2025年2月8日更新(2025年2月16日ページ移動)
■2月8日(土) 雪国の朝は、まず「雪掘り」から ──大雪の新潟市を抜けて、何とか帰宅しました──
何とか無事に帰宅しました。でも、道中はかなり大変だったのです。
写真は今朝撮影したもの。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960)。車体前面部分が少し赤みがかっているのは、ホテル照明の影響)
今回の集中講義ではホテル玄関の真正面に車を止めて、大学には徒歩で移動しました。つまり自宅からの長距離走行後、約1週間エンジンを稼働させていません。通常なら、さほど問題はないのです。
ただし冬季、特に今回のように冷え込んだ日が続いた場合は注意しなければならないことが。最近の自動車ではコンピュータが多用されており稼働時はもちろん、駐車している間も電子回路が作動しています。いくら低電力モードとはいえ、電力を消費。そのため冬季はバッテリーに蓄えた電力が低下しがちなのです。(そもそもバッテリーは低温に弱い)
金沢通勤時も冬季は、ほぼ毎回警告されていました。
警告で済めばいいのですが、万一エンジンが掛からなかったら悲惨なことに。チェックアウトを済ませてから樹脂製のシャベルをお借りし、愛車に接近します。
昨晩はホテル内のお店で元同僚と飲んだくれていました。その前に、車体に積もった15cmくらいの雪をすべて落としておいたのですが、ご覧のように一晩で約40cmの雪が積もっています。そもそも運転席に接近できない...。
感覚的には「雪かき」ではなく、「雪掘り」。最低限の通り道を作って車内に入り、恐る恐るスイッチを入れるとやはり、即座に警告。倖い、一発でエンジンが始動しました。やれやれ。
エンジンを掛けたまま、約20分かけて積もった雪を落とします。雪山が障害になってちょっと手こずりましたが、それでも無事に雪のない場所へ移動。改めて雪を落として、全方向の視界を完全に確保します。
手抜きをすると運転中に屋根の雪がフロントガラスに滑ってきたりして、非常に危険なのです。新発田(しばた)市の積雪は40cmくらい。ただし「新新(しんしん)バイパス」はそれなりに除雪されているので、踏み固められた雪で車体をガタガタ震わせながらも40km/hくらいで走行できました。
旧新潟市に入った途端、積雪がグッと増加。道路状況も悪化して、2、3速つまり30km/h以下で走行する場面もあったほど。旧新潟市内、実は雪に弱い。幹線道路はともかく、生活道路は十分に除雪されていない──雪捨て場を確保できない──はず。
今日の新潟市内は終日、相当混乱したものと思われます。
「新新バイパス」も反対車線の2カ所で単独事故が発生して通行可能車線が減少し、かなり長い渋滞が発生していました。9時前にホテルを出た時点では北陸自動車道が新潟市付近で通行止め。
だから一般道を使い、3時間くらいかけて帰宅するつもりだったのです。表示に注意していると、他路線では通行止めが続いているものの、北陸自動車道は通行可能らしい。というわけでそのまま高速へ。ただし道路状況は相変わらず厳しく、車体をガタガタさせながら40km/hくらいで走るのがやっと。
時々、追い越し車線を飛ばす車──軽自動車も多い──がいるのですが、センセイはその感覚を理解できません。旧新潟市を抜けた途端、雪が劇的に減少。つまり昨晩の平野部での降雪については、旧新潟市だけがねらい打ちされたようなもの。とにかく慎重に運転し、2時間ちょっとで無事に帰宅することができました。
自宅付近の積雪は20cmくらい。原因ははっきりとしませんが、とにかく疲れていることは確か。徐々に低下しているものの、血圧も高いままだし。
来年度つまり4月からは、通年で毎週通勤することになりました。
最後の集中講義は、いろいろな意味で区切りとなったようです。
■2月7日(金) 「大学最後の授業ですよ...」 ──西村センセイ、初めての冬の集中講義を終える──
予定を変更してお伝えします。
写真は出勤後、講義の準備を終えてからメモ代わりに撮影したもの。
