2013年7月6日更新(2013年7月15日ページ移動。2016年8月12日一部写真削除)
■7月6日(土) 「仕事熱心」なセンセイのお目当ては...(2) ――中央線完全乗車編――
今回の出張は、乗車券に関する限り、今朝の時点では松本での途中下車状態。本当の目的地はもっと先です。8時前に松本駅から中央本線の電車に乗り、まず塩尻駅へ。
中央本線は甲州街道、中山道に沿って東京と名古屋を結ぶ幹線です。しかし実際には、ここ塩尻駅を境に中央東線と中央西線に分かれて運用されてます。
鉄道会社も別です。センセイのことですから中央線は何度も乗っています。また中央線と接続する飯田線も完全乗車済。しかし慣れ親しんだ中央線にも、1箇所だけ乗車したことのない区間があるのです。
それが塩尻―辰野間。長い歴史を持つ中央本線は、その過程でいろいろと変化しています。岡谷駅から塩尻駅までの間もその一つ。もともとここは辰野駅を経由していたのですが、1983年に長いトンネルを使って両駅を結ぶ短絡線が開通。
旧線は支線となりました。センセイは中央線にその後乗車したので、塩尻―辰野間の旧線には乗ったことがなかったのです。
飯田線に乗車した際は、辰野から岡谷に抜けたので、塩尻―辰野間だけが未乗区間として残ったのです。
この区間は廃線こそ免れたものの、運転本数は朝晩に集中しています。また新潟、金沢、東京、そして名古屋のどこから来る場合も、この付近は通過するだけ。
なかなか乗車する機会がなかったので、松本に来たこの機会に乗車することにしたのです。塩尻で2両編成の電車に乗り換えます。乗客はごく僅か。
東京方面に向けて走り出すとすぐに、旧線は左手の新線(複線:中央奥に高架が見える)と分かれて右(南側)へ曲がります。
中央線の特急の中から何度も何度も見た場所です。電車は急勾配のきついカーブを登り、トンネルを二つ抜けると分水嶺を越えます。ほどなく辰野到着。
辰野もJR東日本と東海の境界駅なので、相互に乗り入れる列車は乗務員が交代します。小さな駅なのに両社の電車が3編成も並んで、何だか妙な気分。
その3本は8時55分、ほぼ同時に発車。センセイは乗ってきた電車でそのまま折り返します。電車は塩尻終着なのですが、そこで乗り換えたのは、センセイが先ほど辰野駅で見送ったJR東海の電車。何だか妙な気分ですが、とにかくこれでこの地域のJR線は完全に乗車しました。
頭をお仕事モードに切り替えて出張先へ向かいます。
■7月5日(金) 「仕事熱心」なセンセイのお目当ては...(1) ――姨捨駅からの絶景編――
明日明後日と、センセイは長野県松本市および新潟県上越市に出張することになっています。
でも今回は保護者会への参加。センセイは大学の命令に従って行動する立場。このような場合、センセイが「学会に行かせてね」とお願いする訳ではないので、法令により、休日(日曜日)に無理に労働する代休を取る必要があります。
というわけで西村センセイ、出張前日の今日、その代休を頂戴したのです。センセイのことですから鉄道ダイヤはきちんと調べてあって、明日の朝早くに出発すれば問題なく松本に到着するはず。ところが西村センセイ、実はすでに松本市に到着済。
実質的に1日早く出張しているわけです(その費用は自己負担)。なぜそんなことをするのかというと、一つにはセンセイが、教職員および関係学生による何十人かのグループの責任者――名ばかりのものですが――という立場にあるからです。
立場上、明日の行事には絶対に遅刻するわけにはいかないのです。(でしょ?)でも、臍の曲がったセンセイのことですから、何か下心があるに違いありません。
午後、金沢へ移動する際に利用する快速電車に柏崎駅から乗車。いつもなら直江津駅でJR西日本の各駅停車に乗り換えるのですが、ホームでその発車を見送り、長野行きの各駅停車に乗車します。
2時間弱乗車して、長野駅到着後は満員の甲府行各駅停車に再度乗り換えます。特急電車に乗っても良かったのです。でも適当な列車がなかったのと、特急からだと姨捨(おばすて)駅の絶景を堪能できないのです。
何度かお伝えした姨捨駅(こちらやこちら)からの眺望ですが、「日本三大車窓」に必ず入るだけあって、本当にすばらしい。訪れるたびに違う表情を見せてくれます。
