2017年11月4日更新(2017年11月12日ページ移動。2019年11月3日一部写真削除)
■11月4日(土) 人間が姿を消した中山間地は、晩秋の雨に煙る ──西村センセイ、ゴミを捨てる──
天気予報通り、今日の新潟は雨。しかも風が強く、横から冷たく吹き付けます。昨日の快晴とは対照的。
母親が育てた野菜をもらいに近くの実家へ行くことになっているのですが、いつもとちょっと違う部分も。
まず今日、両親は不在。県内に住むすぐ下の弟に今週、初孫が生まれました。両親にとっては初曾孫(ひまご)。有り難いことに、母子ともに健康。
ただし産婦人科病棟の面会時間に制限があるらしく、それに合わせて弟が両親を連れて行くことになっているのです。違う点がもう一つ。市内のシルバー人材センターに依頼して、センセイが不在の間に冬囲いをしていただきました。
問題はその際に出た枝葉など、ゴミの処分。小分けして生ゴミとして処分したり、今月下旬の指定された日に出してもいいのですが、母親に連絡すると自分で処分するから、運んで欲しいとのこと。
そこでゴミを積み、実家脇を通過して、かつて田圃だったところ(こちらの場所をほぼ逆から見ている)へ。雨はますます酷くなり、山は雨に煙っています。無名の山でも、やはり美しさはあると思う。
上部の電線は先日ご紹介した東京電力柏崎刈羽原子力発電所の高圧電力線。付近には誰もいません。というか、集落内を含めて、途中で誰の姿も車も見かけませんでした。
センセイが高校生の頃まで、写真の辺り一帯は美田でした。たくさんの人が競うように田圃を耕し畑を手入れ。しかしそれから約40年が経過し、その方々の大半は鬼籍に入ってしまいました。彼らの息子や娘は都会に出て、現在ではほぼまったく戻っていません。代わりに増えたのが動物。
母親が、猪の親子が畑を荒らして困ると愚痴をこぼしていました。季節はまだ秋。
雨は十分冷たかったのですが、これがもう一段冷えると、白いものが混ざるようになります。そしてその日は、そんなに遠くではありません。
■11月3日(金:祝日) 今日は移動日、と割り切ろう ──西村センセイ、進む紅葉の中を抜けて自宅へ戻る──
今日は祝日なので意識してゆっくりと起床。
十分休んだはずなのに、しかし、いつもとは違う疲れ方です。やはり昨日はセンセイにとって、相当特別な1日だったらしい。写真はその昨日、撮影したもの。
仕事が溜まっているのですが、さらさらっと作業を進めることができません。お弁当を買うついでに、貯金の件を確認していただくべく、外出。
学内にも簡易郵便局があるのですが、郵便貯金・簡易生命保険管理機構からの案内とは別に、大学近くの郵便局から名指しで案内状が届いていたのです。
西村センセイ、この辺は義理堅い。2通の案内状を見せて事情を説明し、通帳を確認していただきます。もちろん先方は簡単に理解。
ただしセンセイは、相変わらず。それはともかく、現時点で為すべき対応を終えました。ふと気づく、郵便局向かいにある公園の広葉樹の紅葉が進んでいます。お昼を食べて仕事に戻ります。
それ以降はお伝えした通り。今日は、仕事が捗らなかった分を大学で片付けてから移動するつもりだったので、ひとまず「出勤」。しかしどうも疲れ方が違う。
言霊を発しすぎたのかしら。相手があり、今日中に片付けるつもりだった仕事も断念して、帰宅することにします。センセイくらいの年齢になると、基本となる体力温存が最優先。
今日は移動日、と割り切ろう。やり残してしまったことはあるけど、仕事は結果がすべて(という面があるのは事実)。沿道では、2週続けての颱風に耐えた広葉樹の葉が、見事なまでに色づいていました。
その中をゆっくりと駆け抜けて、夕方、無事に帰宅。明日は宿題を片付けつつも、基本的には休息することにします。
■11月2日(木) 言霊(ことだま)な1日 ──西村センセイ、珍しく金沢の繁華街、片町近辺でかなり飲む──
西村センセイ、今日はよく「話した」。
木曜日ですが、金沢工大は曜日による授業日数調整の関係で金曜授業。センセイは講義がありません。だから講義の場で学生諸君と話すことはありません。
そうではなく、今日は大学全体に関することで、いつもとは違う仕事に従事していたのです。晴天にもかかわらずセンセイは、自転車でもなく自動車でもなく、徒歩で、しかもネクタイを締めてご出勤。