今日の当地の天気は非常に不安定。ホテルを発つ前は比較的落ち着いていたのです。でも外へ出た途端、まるでセンセイを待っていたかのように、冷たい雪が猛烈な西風に乗って吹き付けてきました。
早々に傘の使用を断念。しかも歩道は除雪されてから時間が経過しており、あちこちに吹き溜まりが。仕方ないので車道の右端を歩きます。雪国では割と目にする光景。
雪で近道が使えないので“J”字型に遠回りして、キャンパスへ。南へ向かって2kmほど歩いていたので、防寒具だけでなくズボンと鞄を含めて、体の右半分と雪で真っ白。
対照的に、反対側は奇麗なもの。玄関でコートを脱いで雪を落とします。ところが、まるでセンセイの到着に合わせたかのように雪は止み、風も収まりました。写真のように時々、日が差す場面すら。
この雪の中を、学生諸君がご紹介した学バスや自家用車を使って登校してきます。午前は19世紀後半から20世紀前半の科学技術を、午後は最後の1コマを使って、最近の科学技術をめぐる諸問題についてお話しします。
受講生の半分くらいが4年生。もしかすると卒業可否がこの科目にかかっているのかも。でもそれを言い出したら講義にならないので、尋ねるようなことはしません。
客観的には、彼ら──全員が男性だった──の大半は無事に卒業するはず。つまり一期一会(いちごいちえ)。もうお目にかかることはないので、最後に「星の王子さま」のスライドを用いて学び続けることの大切さをお伝えします。微妙ですが、受講生の反応がこれまでとちょっと違う。
休憩を挟んで自由記述式のテスト。答案を提出して、いわば順次流れ解散。いつもこのパターンです。4年生のほとんどは提出時に何かコメントしてきます。例えば「留年したら来年度、(未受講の前半を)よろしく」という感じ。ただし、彼はほぼ間違いなく卒業するはず。
次にやってきたのは、受講態度がイマイチだった男子学生。ボソッと、「大学最後の授業ですよ...」。
決して嫌味でないことは確実。講義の後半は積極的に出席するようになっていたし。詳細についてはコメントできませんが、答案の内容も決して悪くありません。センセイ個人は、この学年への最後の講義だということは意識していたのです。
でも残念ながら受講生側については、あまり自覚できていなかった。彼と接したのは15回の講義(+試験)の場だけ。しかも彼は、結構サボっていた。
(かなり甘い解釈かもしれませんが)彼はこれまでの4年間を振り返って、秘めていた不満──自分自身へのものを含む──を思わず吐露(とろ)すると同時に、すでに彼自身が密かに自覚していた学びの大切さを口にしたんじゃないかと思う。
もしそうならば、教師冥利に尽きる。「なごり雪」にしては迫力過多(かた)の雪。
卒業する学生の将来が彼ら彼女らにふさわしく、そして希望に満ちたものとなりますように。
■2月6日(木) 冬季の様子を見るのは二十数年ぶり ──敬和学園大学と言えば、アレとコレ──
もちろん、たとえ関係者の間でも「アレ」と「コレ」は一致しないことが多いのでしょうが...。
前任校での集中講義も4日目。お伝えしているように大雪で大変──センセイは運転を諦めて車をホテルに置き、徒歩で通勤している──ですが、それでも昨日までは何とか対面授業を続けることができたのです。
されど昨夕から強い寒気が上空に入り込み、“JPCZ” がもろにかかり始めました。受講生の中には自動車通学の学生も。社会人の帰社および帰宅ラッシュと重なると悲惨なことになるので、昨日最後の講義は少しだけ早く切り上げました。事務方にお願いして今日の分の配布資料を早めに印刷していただき、手交(しゅこう)。
「もしかしたら明日(=今日の授業)は遠隔になるかも」と注意を喚起します。
センセイもホテルに撤収。道路の混雑状況や列車の運行状況を確認すると、やはり早めに対応して正解だったようです。もっとも列車は運行こそされたもの、かなり混乱。
彼女の帰りは大変だっただろうなぁ...。今朝の当地はキンキンに冷え込みました。お伝えしたように、滞在中の新発田(しばた)市には気象庁のアメダス観測地点がありません。隣接する胎内市の最低気温は、-1.7℃。
