2021年5月8日更新(2021年5月16日ページ移動)

──2021年5月第2週のニュース──

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5月8日(土) 鉄塔が霞んでいる... ──今日の北陸地方は、最低と最高を記録しました──

 ただし「最低」は、個人的な経験の中で、です。

 写真は今日のお昼過ぎ、車で外出した時に撮影したもの。市内を走っている時は気づかなかったのですが、郊外に出た途端...良く見えない。地表付近を中心に、煙がかかったような状態になっているのです。
 お伝えしたように、北陸地方はこの連休中に大半の部分の田植えを終えました。

 手前の、苗が植えられている田圃がありますが、その向こうには水が張られ、地面をならす「代かき」が終わっています。一番手前は、その直前の状態。
 これらの田圃ではたぶん次の週末に、高品質が求められる主力品種のコシヒカリが植えられるんだろうと思います。

 左奥は農協の「ライスセンター」。都会の方にはわからないと思いますが、収穫したばかりの生のお米を一括して乾燥させる施設です。問題は、中央奥。
 3系統の送電線を渡すための、高さが異なる鉄塔が数本。

 背が低い鉄塔──これでも相当な高電圧──は割と良く見えています。でも中間的なもの、そして一番遠くの鉄塔は霞んでおり、特にその底部はほとんど見えません。
 そのさらに奥に存在する山々はもう、まったく判別不能。

 お察しの通り、黄砂です。

 ここまで酷いのは、個人的には初めて。予報されていたのですが、事前の情報では太平洋側中心とのことだったので、北陸地方でこんなになるなんて思ってもいませんでした。
 なお、自分達さえ良ければ他の地域の方は...という意味ではありませんので、誤解なきよう。

 で、「最高」はというと、今日の午後に発表された当地の新型コロナウイルス新規感染者数。石川県は80名新潟県は50名と、いずれもこれまでの最高記録をあっさりと更新。また全国的にも多数の感染者が発生。
 連休中に活発だった人の動きと、その間の医療機関休診により急増したものと推測されます。

 ちなみに、富山県と福井県は十数名と、さほどではありません。問題は、感染力を増した変異株、他国と比較して問題にならないほど遅れているワクチン接種を含めて、これからの動向。

 残念ながら、授業には大きな影響が避けられないと思います。

 覚悟せねば。



5月7日(金) こんなに鮮やかだったっけ ──紅白のツツジが満開に──

 今日は予定を変更してお伝えします。あまりに鮮やかだったので。

 「野々市の話はどうなった!!」というお叱りが聞こえてきそうですが、ご安心を。野々市は奥が深い。はい。

 今日、あるお宅に立ち寄ったら、お庭に、低いながらも鮮やかなツツジが輝いていました。こんな色は初めて。ご主人の了解を得て、できるだけ接近して撮影したのが写真。もちろん皆さんの画面でも赤く見えると思います。
 されど(センセイの画面を含めて)残念ながら、実物とはかけ離れています。

 「真紅」、まさに紅(くれない)という言葉しか思いつかない色。なぜそれを再現できないかというと、いくつかの理由が。撮影から皆さんの画面での表示に至るまでに、数多くのステップを踏んでいます。
 そのそれぞれに限界があるのです。

 仮に撮影時の工学系が完璧だとしても、C-MOS受光素子には得意不得意があります。しかもセンセイのデジカメは撮影時に即、Jpeg化。Jpegそのものは優れたフォーマットです。
 ただし、人間が強い印象を感じる赤系統の色には相対的に弱い。

 左奥にモコモコした物が見えますが、これもツツジ。写真では単なる白い茸のように見えますが、実際は真っ白をベースにしながらも、細部には味わい深い色。
 20年近く見ているはずなのに、いずれもこんなに鮮やかだったっけ。

 ホントに、びっくりしました。

 皆さんのパソコンも同様で、画面はほぼ100%液晶画面のはず。残念ながら発光原理が異なる有機ELディスプレイなどとは違い、色の再現性にはかなり難があります。
 液晶は幾多の限界を乗り越えて現在の画質に至っており、この間の、技術者を中心とした関係者の努力には敬意を表します。

