2012年7月21日更新(2012年7月29日ページ移動。2015年11月3日写真削除)

──2012年7月第3週のニュース──

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7月21日(土) 西村センセイ、ふと、「頭文字 D」をまねて運転してみる

 といっても、違法な公道レースをやったとか、暴走行為をしたなどというわけではありませんのでご安心を。

 今日はちょっと早起きをして、高齢の伯母の家と実家での仕事を済ませてから、新潟市まで車で往復しました。片道約80km、往復で約160kmです。
 この季節は暑いのでセンセイはどこへ行く時も写真の水筒を持ち運びます。中には氷と冷水(普通の水道水)が入っています。

 もっとも北陸地方は昨晩、大雨が降った──福井県や富山県西部では大きな被害が出たほど──ため気温が下がりましたし、今日の日中も雨や曇りだったので、今回に限っていえばほとんど出番はなかったのですが。
 水筒は通常、縦長の円筒形をしています。もちろんセンセイのものもそうです。

 だから今回のような場合、どこにどうやって置くかが問題。すぐに飲めるように助手席に置くのですが、すぐにコロコロと転がってしまうので、いつもは鞄などに挟むような格好で動きを止めています。
 でも今回は実家で荷物を降ろすと、もう他には何もありません。

 このような場合、助手席のシートベルトを締めて、まるで助手席に誰かが乗っているかのようにする方法もあるのです。たいてい、ベルトから外れてしまうのですが。
 どうしようかなーと思案していた西村センセイ、ふと、そのまま立てておいたらどうだろう、と思ったのです。

 マンガ「頭文字 D」の中に、主人公が前席のカップホルダーに置いたカップの水がこぼれないように運転する、というエピソードがあるのです。もっともセンセイは原作のマンガを読んだことはありません。
 たまたま眠れなかった深夜に、NHK BSで見た実写版しか知らないのです。

 というわけで、本当に水筒を写真のように置いて、運転してみました。ちゃんと栓はしてあるので、倒れて水浸しになるわけでもないし。
 結果は意外なもの。

 往路はまったく倒れませんでした。本当です。

 決して、「倒れないように」という一念で首位に迷惑をかけながらヨロヨロ運転していたわけではありません。
 ただし帰路は、老人の運転する車が飛び出しかけた時に前に倒れました。

 またその後は、映画「頭文字 D」が撮影を行った海岸沿いの急カーブが続く道路を走ったので再び倒れてしまいましたが。
 本当に、倒れたのはその時だけ。我ながらびっくり。

 そんなセンセイの運転、ある人は「タクシーに乗っているよう」と評するし、同じBMW乗りは「せっかくBMWに乗っているのに...」とこちらは辛口の評価。
 でも、ま、いいんです。

 人馬一体、こういうセンセイと、こういうBMW 318iなんですから。 



7月20日(金) 「ダメだ、子供だ。」 ──西村センセイ、特急電車の中で日本酒をかけられる──

 休日の明日は、早くから所用があるので、センセイは夕方、仕事に区切りをつけて金沢駅へ。ここまでは何の問題もなかったのです。遅れに遅れている仕事は別にして。(関係者の皆様、ゴメンなさい)
 ただし金沢駅構内は殺気立っています。

 アナウンスは、既に発車時刻を過ぎている大阪行特急サンダーバードの案内をしています。良く聴くと、1本が間もなく到着するだけでなく、後便が隣の東金沢駅を出発した(!!)というのです。
 明らかに事故です。

 後でわかったのですが今日の午後、金沢駅の北側にある津幡駅で人身事故が発生(ニュース報道)し、1時間以上にわたって北陸本線および七尾線が1時間以上にわたって運転を見合わせたのです。
 センセイが金沢駅に到着した夕方も、列車運用はグチャグチャ。

 隣のホームから出発するはずだった富山方面への各駅停車は、急遽番線が変更となり、日本語が良くわからない外国人はホームに取り残されたまま。
 助けてあげようかと思ったのですが、人の動きで事情を察知したらしく、他の人に続いたので、説明はパス。

