2021年5月15日更新(2021年5月23日ページ移動)

──2021年5月第3週のニュース──

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5月15日(土) 野々市は、奥が深い...(2) ──国指定重要文化財「喜多記念館」──

 すっかり間が空いてしまいましたが、「野々市は、奥が深い...」シリーズ、第二弾。

 「水毛生家住宅」と同じように立派なお宅──本当に多い──を左右に見ながら、旧北国街道を西へもう少し進むと右手(北側)に見えてくるのが、写真の「喜多記念館」。野々市市のサイトは、何故かリンクが切れています。
 旧野々市宿の中心的な存在で、1971年に国指定重要文化財に指定されました。

 玄関脇の説明によると喜多家はもともと福井藩の武士だったとのこと。1686年からここに居住して油屋治平衛とて知られ、幕末からは酒造業も。
 実際、広い敷地の後部2/3くらいは、かつての酒蔵および関連施設が残されており、一時は工房として用いられていたようです。

 1891年に当地は「野々市の大火」に襲われ、現在の主屋を含む建物は一部を除いて焼失。大きなお宅なので金沢市材木町の醤油屋の建物を買い求めて移築したそうです。
 その主屋は、江戸時代文化文政期(約200年前)の、金沢町屋の典型的な様式。

 県内に残っている金沢の町屋としては古く貴重なものとのこと。七間半の広い間口、2階両脇の袖壁など、相当な財力がなければ建てることはできません。
 中には入っていませんが外観同様、やはり凄いらしい。

 ちなみに、竹久夢二をモデルにした鈴木清順監督の映画「夢二」ではここを、竹久夢二がが金沢で泊まった宿に見立ててロケを行ったそうです。

 「喜多記念館」は個人所有なので、本来ならば「喜多家住宅」と呼ぶべきかも。現在の「水毛生家住宅」の方々は建物内にお住まいのようですが、喜多家ご当主は敷地内の一角にある目立たない住宅で暮らしていらっしゃるようです。
 いずれにしても現在も過去も、相当な財力がなければ建物や施設を維持できない(&できかった)はず。

 関係者の才能と努力とともに、見方を変えるとそれを可能にする地域の豊かさがこの地に存在したということ。

 実際、表通りの北国街道を離れて...。(続く。ただし間は空くかも)



5月14日(金) やっぱり最後の最後は、人の力だ... ──住宅の新築工事現場にて──

 北陸地方は晴れて、日中は気温が急上昇。

 金沢では最高気温26.0℃を記録しました。その陽気に誘われて...というわけではないのですが、お昼が迫ってきたので大学から3番目に近いスーパーへ。幹線道路沿いは面白くないので、交差点を渡ってから裏の生活道路へ。
 最初に目に入ったのは大きな重機。

 ドーナッツ店のすぐ裏で、住宅の新築工事が行われていました。アームを伸ばした大きなクレーンで重い部材を吊り上げています。
 右の人物と、重機の操作員の二人がかりで、柱や梁などを二階部分へ。

 歩きながら、お宅の周りを半分回りながら、見学させていただく格好に。

 写真左側、薄い工事用のフェンスの向こうでは、二名の男性作業員が、柱や梁(はり)を人力だけで持ち上げて組み立てています。ものすごく重いのに。
 あれっ?!

 どうやら差し込む柱を間違えたようで、その柱を抜きました。しかも軽々と。

 最近の自動車や鉄道車両に似て、このお宅は全体の構造で強度を確保しているはず。だから柱はたぶん、細い3寸柱(実際の太さは3寸5分)だと思いますが、それでも相当な重さなのに。
 次は梁ですが、おぉ、こちらも軽々と持ち上げています。

 実に惚れ惚れしてしましまうと同時に、明らかにセンセイには無理。それにつけてもやっぱり、何事につけても最後は人の力なんだなぁ...。でも良く考えて見ると「人の力」は、力仕事ばかりとは限りません。

 う〜ん、それならセンセイにも、出番はまだ残されているかも。



5月13日(木) (再び)良く働いた日の夕方、西の空にポッカリと穴が...