ただし雪は、心配したほど積もっていません。出勤後にJR東日本の信越エリア運行情報や「どこトレ」で列車の運行状況を確認すると、単線区間が多い白新線は遅延が発生。
新潟方面から、センセイの授業に合わせて登校する場合の電車は30分以上の遅延。最寄りの「佐々木駅」では大学の学バスが待機していますjが、この遅れだと本来の開始時刻に間に合いません。やはり配慮が必要なので、「学バスの到着に合わせて始めます」と板書。
センセイは玄関前へ。35分以上の遅れで到着したのが、写真右端の学バス。そして小さなロータリーの中心に植樹された「ニュートンのりんごの木」が学生諸君を出迎えます。どちらも、センセイが実現させました。
だから個人的には、この二つが「アレ」と「コレ」。講義を始める前に尋ねたところ「ニュートンのりんごの木」は、その存在すら知らなかったとのこと。学バスについてはセンセイが佐々木駅での下車人数を毎朝カウントし、データを準備して実現させました。
でも今や、「学バスは存在して当然」なので、そこに至る経緯なんて考えたこともなかったそうです。苦情を述べているのではありません。歴史は、こうやって織り上げられていくのですから。
冬季のりんごの木と学バスを見るのは、金沢工大へ移籍した2002年から2003年にかけての冬以来だと思う。移籍した年度はゼミ生がを抱えていたため、金沢から新発田までの約350kmを、毎週通っていました。
若さゆえに実現できた、超長距離「通勤」。集中講義も、残すところ2コマ(+試験1コマ)だけです。
■2月5日(水) 俄かには信じがたいミスが、新たに発覚... ──雪にも血圧にもめげず、講義は進む──
大きく報道されているように、北陸地方は山間部を中心とした大雪に。
富山県内は、平野部でも積雪50cm以上(今夕時点)の場所が。幹線道路は除雪されている──それでも混雑しているはず──でしょうが、そこから一歩入った生活道路は相当混乱しているはず。新潟県内はというと、拙宅付近で20cm。
ただし隣の長岡市と行き来するためには峠を越える必要が。高速道路および一般道(国道8号線)は通行止めになっていません【追記:その後、北陸自動車道は通行止】が、JR信越本線は運転見合わせが続いており、復旧の見通しは立っていません。弟が住む十日町(とおかまち)市は何と、積雪194cm(!!)。
センセイが集中講義のために滞在している新潟県北部はというと、新潟市で13cm。歩行者は大変だろうけれど、渋滞に耐えつつも車は何とか動いているはず。残念ながら大学およびホテルが位置する新発田(しばた)市に気象庁アメダスの観測地点はありません。お金持ちの国土交通省のデータ(最寄り地点)は、20cm。
体感と一致しています。このような状態なので、いつ遠隔授業に切り替わっても不思議ではなかったのです。本当にハラハラしていたのですが今のところ、当地の雪はそんなに多くない。少し遅れながらも、列車も運転されています。
というわけで今日も無事に、対面授業。
トラブルで完全に失なわれた提示スライドは昨晩までに概ね復元。前半の内容が増えた分、後半をかなり削除したので、最終的なスライド枚数は679枚。
テストを除いて計算すると、1コマ(90分)あたり約45枚となります。つまり2分ごとにスライドを切り替える。でも実際にやってみると、科目の特性上、図版が多いためか割とスムースに進んでいます。逆に、明日、明後日の提示資料が不足してしまうのではないかと心配になってくるほど。
かように、パワーポイントを使うと講義が速くなってしまう。もちろん受講生がちゃんと理解しているかどうか高頻度でやり取りし、確認しながら進めているのですが「講義をしたつもり」、そして「講義を受けて分かった気分になる」という面が。
気をつけているつもりなのですが...。もう一つの懸念材料である血圧は、今日も残念な結果に。「平均」──「収縮期血圧」の3回移動平均の最低──は昨日より約10mmHg低下して、148mmHg。
正常値の上限を大幅に超過しています。今回は「弛緩期血圧」が高いのも特徴。昨日は87mmHgとクリアならず。今日は84mmHgと、ぎりぎり合格ライン上でした。それにしても、思い当たる節がない...などと考えていたら、ドッカーン!!
