2021年2月6日更新(2021年2月14日ページ移動)
■2月6日(土) 今年初めての剣岳を見ながら、新潟の自宅へ戻りました
週末なので新潟の自宅へ戻りました。
天気は、考えていたより良い方に変化。雨が降らないことはわかっていたのですが、たぶんずっと曇りだろうと思っていたのです。基本的には確かに、その通り。県境の中山峠を越えると、富山県内はかなり明るい。
砺波市から富山市内に入り、高山本線の上に架かる跨線橋に来た時、あ"っ...。前方、富山市街地の奥に北アルプス、つまり立山連峰が見えるのですが、冬はたいてい雲がかかっていて、全体像を一望できる日は少ない。残念ながら、今回も同様。
でも良く見ると、雲で覆われた中腹の上に、微かにですが、剣岳の山頂部がポツンと浮かんでいます。幻想的な光景です。初めて目撃しました。そもそも、今年剣岳を見るのも初めて。
その後は、見えたり雲の陰に隠れたり。概ね真正面で起きているのですが、何しろこちらは自動車を運転中。せいぜいチラ見くらいが関の山。
上市町の「里山の駅 つるぎの味蔵」で休憩した際に撮影したのが写真。富山市を過ぎる頃から雲は薄くなったのですが、残念ながらすべて取れることはありませんでした。待っていれば別なのでしょうが、こちらは移動中。
ここから望む剣岳、春、そして夏はそれぞれこんな感じ。冬の晴れた日ももちろん美しいのですが、かように雲がかかっている姿も美しい。圧倒感では譲りますが、こちらの方が神秘性をより感じます。何度もお伝えしていますが、子供の頃からこんな風景に恵まれて育つ富山の人は倖せだと思う。
美しい...と心から感じるけれど、これは富山の人の山。誰かの所有物という意味ではありません。そんなことできるわけないし。
それぞれにはもともとの、あるいは転居や結婚その他で生まれたその人のための居場所がある、という意味です。“identity”(自我同一性)といえばそれまでなのですが。
■2月5日(金) お肉を頂くことも、仕事だ ──久しぶりに「ニュー三久」に入りました──
前任校が新設された際、近くの国立大学理学部を定年退官された方がその大学の教授として赴任されました。センセイにとっていわば、直属の上司のような存在。
開学から数年経ち、学内もある程度落ち着いた時に彼が仰ったのは「テニスをするのも、仕事ですよ」。偉そうにではなくごく普通に、そして淡々と発言されました。センセイは当時、30歳代半ば。
個人的にはテニスをしない──田舎の中学校だったので、テニス部は存在しなかった──こともあり、その時は意味が良くわかりませんでした。それから約30年が経過し、今やセンセイが当時の彼の立場。言葉の意味は良く理解できます。センセイくらいの高齢者になると、ちゃんと仕事をするためは、まず、体力の維持を含めた健康管理が大切なのです。
本来はそれに内包されますが問題を明示するために、敢えてもう一つ付け加えるならば、減塩。というわけで、これを現在のセンセイに当てはめると、できるだけ自転車で出勤して仕事に合間に歩き、お昼は頑張って蛋白質を摂取する。手短に言うと、お昼は(あまり好きではない)お肉を食べる。
これも仕事、と割り切ってです。で、昨日の続き。「辻屋商店」閉店にちょっとダメージを受けながらも、目指す「ニュー三久伏見台店」 到着。通勤経路から外れているため、入店は数年ぶり。
そういえば確かに、入口脇に小さな薬局があった。薬局といっても、昨今のドラッグストアとは対照的な個人商店(たぶん)。センセイの母親の年齢くらいの男性が一人、ぼんやりと店番をしています。籠を持って売り場へ。
...変わらないなぁ、というのが印象。薬局同様、昔、都市部にあった小さなスーパーのままです。大学院生の頃、センセイは三鷹市住んでいました。三鷹駅前の「三平ストア」は当時、手回し式のキャッシュレジスターを使っていました(実話)が、「ニュー三久」店内の雰囲気は、その時と似ています。
もちろん、レジは最新式のPOSでしたが。「ニュー三久」は、市内4箇所にお店を構える比較的小さなスーパー。だから決して品数が多いわけではない。地元密着型で、高齢客向けででしょう、商品の宅配もしています。