 今日も予定を変更して、見たままのお話を。

 ちょっと疲れていたようで、今朝は少し遅い時間に目覚めました。ただしその分、ゆっくり休むことができたのですが。木曜日はお昼を挟んで学部3年生の講義。いつもより5分遅れくらいで出勤します。
 もちろん徒歩。

 本当は朝のうちに別な仕事を片づけるつもりだったのです。でも、どうしても講義が気になってしまいます。結局、他のことは何もしないまま、授業に突入。
 最寄りのスーパーで食べ物を買ってきて元気をつけ、午後の講義を乗り切ります。

 3年生の講義の様子は、主に受講生向けに公開するとことにしているので、講義終了後に2クラス分をまとめて整理し、できるだけコメントをつけます。
 労力ですが、今日の講義を客観的に振り返るための良い機会。

 いつもならここで終わるのですが、今日は夕方に遠隔で公式の会議が開かれることになっています。アパートには通信回線がないので、そのまま大学で積み残しの仕事。
 授業の勢いで、一気に片づけます。

 やれば、できるじゃん。

 夕方の二つの会議は、こちらから発言するようなものではないので、内容を確認するだけ。「ふ〜ん、そうなったんだぁ」という感じ。あちこち片づけて、スーパー経由で帰宅することにします。
 いつもより遅い時間帯。

 アパートに近づいたところで、ふと、西の空にポッカリと丸い穴が空いていることに気づきました。そしてその中央部にだけ、別な雲。形状からして、外側の雲はかなり低い雨雲(ただし雨は降っていない)。
 それに対して、中央部のものは高度2,000mくらいの、雨雲よりは高い雲。

 円の中央に位置して見えるのは、ほぼまったくの偶然でしょう。問題は低い雲の丸い穴。

 今日は天気が予報より少し悪い方に傾きました。風は弱いのですが、低い雲はごく弱い上昇気流によるもの。でも、そこで上った気流はどこかで下降することになります。それがこの「穴」の部分じゃないかしら。
 周囲の雲の部分とは対照的に、穴の部分では大気が下降。

 気温が上昇し、飽和水蒸気量が増すことによって雲が消えます。颱風の「目」がこの状態。もちろん今日は、ごくごく弱く、しかも小規模なものですが。今、目の前で起きているのは、大気のダイナミックな循環。
 目を転ずると天に対応するように、地上にも「動き」が。

 暗くて良くわかりませんが、目の前は田圃です。10日くらい前、つまり連休中に植えた苗が、しっかりと根を下ろしています。「活着」と呼ばれる状態。大気も、生き物も、そして季節もしっかりと動いています。

 ただし、センセイは取り残され気味だけど。



5月12日(水) 頑張ってもらいたいものです ──元「辻屋商店」店舗に、お寿司屋さんがオープン!! ──

 西村センセイ、何だか忙しい。

 そんなに怠けているつもりはないんだけど、仕事はどんどん溜まる一方。管理職を降りて平社員になったら時間に余裕が生まれると思ったんだけれど、甘かった。残してある一番古い仕事は、年を越してしまったお返事。
 Sさん、もう少しお待ちを...。(ペコリ)

 水曜日の今日は、午後から大学院の講義。

 もちろん準備は完了していないので早めに出勤すると、こういう日に限ってWindowsのアップデート。それでも講義の最中に勝手に更新されるよりはマシ、と考えるようにします。実機と仮想マシンの計5台をアップデート。
 何だか気力を削がれてしまいました。

 お昼が近づいたし、講義は体力を使うので、2番目に近いスーパーで食べ物を購入することにします。大学との間に川がある関係で、基本的なルートは2本のみ。
 単純な往復では楽しくありません。

 そこで両方のるーとを使って、反時計回りで円を描くように行動することにします。本学学生用のアパート前を抜けると、お店が見えてきました。
 ...あれっ?!