このサイトに関して、全く想定外のトラブルが発覚。すでにお気づきの方もいらっしゃったんだろうと思います。ただし現在は迷惑メール対策として、サイト内にメールアドレスを掲載しておりません。それもあってセンセイは、ミスに気付かないまま今日に至ったようです。
この件については、帰宅後に対応したいと考えています。それにしても最近の西村センセイ、類似した失敗が目立ちます。残念ながら、これが老いるということなのでしょう。そろそろ「終活」つまり引き際を真面目に考えねば...。
でも今は、明日、明後日の講義5コマとテストを乗り切ることが最優先です。
■2月4日(火) 自覚していなかったけれど、センセイの身体は集中講義で相当無理をしているのかも...
予定を変更してお伝えします。何しろ、センセイ自身がびっくりしているので。
昨日お伝えした教材作成の件を含めて、今回の集中講義はトラブル続き。何のことはなく、もっと早くから準備を開始していればその大半を回避することができたのです。つまり原因の多くはセンセイの怠惰。
この点について言い逃れをするつもりはありません。されど用意周到に準備したとしても、現場ではどうしても想定外の事態が発生してしまうのが世の常。そして、あらかじめそれを織り込んだ上で動くのがオトナ。その意味では、センセイはいまだにオトナになり切れていないのかも。
老人になった現在でも、
残念ながら今回もセンセイの側あるいは大学側の責に帰すべきいろいろなトラブルが発生。技術的な問題だったり、システム上の欠陥だったり。
そこに大雪を含めて、(ほぼ)誰のせいでもない諸問題が。グチャグチャ言ってもしょうがないので、何とかするしかありません。その点に関する不満はないのです。それより、とにかく講義を実施することが大切。
初日の昨日は朝イチから夕方までぶっ通し。もちろん疲れたし、何より思い描いていたように展開できなかった場面も。でもそれが現実。受講生諸君は喜んでくれたし、2日目の今日もみんな参加してくれたし。
その意味では教師冥利に尽きるのです。ただしその講義を物理的に支えているセンセイの身体は、必ずしも喜んでばかりいたわけではないらしい...ということが、今日になってから発覚。
繰り返しになりますが、初日の昨日は大変だったのです。大学まで徒歩で往復し、講義終了後は途中にあるスーパーで夕食を購入。入浴前に血圧を測定したのですが、昨夕の「平均(血圧)」──「収縮期血圧」の3回移動平均の最低──は137mmHgと、基準の130mmHgをクリアできず。
でも、ま、これは仕方ない。ちなみに、最近の「平均」は100mmHg台後半から110mmHg台前半。ストレスなど何かある時は120mmHg台前半という感じ。
今日は講義2日目。受講生は10名ちょっとなので名前はもちろん、個性も概ね把握できています。つまり彼ら彼女らにカスタマイズした講義を提供可能。しかも今日は「朝イチ」の講義はない。
ゆっくりと起床して、お客さんの最後に朝食をいただきました。(食事中に片付けが始まった)教材をほぼ全面改訂したため想定よりも進度が遅れ気味ですが、これはよくあること。学食でお昼をいただき、午後は自販機のコーヒーを2杯。もちろん反省点はあるものの、大きな瑕疵(かし)なく講義を終えたつもりだったのです。
ストレスもあまり感じていません。で、正常値上限の130mmHgクリアは無理かもしれないけれど...と思いながら、血圧計を装着します。センセイは現在、手首型血圧計を使用。上腕型と異なり、手首型は測定終了までの時間で、測定中におおよその血圧がわかります。
慣れてくると、10mmHgレベル。ところが今日は、まるでブレーキが壊れてしまったかのように、血圧計がどんどん手首を締め付けてくるのです。この感覚は数年ぶり。尋常ではないデータになることを覚悟します。でも、それでもなお、締め付けは止まらない。
どうなっちゃったの?!結果は、ご覧のように数年ぶりで目にする高い数値。ナシテ?!
