2006年9月16日更新(2006年9月24日ページ移動。2011年5月3日一部写真削除)

──2006年9月第3週のニュース──

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9月16日(土) 修理か、買い換えか?! ──デジカメが、再び壊れてしまったらしい──

 愛用のデジカメ(写真)が、再び故障してしまったらしいのです。

 センセイにとってデジカメは2代目──顛末はこちらから──なのですが、写真のような動作時(レンズが出ている)には、本体を構えた時の右側前面(写真左側)の三つのLEDが青色に点灯するはずなのが......消えたまま。
 充電中にも点灯するはずなのだけど......点
(つ)かない。

 「再び」というのは、ちょうど2年前にもほとんど同じ状態になってしまい、しかもその時は、まったく充電しなくなってしまったのです。(今回はかろうじて、充電機能は動作しているらしい。)

 同じ症状を再発しているだけでなく、知り合いの同一機種もまったく同じ故障をしているので、どうも機種固有の問題のようです。

 そもそも、LEDの部分は電源スイッチを兼ねていて、本体に向かって右側にずらす(写真の状態)と電源が入るようになっているのですが、この機構は使いやすい反面、配線がスイッチON/OFFの影響を受けやすくなります。

 表示用青色LEDにも電力を供給しないといけなくなるのですが、あまり細い配線にするわけにもいかず、動作の繰り返しで断線しやすくすなります。
 こりゃ、設計ミスじゃないかな。

 実際、修理記録を確かめたら、「前カバー」(LEDの部分)交換と記載されていました。

 このデジカメ、小さくて軽く、使いやすくしかも性能のはさほど問題ないので、基本的に不満はないのですが、唯一要望があるとすれば、ワイド端が足りない。
 広角が不足気味なのです。

 最初に買った機種(フジの4700Z)とカタログ上の性能は同じだったのですが、どうもスペック上の35mmが出ておらず、迫力のある写真が撮れない......。(センセイの撮影テクニックは不問)

 たまたまジョーシンからダイレクトメールが届いていて、最近の機種の中には焦点距離28mm──相当ワイド画面。印象は全然違う──もあるとのこと。

 どうしよう......。

 修理か、買い換えか。後者の場合、このデジカメをどうするか......。



9月15日(金) 金沢に、庶民の歴史を感じる時

 西村センセイは東日本の出身なので、金沢を含めて、どうも関西圏の文化には波長のずれを感じる時があります。

 たまに旅行する程度なら全然問題ないのだけれど、金沢でのようにずっと暮らしたりすると、あれあれ? という場面に出くわします。
 東京で6年間暮らしても、こんなことはなかったのに......。

 また金沢は京都に似て、オモテとウラを使い分ける──悪い意味ばかりではない──文化なので、その背後にひっそりと隠れた庶民の生活の姿は、意外に、なかなか見えてこない。

 でも時々、「あぁ、昔の金沢の町並みはこんなだったんだろうなぁー」と思う場面に出くわすこともあります。

 バスに乗っていて、つまり、いつもより高い視点で町並みをボォーっと見ていたら、写真の、通りに面したお店が目に入ったので、急いでシャッターを切りました。

 どこが、と訊ねられても困るのですが、東日本の家の建て方ではありません。
 明らかに関西と繋がるものがあります。屋根に石を乗せていますし。

 新しいビルがどんどん建つ金沢ですが、たぶんちょっと前まではこういうお宅がずっと並んで町並みを作っていたんでしょうね。

 こういう庶民の金沢なら、きっと好きになれるだろうな、と思うんだけど。



9月14日(木) ちょっと気になることがあって......。 ──工学部は、とにかく固い!! ──

 センセイが現在勤務する工学部は、長く勤めた文学部や理学部と違って、とにかく固い。何でもかんでも、固い。

 階層構造のカリキュラムはかっちり決まっているし、それが4年間、ぎっしり詰まっています。そしてそれに呼応するかのように、入学してくる学生はきっちりしているのです。
 余りにも。

