2018年12月22日更新(2018年12月30日ページ移動)

──2018年12月第4週のニュース──

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12月22日(土) 花の銀座で、仕事納め ──西村センセイ、年内最後の出張をする──

 今日は土曜日。

 今学期、センセイは金曜日に講義がありません。週末には入学試験の仕事が入るため、講義を外してもらっているのです(深謝、深謝)。だから事情が許せば、仕事を終えてから昨日のうちに新潟の自宅へ戻るところ。
 でも実際は、金曜日に帰宅できるなんて、ほとんどないんだけど。

 昨日も夕方、立場上どうしても出席しなければならない大きな、そして重要な説明会が開かれたため、センセイは金沢に留まりました。無理をすれば帰宅できたのです。でも、そうしなかったのにはもう一つ理由が。
 今日、都内で興味深い研究会が開かれるのです。

 いつも以上に注意して荷物をまとめ、路線バスに乗ります。北陸新幹線「かがやき」はいつもと雰囲気が違います。アナウンスによると満席とのこと。考えてみると、世の中は3連休。そしてクリスマスなのね。
 会場は銀座のど真ん中、

 センセイは予定通りに到着したのですが、会場は閉鎖されたまま。やがて関係者がやって来たので尋ねるとサッパリとした顔で、開始を30分を遅らすとのこと。
 う〜ん...。

 気を取り直してメールその他を確認します。それでも時間があったので、コーヒーを買おうかと思って外へ出ます。曇り空だったのが、少し雨。繰り返しになりますが、ここは銀座。
 隣のビルの1、2階は「キットカット ショコラトリー 銀座」。

 研究会会場を訪れるのは2度目ですが、キットカット専門店のお店には気づきませんでした。

 センセイにはあまりご縁のない銀座ですが、ICUの助手をしていた時には仕事で銀座を、それもかなりディープな銀座を垣間見る機会がありました。あれから約30年が経過。
 地方の衰退は誰の目にも否定できませんが、結局、日本中で同じことが起きているんだろうなぁ。

 研究会に戻ると、おぉ、先週末お目にかかったばかりの関係者がチラホラ。言い換えると、それだけ意味がある会合だったというわけです(ちょっと論理の飛躍があるけど)。
 お別れの言葉は「良いお年を」。

 西村センセイ、公式にはこれが仕事納め。もちろん来週も仕事の後片づけに追われます。それが自宅だ、というだけなのですが。



12月21日(金) もしかすると、この当たり前の光景は、当たり前ではないことが進行中であることを意味しているのかも...

 もう1日だけ、先週末の出張のお話を。

 写真は日曜日、京都大学の学会会場を訪れる途中で撮影したもの。京都大学吉田キャンパスです。右手奥、車が走っている場所付近の左側に正門があります。
 道路は公道(のはず)。

 京都大学を訪れたことがない方は綺麗な場所、あるいは建物だなぁと思われるのではないでしょうか。少なくとも変な感じを受ける人は少ないのでは。
 でも、京都大学を知っている人には、猛烈な違和感。

 かつて、この通りの両側には「タテカン」こと学生が手作りした立て看板がほぼ隙間なく設置されていたのです。「ここに存在するのが当たり前」という感じ。
 前回、9ヶ月前に訪れた時はまだかなり残っていたのですが...ご覧のようにすべて撤去されています。

 京都市が定めた屋外広告条例にもとづき、大学当局が取った措置です。もちろんそれぞれの側に言い分がありますから、単純に学生の側に立っているわけではありません。
 しかし結果として、これに象徴されるような行為が、学生の活力を奪っているように思われます。

 要するに、若者が飼い慣らされている。

 そして彼ら彼女らは(それを知らないか、知っていても)抵抗しない。外国人、特に若い人を見ていると、その落差に愕然とさせられます。また、日本人であっても、かつて若かった人たちの若かった頃と比較しても。
 でも、すべての希望が消えてしまったわけではありません。

 いろいろなことに苦しみながらも、自分のあるべき姿、存在すべき場所に向かってもがいている学生が確かに存在します。センセイは昨夕、彼と1時間以上話し合いました。彼にとってセンセイは、他と違う存在らしい。