最終的な「平均」は157mmHgでしたが、基準値を大幅に超過していることに違いはありません。確かに学食の定食は塩分多めだったし、スーパーの総菜も濃い目の味付けだったのです。だけどそれを意識して、味付けのないサラダを併せて購入。
古巣での講義ということもあり、たいしたストレスは感じていない...はず。昨晩飲んだくれたのがマズかったのかなぁ。
仮にそうだとしても、昨朝も今朝の血圧には何ら、問題なかったのですが...。
■2月3日(月) 酔っぱらって仕事をするのは... ──西村センセイ、大事なファイルを上書きする──
タイトルからすでに内容をお察しのことと思います。でもきっかけは、ちょっと違うところから。
報道でご存じかと思いますが明日以降、北陸地方を中心に今シーズン最強寒波の来襲が予想されています。
明日は“JPCZ(Japan-sea Polar airmass Convergence Zone: 日本海寒帯気団収束帯)”が石川県および福井県付近にかかり続ける見込み。道路や鉄道の混乱が強く懸念されます。明後日つまり2月5日(水)は“JPCZ”が北上して、新潟県付近に停滞。
自宅に閉じこもっているなら影響は少ないのかも。でもセンセイは現在、集中講義のために自宅を離れています。というより今回は、誰よりも登校してくる学生諸君を考える必要が。
本日時点で、事務方は対応方針を検討していない──オイオイ──そうですが、学生の安全確保のために5日(水)および6(木)は遠隔での授業になる可能性が高い。遠隔講義そのものに支障はありません。
ただしその際の教材には、配慮が必要。
金沢工大大学院の講義もそうですが現代の諸問題を扱う場合、程度はともかく、受講生は問題の事柄そのものについてはある程度知識を持っているのが普通。
言い換えると「えっ、知らないのぉ? それって、ちょっとマズく...」というイメージ。ただし今回の集中講義で直接扱っている──今日の冒頭でもご説明しましたが、実は現代社会を意識している──のは、昔々の事柄。初日の今日は何と、紀元前のソクラテスからウンベルト・エーコの『薔薇の名前』(舞台は14世紀)まで。
関係者が聞いたら、仰(の)け反(ぞ)るだろうなぁ。この場合、歴史的資料が重要になります。写真に写りこんでいるのは誰でも容易にアクセスできる資料ばかり。でも実際の授業で用いる図版は「ここにしかない」というものが大半。
その貴重な資料をできるだけ高解像度つまり大きな図で提供したい。もし5日(水)以降、遠隔授業になる可能性があるのなら、明日の下校時までにスライドの印刷や大きな図版を受講生に渡しておきたい。パソコンの小さな画面上での確認は無理なので。
「わかったつもり」になりたいのなら別ですが、それはもう、学問ではないので。いろいろ大変だったし、なかなか思い通りにはいかなかったのですが、それでも何とか作業を進めてきたのです。お伝えしたように今回、講義の前半部分をほぼ新規に作成。他方、現代の諸問題は既存のデータを改訂して使用するつもり。
一昨日つまり2月1日(土)の夜、近代史の最後となる生物学史──もちろんハイライトは、ダーウィンの進化論──の資料を完成させました。...やれやれ。
この時点ですでに酔っぱらっていたのですが、その後を考えて「ひな形」パワーポイントファイルに、近代の諸問題のデータを流し込みました。ホテル滞在中に、必要な部分を修正するためです。
一昨日は、そのまま就寝。昨日、前任校への移動前に各種データを確認していたところ、何だか変。
一瞬の間があって、血の気が一気に引きました。結論からお伝えすると、1日半かけて作業した「生物学史」の巨大ファイルを「ひな形」──実際には、ほぼ無内容のダミーファイル──で上書きしてしまったのです。
ごく最近の作業なので、バックアップは存在しません。Windows上のデータなので、センセイの環境では復旧不可。
センセイには逡巡(しゅんじゅん)する余地すら残されていません。作り直すしかないのです。それでも不幸中の倖い。上書きされたデータ作成のために用意した画像は別途、ほぼ完全に保存されています。
そして何より、センセイの──かなり弱くなった──オツムの中には、教材の設計図が存在。というわけで、まるでコペルニクスやケプラー、ガリレオそしてニュートンらが、神の「被造物」であるこの世界つまり「自然」に刻み込まれた記号から「神の意志」“voluntas Dei”を推し量ろうとした時のように、教材を再現中。
ただし素面(しらふ)かつ集中して作業した1日半の内容はやはり、相当濃密。残念ながら簡単にリカバリーできる内容ではありません。今日は朝イチから夕方までの連続講義。体力的にも余裕はありません。明日以降は雪害その他の可能性を考えて、講義は10時半過ぎからの2限開始となります。
結果的に、この判断は大正解。明日の朝イチはないので、その時間を使って、明日夕方までには印刷教材を準備して、受講生に渡したいと願っているのですが...こればかりはどうなるか、まったくわかりません。
ちなみに、一部繰り返しになりますが写真は生物学史に関係する画像の一部(たまたま人物が多い)。この中に、生物進化論を提唱したダーウィンの写真が3枚含まれていおるのですが、おわかりでしょうか。
ちなみに、老人になってからのものが2枚、30歳前後のものが1枚です。なお、誰が誰だかわからない──それが普通──ままでも、問題はありませんので、決してお気になさらぬよう。
(気を取り直して)さて、明日以降の天気はどうなる?!
