2011年6月4日更新(2011年6月12日ページ移動。2015年2月11日写真削除)

──2011年5月第5週〜6月第1週のニュース──

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6月4日(土) 西村センセイ、電車に乗っていて初めて、若者に座席を譲られる

 というわけで、センセイは桜美林大学で開かれている学会に参加しています。ただし今日は淵野辺のメインキャンパスではなく、桜美林大学が多摩センター前に開設した「多摩アカデミーヒルズ」が会場。
 社会保険庁が設置し、去年閉鎖された厚生年金福祉施設「ウェルサンピア多摩」を、桜美林が買い取って大学の施設として使用しているものです。

 昨晩、学会会場から少し離れた立川に泊まったのにはいくつか理由があります。その一つが多摩都市モノレール(多摩モノレール)。

 これ利用すると、乗り換えなしで会場最寄の多摩センター駅へ移動できるのです。首都圏の鉄道路線は一般に、都心から放射状に伸びていて、その間を横断するのはかなりの手間。
 でも2000年に多摩とセンター駅まで開通したこのモノレールを使うとかなり楽に移動できます。センセイが東京を離れてから開通したので、乗車するのは初めて。

 JR立川駅に隣接した立川南駅に入線してきたのは、4両編成の車両。沖縄の2両編成「ゆいレール」に比べると、車両自体も編成もかなり長い。
 平日は利用客も多いのでしょう。

 多摩丘陵のかなり急勾配の坂を登り、谷を渡って多摩センター到着。この辺の感覚は鉄道と違います。

 ちなみに、南立川駅を出発してすぐに、先日の6億円強盗事件の現場の目の前を通過しました。
 当たり前ですが、テレビが報道する通りの現場でした。

 ところで昨日、新幹線を下車し、立川へ移動するために中央線快速を利用しました。

 途中駅で目の前の席が空くと、隣に立っていた若者が身振りを交えてはっきりと、「どうぞ」。
 まぁ客観的には、センセイが座るのが自然な状況だったのです。

 でもよく考えてみると、あの青年は「老人」に配慮していたんですね。

 センセイが立川で下車すると、その若者は疲れた表情――嫌味ではない――をちょっとだけ浮かべながら、センセイが暖めておいた席に着席しました。
 ホントは彼も、座りたかったんです。

 それを、老人に譲ってくれたんですね。



6月3日(金) 北陸新幹線と、西金沢駅の工事が進んでいます ――西村センセイ、立川に出現――

 センセイは現在、東京都西部の立川市に滞在しています。明日から開かれる学会に参加するためです。

 昨日夕方の会議を終えて、電車を3本乗り継ぎ、夜遅くに新潟の自宅へ戻り、今日、いろいろな用を済ませてから都内へ移動したというわけです。

 会議を終えてからアパートに戻る時間がなかった――最終電車に間に合わなくなる――ので、たくさんの荷物を抱えて出勤し、勤務を終えると大学近くの駅からひとまず西金沢駅へ。

 その名の通り金沢駅の西隣の駅なのですが、この付近では北陸新幹線の工事がかなり進んでいます。
 正確に言うと新幹線は、現在の終点である長野市から金沢市まで延伸されます。

 ただし車両基地を西側の白山市(旧松任市)に置くため、金沢以西でも工事をしているのです。
 なお、写真中央奥の工事は、新幹線そのものではありません。

 在来線と基地までの新幹線が平行して走るため、西金沢駅を移転、新築しているのです。
 すでに橋上駅の骨格が姿を現しています。

 以前は北陸線の東側だけに出口があったのですが、新駅では西側にも出られるようになります。
 詳細については知りませんが、西隣に存在したJTの金沢工場が解体、撤去されて更地になっているため、駅の西側を住宅地などとして利用するのかもしれません。

 とにかく、新潟県西部から富山県、そして金沢市付近まで、この頃急に工事が進んだような印象を受けます。



6月2日(木) 早く有機ELモニタが市販されないかな ──液晶モニタは色と明るさの管理が難しい──

 金沢でのセンセイの生活は基本的に、単調。

 今学期はこれまで朝イチの講義がなかった──来週から1科目が始まる──関係で出勤時刻は例年よりも遅いものの、要するに、お日様が昇ったら出勤し、スーパーの総菜コーナーの商品に半額の値札が貼られる時刻に退勤するというもの。
 前者は自然現象ですから実際の時刻は大きく変動しますが、後者は一定。