 何を言いたいかというと、現実はパソコンやスマートフォンの画面をはるかに超越した場所にあり、比較すら無為なほどヘビーだということ。今日はちょっと山手を走行したのですが、フジが満開でした。
 冗談抜きで、目に痛いほど。

 特に針葉樹の深い緑とは対照的で、所によってはまるで山全体が藤色に燃えているかのようでした。液晶画面上のスカスカな情報ではなく、自分の目と心で観たもの、自分の耳で「聴いた」ものを大切にしたい。
 今日のセンセイは、そう感じました。

 再確認した、という方が適切かも。



5月6日(木) 今日から授業再開。節目に際して、ヘッドホンのイヤーパッドを交換しました

 今日から授業再開。センセイはお昼を挟んで二つの講義あります。今週は遠隔授業。

 新型コロナウイルス感染拡大を受けて、金沢工大では昨年4月下旬からこの遠隔授業を導入しました。何通りかの方法があるのですが、センセイはすべての講義を“Zoom”を用いた疑似対面授業にしました。
 そうでないとお互い気力が持たない。

 準備は大変だったし、最初は技術的なトラブルに見舞われたのですが、それさえ乗り切れば疑似遠隔授業もまんざら捨てたものではありません。特に、パソコンの画面はスクリーンに投影するよりはるかに精細。
 “Zoom”で遠隔授業をする時には、ちょっとコツが。

 その一つが、お互いの音声を聞き取る際には、ヘッドホン(あるいはイヤホン)とマイクがセットになった「ヘッドセット」を使うこと。
 テレビでの遠隔インタビューなどでよく見かけますよね。

 スピーカーから音声を流すと、それをマイクロフォンが拾ってしまうからです。ただしセンセイは持っておらず、代わりに私物のヘッドホンを使っています。
 センセイが使っているのは2機種。

 35年くらい前(!!)に購入したオーディオテクニカの“ATH-M9X”と、BOSEの“QuietComfort”シリーズ。前者は半業務用で音は正確ですが重く、頭を締めます。
 後者は完全な民生用なので軽い。

 お察しの通り、BOSEをメインに使っているのですが最近、遠隔授業を終えると机やその周囲に黒い粉のようなものが散っていることに気づきました。
 ...まただ。

 ヘッドホンが耳に当たる部分「イヤーパッド」が劣化してしまったのです。金属製部品はもちろん、樹脂や繊維部分も劣化には割と強いのですが、スポンジ状の部分や人工皮革は消耗品。
 “ATH-M9X”も2008年と去年交換しています。

 BOSEはというと、もともと2005年に“QuietComfort 2”を購入──オランダへ行く途中だったのね──したのですが、酷使が祟り2011年に破損。修理してもらおうと思ったら何と、後継の“QuietComfort 15”と本体交換に。
 先代の方が音質は良く、歌を唱うように鳴ったのですが...。

 BOSEの先代は2008年にを交換したのですが、その際、予備を1セット確保し、“15”になってから一度交換。どうやらそれ以降、交換せずに年月が経過したようです。というわけで部品を取り寄せました。
 授業再開に際して今日、パッドとその内部のメッシュ布を取り替えました。(左側)

 右側がこれまでのものですが、ホントにボロボロですねぇ。まだ耳の形に馴染んでいませんが、これで気分を一新し、元気いっぱいで授業に臨むことができます。なお、今回ご紹介したヘッドホンはすべて私物。
 私物を用いて仕事をすることは、あまり好ましいことではありません。

 されどこれも授業を円滑に進めるため。ここは目を瞑ってもらいましょう。



5月5日(水:祝日) 野々市は、奥が深い...(1) ──「水毛生家住宅」──

 今日の金沢は予報通りの雨。というわけで、写真はちょっと前に撮影したもの。

 予告から1週間ほど経過してしまいましたが、野々市本町(ほんまち)のご紹介です。まずは表通りから。

 金沢工大から本町へ向かい、北陸鉄道の踏切を越えたところに交差点があります。先日ご紹介した標識はその近くに立っていたもの。
 最近初めて知ったことがあります。

 現在の北陸自動車道や北陸本線・北陸新幹線に相当する北国街道は、ここで“L”字型に曲がっていたのです。ちょっと予想外でした。
 京都方面へ向かう時、最初に出くわすのがこの立派なお宅。