 程なくセンセイが乗る特急「北越」が入線。まるで何事もなかった──車掌による特別な説明はなかった──かのように出発したのですが、ダイヤが乱れていますから、当然、すぐに徐行運転。
 遅れ幅がどんどん広がったところで、車掌からやっと事情説明。

 途中で上越新幹線に乗り換えて首都圏へ向かう人などは切羽詰まった問題なのです──ゴメンなさい──が、センセイはというと、遅れてもいいから自宅に着きさえすればいい......。
 約15分遅れで自宅のある柏崎駅に到着しました。

 問題は途中の直江津駅から乗車してきた乗客6名。センセイの前の8名分の座席を対面式にしてカップ酒を酌み交わし始めました。そもそも乗車前から少し酔っています。
 それ自体は問題ないのです。センセイだって似たようなものだし。

 全員が男性。年齢も揃っています。60歳±2歳。

 全員がある程度知的レベルに達して社会に出たようですが、その後は、民間企業の厳しい競争で晒されたわけではないようです。つまり、まず間違いなく公務員を勤め上げたところ。
 内容はよくわかりませんが、全員が菊の紋章の入った小さな紙袋を持っています。(結構ぞんざいに扱っていたけど。)

 ま、いっかーと思って窓の外を見ていると、不意に「ガシャーン!!」

 センセイの前に座っていた人は窓際にカップ酒を置いていたのです。それが、何かの拍子に落ちてしまいました。向かいのリーダーと思しき人物が、「まぁ、いいよ」。

 全然良くなんかありません。カップの中身は彼らにではなく、後席のセンセイにかかったのですから。靴も、ズボンもお酒でビチャビチャ。
 でも彼らの会話はすぐに、抗ガン剤の話題に戻ってしまいました。

 彼らにとって他の人のことなんで、どうでもいいのです。程なく下車の時刻が迫ってきたので、前席の老人の肩を軽く叩いて、事情を説明します。
 「お客さん、後ろの席は...」と、振り返った彼の顔は、まさに少年のそれ。実年齢は(約)60歳なのに。

 彼の口から発せられたのは、「すいません、すいません」の繰り返し。状況を確認するとか、別なフォローをするなどという発想はないようです。
 それもグループの誰にも。

 申し訳ないのだけれど、彼の「すみません」はまさに彼、あるいは彼らの人生そのものを表しているんだと思います。

 たぶん子供から学校を終える頃までは優秀な部類に属する方だったんだと思います。
 それがどこかの組織に属し、タコツボの人生を送るうちに、その居場所に相応しい形に自らを造り変えたのでしょう。

 「子供が相手なら、何を言っても...」と口にしかけたのですが、センセイが発したのは「立派なオトナなんですから、いくら何でももう少し周囲に気を...」。(実話)
 お察しの通り、60歳の彼からの返事は、「すいません」。

 久しぶりにこの時間に帰宅します。一昨日、大学図書館を見たのとほぼ同じ時刻。
 夏至から1ヶ月、日暮れがどんどん早くなっているので、市民文化会館も暗闇の中。

 写真は特別に加工しているわけではないのですが、建物は暗く、その背後はかなり明るく写っています。旧市街地の照明が背光の役目を果たしているのでしょうか。

 昨日の気合いの入った講義に反応する学生諸君と、今日の、少年のまま──少なくとも精神的には──逝きかけている人たちを見ていると本当に、人生って何なんだろうと考えさせられます。
 個人的にも、あまり時間は残されていないんだし。

 久しぶりに、ジョイスの「ダブリン市民」を読み返してみようかと思います。



7月19日(木) 梅雨明け十日。しかもここは全面ガラス張りの「温室」。その酷暑の中でセンセイが見たのは...

