2013年11月30日更新(2013年12月8日ページ移動。2016年11月27日写真削除)
■11月30日(土) やはり基本設計が凄い ――西村センセイ、京都での学会に参加する――
目を覚ますと、障子に日が当たっています。
センセイが金沢で借りているアパートの寝室は南向きの和室。久しぶりに晴れたのです。昨晩は顧問をしている部の幹部交代式――体育会系の部活動なのです――があって、センセイもそれに出席。
例によって深酒になってしまったのですが、今日は起きなければならない。朝の特急に乗って京都へ移動し、同志社大学で開かれる学会にすることになっているのです。センセイがメインとし、日本の高等教育にも大きな影響を与えている学会です。
センセイのことですから、もちろん予定通りに移動。センセイらが深く関係してる学会とは兄弟のような関係になるので、あちこちに知った顔。
今日は基調講演と最初のシンポジウムが開かれたのですが、参加者の大半は、アメリカからお越しになったゲストの講演に圧倒されました。
もちろんセンセイもその一人。プレゼンテーションもお上手だったのですが、何よりも心を打たれたのはその内容。基本設計が極めて優れているのです。
その後の日本人による発表の中にとても日本的な、そしてやや近視眼的なものがあった――すべての報告が、ではない――こともあって、結果的にその差が際立ちました。
センセイは決してアメリカかぶれではなく、むしろその逆。しかし、大学院だけですがアメリカ式の教育を受けて、本質的に優れた部分が多いことを理解しているつもり。
......やはり、かなわない(部分がある)、というのが正直な印象です。刺激的な学会は、明日も続きます。
■11月29日(金) 西村センセイ、サスペンションを交換して、BMW 318iにもう数年乗ろうかと思っているのです
9年前に購入したBMW 318i(MT)が、車検の時期を迎えています。
もともとはこの機会に買い換えようかと思っていたのです。前の日産プリメーラもほぼ同じ8年半乗りました。約20万Kmも走行したので、正直なところもう限界という感じでした。
やはりこれが一つの目安。それにこの夏には成人した娘が運転免許を取得するはずだったのです。(MT車の免許を実際に取得)
彼女が夏休みに318iに気をつけていても乗っても、もしかしたら小さな物損事故を起こすかもしれません。BMW車はとても頑丈なので、搭乗者のダメージは小さい。
小さな事故を経験することで、身をもって事故の重大さを覚えてもらえると考えたのです。ところが当の本人はあまり自動車には興味がないらしい。将来、実家に戻るなどして田舎暮らしを始めたら、必要に迫られて運転するようになるのでしょうが。
というわけで影響を与える外部要因はなくなってしまいました。さて、どうしよう。それに来年度から消費税がアップします。仮に代金が400万円なら12万円の増税になります。
でもいつの間にか、税金なんてどうでもいいと思うようになりました。もっと大切なことがあって、それはずっと乗っていられるかどうかだと考えるようになったのです。しかもその方が、実は経済的。
きっかけは夏に目にした「『ハイブリッド車は決してエコじゃない』と気付いた人々」という記事。(C)Economic News
初めて知った──不勉強を恥じるばかりです──のですが、ハイブリッド車が搭載する電池の保証期間は、わずか5年未満(/5万Km)なんですね。電池はとても高価なので、多くの方は次の車検、つまり7年目を迎える時に廃車にしてしまうんだそうです。
もちろんその車は中古車として市場に出回るのでしょうが。新車の購入価格だけを考えると、ハイブリッド車が仮に250万円──たぶんもっとかかる──だとして、7年間しか乗らないのなら、1年あたり約36万円。
今回318i車検に出すと最低でも11年乗ることになります。購入価格は諸費用込みで450万円くらいだったので、1年当たり40万円くらい。
もちろん、ガソリン代で大きな差が出るのなら話は別です。ハイブリッド車の燃費は20Km/Lくらいといわれます。一方318iはというと、センセイの利用の仕方、運転方法だと燃費は15Km/L程度。要するに、ほぼ同じなのです。