 頑張れ、若者。



12月20日(木) こんなところに、こんなものが... ──センセイが路線バスと列車の中で見たもの──

 今日は見たままのお話。

 お伝えしたようにセンセイは先週土曜日のお昼前に、学会関係者とともに、八王子駅北口から創価大学へ西東京バスの路線バスで移動しました。
 始発だと思っていたのですが、どうやら、すぐ近くにある京王八王子駅からのバスらしい。

 空いていたら2人掛けの席にと思っていたのですが、それなりに乗車していたので別々の席に分かれて座りました。センセイは中央ドア後ろ、階段状になった席。
 前の席を見下ろすような格好になります。

 ふと気づくと、仕切部分に写真の物体があることに気づきました。写真は前席ではなく斜め前方の席を撮影したもの。ご覧の通り、携帯電話やスマートフォン用のコンセントです。
 AC100Vだけでなく、脇にはUSBの端子も。

 車内をよく観察すると、普通のパイプ椅子の座席にはなく、この場所のように、それなりに太い配管のある場所にだけ設置されています。
 もちろん電力線を這わせられるかどうかということでしょう。

 普通の路線バスでも導入が始まったことは知っていたのですが、実物は初めてだったので、興味深く拝見しました。

 で、月曜日、こちらもお伝えしたように京都から特急「スーパーはくと」に乗車すると足元、室内の側面に奇妙な突起物が。最初は「邪魔だなぁ」と感じたのです。
 鞄などを置けないので。

 よく見ると、こちらもAC100Vのコンセント。パソコンの消費電力にも対応しています。最近の新幹線ではよく見るコンセントですが、センセイにとってはとても意外。
 新幹線は電車なので、比較的簡単に電力を分配することができます。

 でも「スーパーはくと」はディーゼルカー。電車ではありません。ディーゼルカーだっていろいろな用途のための電力が必要なので、発電機を搭載しています。
 それを使っているのですが、正直なところ、「わざわざそこまでするか...」という感じ。

 それにこのコンセント、明らかに後付けです。戻ってから調べてみると、「スーパーはくと」として用いられているHOT7000系は、運用からかなりの年月が経過したため、昨年、リニューアル工事を受けたとのこと。
 その時に接地されたようです。

 で、このコンセント、車体が揺れるとカタカタ音が...。多少なりとも電気を勉強した人間からする時になるところですが、ま、いっかー。



12月19日(水) せっかくの機会なので... ──こんな時こそ、センセイは鉄分補給──

 2日続けて同じようなタイトルですみません。もちろん先週末の出張のお話です。

 日曜日の夕方に京都大学での学会を終えた西村センセイ、次の用務先は島根県松江市。翌日のお昼過ぎに、松江駅に到着している必要があります。発想を変えると、それを満たしさえすればどこでどうしていても良い。
 ただしビジネスマンとして遅刻は厳禁ですが。

 お察しの通り、センセイが考えたのは松江への移動ルート。もちろん鉄道以外の選択肢はありません。普通ならば新幹線で岡山に出て、伯備線と山陰本線を乗り継ぐところ。
 センセイも帰路はこのルートにしました。

 JR西日本全線を乗車しているセンセイですが、そもそもこの地域を訪れる機会が少ないため、しばらく乗っていない路線も多い。まず考えたのは山陰本線だけを使って移動する方法。
 考えようによっては一番まっとうな経路。

 ただし山陰「本線」は現在、偉大なるローカル線というのが実情。夜行寝台特急「出雲」が廃止された現在、特急は城崎(きのさき)温泉まで。
 その先、何度も乗り換える必要がありますし、明朝の出発では間に合わない。

 というわけで今回は、京都始発の特急「スーパーはくと」に乗ることにしました。例によってセンセイは、もっとも良い座席を確保済。7時前に山科方向から列車到着。
 ただしセンセイは写真の先頭、自由席車両へ。もちろんこれは理由が。

