2009年8月22日更新(2009年8月30日ページ移動。2013年9月17日一部写真削除)

──2009年8月第4週のニュース──

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8月22日(土) 新潟県中越沖地震、仮設住宅から復興公営住宅への引っ越しが始まりました

 所用で柏崎市内を車で走っていると、え"!?

 柏崎駅の近くに設置された仮設住宅の一つに、大型、小型トラックが止まっていました。

 間違いありません。ついに公営復興住宅への引っ越しが始まったのです!!

 青い車で到着した右手の女性も、たぶん引っ越しのためのものなのでしょう、大きな包装材(?)を手にしています。

 プライバシーに立ち入る意図はないので、これ以上近づいては撮影しなかったのですが、転居を手伝っている方は揃いのTシャツ。
 以前も見たことがある名前なので、たぶんボランティアの方だと思います。

 センセイが知る限り、今回の引っ越しに関してこの地域ではボランティア活動の要請はないと思います。
 普段は柏崎にいないので、もしかすると間違いかもしれませんが。

 2年以上にわたる仮設住宅からの引っ越しが可能になったのは、何回かお伝えした公営住宅の建設工事が進み、順次入居可能になったからです。

 昨21日は、その最初となる柏崎駅前の住宅への鍵の引き渡し式が行われたと報道(『新潟日報』および地元『柏崎日報』)されていました。

 駅前の、かつて材木店とその材木置き場があった広い場所を利用した公営住宅。
 以前お伝えしたように写真はそのごく一部。

 ここは数棟から構成されており、また住居に加えて、老人向けの福祉機能も果たすような仕組みになっています。(その部分はまだ工事中でした。)

 仮設住宅での生活を余儀なくされたのは、多くは、慣れ親しんだ一戸建てが壊れてしまい、1ヶ月ほどの避難所暮らしと仮設での生活を強いられた方。
 目の前にはスーパー(イトーヨーカドー柏崎店)が、また近くには各種医療機関がありますし、駅前なので電車の利用も楽です。

 公営住宅の建設は結果的に、旧市街地中心部を、主に高齢者向けに再開発することになりました。

 社会的弱者、特に特に高齢者にとって、再度の転居というわけですから、本当に大変なんだろうと思います。
 またこの他にも、なかなか表面化はしませんが、強者を基準に造られたこの社会システムの狭間に落ち込んでしまっている方もいらっしゃるに違いありません。

 でも全国の方々からのご支援──地域住民は本当に感謝しています──もあって、まぁ何とか、これで一区切りをつけられそうな柏崎市なのです。



8月21日(金) 木々は子供たちを守り、育てる ──「変わったなぁ」と感じたこと(2)──

 金沢工業大学から特別に許可をもらって実施している、前任校での集中講義。

 西村センセイ、以前は電車に乗って25km程離れた新潟市内のホテルに宿泊していたのですが、昨年からは大学の近くに新築されたビジネスホテルに滞在しています。

 大学のある新発田(しばた)市は城下町。大切なお城を簡単に攻められないようにするために、旧市街地中心部は道路が狭く曲がりくねって造られており、車やバスで走るにはとても不便です。
 ホテルも旧市街中心部や駅前にしかなかったため、これまで利用しづらかったのです。

 去年お伝えしましたが、出張先でのセンセイは極めておとなしく、夕食は近くのスーパー(スーパーがない時はコンビニ)で食べ物とビールを買ってきて、部屋で済ませます。
 こうやって夏の数日、昼と夜の新発田を体験するのですが、ここ数年、この地がどんどん変化していくことに驚かされます。

 城下町は外から攻めにくい細く曲がった道路は、現在の車社会にとっては致命的。
 実際、この「阿賀
(あが)北」地域の中心である新発田市は、市街地がどんどん廃れ、周囲の田圃が開発されて、大規模なショッピングセンターに変わっていきます。