 「水毛生(みもう)家住宅」です。詳細は資料(例えば野々市デジタル資料館)をご覧いただきたいのですが、野々市市指定文化財PDF)に指定されています。
 とにかく立派。そして奥が非常に深い。裏を走る生活道路まで繋がっています。

 道路の面した部分は江戸時代のもの。後ろの母屋は1877年(明治10年)頃に改築されたものだそうで、屋根の勾配が異なっています。
 前者は農家の造りで、ちょっと良く見えない後者は町屋のそれだそうで、二つの要素が融合されています。

 資料をお読みいただくとわかりますが、俄には信じがたいものを含めて、数々の逸話が残されています。

 このお宅は現役で、一般には公開されていません。ご家族は左側にある勝手口(?)から入った部分の奥にお住まいのようです。

 野々市は、奥が深い...。(続く)



5月4日(火:祝日) わずかな距離なのに... ──家族総出で、今日はバーベキュー曜日!? ──

 全国的に、明日は雨との予報。

 もちろん金沢も例外ではないので、明日は自動車を使うことにします。その代わり...というわけでもないのですが、今日は徒歩で出勤することに。写真は大学へ行く途中に撮影したもの。ご覧のように、ツツジが満開です。
 手前のものは花の中心部分とスジが赤く、それ以外の部分は白に近いピンク。

 ただし縮小してしまうとベッタリとしたピンク色に見えてしまいます。もっと接近して撮影すべきだったなぁ。

 芝桜の次は...というわけですが、当地では10日くらい前からツツジが満開に。でも、よく見ると個体差が大きく、大学脇の公園のものは、やっとこれから咲こうか、という状態でした。
 このお宅は建物もお庭もきちんと手入れされています。

 でも写真奥、写っていないお宅は無人。何度もお伝えしているこの地域での世代交代、「20軒に1軒くらい」と思っていたセンセイの認識を改める必要があるかも。
 他の用事もあったので、お昼は外出。

 段取りが悪かった──素直に反省──ようで、いつもより1時間近く遅い時間に大学を離れます。お昼に惣菜を買っておいたので、スーパーには立ち寄らずに1.5kmほど離れたアパートへそのまま帰ります。
 ここまでは想定通り。

 でも目にしたものは、予想外。キャンパスを出たばかりのところで、楽しそうな話声が聞こえてきたのです。角を曲がって目に入ったのは、光と煙。続いて美味しそうな匂い。
 簡易型のガレージの中で、バーベキューの真っ最中。

 メインは若いご夫婦と子供。でもそれだけではなく、ご夫婦のどちらかのお母さんと思われる女性がお肉を美味しそうに頬張っていらっしゃいました。プライベートな事象なので、視線を外しながら通り過ぎます。
 初めて見ました。

 こんなこともあるんだぁ...と思っていたら、再び音と光、そして匂い。しかも今度は、隣り合ったお宅が別々にです。最初のお宅は若夫婦と、高齢のご夫婦。子供の姿はありません。お爺様は車椅子。
 もしかすると普段は施設に入所していらっしゃるのかもしれません。

 この連休の機会に、家族みんなでということのようです。その隣は複数の家族十数人で入り乱れて宴会中。わずか約1.5kmの間に、3組。良く考えてみると、本当はそれぞれ行楽地など遠方に出かけたいのでしょう。
 されどこのコロナ禍。しかも高齢者を抱えています。

 その意味では、とても賢明な判断なんでしょうね。



5月3日(月:祝日) 天気予報、外れる ──北陸地方では田植え作業がピークを迎えています──

 予報は「上空の寒気も太平洋に抜け、晴れの一日となるでしょう」。

 北陸地方でここ数日続いていた不安定な天気も昨日までかと思ったら、甘かった。金沢では今日のお昼過ぎ、雨が降りました。ただしアメダスの記録にはないので、気象台の辺りでは(ほとんど)降らなかったようです。
 個人的には車の中にいたので、直接の影響はなかったのですが。