 実は下り「スーパーはくと」の先頭車両は、ご覧のようにパノラマ席になっているのです。「ワイドビュー ひだ」など、他にもパノラマ車両は存在しますが、「スーパーはくと」は珍しい列車。
 この状態で、京都から大阪、神戸、明石、姫路などの主要都市を高速走行するのです。

 山々の間を駆け抜けるのも楽しいけど、こちらは別な意味で見応えがあります。右の写真は大阪駅に到着するところ。複雑に張りめぐらされた線路を信号に従って確実に進みます。
 運転士の操作と合わせて、見ていて飽きない。

 ちょっと意外だったのは、自由席だったからか、京都から大阪、あるいは三ノ宮までという通勤客の利用が多かったこと。姫路までに乗客の大半が下車します。
 上郡
(かみごおり)で乗務員が交替し、第三セクターの智頭(ちず)急行線に入ります。

 「スーパーはくと」はこれまでのエレガントなイメージを一変させ、2台のディーゼルエンジンを唸らせ、急な坂をガシガシと登っていきます。しかも制御付振り子列車なので、通常よりも車体を傾斜させています。
 本当は力持ちであることを訴えたいかのよう。

 駅前に降り立ったことがある佐用(さよう)駅で姫新線と接続。数年前の水害の跡はわからなくなっていました。こちらも下車したことがある智頭駅から因美線に入り、元の穏やかな表情の列車に戻ります。
 車体の脇には“HOT70xx”という車両番号が。

 “HOT”は「熱い」だけではなく、兵庫、岡山、鳥取の県名の頭文字。智頭急行線はこの3県を繋いでいるのです。

 機会があったらまた乗ってみたいけど、う〜ん、それなら大阪から特急「はまかぜ」で播但(ばんたん)線経由という方法もあったかな。久しく餘部鉄橋跡も訪れていないし。でもそれを言い始めたら、芸備線に木次(きすき)線......。

 楽しみは、残しておくことにしよう。



12月18日(火) 滅多にない機会なので... ──センセイはどんな時でも鉄分補給──

 昨日乗車した夕方の特急「やくも」は、予定通りに岡山到着。

 そのまま新幹線に飛び乗れば、新大阪で最終の特急「サンダーバード」に乗車できるのです。でもそれだと金沢に到着するのは日付が替わろうとする時間。高齢のセンセイが帰宅しても疲れは取れそうにありません。それに路線バスは営業を終えているし。
 今回の場合、選択肢は要するに岡山か新大阪で一泊するかだけ。

 どちらでも良かったのですが昨晩は、岡山に宿泊することにしました。久しぶりなので。

 誰でもそうでしょうが、仕事で出かける場合は、朝に出発して用務をこなし、夕方あるいは夜に本拠地に戻るのが普通。まぁ、センセイの場合、可能ならばそのどちらか──場合によっては両方──に夜行寝台特急を使うこともありますが。
 で、今回は、本来の目的を終えて午前中に金沢へ戻るという珍しいパターン。

 加齢に加えて、今回は非常に気を使う仕事だったので、西村センセイは相当疲れていたらしい。まぁ、飲み過ぎのせいという噂も否定できませんが。それはとにかく、新大阪「サンダーバード」に乗り換えると、程なくウトウトしてしまいました。
 目が覚めたのは近江塩津の手前。

 センセイはこの機会にぜひカメラに収めたいものが。写真の小松駅近く、北陸本線脇で静態保存されている485系特急車両です。正確に言うと、信越本線の横軽越えで使用されていた「クハ489-501」という車両。
 碓氷
(うすい)峠は何回か特急で越えているので、もしかするとその時に乗っているかもしれない。

 この編成、最後は北陸本線・ほくほく線・上越線を走っていた特急「はくたか」や夜行急行「能登」として使用されていたので、まず間違いなく利用しているはず。
 4年前に廃車になったのですが、小松市が保存を決定し、ボンネット型特急電車保存会が管理しています。

 通称は「ボンネット」あるいは「ボン」。日中なら下り列車の車窓からよく見えます。

 ただしお伝えしたような事情で、金沢あるいは新潟を根拠地とするセンセイが、日中の下り列車でこの場所を通過することはほとんどない。夜間は目を凝らしても、ほぼ何も見えない状況。
 上り列車だと防音壁があるので見えません。

