センセイ、TV CMを通じて名前だけですが、この生産技術社を20年くらい前からずっと聞いていたのです。センセイは1991年春、新潟県北部に新設された大学に赴任するため東京から新潟(新潟市)に戻ったのですが、深夜のちょっと変な時間帯に同社のTV CMがたくさん流されていました。
その頃はまだロボットは踊っておらず、男女の従業員──女性はピンク色の作業着を着用──が同社の売り文句である「年中無休・24時間体制」、つまり24時間仕事を受け付けて、24時間以内に全国どこへでも出かけます、とアピール。当時はまだ富山県やロボット業界の状況を知らなかったのですが、それでも「こんな営業や広告のやり方で経営できるのかなぁー」と一抹の不安を感じていました。
金沢に移ってからはCMを見るチャンスが格段に増えましたし、何より、富山市(旧婦中町)を走っていると、この生産技術社の脇を通ることがあるのです。
本社工場はそれなりに立派なものでした。最近のCMは、地元婦中町の「おわら」やスターウォーズの闘いの真似など、とにかくロボットの踊りばかり。
現在では全国で放送しているそうなので、ご存じの方も多いと思いますし、本日現在、同社のロボットミュージアムでその動画を見ることができます。これらCM、あまり品の良さは感じないものの、それはそれで面白さがわからないわけではありません。でも肝心な、「誰に対して何を訴えたいのか」に関しては、正直なところさっぱりわからない。
経営者が深夜にこのCMを見て、「24時間以内に...」と判断するとは思えませんからね。少しですが広告業界の仕事をしていたことのあるセンセイ、きっと広告会社に「ぼられて」いるんだろうなぁーと思っていました。
センセイにとって今回の倒産話は、まったく予想外。
このところの不況によるもの、というのが最初の印象だったのですが、ちょっと調べてみるとそれは主たる原因ではなく、やはりきちんと経営管理ができていなかった──具体的には過大な設備投資と借り入れに依存した資金調達──ためのようです。CMはその象徴だったんですね。
■7月10日(金) 西村センセイの優雅な(?)ご出勤 ──北陸地方は今日も猛烈な雨に襲われました──
2時過ぎに目覚めたので外の様子を確かめると、空は薄曇り。ぼんやりとですが満月を過ぎたばかりの月も見えており、かなり明るい。
大学の正面玄関は朝の6時半にならないと開きません。何とかそれまで降らずに......と願っていたのですが、5時半過ぎに、急に激しい雨が降り始めました。
昨晩からの強風と相俟(ま)って、外はもう、大変なことになっています。今日は来客を含めて、朝から夕方までぎっしり予定が入っており、遅れが許されない状況だったので、徒歩での出勤を諦めてタクシーを呼びました。
年に1度あるかないかの緊急事態です。慣れない場所だったらしく、タクシーはアパートのまわりをちょっと迷ってからご到着。2kmもない経路を、運転手さんに道を教えながら優雅な(?)ご出勤。
たまった雑事──何でもっと早く片付けないんだろう──をひとまず処理してお客さんを玄関で送り出した頃には、もう雨が止んでいます。引き続いて今日締め切りの仕事にとりかかったのですが、こちらはシステムトラブルがあって途中で断念。
講義の開始時刻が迫ってきたのです。朝からパン2切れしか食べていなかったので、少しフラフラしながらも、気合いを入れて授業終了。
急いで荷物をまとめて、「富樫(とがし)館跡」を見ながら、乗り換えの北陸鉄道石川線「野々市工大前駅」へ移動します。
ご覧のようにこの頃にはすっかり晴れ上がっており、傘を手にした学生諸君と一緒に乗車。
車中で今日の授業の感想を読んだのですが、「今日の朝は雨がひどくてカサをさしていてもむだだった」とか「朝の雨は何だったんだー。今 晴れているし!!」、「天気が悪いです」──いずれもまったくその通り──などなど。センセイはサラリーマンですから、急ぐ時や条件が悪い時は今日のようにタクシーを利用しますが、学生諸君はそういうわけにはいかないんですね。
冷たいようですが、でも、それも経験しなくてはならない修行の一つなのです。
■7月9日(木) 北陸地方は、一昨日の晩から大雨になっています
今日は見たままのお話。
西日本から梅雨が本格化していますが、梅雨前線はここ数日、北上する傾向にあり、北陸地方は一昨日の晩からかなり激しい雨が降り続いています。