 ケーニヒスベルクを散歩するカント──知らない人は調べてね──のようなものですね。だから総菜を買ってアパートに戻り、最低限の家事を済ませると、ちょうど夜のNHKニュースの時間。
 センセイがテレビを観るのはほぼ、この時間だけ(ドキュメンタリーや映画は録画して観ることがあります)。

 ローカルニュースから始まるのですが、アナウンサーの女性の襟元が白く飛んでいます。俗に「サチる」と言いますが、去年購入した液晶モニタが白に近い画像を正確に再現できずに飽和“saturation”を起こしてしまっています
 ブライトネスを下げてもほとんど改善しない。

 Macで作ったグレースケール付のカラーバー画像で試してみると、上(白色)はかろうじて70%の見分けがつくだけで、80%以上は完全に真っ白。
 黒色側も良くなく、0%と10%が区別できません。

 要するにコントラストがきつい状態になっているのですが、実は、コントラストはすでに0%。液晶そのもの問題なんですね。(一般論ですが、以上は他社のモニタよりはずっとましです。念のため。)

 センセイが購入した三菱のモニタ、低価格の割にIPSパネルを採用しているだけあって、中間の輝度の色合いや、人肌の表現は優れているのですが、この点に関してだけは、手放したナナオのモニタの方が良かったかな。
 それでも何とか調整して、まぁ、我慢できる程度まで持っていきます。

 深夜に雨が降ったようで、今朝の出勤時は晴れていたものの、路面や草木の葉はしっとりと濡れています。早春の幼い薄緑色と違って、この頃の木々や草花の緑は生命力に溢れています。
 青年期の緑色です。

 写真はアパート近くの軒先を撮影させていただいたものなのですが......う〜ん、ただの黄緑色の集まり。

 この葉とあの葉の緑色──この表現そのものがすでに語彙不足なんだけど──が、そして花々の鮮やかな色を、と願うのですが、なかなか上手く表現できない。
 もちろん撮影テクニックは問わないでください。

 CRT(いわゆる「ブラウン管」)にも限界はあったけど、液晶には常に、どうにもならない問題がつきまとっていると思います。
 残された希望は有機EL。

 センセイはまだ現物を確認していないのですが、小型モニタを見た元学生のSさん、Tさん──落ち着いたら近況をお知らせください──の情報によると、画質、特に黒を基軸とした階調、そして色の鮮やかさの表現は他の追随を許さないそうです。

 ある程度のサイズを有する有機ELモニタ。実は最高レベルの品質を要求される放送局用にはすでに、ソニーから25型および17型モデルが販売されています。
 インターフェース抜きの本体だけでも百万円単位の価格ですが、やはり壮絶な画質のようです。

 放送局用の“BVM”モデルの次に予想されるのは、業務用の“PVM”モデル(まだ一切発表されていない)。予想される価格はざっと、半分から数分の一。
 これだったら自宅書斎用に手が届くかもしれない。現在は25型ですが、現行の生産ラインでも30型程度までは生産可能なんだそうです。

 このところ不調や問題が続くソニー。でも個人的には古くからのソニーファンとして、ぜひ、世界で唯一無二の有機ELモニタ製品を提供して欲しいと思っています。

 何しろ、それらが市場に出てくる時まで、この世に存在していられるかどうか、ちょっと自信がなくなってきているので。



6月1日(水) 研究室の環境を整備し直しました。ただし、やや偏った方向に、ですが

 今日、6月1日は、金沢工業大学学園の創立記念日。母体となった学校が54年前の今日、設立されたのです。ちなみにセンセイと同年齢(正確にはセンセイの方が半年遅く生まれた)。
 式典は午前中だけでですし、今日は講義がありません。

 そこで本当は、この機会を利用してMac OS側が危機的な状況に陥っているMacBook(White)のHDDを交換、初期化して、Windows XPを含めたOSを再インストールするつもりだったのです。
 そのために、すでに新品のHDD(バルク品)を購入済。