でも価格はリーズナブル。そして品質も決して「安かろう、悪かろう」ではありません。そしてなかなか他店では見ることができないものも多い。他のお店は売れ行きが悪いとすぐに仕入れを止めてしまうのです。もちろんこれは、良さであると同時に弱みになる可能性もありますが。
総菜、お弁当コーナーへ。ここまで歩いてお腹が空いたからかもしれませんが、いつものスーパーと違って、どれもとても美味しそうに見えます。手に取ってセンセイが確かめるのは、ラベルに記載されている塩分量。割と真面目に記載されています。
単品はともかく弁当類などの場合、お店によっては省略されていることもあるのです。で、蛋白質と塩分の兼ね合いで購入したのが「トンカツ弁当」(398円)。可能ならば油っぽいものは避けたいのだけど、ここは蛋白質摂取を優先します。「ホントかなぁ..」と思ったのが塩分量。
0.4gと記されているのです。豚肉や牛肉そのもの塩分量は極めて少ない。でもそのままでは食べられないので、何からの形で加工して、さらに味付けする必要があります。それでも気をつければ、他の食品と比較した塩分量は格段に少ないのです。
トンカツだけで0.4gならそんなもの。でもトンカツにはソースがかかっているし、副菜や漬け物まで含めたトータルでこの塩分量、というのはあり得ない。実際、割と薄味ではあったものの、それぞれちゃんと味付けされていました。
でも、美味しかったこともあり、ま、いっかー。ここは騙されたことにします。
■2月4日(木) どうやらこちらは、コロナ禍が原因ではないらしい ──辻屋商店、閉店──
「金沢工大付近では最近...」シリーズ番外編。ただし今回は、「付近」とは言えないかも。
後日ご報告することになると思いますが、キンエン生活実践中のセンセイは最近、お昼に外出してスーパーで食べ物を買って帰ることが多くなっています。お察しの通り、運動量を確保するという目的も。
でも、最寄りのスーパーは品質は悪くないものの、品揃えが単調。しかも油っぽいものが多い。センセイのような老人になると、油っぽいものはだんだん苦痛になってきます。若い方には想像もつかないと思いますが。
そこでこの日は久しぶりに、1ブロック先にある、2番目に近いスーパーを訪れることにしました。このお店に入るのは10年ぶりくらいじゃないかと思います。センセイの通勤経路から離れているため、訪れる機会がないのです。
風はあったものの、この日は割と暖かかったので快調に歩みを進めます。あちこちの様子を確認しながら、金沢工大に移籍してから一度も入ったことがないファミリーレストラン脇を通り過ぎると、目的のスーパーはもう目の前。やれやれ。
...え"っ?!片側2車線の幹線道路の向かい、写真の微妙な色の建物に、違和感を覚えたのです。配色──昔がどうだったか、良く覚えていない──が問題なのではなく、様子がおかしい。
ご覧のように、看板類がすべて撤去されています。代わりに、「テナント募集中」。ここはかつて「辻屋商店」という居酒屋でした。料理は本当においしい。しかもリーズナブルな価格。大学職員や学会関係者と何回か訪れました。
この奥に兄弟子のお宅があるのですが、彼を囲みながらご高説を拝聴したことも。だから、閉店はまったくの想定外。当然、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて...と思ったのです。でも同僚のT先生によると、実は違うらしい。何らかの理由で2年くらい前に閉店したとのこと。つまり新型コロナウイルスの影響ではないということになります。
その後、別なお店に。そういえば確かに、「辻屋商店」の入口脇は駐輪場──自転車で乗りつけたことがある──で、テント状のものは存在しなかった。されど正確な時期はわかりませんが、残念ながら新しいお店も、短期間で撤退。
そして現在に至るのだそうです。「辻屋商店」、とても美味しく、そしてあまり身構えずに利用できるお店だったんだけどなぁ...。
■2月3日(水) これが、その最後の姿... ──大学裏で、住宅の解体工事が新たに始まりました──
写真は昨日撮影したもの。
金沢に移動後、日、月曜は比較的天気が良かったのです。事故が怖いし、運動量確保のためにも、センセイは自転車でご出勤。でも、お伝えしたように昨日からは雪。積雪そのものはほとんど問題にならないのですが。