 授業に文学部のような自由裁量の余地はあまりなくって、どちらかというと決められた内容を淡々と伝える、という感じ。

 文学部だったら、突然の休講に学生は大喜びして街に繰り出すのだけれど、工学部だと決められた教育内容を教えるために補講しなければならないので、休講したらブーイングの嵐......。

 ふだんはそれでもあまり問題ないのですが、受け持ちの学生を見ていて、さすがに「固すぎるかな」と思ったので、先日、ある機会にちょっと頭をほぐしてみるような授業をしました。
 特に、ある一人の学生に、ちょっとこれはマズいかな、と感じていたのです。

 ユニークな経験を持っているのですが、逆にそれに縛られてしまっているようで、何でもかんでも自分の経験だけで物事を判断しようとします。
 正直なところ、視野狭窄
(きょうさく)に陥ってしまっていて、実はせっかくのチャンスをいくつも逃してずいぶん損してしまっているのですが、そのことに気づくことはできない。

 で、「1週間は何曜日から始まる?」というクイズを手始めに、科学の歴史を題材にして、ふだん「当然だよね」と思い込んでしまっている話題を、いくつか手短に講義しました。
 長くこのページをお読みいただいている方には、ほぼ想像がつく内容です。

 授業そのものは盛り上がりました。

 でも大切なのは学生の反応で、素直にびっくりしている学生もいれば、ちょっと反応が鈍いかなぁーという人もいます。全体として反応は、いくつかのパターンにきれいに分類できて、予想外の反応は皆無。

 う〜ん、やっぱり工学部だ。

 で、問題の学生。

 講義の間、ずっと彼の様子を見ていました。そして講義の最後にアンケートに答えてもらったのですが......固すぎる。

 授業という形ではありましたが、メッセージを届けたいと思う、その相手には(あるいはその相手にこそ?)、こちらの意図は伝わりにくいもののようです。



9月13日(水) 解体するのか、改造するのか......。 ──よくわからないビル工事──

 センセイの、金沢のアパートの近くに、築30年以上のビルがあって、工事用車両が集まっていることに気づいたのが1週間前。(写真はその時撮影したもの)
 すでに入居者は皆、立ち去ったようです。

 金沢工大への移籍が決まって、金沢での住処を探していた時、適当な物件がなく、ここでもいいやと思っていたビルだったので、急に興味が湧いてきました。

 最初は単純に、「古いビルだから解体して、マンションでも建て直すのかな」と考えていたのですが、よく見ると、解体用の足場がないし、それに何故か、一部分──オレンジのパワーショベルの奥──だけを壊しています。
 壊した部屋の窓から、向こうの風景が見えているのですが、おわかりになりますでしょうか。

 その後、工事は中断したままで、あまり先に進みません。

 部分的に改造して、老人福祉施設などに用途を変更するのでしょうか......。
 そうだとしたら、水回りなど、修繕しなければならない部分は多いだろうし......。

 何のためなのか、どこをどうしようというのか、良くわからない。



9月12日(火) 気がつけば、もうすぐ10月の工大祭......。

 1限の授業でヘトヘトに疲れてしまい、オマケに何だかちょっと気落ちして学内を歩いていたら、掲示板に目が止まりました。ふだんなら気にもとめないのに。

 中央に工大祭(大学祭)までのカウントダウンが掲示されていて......え"!? あと25日!?

 もう1ヶ月ない......。

 先日まではでたらめに暑かった──今年の日本海側の夏は酷暑だった──ので、いつまでも夏気分のままだったのですが、気がつけば朝晩は寒いくらいだし、それにもう、9月も半ば。

 あれも、これも、それもどれも仕事は終わっていないし、さし当たりの原稿の締切は10日後だし、そしてそれが終われば、もう10月。

 何だか考える間もないほどのスピードです。

 やっぱり、歳をとって情報処理能力が下がり、相対的に時間の流れを速く感じるんだろうなぁー。



9月11日(月) びっくり!! 柏崎市の「町工場」は、世界の最先端工場だった!!(ホントの話)