午後はお偉方の前で、ある種のプレゼンテーション。ただしセンセイは脇役。その後はまったく別な、ただしヘビーな説明会を乗り切り、再び先ほどの仕事に戻ります。
最後にセンセイの研究室で、今日起こったことについて、ひとまず話し合います。金沢駅行路線バスの出発時刻が迫ってきたので、荷物をまとめてバス停へ。そこで一時帰国している同僚と出くわしたので、ここでも情報交換。
センセイにしては珍しく、金沢の繁華街片町付近へ繰り出します。アルコールが入っているし、何より美味しいものを頂いているのでホンネ、つまり気息(きそく)あるいは言霊(ことだま)(pneuma)のやりとり。
自分が発した言葉ななのに、声にそして音にしてみないとわからないものがある。誤解されると困るのですが、決して口喧嘩しているのではありません。
「なるほどねぇ」、「そうなんだぁ」、「でも、さぁ...」といった言葉の繰り返し。気づかなかったこと、見落としていたことに再び命が吹き込まれ、世界がどんどん広がります。
最後は隣の、富山県出身の見知らぬ女性2人と意気投合。今日はホントに、よく「話した」。
■11月1日(水) 「お客さまの権利が消滅し・・・」と言われても... ──郵便貯金に関する封書が届きました──
今日はセンセイに配達された郵便(封書)のお話。先日アパートに戻ると、郵便受に入っていました。
タイトルは「郵便貯金に関する大切なお知らせ」とのことですが、西村センセイ、思い当たる節はありません。
とにかく開封。最初に目が行ったのは「お客さまの権利が消滅し、払い戻しが受けられなくなります」という説明。正直なところ、ますますわからない。
結果的に、センセイが何か悪いことをしたのだろうか。改めて読み直すと、「権利が消滅」するのは郵政民営化(平成19年9月末)前までに預けた定額・定期・積立書金が該当するらしい。
それが「法律の規定により満期後20年2か月経つと」払い戻しできなくなるとのこと。要するに丸損。下部の問い合わせ先には「郵便局またはゆうちょ銀行」とあるので、てっきりゆうちょ銀行からの郵便だと思ったのですが、発送元を確認すると「独立行政法人 郵便貯金・簡易生命保険管理機構」。
民営化前に預けられた郵便貯金を管理する組織とのこと。西村センセイ、自宅のローンなど借金はありませんが、もの凄い金額の貯金をしているわけでもありません。天引きで毎月こつこつと定額を貯金。
現在乗っているBMW 320i M Sport(F30、MT)も、その一部を払い戻して現金で購入しました。こちらとしてはずっと郵便局に貯金しているつもりだったけど、この間に政府の勝手な都合で組織変更があったので、適切に対応いただかないと預けたお金が戻らなくなりますよ、ということらしい。
さすがに、それを告知しないと国民の怒りが爆発すると考えたようです。でもセンセイは長年貯金しているので、どの通帳のことなのか、さっぱりわからない。学者の金銭感覚なんてたぶんこんなもの。仕方ないので、通帳を全部集めて金沢まで持参。
これらを郵便局で確認していただこうと思っています。で、今日帰宅すると郵便受に不在通知が。何と「ゆうちょ銀行」からです。今度は一体、何なんだぁー。
■10月31日(火) 次はない、かな... ──二十数年使い続けたガスファンヒーターが壊れてしまった──
週末の新潟はかなり冷え込みました。
ただし約20年前に新築した自宅は高気密、高断熱、強制換気&排気なので、人間が普通に暮らしているとそれほど寒くなりません。もちろん正月などで数日不在になるなど、特別な状況下では冷えてしまいますが。
だから冷暖房、特に暖房は補助的な存在。1階には家全体を暖める中型ガスファンヒーターを、2階のセンセイの書斎に補助的なヒーター(写真)を配置。
2台とも、真冬でもガンガン動作させるわけではありません。建設費そのものは割高になりましたが、冷暖房費はもちろん、その後の健康な生活の基盤となったことを考えると、投資は15年くらいで十分回収できています。
で、一昨日。やがて訪れる冬を考えて、念のためにコンセントを繋ぎ、ヒーターの電源を入れてみると......あれっ?!