 センセイが勤めていた時は田圃だった場所は大きなパチンコ屋になり、小さなお店は跡形もなく消えて別なお店になっています。
 この地ではここ数年、幹線道路のつけ替え工事が進んでいるのですが、大学近くにあった、「あの」ユニクロが、新築したばかりのお店をたたんで──現在もそのまま残っていた──して、新しい道路沿いに二まわり大きな店舗を構えていました。

 それくらいこの地域には活力があります。夜はまるでアメリカの観光地にある不夜城のよう。

 でもそれは、必ずしも良いことばかりではないようです。

 ホテルに泊まってきちんと働きに出る人々の表情は明るいのですが、近くのお店がなくなってしまい、止むを得ず軽自動車を前屈みに運転──何度かぶつけられそうになった──し、食料を買い出しに来る老女に、余裕は感じられません。
 「武士は食わねど...」という雰囲気だった城下町、そして文化都市の誇りはどこへ行ったのでしょう。

 もちろん経済原理を否定しているわけではありませんし、日々の生活の重要性もよくわかっているつもりです。言いたいことは「でも、人を育てるのはそれだけじゃないよね」ということ。

 新たに出店してくるのは全国チェーンのお店ばかりで、国道7号線沿いに走っている限り、ここがどこなのか全然わからりません。新発田は、そうじゃなかったはずなのです。

 失意のうちに大学キャンパスへ戻ると、深い緑色と高さのおかげで我に返りました。

 この大学は1991年開学。かつて田圃だった場所をその数年前に埋め立てて大学を建設しました。
 工事から約20年が経過して、ニュートンのりんごの木を含めて、開学前後に植えた木々はずいぶん成長しています。

 それに気づいたのは講義の途中。(もっと早く気づくべきだったんだけど。)

 センセイは科学の歴史とその思想的背景を講義しているのですが、その中で、画期的な発明品として「ガリレオの望遠鏡」を取り上げ、センセイが製作したレプリカで、実際に覗いていただきます。
 意外に高性能なんです、これが。

 それはともかく、窓の外を見ようとして......見えない。緑ばかりでピントが合わないのです。

 昔は木々が低くてずっと向こうにあるトヨタの営業所の看板だとか隣の高校の窓だとかを観てもらったのですが、キャンパス外縁の木々が成長してよく見えなくなっているのです。
 邪魔だなーと思いつつ、でも、「子供たちを守り、育てるためには大切だよなぁー」と思い直します。

 キャンパスの外側に広がっているのは、時間的な観念もなく、ただ一つ、短期的な経済原理で動く社会。もちろんその意義と役目はわかっているつもりです。

 でも子供たちの成長という観点からすると、そうではなく、彼ら彼女らを守り、それとは違った原理も存在するということを(理性的ないしは感覚的に)わかってもらう必要があります。
 そのためには絶対に、木々や、緑や、門前町が必要なのです。

 そう考えながら、外側からキャンパスを見直すと、木々が成長したために、キャンパスはまるで鎮守の森のよう。「隣のトトロ」を含めて、鎮守の森はたぶん、メタフィシカな役割を果たしてきたんでしょうね。

 ちなみにこの大学は日本基督教団立の、キリスト教系の大学なので、神道もギリシア哲学も、直接には関係ないのですが。



8月20日(木) 前任校の学生がアーチェリーで国体に出場!! ──「変わったなぁ」と感じたこと(1)──

 今日も前任校で長時間の講義。

 大学は夏休みなので職員は交替で休んでいるのですが、これまでに職員のほぼ全員と、そして元同僚である教員の数人──教員は授業がないと大学に出てこないのです──と立ち話をしました。

 センセイがこの大学を離れてから7年になるのですが、「何も変わらないなぁー」というのが正直な印象。まるで時間が止まっているかのような感じがします。
 お互いに老けていくことだけは確かなのですが。