実物はもっと凄いんです。撮影テクニックの不足については責めないでください。姨捨を過ぎると、列車の周囲は急に暗闇に包まれてきました。
こんないいかげんな調子で、果たして責任者としてのお役目を無事に果たせるのか?!(続く)
■7月4日(木) チャンピオンカレー白山工場の火事の件が報道されています
この週末、大学の用で再び出張する関係で、新潟の自宅に戻りました。夕方遅くまで続いた会議に出席してから車で金沢を離れたので、真夜中のご帰宅。
早朝から出勤したのですが、仕事が山のように溜まっている──実際、研究室は文字通り「書類の山」と化している──ので、実際の新聞などで詳しく調べることができませんでした。
もちろん昨日発生した「チャンカレ」白山工場の火事です。休憩時間などにWeb上で調べた限り、NHK石川放送局とテレビ金沢が報道していることを確認しました。
写真はNHK石川放送局のサイトからの引用。((c)NHK)【追記:残念ながら、現在はいずれも削除】やはり基本的には昨日お伝えした通りのようですが、両社のの記事を比べてみると、細かい点で不一致が見られます。
さて、いくら忙しいといっても、(授業は肉体労働なので)お昼を食べないわけにはいきません。そこで弁当屋へ行くついでにチャンカレの前を通ったのですが、少なくとも店の前には何の告知もありませんでした。
チャンカレのサイトも同様です。
センセイはすでに金沢を離れてしまったので、地元紙『北國新聞』や『北陸中日新聞』などを購読していらっしゃる方は、情報があったら後日教えていただけると嬉しいです。
さて西村センセイ、明日は休暇を頂戴していますが、午後には出張先へ移動します。なぜ早めに移動するのかというと......。(続く)
■7月3日(水) 【臨時ニュース】チャンピオンカレー白山工場で本日、火事が発生した模様です
今日は予定を変更して、このサイト初の臨時ニュースをお伝えします。主に金沢工大OB・OGを念頭に置いています。
たぶん、地球の反対側でこのページをご覧の方もいらっしゃると思います。センセイはテレビをあまり観ないのですが、NHKの9時前のローカルニュースと、それに続く全国ニュースは見るようにしています。今日、何が起きたかをざっと知るためです。
それにこの時間帯は、センセイの晩ご飯のじかんなのです。全国ニュースについては録画しておいて、その日の晩、就寝前にざっと確認するのが普通。
シャワーと重なる時などはローカルも録画する時があります。たまたま今日は、金沢のからの放送をリアルタイムで見ていたのですが、その途中、「今日、白山市の○○工場で火事がありました」とのニュースが。
「○○」の部分は「カレー」に聞こえたのですが、まさかね。驚いて画面を振り向くと現場は何と、「チャンカレ」こと「カレーのチャンピオン」の白山工場らしい。
写真はチャンカレのサイトですが、「会社案内」から白山工場に関する情報を見ることができます。((c)チャンピオンカレー)報道によると従業員がラードを温めていたところ引火したようで、鍋だけでなく周囲の壁も焼いたようです。
その鍋を工場の外に出して現場検証している様子が映し出されました。以上はセンセイの記憶によるものなので、もしかすると一部誤認があるかもしれません。
現在のところ、NHK石川放送局のホームページにこの火事のニュースは掲載されておらず、またセンセイが検索した範囲内ではWeb上には何も情報はありませんでした。
必要に応じて、情報が確認できたら追ってご報告したいと思います。ただし西村センセイ、明日の夜から金沢を離れてしまうので、どこまでフォローできるかはわからないのですが。
以前から話には聞いていたのです。北海道で野生生物、特にエゾシカの個体数が増加しており、列車との衝突も増えていることを。
石勝線や根室本線に乗ると、自動アナウンスで急ブレーキの可能性を警告しますし、実際、前回根室本線を厚岸まで乗車した帰りに、エゾシカが3匹、列車の直前を横断していきました。
幸い列車が急停車し、衝突は免れたのですが。地元の方やJR関係者には少々申し訳ないものの、よそ者としてはちょっと期待しながらの乗車。でも往路はこの地域には珍しく暑かったためか、何も起こり......あれっ?!