 元「辻屋商店」の建物が新しいお店になっています次に気づいたのは、駐車場の高級乗用車。関係者の止め方です。しかも室内には灯りが。
 もう実際に営業しているようです。

 カメラを構えたところで、店内から黒ずくめの男性が。どうするんだろうと見ていると、スプレー式の洗剤を使って玄関のガラスを洗い始めました。
 後ろ姿は、もう、やる気満々。

 改めて看板を見ると「寿し・お食事・団らん処 いきや」。お寿司屋さんになったんですね。後から調べたところ、金沢市中心部の片町にも同名のお店が。されど字体その他が違うので、別のお店のようです。
 それにしても、コロナ禍での開業。

 その心意気にグッとくるものがあります。いろいろ大変でしょうが、ぜひ頑張ってもらいたいものです。



5月11日(火) ふと気づくと、西側の窓の外が... ──西村センセイ、良く働く──

 今日も予定を変更してお伝えします。こうなるともう、「予定って、何?」と言われそうですが。

 火曜日は朝イチと午後に学部の講義があります。今週は楽しい対面授業週なのですが、昨日お伝えしたように緊急に遠隔授業に変更。それもあって、センセイは早朝からご出勤。

 1限の授業には見どころのある4年生がSA(スチューデント・アシスタント)として参加してくれているので、彼から新入生に対して的確にアドバイスしていただきます。
 ありがたや、ありがたや。

 午後の講義は大学に慣れた3年生向けだし、今日の内容は遠隔でもあまり問題がないので、概ね無事に終了。でも100分もの講義の間、彼ら彼女らは注意力を維持できたんだろうか。
 いつもならここでここで一区切りなのですが、今日は特別。

 通常の講義が終わった時間帯に1限のクラスを対象として再度特別授業が実施されるのです。こちらも対面のはずだったものが急遽、遠隔に変更。
 だからもう、バタバタ。

 今回は特別に、成績優秀な3年生2名にも加わっていただき、プレゼンテーションと学生や当方からの質疑応答。もちろん内容はとても有益。
 でも肝心の1年生の反応は、1限よりも弱い。

 それもそのはず、火曜日の彼ら──全員男子学生──はもともと、1限から4限まで講義が連続しているのです。加えて今日は、5限に特別授業。しかもそのすべてが、まだ慣れていないはずの遠隔での実施。
 まぁ、無理もありません。

 センセイももう13時間近く大学に留まっているので、身体的にはかなりヘロヘロになっています。特別授業中は研究室の外へ出られないので、終了後やっとトイレへ。南側の空はもう、真っ黒。
 ...あれっ?!

 研究室へ戻る途中、西側の窓の外が一部変色していることに気づきました。急いで研究室からカメラを持ち出し、西側が見える場所で撮影したのが写真。右端は図書館棟です。ご覧のように見事な夕日。それが刻一刻と変化しています。
 久しぶりです。

 頑張った今日のご褒美と考えることにしましょう。



5月10日(月) いったい、何が!? ──大学脇の「とんかつ専門店 かつ坊」に動きが... ──

 石川県ではここ数日、新型コロナウイルス新規感染者が多数確認されています。

 これを受けて金沢工大も急遽、しばらく遠隔授業のみに変更。センセイの場合、明日から3日間、講義が続きます。遠隔だと授業中はほとんど動かないので楽といえば楽。でもその反面、どうしても運動不足に。
 というわけで今日、遠隔授業準備の合間にお昼を求めて買い出しに出かけました。

 ただし別に欲しいものがあったので、いつもとは違うスーパーへ。大学裏の通用門から出て、高橋川に架かる御所橋を渡っていると...あれっ?!