しかも乗り心地が良く、運転しやすく、運転していると気分が明るくなってきて、どこまでも運転していたくなります。(実話)これはもう車検に出して、もう数年乗り続けるしかない。
というわけで今週、ディーラーに自宅に引き取りに来てもらいました。その後、車検を受けた結果連絡があって、諸費用を除く実費は10万円ちょうどとのこと。(こちらも実話)
後部のサスペンションに問題が見つかったのですが、国内に部品の在庫がないため、本国から取り寄せるとのこと。代金は6万円ちょっとだそうです。もちろんお願いしました。
そしてもう一つ。実はこの機会に、サスペンションをすべて交換しようか、ちょっと迷っているのです。別なディーラーによると、サスペンションは消耗品なので10万Kmが交換の目安とのこと。
センセイの318iは11万Kmに迫っており、確かに柔らかすぎる乗り心地になっています。「シャーシは頑丈に作られているのでミシリともせず」──確かに、そうだ──ので、「サスペンションを交換すると新車に戻る」そうな。現在のディーラーに訊いてみると、費用はざっと25万円とのこと。
これで新車並みに戻り、良い状態で愛車にもう数年乗れるんだったら......。さて、どうしよう。
昨晩、金沢への移動を決めた時に運休が伝えられていたのは特急「北越」1、2号。つまり、上り下りの始発列車だけ。しかし程なく午前中の特急はすべて運休が決定。
しかも実際はもっとひどい状況で、お昼過ぎまで各駅停車を含めて、すべての列車が運休になりました。運転再開後も、ダイヤは大幅に混乱が続きます。
昨日のうちに移動していなかったら、会議はもちろん、講義にも間に合いませんでした。事情をご存じの方は、「車を使えば...」とお考えになるかもしれません。しかし今週はたまたま、318iを9年目の車検に出していて、使うことができないのです。
写真は最近の上京の際に、新幹線の中から撮影した朝の富士山。車窓から見ていると、深い青空をバックに富士山が迫ってくるのですが......撮影してみるとちょっと違う。
カメラを買い替えて、望遠性能が少し低下したことも関係しているかもしれません。いずれにせよこれからの季節は、上越国境のトンネルと越えるたびに気候の違いを思い知らされます。
教室で講義の準備を完了し、換気のために近くの窓を開けようとして......あ"。雪です。霙(みぞれ)ではなく完全な雪。それが風に舞っています。気象台も金沢の初雪を宣言しました。
ほぼ平年並みとのこと。学生の反応も「寒い...」。そう言えば、この寒さで実家から運んできた白菜が、急に甘みを増しました。母親によると「白菜が凍結を防ぐため葉の中から甘みを出す」とのこと。
ホントかどうかはわかりません。しかしその時期に入ったのは、確実です。
■11月27日(水) 西村センセイ、やっとで金沢へ戻る ──秋葉原のラジオストアが今月末で閉店へ──
訪問先との会合は午前中に無事終了。食事を兼ねて、関係者だけで再度打合せを持ち、お昼過ぎには解散。これで出張の目的は完了しました。
予約していた新幹線の発車時刻までにはまだ時間があるので、久しぶりに秋葉原へ行ってみました。新幹線には上野から乗車するので、その途中になるのです。
秋葉原に立ち寄ったのには理由があります。新聞報道等でご承知の方も多いと思います。総武線ガード下の「ラジオストア」が今月末で閉店してしまうのです。覚悟はしていましたが、個人的にはやはりショック。
若い方のために若干解説すると、秋葉原駅付近、特に駅の西側は戦後、電気・電子部品の小売店が集中していました。「ここにないものはない」と言われましたし、実際その通りでした。センセイは高校生の最後頃から受験勉強そっちのけで通いました。
だから浪人したのかもしれませんが、浪人中も通い続ける(!!)だけの魅力を持った街でした。背景には日本の行動成長期の産業構造と、その後、特にインターネットに代表される産業・流通の激変があります。
1990年頃から、最初はこの地域の周辺部から、そしていつの間にか中心部まで、秋葉原という街のあり方が変わっていたのです。