 唯一の例外は、6月に大阪で遭遇した地震の翌日。始発の「サンダーバード」で金沢に戻ったのですが、残念ながら撮影に失敗してしまいました。今回乗車したのは停車駅が少ない速達タイプ。高架の小松駅を高速で通過します。
 それでも今回は、何とか無事に撮影することができました。

 ちなみに、車体前面に掲げられたプレートは「雷鳥」。北陸と関西を結んでいた頃のものです。



12月17日(月) きっと、ご縁が続くんだろうなぁ... ――西村センセイ、無事に松江を訪れる――

 今日訪れたのは島根県の松江ですが、センセイが現在滞在しているのは岡山。ちょっとややこしい。

 昨日の国際会議でアメリカ人の師匠(「メンター」)にお別れの挨拶を済ませたセンセイは、路線バスでホテルへ。いろいろな想いがあって、ちょっと暴飲暴食気味。
 センセイのことですから、ちょっとだけですが。

 最大の懸念だった今朝も、2時間早く起床。少し眠り直して、ほぼ予定通りの時刻にJR京都駅へ移動しました。今日は松江市内で、採択された研究ブランディング事業関係の業務があるのです。
 今回はセンセイだけでなく、事務方のお二人が同伴。

 金沢と京都では松江までの距離がまったく異なるので、センセイは先に到着。松江は何度も訪れていますが大好きな場所。ただしこのところ、ずっと忙しかったので、訪れるのは6年ぶりらしい。
 改札口でお二人を迎えます。

 以下は省略させていただきますが、用務を終えてから、関係者に松江駅――初めて写真の南側を意識しました――まで送っていただきました。
 きっと、松江を訪れる機会が増えるんだろうなぁ...。

 ご縁は、こうやって繋がっていきます。あ"、忘れてました。

 今晩はぜひぜひ松江に留まって美味しいものを頂きたいところなのですが、センセイは明日午後、どうしても出席しなければいけない会議があります。明朝5時台の始発に乗れば間に合うのですが、高齢のセンセイには無理。
 というわけで泣く泣く、夕方の特急「やくも」で岡山まで移動。

 別に岡山が嫌いなわけじゃないけど、悲しい...。



12月16日(日) 西村センセイ、京都大学で開かれた国際会議に参加する

 というわけでセンセイは今日、京都大学を訪れました。

 昨日から同大学で開かれている“The 11th International Conference on Applied Ethics”という国際会議に参加したのです。お伝えしたような事情で、残念ながらセンセイは今日だけの出席。ただし今回は、普通の「参加」ではありません。
 間違いというほどでもないのですが。

 パンフレットを良くお読みいただくとわかりますが、会議全体は京都大学のセンターの開催。ただし個々のプログラムについては、下部に記載された金沢工大を含む外部研究機関との共催もあります。
 今回は京都大学との共催プログラムに、主催者側の責任者として出席しているのです。

 写真はその様子。約50人の専門家――約2/3が外国からのお客様――を前に、オランダから招いた研究者が講演しました。実にうまく、そして分かりやすい。
 当然のことながら、続く質疑応答も活発に行われました。

 昨日は金沢工大関係者の師匠にあたるアメリカの研究者がワークショップを開きました。個人的には2002年以来お世話になりっぱなしの先生。会場で彼の姿を見つけたので、まずご挨拶。
 午後5時半過ぎ、会議全体が無事終了。

 センセイにとっては、改めて来し方行く末を考えさせられる国際会議となりました。校舎の外へ出ると、天気予報通りに雨。

 昨晩は遅かったので特に何も感じなかったのですが、今日の京都は国内外からの観光客でいっぱいです。年末が迫っていても、日曜日だからなのでしょう。夜まで混雑していました。
 で、センセイ、今晩は金沢に戻るのではなく京都に留まり、明日早朝、出張の最終目的地を目指します。

 実は、予定通り行動するために早起きできるかどうか、それが問題で......。

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