 「梅雨明け十日」という言葉があります。

 梅雨明けから10日間くらいは夏の高気圧が発達して気圧配置が安定し、暑い日が続く、という経験則です。今回も基本的にはその通り。金沢は暑い日が続いています。
 ただし週末は颱風崩れの低気圧が通過するので少し雨が降りそうですが。

 写真は昨日の午後に撮影したもの。日陰が真っ黒になるので、今回も弱くガンマ補正をかけています。

 水曜午後は左手前の建物で講義があるのですが、教室のワイヤレスマイクを返却する関係で、センセイは通常、2階にあるこの場所を通りません。
 利用するのは年に数回。

 昨日は学生とのやりとりの関係で、マイクを返してから講義を終えたため、近道となるこの渡り廊下を通ったのです。
 珍しいことです。

 この場所、全面がガラス張りになっているので、まるで温室のよう。炎天下に駐車しておいた車の中に似ています。

 とにかく通過......と思ったら、真正面には先日ご紹介した工事現場が。へぇー、こうなっているんだぁー。
 やはり奥の二つの建物の手前を広場状に一体で整備するようです。

 中央には小さな門が遇ったのですが、すっかり取り払われています。

 工事が終わると、ずいぶん印象が違う場所になるんだろうなぁー。



7月18日(水) センセイは困った学生や、困っている学生やらで... ──北陸地方の梅雨が明けました──

 新潟地方気象台は今日、北陸地方の梅雨が明けた模様であると発表しました。やはり実質的には昨日が梅雨明けだったんですね。

 晴れとの予報だったので、せめて涼しいうちに、と、センセイは朝早くに自転車でご出勤。残念がなら期待したほどには涼しくなかったのですが。
 出勤後はあちこちの連絡と講義の準備と会議と(昼食と)講義と会議。

 この間、困った学生2組を注意し、困っている学生3名と面接。う〜ん、困った......。

 困っている学生の話を聴いたからには、彼ら彼女らの保護者と連絡を取る必要があるのですが、これがなかなか繋がらない。
 先方も仕事をお持ちなんです。

 連絡は明日以降に取ることにして、いつもより遅い時間に大学を後にします。目の前には図書館。
 あかりが煌々と灯っています。

 こちらではあまり困っていない学生諸君が一生懸命勉強したり活動したりしているはず。
 その右側、電灯が光っている自習室もきっと同様。

 でも、ま、人間は調子の良い時ばかりじゃなく、そういう時ほど誰かが必要なんだし。

 誰かがやらなきゃならないことは、やらなくてはならないことなんだから、と、わかったようなわからないような思考をして、スーパーへ急ぎます。

 まだ惣菜が残っているかなぁ。ダメだったら野菜を買って自分で調理しなきゃ。



7月17日(火) 新講義棟建設に伴い、24号館前の「渡り廊下」は何度目かの工事中

 暑い。今日の北陸地方はまるで梅雨明けしたかのよう(梅雨明け宣言はまだないようです)。

 陽射しはまさに夏のそれ。陰の濃いこと。あまりにコントラストが強く、日陰の部分が真っ黒になってしまうので、今日は珍しくガンマ補正──今日は日陰を相対的に明るくしている──をかけています。
 写真はたまたま外出する際に撮影した24号館前。

 去年、繋がるのか繋がらないのかハラハラさせられた「渡り廊下」です。

 昼間はこの場所を通らないので今まで気づかなかったのですが、「渡り廊下」の床を重機で掘り返しています。
 右に見えるのは仮設道路。

 そのさらに右側には新講義棟(新23号館)があるのですが、お伝えしたようにこちらは建物本体の工事から内装工事や、周辺の整備に重点が移っています。
 二つの建物の入口となるこの辺は、共通に使用されるので、整地し直して石畳か何かにするんだと思います。

 それはそれでわかるし、ありがたいのですが、センセイだったら今回の追加工事が要らないように、去年の工事の際に整備しておくんだけどなぁ。
 素人考えかもしれませんが。

 でも、ま、いっかー。きれいに、そして使いやすくなるんだから。



7月16日(月) 5年前の今日は、ここまで暑くはなかった... ──金沢市で最高気温36.8℃を記録しました──

 朝食を済ませた7時過ぎ、自宅2階の書斎で新聞を広げていたら、防災無線が入りました。何事かと思ったら、「(柏崎)市長の会田です」。

 5年前の今日、新潟県中越沖地震が発生しました。市長は完成したばかりの市民会館「アルフォーレ」で追悼式行うこと、犠牲者を悼み地震発生時刻に黙祷を捧げてほしいと話していました。