 ところが、PowerBook G4がタクシーに轢かれてしまった──まず間違いなく修理不能──ため、各マシンの運用方法を全面的に見直す必要が出てきました。
 急ぎの大きな仕事も抱えており、手間のかかるWindowsのインストールは避けたい。

 さらにBootCampを利用したWindows XPはひとまず正常に動作しており、Mac OSについても外付けのHDD/SSDから起動できることから、今日の再インストールは見送ることにしました。
 大学の食堂は営業していないので、おにぎりで簡単に昼食を済ませ、まずとにかく、本来の仕事に取りかかります。

 知り合いのT先生からインナーイヤー型ヘッドホンをお借りしての作業だったのですが、今日は学生も来ない──1人来たけど──こともあって結構調子が良い。
 借りたものはいつかは返さなくてはならない。何だか余計な欲が出てしまいました。

 それでは......というわけで、研究室のオーディオ環境を整備し直すことに。

 実は金沢工大に移った時、視聴覚教材を製作するためにいろいろ機材を買っていただきました。
 その一つに、検聴用のイヤースピーカーシステム(写真中央下段)があります。

 最初はかなり使っていたのですが、パソコンやプリンタが増えて、置き場所が無くなっていたのです。
 ちょっと配置を見直し、私物のセレクタ(上段)と組み合わせて、AVセレクターおよび、DVDレコーダー、パソコンその他からの音声出力に接続できるようにしました。

 自宅書斎やアパートで使っているものに比べると、簡素なものだし、トランジスタ式なので性能はちょっと落ちます。
 それでもやはり、コンデンサー型は違います。

 というわけで「環境」を整備し直した西村センセイ、その後もかなり働きました。

 もっとも、机の上は資料や課題類で山積みのまま。本当はそちらの環境こそ改善しなければならないのですが......。



5月31日(火) 昼時の新厚生棟に大きな拍手が響き渡り、そして出現した「それ」は...

 「それ」が新厚生棟(食堂)に出現したのは先週後半のこと。

 食堂「ラ・テラ」中央のエスカレーターの上り口に、写真の白い何かが出現したのです。

 何だか良くわからなかったのですが、隣で昼食を取っている学生が「もうすぐ創立記念日(6月1日)で、その時に学友会がやる何かなんだって」などと、話しています。
 そのうちに周囲にお祝い事に使う幕が用意されて......一体どうなるんだろう。

 「それ」の正体が明かされたのは、昨日の30日。

 早めに食堂へ行くと、「それ」の周辺は幕で囲まれ、その中にはお客様や大学のお偉方が礼服で並んでいます。
 エスカレーターは止まっています。

 マイクを使って何か話しているのですが、内容はわかりません。そのうちに幕の中から拍手が聞こえてきました。

 一般の学生は何が何だかさっぱりわからない──センセイも同じ──のですが、一緒に拍手をして勝手に盛り上がっています。
 やがて館内全体が拍手の嵐......。

 その後、やっと事情が判明しました。

 新厚生棟の完成を祝って、地元の北國銀行が、金沢美術工芸大学大学院生の「コフネコ トモ子」さんが製作したアート作品「陽に舞う」を寄贈してくださったんだそうです。
 昨日は、その贈呈式と除幕式が行われたんですね。

 説明によると、「『陽に舞う』は『自然界の中に在る個々の形や色彩、それらが織り成す全体の形、陽に照らされ風に踊る生命』をイメージしたもので、ポリカーボネートにアクリル絵の具で描かれています」とのこと。
 エスカレーターの上から見ると、もっと強烈な色合いです。

 結果的に「創立記念日に学友会云々」はガセだったことになります。でも、もし学生の情報通りだったら、それはそれで意義深いと思うのですが。



5月30日(月) これが毎週だったらいいのに... ──「ラーメンフェア」最終週は喜多方ラーメン──

 お察しの通り、今週が最終週となった「ラーメンフェア」の様子です。

 3週に渡る今回の企画、正確な人数は知りませんが、いつもよりラーメンコーナーの利用客が増加したことは確実。隣に普通のラーメン(醤油味、日替わりその他)のコーナーがあるのですが、列の長さが全然違います。
 特に先週の札幌ラーメンは好評だったように思います。