 この先にある「とんかつ専門店 かつ坊」に動きが。業者の車が2台駐車sれています。お店の前でかなり大きな作業をしています。店内にも業者と思われる人影が...。
 ちょっと嫌な予感。

 この場所、残念ながらお店がなかなか続かない場所なのです。もしかすると...。

 近づいて撮影したのが写真。店内の様子はわかりませんが、お店の前ではテーブルか何かの組み立て作業(?)をしています。どうやら改装工事らしい。
 やれやれ。

 正面玄関側に回ってみると、入口脇に「臨時休業」と書かれた木製の札が下げられていました。定休日などはともかく、臨時休業の札をわざわざ製作するお店は珍しいと思う。
 このお店、特に品質に関して非常に評判が良いのです。その分、学生諸君には手が届かない価格設定ですが。

 後からお店のFacebookを確認したところ、お店の定休日は明日を含めた火曜日で、前日の今日は臨時休業。つまり2日連続でお休み。その短い間に店内の一部改装工事を行おうということのようです。
 それが可能なのは、「繁盛」かどうかはともかく、お店が固定客の胃袋をしっかり掴んでいるから。

 申し訳ないのですが、センセイはあまりお肉が好きではありません。センセイが当地に残る時間もそう長くはありません。

 せめて1回くらいは入ってみようと思うのですが...。



5月9日(日) カモと子供たちは元気だけど... ──街の雰囲気が一変した、と思う──

 今日は南から暖かい風が吹き込んだため、全国的に気温が上昇。

 北陸地方も例外ではなく、金沢は未明に22.9℃を記録しました。東京などよりは7℃低いものの、場合によっては暑いと感じる気温。これでスカッと晴れてくれたら気分も違うのでしょうが、当地は昨日ほどではないもの、黄砂。
 何だか街全体がぼんやりとしています。

 写真は大学へ行く──正確には「出勤」ではない──途中、約1週間前に田植えが行われた田圃で撮影したもの。カモが2羽、田圃の中で餌を啄(ついば)んでいたのです。もちろんセンセイには気づいています。
 でも動じる気配はありません。

 それどころか、田圃の中を悠々と泳ぎ、「畦(あぜ)」と呼ばれる土手の部分に上がって歩いていきました。田圃の中にいる時は気づかなかったのですが、大きさがかなり違います。また小さい方は全体として丸っこい。
 親子なんじゃないかしら。

 いつまでもつき合っているわけにはいかないので歩みを進めると、新興住宅街からは、姿こそ見えないものの小学生が隠れんぼをする音。
 こちらも元気だ。

 でも、違います。街の雰囲気が、です。行き交う自動車は多いのですが、人出は少ない。スーパーはガラガラ。どことなくヒリヒリとした緊張感が漂っています。
 もちろん新型コロナウイルス感染拡大がその原因。

 やはり、昨日の感染者数は相当なショックだったようです。

 しかも報道によると、今日の新規感染者も多く、感染拡大が続く石川県では63名(過去2番目)。新潟県でも38名に及びました。
 両県では。拡大を抑えている富山および福井県とは対照的。

 しかも石川県では新規感染の80%以上が変異株に置き換わっています。そこで県は国に対して「まん延防止等重点措置」の適用を要請したのですが、敢えなく却下。「(石川県では)医療提供体制は確保されている」との認識を受けてのようです。
 医療関係者が聞いたら、プッツンするだろな。

 これを受けて県は今日の夕方、県独自の「石川緊急事態宣言」を発出。されどいったん緩んだ緊張感がどこまで戻るかは良くわかりません。明らかに連休最終日を楽しんでいると思われる県外ナンバーが多い。
 コンビニの外では若者が「鼻マスク」でおしゃべりに夢中。

 暗くなってから帰宅する際、夜の散歩から戻る小学生の女の子を含めた親子3人と出くわしました。3人ともマスクなし。一人で歩く若者も、老人も。されど、事実として変異株の感染力は高いようです。

 冗談抜きで、予断を許さぬステージに入ったようです。

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