仕方なく、自動車にします。何度かお伝えしていますがセンセイの通勤経路は、最短距離優先の徒歩、急な坂道を回避する自転車、そして安全最優先の自動車で微妙に異なります。
車でないと、この場所を通ることはありません。で、昨朝、複数台のトラックが妙な格好で道路をふさぐようなに停まっていたので、注意しながらそれらを迂回すると...あ"。
久しぶりに目にする解体工事です。まず畳などが撤去されたようで、次は窓枠など金属製品。屋根瓦も既に綺麗に取り外されています。
建て替えかと思ったのですが、トラックの陰、庭の樹木がすべて伐採、撤去されています。これはもう、更地にする覚悟。ちょっと前ま、高齢のご家族が居住していらっしゃったはず。建て替えでないとすると何らかの、あまり考えたくない理由でここを去られるのだろうと思います。敷地は広くもなく、狭くもなく。
だから、アパート近くのお宅のような2分割や3分割は無理。更地にした後、売り出すのではないかと推測されます。金沢工大近辺は新興住宅街。お伝えしてきたように世代交代が進んでいます。空き家も少なくありません。それでも、こちらのように土地の再利用が見込まれる地ならまだ恵まれている方なのかも。
富山県内を走行していると県東部を中心に、玄関の前を除雪しない家が散見されます。自宅のある柏崎市内も同様ですが。雨か雪との予報だったので、センセイは今日も自動車でご出勤。現場にたどりつくと、建物は工事用のシートで覆われ、敷地内で重機が動いていました。もちろん建物の解体。その時点ですでに、ほぼ原型を留めない状態。
さすがにその後の片付けには時間を要するでしょうが。つまりこの写真が、このお宅の最後の姿ということになります。
■2月2日(火) 1号館裏の日本庭園の樹木が伐採、撤去されて、印象がずいぶん変化しました
予報通り、当地は夕方から雪になりました。たいして積もらないと思いますが。
写真はその前に撮影したもの。2週間ほど前にご紹介した、センセイらの研究室が入る建物の裏にある日本庭園の様子です。似たような角度から撮影しているのですが、雪がすっかり消えているので、印象がずいぶん違います。
そもそも、先々週は伐採された木々が一定の長さに切りそろえられ、あちこちに置かれていたのです。それもあって、ずいぶんスッキリした感じ。
センセイは約20年前に金沢工大へ移籍しましたが、最初の数年はこの庭園に気づきませんでした。木々がたくさん密集していたのです。
正直なところ、「鬱蒼(うっそう)とした...」と形容すべき状態。ある時突然、写真奥からこの庭に気づき、認識不足に愕然としたことを覚えています。まぁ、確かに、ずっと手入れされていなかったので、印象は薄かった。
今回、大規模な手入れに着手した経緯については承知していません。されどやはり、誰かが「何とかしなくちゃ」と思ったのでしょう。左側に小型の重機が見えます。左手前には肥料(?)も。単なる草刈りや伐採ではなく、時間をかけて本格的に手を加えるようです。
今日は平日。だから通常ならば工事を進めるべきところ。でも、昨日から学部のメインの入試が実施されている──会場はかなり離れた場所──こともあり、作業は行われていません。そもそもこれまでの工事も、授業や執務への影響を可能な限り避けるべく、土日に行われていたのです。
センセイは日曜の午後から大学にいるので、作業の様子を目撃していますが。察するに、春休みを中心に工事を進めて、リフレッシュした庭で新年度を迎える...ということなんじゃないかと思います。
そうそう、今日のお昼に食料を求めて外出した際、「乙丸屋」新店舗の様子を確認しました。意外にも、相変わらず工事中。商品はもちろん、什器備品類も搬入されていませんでした。
間もなく内覧会とのことだったのですが、ちょっと無理じゃないだろうか...。
■2月1日(月) 今日は、お誕生日 ──「眼鏡市場」跡に、歴史のある寝具店が入居しました──
今日は2月1日。そして、お誕生日。
もちろんセンセイの、ではありません。移転した「眼鏡市場」跡に今日、新しいお店が入居したのです。センセイはずっと仕事をしていたので、現地を訪れていません。だから正確に言うと、「...したはず」なのですが。