 さて最終週は札幌──今日がお誕生日のTさん、おめでとうございます──から本州に飛んで、福島県の喜多方。会津若松市に隣接するこぢんまりとした街です。
 市内にたくさんある蔵とともに、20〜30年ほど前から醤油ラーメンで知られるようになりました。

 「ご当地ラーメン」のはしりと言えるかもしれません。センセイも25年前に現地で食べたことがあります。
 また喜多方のお店は、隣県でもある新潟県内にも出店しています。

 さて工大のものはというと、スープはご覧のように濃く見えますが、魚介系などと違って澄んでいます。
 一口頂くと、まず、熱い。そして予想通り、濃い。

 麺はやや太め平麺のストレートで、コシがあります。いつものラーメンはちょっと粉っぽさを感じることがあります。
 でも先週の札幌も今日の喜多方も、それとは違ってモチモチ感があります。

 醤油味のせいか、スープとのからみも良好。ただし良く味わうとかなり油が入っているようです。
 若い人には問題ないのですが、センセイくらいの年齢になるとちょっと厳しい。

 ちょっと疲れていたこともあって今日はゆっくり起床し、朝ご飯を抜いた分、気合を入れて(?)喜多方ラーメンに挑戦したのですが、それでもちょっと重すぎました。
 そろそろラーメンを卒業する歳になってきたということなのでしょう。

 それにしても今回のラーメンフェア、これが毎週だったらいいのに......。

 このところすっかり足が遠のいていたセンセイも、昼食時の行動パターンが変わると思うのですが。



5月29日(日) おや、まぁ、隣でiPad 2を使っていらっしゃるのは... ──名城大学での学会に参加しました──

 今朝は早くに目覚めたのですが、なかなか起きられない。PowerBookおよび教材を壊されて以来、どうも調子が出ません。それに窓の外は颱風による雨。
 いつの間にか二度寝してしまいました。

 目が覚めるとちょうど出発の時刻です。今日の目的地は初めて訪れる名城大学。ここで昨日、今日と、日本高等教育学会の大会が開かれているのです。

 地下鉄の出入り口近くにホテルを確保したのは正解でした、まだ本降りではなかったこともあって、少し濡れただけで地下鉄に乗り、乗り換えなしで大学の最寄り駅へ。
 ところが地上に出ると激しい雨と風。名城大学は地下鉄の駅から少し離れていて、しかも小高い丘の上にあるので、全身が濡れるし、荷物も......。

 外の天気とは対照的に、会場内は熱気に溢れています。

 初めてこの学会の大会に参加したこともあってか、たくさん刺激を得ることができました。忙しいと、つい自分の大学の中などに留まってしまいがちなのですが、やはり「外」へ出る必要があるんですね。
 おっと、これは月曜日、高校生に伝えたメッセージだった。

 通路を挟んだ右隣にiPadを使いながら何か熱心にメモを取っている人がいます。

 最初は気づかなかったのですが、風呂で使うような折り畳みのカバーが着いているし、それに何より、薄い。
 先月末に発売が開始されたiPad 2です。

 へぇー、もう活用している人がいるんだぁーと思ってチラリとその方を見ると......どこかで会ったことが。
 やっと思い出したのですが、去年の12月、芝浦工大で開かれた研究会で講師として招かれていた文部科学省の幹部職員です。

 今日の司会者や、発言者の中には大学行政に大きな影響を与えている学者もいます。
 こうやって、お互いに勉強し合っているのですね。

 ところでこのころになると外は暴風雨状態。少し開けてあった窓が強風で大きな音を立てて閉まった程です(すぐに他の窓も閉めました)。

 この調子だと帰りの列車の運行に影響があるかもしれないので、少し早い特急で帰ることにしました。地下鉄の駅までは雨風に晒され、靴の中までびしょ濡れです。
 それでも、風とぶつかる異音を立てながら、特急「しらさぎ」はほぼ定刻に走り、無事に金沢到着。

 アパートについてから確認すると、センセイが大学の外に出た頃が一番風雨がひどかった時間帯のようで、乗車を予定していた時刻にはもう、雨は止んでいたようです。
 何だかついていませんが、ま、いっかー。

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