 それでも授業の合間やお昼休みにキャンパス内を歩くと、「あれ?」と思う場面に出くわします。

 学食が混んでいたのでキャンパスの外へ出ようとして裏口から出ると、アーチェリー部が練習していました。
 本当に遠くの目標を狙っています。

 センセイがいた時に部は存在していなかったし、数年前から活動を見かけるようになっても、こんな立派な施設ではなかったはず。
 それもそのはず、調べてみると半年前に完成したばかりのものなんだそうです。

 「応援に行きましょう」というポスターが掲出されていたので読んでみると、「トキめき新潟国体」こと第64回国民体育大会に、このアーチェリー部とバドミントン部から学生が選手として出場するのだそうです。

 学生の本分はもちろん勉強ですが、スポーツや部活動なども大切。

 せっかくの機会なのでぜひがんばって欲しいものです。



8月19日(水) 学生さんたちのスポーツ合宿かなぁと思ったら...

 昨日、授業を終えて大学が指定するホテルに戻ると、フロントが混んでいます。

 工事現場で働いていた人がワンボックスカーで戻ってきた時なども混むのですが、彼らは制服を着ているし、見るからに「大人が今日も1日働いたぜぇ」という感じ。
 でも、昨日フロントに集まっていた――順序よく並んでいたわけではない――のは明らかに大学生。それも1年生など低学年の学生です。

 みんな割と大きな荷物を持っていたので、最初はスポーツ合宿でもするのかなと思ったのですが、近くに適当な運動施設はない。彼らは体育系の学生ではない。
 それにそもそも、「俺たちは仲間だよね」と再確認しあう「あの感じ」が、ない。

 こちらは部屋の鍵を渡してもらうだけなのですが、なかなか順番がやってきません。係員の説明が一般客と違ってやたら長いのです。

 あまりに長時間待たされるたので、さすがのセンセイも......というその時、みんな同じ書類入れを持っていることに気づきました。
 そういえば一昨日女子学生も色違いの同じ書類入れを持っていたっけ。

 やっとここで理解したのですが、彼ら彼女らは近くの自動車学校で合宿教習を受ける学生さんたちなんですね。

 調べてみるとセンセイが泊まっているホテル、その自動車学校の「合宿教習コース」に掲載されていました。
 ホテル以外だと、近くの温泉だとかレオパレスを利用することもできるようです。

 合宿教習は他県に在住する人だけが対象とのこと。
 そういえば、金沢工大の学生食堂で、この自動車学校の合宿コースのポスターを見たことがあるような気がする......。

 写真は今朝、お迎えの車に乗り込む学生諸君を撮影したもの。センセイが手前の318iを出発させようとした、まさにその時に到着しました。
 フロントに学生さんが集まっていたので「もうすぐ来るんだろうなぁー」とは思っていたのです。

 やっぱり、動きにぎこちなさがありますよね。



8月18日(火) 親はなくてもりんごの木は育つ 

 お伝えしているように、センセイは昨日から前任校で約30人の学生さんを相手に集中講義を行なっています。

 今どきの大学生ですからいろんな方が混在しているのですが、基本的にはやはりよく反応していると思います。特にその中に一人、かなり高齢の社会人学生の方がいらっしゃって、この方の反応がとても良いので、講義するのが楽しみです。

 ただし1日何時間も連続して講義するので、さすがにホテルに戻るとバタン、キューという感じですが。(だから出先で片付けようと思っていた仕事が溜まって、かなりやばい状態になっている。)

 敬和学園大学ではこの4月に学長が交代したので、まずは新学長にご挨拶。

 そして次に訪れたのは、そう、「ニュートンのりんごの木」。

 大学が開学した1991年4月の開学式典の日に、開学を記念してセンセイらが植樹したものです。
 一段とたくましくなって、もうすっかり成熟という感じ――実際、そうなんだろうけれど――です。

 鳥に実を食べられた去年と違って今年は、立派な実がたくさん残っていました。どれもまだ青かったですけど。
 「親はいなくなってもりんごの木は育つんだなぁー」というのが実感です。