写真は2週間前に撮影したもの。「眼鏡市場」の移転に伴い、店舗は内部および周囲を整備。しばらくそのままだったのですが、11月に人や工事車両の出入りが見られるようになり、月末には改装工事が始まりました。これがかなり本格的。
相当気を遣っていることがわかります。何のお店になるんだろうと思っていたのですがこの日初めて、看板から「乙丸屋」なる寝具店が入ることがわかりました。調べてみるとこのお店、実に興味深い。
サイト内の「乙丸屋の歴史」によると、同店は1736年創業。300年近く前のことになります。1893年に7代目が蒲団業を開業して現在に至るそうですが、2012年には金沢市商工会議所から100年以上続く企業として「老舗顕彰」を頂戴します。
しかもこの業種のお店としては最も歴史があるそうな。現在は初代と同じ名前の12代目が社長。ただし先代と奥様もお元気。最後をご覧になると賛同していただけると思いますが、単に歴史が長いだけではありません。
これまでの資産を上手く現代風にアレンジしています。12代目の才覚でしょう。何より顧客を大切にしていらっしゃいます。そして地域や、接骨院など他業種との連携を図っている点も見逃すことができません。
これまでは約1km市中心部寄りのお店で営業していたとのこと。実は金沢工大から駅へ向かうバス路線沿いにあるのですが、アパートからのバスはその前を通らないこともあって、センセイの記憶にありません。
申し訳ありません。今日は移転日で、「新店舗のグランドオープンは2021年2月12日(金)となります」とのこと。
個人的にはお世話になることはないと思いますが、興味深く、そしていろいろな意味で頑張っていただきたいお店の誕生です。
■1月31日(日) 「すたみな太郎 富山南店」跡にはどうやら、コンビニが建設されるようです
明日からの勤務に備えて、いつも通りに金沢へ移動しました。
新潟県内は荒れた天気でしたが、富山県に入ると一転して落ち着き始めました。ただし朝日町など県東部はこの週末にかなり雪が積もったようで、路面にも部分的にまだ雪が残っていました。
センセイは雪国育ちですが、年初の雪中移動では本当に懲りたので、ここは注意深く運転します。富山市付近に至ると徐々に周囲の緊張感も解け、石川県内はのんびりした雰囲気。まるで何ごともなかったかのよう。
今日は何故か交通量──特に大型トラック──が少なく、また特に新潟県内では信号機にかかることが少なかったため、スイスイと走行できました。
決して暴走していたわけではないのですが、いつもより15分ほど早く到着。新記録じゃないかしら。写真は富山市中心部から下る国道49号線の手前で撮影したもの。昨年9月22日の営業を最後に閉店した「すたみな太郎 富山南店」の跡です。店舗解体後は更地になり、しばらくそのまま。
1ヶ月くらい前から動きがありました。今日は、建設される建物の全体像がわかるようになってきました。どう見ても、センセイにはコンビニエンスストアとしか思えないのですが...。もともとは大きな建物だったのです。
広い敷地の大半は、大型車用を含めた駐車場として用いられるようです。何もかも、最後はコンビニになっていく...。
昔風に言えば「万屋(よろずや)」──知らない人は調べてね──ですから、わからないではない。実際、ここは交通の要衝であるにもかかわらず、付近にコンビニがありません。
その意味では好立地だと思います。ただしセンセイには、ちょっと違った観点から懸念が。
もしここがコンビニになるとして、たぶんこのお店は何とかなると思います。ただしお伝えしていませんが、沿道で次々とコンビニ、特にデイリーヤマザキなどのお店が閉店しているのです。もちろん人口密度が高い都市部ではこれまでも良くあったこと。
でも郡部の、ネット上で「品揃えはイマイチだが、この地域にはこのお店しかない」とコメントされるようなお店ですら突然、店仕舞い。それも複数。報道によるとポプラは、金沢市内のお店を含めて道路脇のお店を縮小し、金沢工大の売店──実はポプラ──のようなお店に注力するとのこと。
う〜ん、地域住民、特に高齢者など社会的弱者のことを考えると、これでいいんだろうか...。