石川県内でも、場所によっては24時間で70mm以上もの降雨がありました。車が使える人には、どうってことのない雨かもしれません。
でもほとんどの学生諸君やセンセイは、自転車か徒歩、あるいはバス等の公共交通機関で通学・通勤しているので、強い雨は本当に大変。特にこの時期は、時々猛烈な降りになることがあるので、学生さんの感想も「早く梅雨あけしてほしい・・・」。
問題は、物理的な側面だけではないようです。
金沢市内は去年の今頃(7月28日朝)、大きな水害に襲われました。
どうやらその記憶が鮮やかに残っているようで、明らかにみんな、雨の情報に過敏になっています。センセイはというと、例えば朝なら早起きをして、気象庁のホームページから雨雲や降雨の状態を確認し、雨雲の切れ間に自転車を走らせています。
24時間ずっと大雨が続くわけじゃないんですよね。おかげで昨日、今日と何とか乗り切ることができたのですが......北陸地方は明日の午前中を中心に、再び大雨になるとのこと。センセイは新潟の自宅へ戻る関係で、明日は時間がかかる徒歩での出勤。
しかも大きな鞄を抱えて、です。果たしてどうなるのでしょうか。
■7月8日(水) 西村センセイ、地元輪島産の鯛を味わいながら、今学期の授業について考える
昨日もちょっとお伝えしましたが、センセイが勤務する金沢工業大学はこの春から、従来の3学期制を2学期制に改めました。
そもそも学期の区割りが変わります。従来なら最初の学期(「春学期」)は6月末に終わっていたのですが、今年からは「前学期」が8月最初の週まで続きます。
全体の講義時間そのものはほとんど同じなのですが、実質的には毎回の授業時間が長くなって、授業回数が減っています。
期間も、毎回の講義時間も回数も変わってしまったので、年老いたセンセイはなかなか慣れることができません。長いんだか短いんだかよくわからないのです。
それでも講義が始まってから3ヶ月、気がつくともう今学期の講義も終盤に入っています。
特にメインの科目は、来週が特別講義で翌週はもう期末試験。通常の講義としては今週が最終回なのです。受講生もそれを良くわかっていて、先週あたりから授業全体に関する感想が寄せられたりしています。
今日の講義でもいろいろな感想をもらったのですが、その中に、やはり「長いようで短かった」というものがありました。お互いちょっと不慣れな2学期制ですが、どうにか先が見えてきたようです。でもこうなると逆に、ちょっと淋しい感じもします。
今学期の各クラス、もちろんいろいろな問題はあったけど、知的な意味でとても楽しいクラスだったのです。スーパーに残っていた地元輪島産の鯛をつまみにしてビールを飲みながら、西村センセイ、「学生さんからいろいろ教えてもらったなぁー......」。
あ、やはり地場ものは違います。輪島の鯛はとてもコリコリ感があって美味しかったです。
■7月7日(火) だから仕事が捗らない ──JR東日本の未乗車区間を赤色ペンでマークしてみたら──
世の中は七夕。この不景気の中、ちょっとだけ幸せな気分だというのに、センセイは何だかとっても忙しい。
今朝も早くから出勤して仕事をしていたはずなんだけど、やらなければならないことは増える一方。
まぁ、それでもセンセイにしては珍しく、今日締切の原稿を今日中──夜遅くになってからだけど──に送ったんだから、まぁ、良しとしましょうか。で、忙しくなればなるほど現実逃避に走るのが西村センセイ。子供の頃からのこの癖、いくつになっても変わりません。
以前何回かご紹介したことがあるのですが、センセイはJR線、とくにJR東日本線をよく利用するので、50歳になった時に運賃や各種料金が割引となる「大人の休日倶楽部 ミドル」に加入しました。
事務局から定期的にパック旅行や観光地の旅館の案内が送られてくるのですが、センセイは全然興味がないので、いつものように中身も見ずに捨てようとして、ふとその手が止まりました。
裏表紙に、こちらも以前ご紹介したことがある「大人の休日倶楽部会員パス」の案内が載っていたのです。
閑散期にJR東日本(および北海道・西日本の一部)が乗り放題になるという切符です。これまでも何回か使ったことがあるのですが、去年まで金沢工大が3学期制だった関係で、センセイには使いにくかったのです。(要するに授業がある。)
でも大学は今年からは2学期制。ちょっと調べてみると休暇を取りさえすれば、学生諸君が夏休み期間中でまだ講義がない9月上旬にこのパスを利用できそうです!!