 センセイの新潟の自宅のある柏崎市に「研精舎」という、田舎の工場としては、まぁそれなりの大きさの工場があります。

 10年前に柏崎に引っ越して以来、田舎の普通の工場だと思っていました。

 朝になると制服を着て、手に弁当を持った工員が集まってきて、夕方になるとぞろぞろ帰ります。

 若い人がほとんどで、年輩の人は見かけません。
 熟練工はいないのかなぁー、つまりそれほど高付加価値の製品は造っていないのかなぁーと思っていました。

 また数年前のこと、東南アジア系の工員が20人くらい、数ヶ月に渡って出入りしたことがあり、他県の自動車部品工場などのように、安い労働力を使わざるを得ないくらい、経営が大変なのかなぁーなどとも感じていました。

 ところが。

 先日、山形の保護者会に参加した際、ご一緒させていただいた専門課程の先生とお話をしていて、ひょんなことからこの研精舎が話題になりました。
 そこで初めて知ったのですが、この会社、実は世界の最先端を走る、とんでもない会社だったのです。

 例えば、今でこそちょっと古くなってしまいましたが、家庭用ビデオカメラに「8mmビデオ」というものがあります。天下のソニーが中心になって開発を進め、現在のミニDVあるいはDVDカメラの前は家庭用カメラの主力だったものです。
 で、実験室レベルでは、信号をテープに記録(および再生)するヘッドの開発に成功していたのですが、量産化までには越えなければならないいくつもの技術的な壁がありました。
 その難題を解決した工場が、この研精舎だったというのです。

 最近では、iPodなどに内蔵される超小型ハードディスクが同じような問題を抱えていて、ディスクの回転軸が放熱と耐久性に問題があったのだそうですが、(その専門課程の先生の助言もあって)この工場でその問題を解決したのだそうです。

 へぇ〜。

 「沿革」によると、1967年から柏崎市に進出し、1986年にそれまであった別会社の土地と建物を買収して現工場(柏崎第三工場)にしているそうですから、8mmビデオのヘッドと格闘していたのは写真の工場ではなく、前の工場ということになります。

 数年前出入りしていた東南アジア系の人は、たぶんシンガポール工場の幹部候補生だったのでしょう。「安い労働力」なんて、とんでもない勘違いだったわけです。

 ......知らなかった。

 いろいろ勝手に決めつけてしまった皆様、今晩もゴメンナサイ。



9月10日(日) 混戦模様のインテル・マック用PCエミュレータ

 以前ご紹介したことのあるインテル・マック用PCエミュレータ周辺の動きがずいぶん慌ただしくなってきました。

 最近の報道によると、パラレルズ社は“Parallels Desktop 2.1”の最新版をリリースして、次期Mac OS X“Leopard”上で、こちらも次期Windowsの“ Vista”(β版)を動かすことに成功しているそうです。((c)ITmedia)

 一方、PCエミュレータの本命と見られているのがヴイエムウエェアVMwere)社──同社についてはあまり知らなかった──で、もともと高いヴァーチャルマシンの技術を持っており、数年前マイクロソフト社がコネクティックス社(Virtual PC)を買収した際も、もともとはヴイエムウエェア社を買おうとしていたのだそうです。

 同社は現在、年末までにPCエミュレータ(β版)を発表する予定で、サイトでは現在、β版テストへの参加を受け付けている状態です。(サイトの写真はいずれも(c)VMware)

 アップル純正の“BootCamp”と違って、ヴイエムウエェアではWindows以外にもリナックスやネットウェアも動作するそうです。

 同サイトに掲載されている写真(右)では、Mac OS X上で Windows XPが起動し、マイクロソフトのアウトルックが動作しています。

 気になる動作速度ですが、まったく違うPCマシンのすべてをソフトで再現していたVirtual PCと違い、現在のインテルCPUにはもともと、複数のOSを同時に走らせるための仮想化技術が入っていて、それを使うとネイティブに近い速度で各OSを走らせることができるのだそうです。

 本命のヴイエムウエェアを中心として、動きから目が離せないエミュレータ技術ですが、ただ一つ、旧Mac OS 9だけが忘れ去られようとしているのが残念です。

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