 興味を持たれた方がいらっしゃったら、敬和学園大学のバーチャルマップで探してみてください。



8月17日(月) 常にMacのバックアップを持参してのご出張?! ――ツアー後半戦初日――

 というわけでセンセイの夏のツアー後半戦開始。といってもあちこち移動するのではなく、大学から特別に許可をもらって前任校で集中講義をするだけ。
 今は4時間半(実質)の講義を終えて、近くのホテルにたどり着いたところです。

 講義その他の様子は明日以降ご紹介するとして、今回は昨日、出張の準備をしていた時のお話を。

 金沢(大学およびアパート)いる時、センセイはMacBook(White)をほぼ完璧にWindowsマシンとして使っています
 でも新潟の自宅にいる時は、案外Mac OS X機としても使うのです。

 ところが昨日、OS Xから起動させようとすると、起動画面下部の歯車のようなアイコンがぐるぐる回るだけ......。
 ヤバイと思って強制終了させて緊急用の外付SSDから起動し、OS付属のユーティリティソフトを使って検証すると、写真のように重大なトラブルを報告しています。

 緊急用の外付ディスクを用意しておいて良かった、と実感する場面です。明日からの出張に備えて、SSDのシステムを持参していたのです。
 ちょっと時間はかかりましたが、無事、修復に成功。

 センセイの“Windows”MacBook(White)、Mac OS Xから起動しなくなったのは2回目です。
 他の方がどうかはわかりませんが、センセイの場合、BootCampからWindows XPを起動する時も、稀に立ち上がらないことがあります。こちらの頻度は割と高くって、ざっと50回に1回くらいの感じ。

 データはWindowsで集中管理しているため、それが失われはしないかと本当にハラハラさせられる場面ですが、強制終了――他に選択の余地はない――させて再起動すると、まるで何事もなかったのように起動します。(警告は表示されます)

 あくまで「個人的な経験の範囲で」でという限定つきですが、ちょっとした出張にはバックアップシステムを持ち運ぶセンセイとしては、どうもこの辺の「強さ」については、Windowsの方に分があるような気がします。



8月16日(日) センセイは1度しか入ったことがないけれど... ──明日から夏のツアーは後半戦に!! ──

 センセイの短い夏休みもあっという間に終了。というか要するに毎日、公私どちらかの仕事だったんですが。

 明日からの夏のツアー再開に備えてちょっとパワー復活、というわけで夕方、近くのスーパーへ晩酌のおつまみを買いに出かけました。

 田舎だと盆や正月は、大家族向けのばかでかいお刺身の桶や何千円もするオードブルしかないのですが、もう今日は帰省客も帰っただろうし......と考えたのが甘かった。
 どこのスーパーも、どうやら今日までが「お盆モード」だったようです。あるいは今日は、帰省客をもてなして疲れ果てた人のための総菜だったのかもしれません。

 本来の目的を達成できずに戻る途中、自宅近くの食堂「萬来(ばんらい)」に気づきました。
 暖簾
(のれん)には「中華料理」とありますが、中華に限らず何でも食べられる大衆食堂。センセイは一度だけ入ったことがあります。

 このお店の名物は、カツカレー。

 とにかく大盛り──というより巨大──で、「大盛り」は重量が3kg以上もあります。
 YouTubeに、雑誌かテレビの取材チームが情報を確認するため(?)に、カレーの普通盛り(1,000円)に挑戦した様子が乗っています。

 以前から県内では知られており、ローカルテレビ局で紹介されたりしていたのですが、最近は全国ネットでもカツカレー大盛り(1,350円)が放送されたようで、YouTubeでもその映像を観ることができます。(著作権上の問題があるはずなので直接の紹介は避けます。)

 萬来の向かいには、「びすとろ HOSHINO」というお店があって、こちらは柏崎には不釣り合いなほどお洒落なお店。インターに近いということもあってか、県内を中心に、ずいぶん遠くからお客さんがお越しになります。

 で、びすとろ HOSHINO、とても美味しいのですが、何故かこちらも量が多めなのです。何故なんでしょう。

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