鹿が2匹、線路脇の相当急な土手を駈けのぼっていきます。今度は遠く草原の真ん中で、1匹が首を高く伸ばしてこちらをずっと見つめています。
結局、往路は3回、計5匹のエゾシカを目撃しました。帰りは夕方なので、気温がかなり下がっています。
どうなるんだろうと思っていたら、列車が汽笛を何度も何度も鳴らします。あちこちに鹿がいるのです。一番多かったのは、やはり線路脇の崖を登っていくパターン。ずいぶん急でも駈けのぼります。
上の方からじっとこちらを見下ろしていることもあります。線路脇の低い位置からこちらを見上げている場面には出くわしませんでした。ただし、いずれも撮影は困難。
たまたま釧路市近くで撮影できたのが写真。こちらをじっと見ています。汽笛を鳴らしてもまったく動じることはありませんでした。鹿の背後、電柱や電線がある場所には道路が走っており、車もそれなりに走行しています。
つまりこの鹿は道路と線路の間に立っています。人間を怖がらなくなっているのでしょうか。昨日の写真と比べてみると、エゾシカの方がよっぽど図太いような気すらしてきました。今回は結局、ちゃんとセンセイが視認しただけでも14回、計21匹のエゾシカを目撃しました。
左右の指を折って数えましたから、間違いありません。人間と野生動物のバランスが、ずっと前の関係に戻りつつあるのでしょう。
日本の中心で偉そうなことを言っている人や、ネットの、実はとても狭い世界の中で生きている人には決してわからない現実だと思います。
今回のやや発作的な旅にも表れているように、センセイは鉄道ファン。もっとも、実際に列車に乗るようになったのはオトナになってから。学生時代は貧乏だったので、用がなければ鉄道には乗れなかったのです。
でもセンセイのように実際に鉄道に乗る「乗り鉄」は、比較的少数派らしい。どうやら最大派閥を競っているのは、車両ファン――一部に模型ファンを含む――と、「撮り鉄」こと、車両を撮影するファン。
ご存知のように後者はここ数年、時々社会的な問題を起こして、存在を知られるようになりました。センセイがふだん行き来する新潟―金沢間は古いタイプの車両や特急が良く走っているので、「撮り鉄」が多数出没します。
たいていは踏み切りだったり、線路脇の草むらの中だったり、脇に止めた車の中だったり。今回利用したトワイライトエクスプレスも彼らの格好の標的。しかも現在は夏至を過ぎたばかりで日が長いので、柏崎付近で日本海に沈む夕日を背景に撮影できるのです。
一昨日も沿線にたくさんの撮り鉄を見つけたのですが、彼らは神出鬼没なので、なかなか撮影することができません。それでも写真のように、柏崎駅の西隣、鯨波(くじらなみ)駅付近で撮影することができました。少なくとも8人います。三脚を立てて、望遠レンズで撮影するのが定番。
この場所からだと、トワイライトエクスプレスのパンフレット表紙に使用されている写真と同じアングルで撮影できるのです。臍の曲がっているセンセイは「みんな同じ場所じゃなくても...」と思うのですが、やっぱり撮り鉄と乗り鉄の感覚はちょっと違うようです。
で、今回、カメラレンズの向こうで列車を見ていたのは撮り鉄なのですが......。(続く)
お察しの方も多いのではないかと思いますが、西村センセイ、神戸へ出張したついで(?)に、夜行寝台特急に乗って北海道へ移動し、本日JR北海道全線に完全乗車しました。