 今日の柏崎は、朝は涼しかったものの、日中は山越えとなる南西の風が吹き込んで、気温がぐんぐん上昇しました。お昼に外出したのですが、318iの車外気温計が示した最高気温は33.5℃!!
 気象庁のアメダスでも33.3℃を2回記録しています。

 その際に撮影したのが右の写真。いつものように人通りはまばら。

 交差点に面した更地の前に白菊が献花されています。ここはこちらの写真の5枚目右端の場所を、奥から見ています。

 センセイが写真を撮影した時はまだわかっていなかったのですが、老女が崩落した瓦礫の下敷きになっていたのです。
 残念ながらその方は亡くなってしまいました。

 この方や、高校時代の恩師を含めて、新潟県中越沖地震では15名の方が犠牲になっています。
 柏崎市での地震の被害は、ちょっと見ただけではわからなくなっています。

 知らない人が通りかかったら、「この街、原発以外にたいした産業はないのに、新築の家が多いね」と思う程度ではないでしょうか。
 もちろん地元の人にしてみれが、あちこちに存在する更地を見るたび、「ここには○○さんの家が、あそこにいた○○さんは...」となるのですが。

 いろいろな想いを残引きずりながらも、やはり、「一区切りついたんだなぁー」というのが実感。そしてそれはすぐに、昨年の東日本大震災の犠牲者や被害者が宙ぶらりんにされたままであることを思い起こさせます。
 先日東北地方に出張した際、地元の方といろんなお話をさせていただいたのですが、認識は共通でした。

 直接の被害に遭っていない場所でも避難民を一時的に受け入れたり、深刻なガソリン不足を経験したりしているのです。
 でもこの感覚、正直なところ西日本では希薄であるように思えます。

 興味深いことに、当事者であるはずの東京でも似た思いを強く感じることがあります。
 ただしちょっと屈折していて、一言で表せば、「なかったことにしたい......」。

 それにしても、今日の北陸地方はホントに暑い。アメダスによると魚津では36.9℃(!!)を記録しています。
 (センセイは存在していなかったけど)金沢でも36.8℃を記録したとのこと。

 写真は今日、電車で移動する際に魚津市付近から北アルプスを撮影したものです。
 珍しく南西の風が吹いていること、そしてまだ残雪がかなり残されていることがわかります。

 難しいことを考えていたはずなのに、あまりの暑さに「あそこまで登ったら涼しいだろうなぁー」などと、安直で無責任なことを考えている今日のセンセイなのでした。



7月15日(日) 完成間近の新23号館前を、オープンキャンパス参加者が歩いていきます

 今日は日曜日。

 本当ならば午前中に新潟の自宅へゆっくり戻るところなのですが、ひとまず大学へ「ご出勤」。通信機のトラブルで作業できなかった学会の仕事を急いで片付ける必要があるのです。

 休日だというのに大学裏の駐車場にはすでにかなりの車。職員と揃いのTシャツを着た学生スタッフが、次々と入ってくる自動車を手際よく誘導していきます。
 昨日、今日と夏のオープンキャンパスが開催されているのです。

 ナンバープレートを見ると石川県はもちろん、近県──新潟・長岡ナンバーはとても多い──や、姫路などというものも。もっともセンセイは仕事のために来ています。
 だから午前中はそちらにかかり切り。

 お昼近くになってやっと区切りがついたので、オープンキャンパス会場を覗いてみました。
 ずいぶんたくさんの方がいらっしゃいます。

 いくつものプログラムが平行して開催されているのですが、昼食時間に入り始めたので、各種の説明はピークを越えたところ。
 参加者は新厚生棟へ移動していきます。無料ランチ体験です。

 食堂「ラ・テラ」は生徒や保護者でほぼ満席。いつもとちょっと違って、今日はのんびり気分。

 研究室へ戻ろうとして、工事中の新23号館(講義棟)を覆っていたフェンスが取り払われていることに気づきました。
 もちろんまだバリケードで覆われていて中にはいることはできませんが、外回りの工事はもう最終段階に入っているんですね。

 オープンキャンパスに参加した生徒さんの印象を一言で表せば、素直。

 来春にはかなりの方が、この新講義棟で勉強し、新厚生棟で談笑しながら昼食を楽しむ「学生」になっているんでしょうね。

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