■2月2日(日) スイーツ補完計画(和菓子編) ──集中講義の実施には、こんな準備も...
──
集中講義の移動日。
予定通りお昼過ぎに自宅を発って実家で高齢者の無理難題にそれなりに応え、新潟市内の弟宅を訪れた後、新潟県北部の通称「阿賀北」にある新発田(しばた)市に...と書くと、すべてがスムースに運んだように感じられるかも。
実は、逆。かなり大変なことになっているのですが、それは後ほど。
拙宅からだと弟宅は100km以上離れています。それでも最低、年に2回以上訪れています。去年も夏の集中講義の帰りに仏壇をお参りさせていただきました。弟はマザコンなので、その倍くらいの頻度で実家に戻っていますが。
それはともかく、やはりオトナは手ぶらで...というわけにはいきません。
そこで、これまではたいてい、途中で缶ビールを箱買いして持参していました。日持ちするし、最後は(センセイ以上に)酒飲みの弟の腹に収まるはずだし。
でも彼は現在、東京支店勤務。しかも少しはお酒を嗜(たしな)んでいたらしい甥(長男)が一昨年急逝。もう一人の甥(次男)は実家住まいなのですが、彼はあまり飲酒をしないらしい。
というわけで今回、お菓子に切り替えたという次第。ご紹介した「御菓子処すだ」の「エンガトルテ」なら、大外れすることは絶対にないのです。でもできれば、もう一つ配慮したいことが。
弟宅も世代交代が進み、現在は1歳児を含めた若手がメイン。ただし義妹の、90歳近いお母さまがご健在なのです。もちろん、何より。(今日もお元気そうだった)
センセイの両親と同年代ですが、これくらいのお歳の方にはやはり、何か慣れ親しんだものをお持ちしたい。というわけで今回、「エンガトルテ」とともにセンセイが選んだのは「菓子道楽新野(あらの)屋」の「くろ羊かん」。
素朴な味の「網代(あじろ)焼」(煎餅(せんべい))他とのセットです。柏崎郵便局(写真右)の北隣にある「新野屋」。実は昨年、自動車が突っ込んでシャッターが破損した際にご紹介したお店です。地域の衰退と歩調を合わせるかのように菓子店が減少していく当地では、貴重な存在。
ただし逆に、「くろ羊かん」や「網代焼」若い人に受けるかとなると...。年金生活者の現在、予算の問題もあるので「できれば老若男女(ろうにゃくなんにょ)を問わず喜んでいただけるお店があったら...」と願っていたら、「御菓子処すだ」の陳列ケースに羊羹(ようかん)が2本。
初めて気づきました。「すだ」も、もともとは和菓子店。急にお店を継ぐことになった現在の店主が、試行錯誤の末にたどり着いたのが「エンガトルテ」。普段お店を切り盛りしているのはたぶん店主のお母様、つまり先代の奥様。
古くからの菓子職人さんもいらっしゃるはず。これなら、次回以降は「エンガトルテ」と羊羹のセットがいいかも...と、油断していた昨晩までのセンセイ。「教材の最後は未完成だけど、少なくとも弟宅訪問はこれで...」と考えていた今朝、とんでもないミスが発覚。
残念ながら、センセイは現在もホテルで悪戦苦闘中なのです。トホホ...。(続く)