このところ仕事が忙しく、その反動からか、「北海道へ行きたーい!!」症候群になっていたセンセイ。病が嵩(こう)じていろいろ調べているうちに、最悪の場合、夕方までに長岡駅(あるいは新津駅)に存在していれば、大阪発札幌行の夜行寝台特急「トワイライトエクスプレス」に乗車することができることに気づきました。
でもこれは、最後の最後の手段。昨日の正午に神戸市内に存在してたセンセイ、お伝えしたようにまず新幹線に乗って新大阪駅へ移動。しかし目的のトワイライトエクスプレスは40分も前にこの駅を発っています。
つまり普通なら乗車できません。でもトワイライトエクスプレスは客車を電気機関車が牽引しているので、電車型特急より少し速度が劣ります。
約1時間後に大阪駅を出発する特急「サンダーバード21号」に乗れば、何と、金沢駅および富山駅へトワイライトエクスプレスよりも早く到着できるのです。要するに追いつき、追い越すことができるのです。
そこで、いつものA個室は無理でしたが、トワイライトのB個室を何とか確保しました。トワイライトエクスプレスは鯖江(さばえ)駅で退避側線に入り、サンダーバードの通過を待ちます。以前も一度だけ目撃しましたし、今回もしっかり確認して金沢駅到着。
ここからが正念場。センセイは食料や飲み物、そしてそれらを冷やす氷を持っていません。たった今まで出張していたのですから。そこでわずかな時間を使って駅2階のスーパーとキヨスクでそれらを購入します。15分あるので楽勝......のはずだったのですが、これがちょっと甘かった。
サンダーバードが3分遅れたのと、レジのお兄さんがちょっと手間取ったので、センセイが再びホームに上った時にはすでにトワイライトは到着していました。
いつものおばちゃん――センセイには気づいていなかった――のお店の前から乗車。途中経過はともかく、乗車してしまえばこちらのもの。初めての下りトワイライトエクスプレスです。
B個室は少し狭いし、トイレとシャワーがないのが難点ですが、眠っている間は広さはほとんど関係ありません。
照明をすべて落として外を見ていたため夜更かししてしまい、目が覚めたらもう道内でした。本当は札幌まで行きたいのですが、南千歳駅で下車します。写真はその時撮影したもの。
車両のナンバーは確認していませんが、食堂車の冷房機の外形から、三編成の中の、第一ないしは第二編成であることが分かります。すぐに釧路行の特急に乗り換え、さらに各駅停車に乗り換えて根室本線に入ります。
途中の厚岸(あっけし)までは10年近く前に乗車したことがあるのです。でもその時は時間の制約があって、泣く泣く――本当に泣いていたかもしれない――そこで引き返しました。
釧路を発って約1時間後、その未乗区間に入ります。ほぼ湿原と言ってもいいような厚岸湖のど真ん中を走ります。
山間を走り、海沿いを抜け、襟裳岬のように木々のない区間を通って、終点のひとつ前、東釧路駅到着。センセイの座席の真正面に、「最東端の駅」の看板が立っています。
何度もの大きな地震で形成されたと思われる約40mの高さの海岸段丘を少し北西に下り、釧路駅到着。
この瞬間、JR北海道線を完全乗車しました。つくづく北海道は広い。そして根室は遠い。南千歳に降り立ってからだけを考えても、今日は10時間列車に乗っていました。
金沢はあまりの彼方なので、明日だけ休暇を頂戴しています。火曜日から平常に戻ります。