なお、今回閉店する「ラジオストア」は写真の右の部分。ガード下(「ラジオセンター」)や左の建物は別会社です。
いろいろ考えながら新幹線と特急を乗り継いで新潟の自宅へ戻りました。お風呂に入ってから食事を済ませ、明日の予定を確認していると......明日の天気は大荒れとのこと。調べてみると始発の特急「北越」はすでに、運休が決定しています。
午前中には講義がないので明日、始発の特急で金沢へ行くつもりで自宅に立ち寄ったのです。午後は重要な会議と講義があります。何としてでも金沢へ移動しなくてはならない。
というわけで、パジャマを背広に着替え、荷物をまとめて最終の特急電車で金沢へ移動しました。金沢は大荒れの天気。ひとまず各駅停車で西金沢駅へ。
激しい雨の中、隣接する北陸鉄道石川線新西金沢駅から最終列車に乗車。明日の運休予定に気づかなかったら、あちこちに迷惑をかけているところでした。
反省。
■11月26日(火) 穴があったら、入りたい ――西村センセイ、悪天候による混乱の中を上京する――
センセイは午後の講義を終えると電車で上京することになっています。明朝、都内で打ち合わせが開かれるのです。立場上、どうしても行かなくてはいけない。
しかし困ったことに、移動に関していくつか困ったことがあります。まず講義が比較的遅い時間帯にあるので、効率よく移動しないと都内到着がとても遅くなってしまいます。そのためには金沢駅までの移動を工夫する必要があります。
しかも金沢から乗換駅である越後湯沢駅まで移動できたとして、上越新幹線への乗り換え時間が厳しい。要するに、時間的な余裕がないのです。
後者の乗り換えに関しては、通常ならば問題はありません。しかし北陸地方は昨日から強風が吹き荒れており、列車は運転を見合わせたり、徐行したり。
混乱を極めています。JR東日本(新潟支社)や西日本のホームページでは、全体的な状況は分かるものの、詳細な情報が判然としません。そこでで、直江津(犀潟)−(六日町)越後湯沢間を走行する北越急行の運行案内を調べてみました。
写真はお昼休みにチェックした時のもの。((c)Hokuetusu Exp. Corp)最上段の1007Mつまり特急「はくたか7号」は、1時間以上遅延。しかし遅れながらも運行されているだけ、まだまし。
新潟へ向かう特急「北越」は、少なくともお昼過ぎまでは全滅です。ここまで確認して、講義に臨みます。終了後は用意しておいた移動手段で即座に金沢駅へ。
駅構内のアナウンスは、(東京方面)越後湯沢駅からの特急が、1時間以上遅れて間もなく到着することを告げています。混乱が続いているようだったので西村センセイ、みどりの窓口で乗車変更――乗り換える新幹線の列車と座席を変更する――を申し出ました。
しかしJR東日本の特別な切符だったので、変更不可とのお返事。お弁当とビールを買って、ホームへ出ます。いつもの1.5倍くらいの所要時間を覚悟し、それに合わせて缶ビールの本数も揃えます。
これだけ買ったのは初めて。ところが意外にも、特急「はくたか」は少々遅れながらもそれなりに運行。4分遅れで越後湯沢駅に到着しました。
正直なところ、何だか拍子抜け。こちらも予想外――めったにない――だったのですが、上越新幹線そのものが4分遅延していたので、余裕を持って乗り換え。
やれやれ、と思って残っていた缶ビールの栓を抜くと、なぜか床に落ちてしまった......。(正確には、気がついたら床に落ちていてビールが広がっていた)
穴があったら、入りたい。
もちろん周囲にお詫びし、持ちあわせていたすべてのティッシュを使って清掃。その後起こしになった車掌さんに事情を説明すると、どこからかモップを持参して、きれいにしてくださりました。
深謝。乗客は多くなかったのですが、直接ご迷惑をおかけした人、そしてビールのあの匂いが苦手の人には申し訳ないことをしました。
終着の東京駅まで、個人的には「穴があったら入りたい」心境。ただし居合わせた人々は、非難する――もちろんわざとやったわけではない――でもなく、かといって清掃を手伝ってくれたわけでもない。