 残念ながら寒さは残ったまま。片づけるつもりだったカーディガンを着て、外へ出ます。写真はその途中で撮影したもの。田植え作業の真っ最中。
 手に土の凸凹をならす木製の器具を持って立っているのが総監督である高齢のご主人。動きは敏捷。

 田植機に乗った息子さんに指図をしています。ご主人の弟さんも助っ人に出ているようです。周囲にはさらに女子生徒と、3歳くらいの赤い長靴を履いた女児。
 その脇にいるのは彼女のお母さん。

 写真ではよくわかりません──スミマセン──が、4人は苗をその上で育てていた専用の器具を、隣を流れる用水路で洗っているのです。女の子も一生懸命お手伝い。
 一家総出(+α)でこの田圃の田植えを終えようというところ。

 田植機は写真右端の仮設橋から田圃の中に入れています。田植機を載せてきた車両運搬車が見当たらないので、近くにご自宅があり、そこから直接運転してきたんだろうと思います。
 夕方、奥の道路を歩いて帰宅する時には、真ん中の田圃の田植えも終了していました。植え方は丁寧。

 北陸地方ではかように、田植え作業がピークを迎えています。



5月2日(日) 明日は、我が身 ──なぜか運転手の顔が見えないと思ったら...──

 昨日、今日と全国的に不安定な天気。ご存じのように、残念ながら一部地域では突風その他による被害も発生したようです。

 北陸地方も例外ではありません。予想外だったのは寒さ。冬物のコートをクリーニングに出してもらったのは失敗だったかも。風も強く、周期的に雨が降るので、なかなか外へ出ることができません。
 それでも雨雲レーダーを見ていたら、正午前に1時間ほど降らない時間がありそう。

 というわけで、体調管理のために近くのスーパーを巡ることにしました。簡単なお昼も兼ねています。「雨降りの間だけ」の意を込めて、傘は持ちません。本当は1軒目で戻ろうかと思ったのですが、一部ちょうど良い品がない。
 「えーい」。

 というわけで、天気も持ちそうだったので、ちょっと離れた2軒目へ。主目的は達したのですが、何と、1軒目にあった品がこのお店にはありません。
 並んでいて当然、という品なのに。

 実はお店に入る前、西の空の雨雲が気になっていたのです。出直すことにして玄関ドアの前に立つと、何と、雨。そんなに強くはないのですが、風もあるので徒歩は無理。
 ただし、そのさらに西側は少し明るい。予報通りです。

 見通しの甘さを反省しつつ、20分ほど店内で雨宿り。幸いにも雨はほとんど止んだので、ひとまず戻って自動車で出直します。走り始めた途端にそれなりの雨。
 可哀想に、びしょ濡れで歩いている方を何人か見かけました。

 最初の店で不足している品を買い、今度こそ帰宅。車を走らせようとすると、写真の軽自動車を追いかけるような格好に。それ自体は良くあることなのですが...何だか、おかしい。
 スーパーの広い駐車場内なのですが、それなりに「車線」に相当するものがあります。

 それをかなりはみ出しながら、フラフラしています。若者が意図的に無視しているのではありません。写真の場所で、左右を走る「道路」に出るのですが、左右どちらに行くのかわからない。ちなみにセンセイは左折。
 十分な距離を取って、右から追い越そうかなと思ったのです。

 その前に運転手の様子を確かめることにします。まず高齢者ドライバーのシールはなし。表情を確かめようとしたのですが、背が低い上にバックミラーを調整していないようで、こちらは無理。ならばサイドミラーで...。
 おわかりでしょうか。

 サイドミラーを折り畳んだまま、一心不乱に前だけを見て運転していらっしゃるのです。ドライバーは高齢の男性。以前にも一度、同じ表情をしながら交通量の多い幹線道路で軽自動車を走らせている高齢の女性を見ています。
 責めているわけではありません(褒めてもいないけど)。

 何しろ、「明日は我が身」のなので。

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