そこで裏表紙を切り取って、まだ乗車したことのない区間を赤ペンでなぞってみたのが右の写真。ご覧のように東北地方北部、特にその太平洋側に赤色が多い。センセイはまだ、仙石線松島海岸駅以北の太平洋を見たことがないのです。
もちろん岩手県の「リアス式海岸」はテスト勉強で覚えただけで、実際には行ったことがありません。実は新潟県中越沖地震さえなければ、2007年夏に北上線や八戸線、三陸鉄道南北リアス線などに乗るはずで、ホテルや夜行寝台特急まで予約していたのです。
そんなことを思い出していると、ホントに行きたーい!!新潟の自宅を起点にして2泊3日だと、効率は悪い......。
でもこの期間、東京へ行くことになっているし、そもそも前の晩に金沢から夜行に乗れば、別途その分の運賃さえ支払えばずいぶん遠くまで行ける。
それに「会員パス」を連続した日程で複数枚、例えば2枚購入して、その前後に夜行列車に乗れば、あっという間に7泊8日──ただし、最少でも車中2泊──のツアーが可能!!だったらこの際、別途料金を払ってでも北海道へ行き、帰途は夜行寝台特急北斗星かトワイライト・エクスプレスのSA1個室!?
......だから仕事が捗らない。
月曜日のセンセイ朝早くに出勤します。1限から授業があるのですが、日曜は移動日なので、どうしても講義の準備が不十分になりがちだからです。
センセイが早起きしているためもあるのでしょうが、教室へ向かう途中で出会う学生諸君や職員は、どこかまだ、ぼんやりとした感じ。
月曜日の朝の大学は、みんなちょっと疲れているのです。授業の開始時刻になっても、遅刻者がパラパラと入ってくるし、何よりも学生諸君の表情がまだ本調子ではありません。
でも、いざ授業が始まると受講生の顔がみるみる変わっていきます。
特に今日の講義は後半、グループごとの議論だった──次回はその発表──ので、声の調子がどんどん高くなっていきました。やっと暖機運転を終えたところで、授業終了。
すっかりいつものペースに戻った学生諸君が教室を出ていきます。
今日はいつもよりちょっと少な目だったけど、この時間帯、すっかり元気になった学生がキャンパスに繰り出します。まぁ、夕方になるとセンセイを含めてみんな、「ちょっと疲れた...」ということになるのですが。
■7月5日(日) 通るたびに気になっていたこと ──金沢市の殺人事件捜査は長期化か? ──
今日は写真を掲載すべきか躊躇したのですが、公開されている情報なのでご紹介することにしました。
金沢でのセンセイはアパートでの一人暮らし。それはそれで気楽だし、結構楽しいものなのですが、でも何とかして食料を確保する必要があります。
そこで何度もお伝えしているように、いつもは閉店時刻が迫った近くのスーパーで惣菜を買ってアパートに戻ります。そのスーパーのすぐそばで昨年6月、殺人事件が発生しました。
アパートの鍵がかけられているなど、事件発覚当初、解決は時間の問題か、と考えられていたのですが、予想外になかなか事態は展開しません。
ほぼ毎晩、現場脇を通るたびに、否が応でも事件のことを思い出させられます。つい先日、そのスーパーに入った時、入口の掲示板がいつもと何か違うことに気づきました。
ほとんどはお店の宣伝で、時々、近くの神社の行事案内だとか、町内の連絡だとか、「刃物研ぎます」の案内などが掲出される、ごく普通の掲示板。
そんなの日常に混じって、ご覧のように、情報提供依頼が張り出されていたのです。事件の発生からちょうど1年になるんですね。情報提供の依頼主はご両親──明示はされていない──のようですが、ご両親にとって時間は「その時」のまま止まってしまっているということが、ひしひしと伝わってきます。
だからといって、センセイにはどうにもならない問題なのですが。