まぁ、こんなもんなんでしょうね。センセイとしては新幹線はあまり好きではないのですが、冷静になってみるとセンセイのこのホームページ、今回のように鉄道ネタになると話題が尽きません。
......やっぱり、好きなんでしょうね。
■11月25日(月) もし自宅から今日移動していたら、たぶん目にすることができなかったもの
お伝えしたように、センセイが金沢のアパートに到着したのは昨晩深夜。
金沢駅で特急から北陸本線の最終列車に乗り継ぎ、最寄り駅から30分ほど歩きました。いろいろ片づけものをしていたりしたので、就寝は2時過ぎ。
でも、少し遅めではあったものの、今日はいつも通りにご出勤。センセイの年齢になると、睡眠不足はとてもこたえます。考えてみたら昨日、新潟の自宅へ戻れば到着は9時半過ぎ。しかも食事やお風呂は用意済。
今日の始発の特急で金沢へ移動すれば何の問題もなかったのです。(遠回りすることで新たに発生する費用は自己負担)失敗したなぁーと思いながら、列車の予約をするためにJRの運行情報を確認すると、センセイが乗車していたかもしれない始発の特急「北越2号」は90分以上遅れて運転中。
もちろん今日の強風を中心とする悪天候のためです。しかもその後遅れ幅は拡大し、金沢・富山と東京・新潟方面を結ぶ特急はすべて運休になってしまいました。
「そう考えると、昨日、頑張った方が良かったのかなぁー」と思いながら、昼食のために外出。金沢カレー「チャンカレ」に接近すると、あれ?!
何かの工事をしています。本屋さんとカラオケ屋さんの間にあった、空き店舗──昔が何だったか思い出せない──を解体しているのです。
センセイが金沢を離れている間に準備が進み、今朝から解体を始めたのだと思います。始発の上り特急の金沢到着時刻は、本来ならば11時半。
今日はそれが遅れているのと、駅からの移動を考えると、もし昨晩自宅に立ち寄っていたらこの場に到着するのは、早くても午後2時頃。
この解体の様子を見ることはできなかったわけです。まぁ、そう考えると、貴重な場面に立ち会うことができた、ということができるのかもしれません。
以上、工大OB・OGの皆様、キャンパス周辺の変化のご報告でした。
■11月24日(日) お馬に乗せてもらえるかもしれないよ。......何のこと?
センセイは東大での国内会議に最後まで出席し、夜の新幹線と特急「はくたか」を乗り継いで、日付が替わろうかという時刻に金沢に到着しました。
連休最終日だったので、はくたかは土産を持った家族客で猛烈に混雑していました。指定席車両にも席のないお客が富山まで立っていたので、指定席券を持っているセンセイも何だか疲れてしまいまいた。それはともかく、公務は無事に終了。
今日は朝から夕方までの会合だったので、途中、どこかで昼食を取る必要があります。係の人のお薦めは安田講堂下の食堂。初めて入ってみたのですが、何だかちょっと......。
正門前に弁当屋の「ほっともっと」やコンビニ、さらにはいくつかの飲食店があったことを思い出したのでキャンパスの外へ出てみました。
昔風のカレー店があったので、他に良いお店がなかったらそこに入ることにします。その前には町内会風のジャンパーを着た人がいて、若いお母さんに連れられた小さな女の子──4歳くらいでしょうか──に「お馬さんに乗れるかもしれないよ」。
センセイには確かにそう聞こえたのです。老化が進み、自分の耳に自信がなくなっているので、何度か反芻したのですが、やはりそうとしか解釈できません。
何のこと?奥へ進もうとすると、とても狭い道路なのに大きな緑色のバスが駐車......これって、競馬の競走馬を運ぶ車と同じヤツじゃないですか。
車体の脇には、「警視庁騎馬隊」。小路の奥の交差点はちょっと広いスペースになっていて、ご覧のように白馬が2頭、ゆっくりと歩いています。
初めて見ました。小さな子供たちが警官にだっこされて乗馬し、一周できるようになっています。広報活動の一環なんでしょうね。
個人的には3年半ぶりの騎馬警察官。
一方の主役である馬はというと、堂々として「いつもの業務を着実にこなしているだけさ」という感じ。
さすがは警視庁所属だ。