明らかに異音。電源部からです。再度電源を投入しても同じ。完全に故障してしまいました。このヒーターは日立製なのですが、同社はこの分野から撤退しています。
修理は望めません。それにそもそもこのヒーターは前任校に勤務し、新潟市の借家で使用していたもの。たぶん22年くらい経過しています。明らかに耐用年数を過ぎています。
授業でお伝えしているように、何よりも安全が最優先。考えてみると、4台のエアコンや(1階の)ガスファンヒーター、照度調整のできる蛍光灯、そして洗濯機など、自宅を新築した時(/その前後)に購入した家電機器の中で、最後まで残ったのがこのガスファンヒーター。
これだけ長持ちしたのは稼働率が低く、しかも過負荷状態にしなかったためだろうと思いますが。......さて、どうしよう。
もちろん新しいヒーターに交換するのが基本。でも書斎には冷暖房が可能な小型エアコンがあるので、それで夏場だけでなく冬を乗り切るという方法もあるのです。実際、隣室の娘の部屋はエアコンだけだし。
つまるところ、ざっとこれから15年くらいの書斎の使い方をどうするのか、という問題。言い換えると、センセイと金沢工大という現在の勤務先のお付き合いの仕方、つまり退職と引退のタイミングの問題です。もちろんセンセイ自身の健康や両親の介護など、不確定要素が多い。
結論からお伝えすると、業者に取り替えをお願いしました。センセイのこの判断をどう解釈するかは、皆さんの想像にお任せします。ただし、ほぼ確実なことが。
残念ながら、センセイ自身がこの部屋のファンヒーターをもう一度買い替える日は来ないんだろうな、ということです、
■10月30日(月) 北西からの強い風で「波の花」が舞う中を抜けて、金沢へ移動しました
今日は月曜日。センセイはいつもなら昨日のうちに──それも割と早く──金沢へ移動しています。
でもお伝えしたように昨日外出していたこともあって、今日は終わった入試の代休を頂くことにしました。それでも未消化の休日出勤がまだ数日残っています。
今日はまったくの移動日なので、余裕を持って行動する......はずが、なかなかそうはいかない。太平洋に抜けた颱風の吹き返しの強風で、新潟地方は大荒れの天気が続いているのです。風はむしろ昨日より強い。
今朝、食事を済ませてまず確認したのは、交通状況。上越地方で通行止めになる可能性があったのです。でも道路も鉄道も問題なしとのこと。ホントかなぁ。
上越市内のラッシュを避けるべく、少しだけ遅めに出発。柏崎市の市街地を抜け、海岸部に出ます。ほぼ向かい風、北西からの強い風。1週間前同様、大波が押し寄せています。
信越本線、鯨波─青海川間を走っていると......あれっ?!最初に気づいたのは線路上に静止した前照灯2灯。高さから115系電車ではない。EF81電気機関車は引退しているし、LEDの青白い光だからE129系。
強風で抑止命令が出たらしく、乗客を乗せたまま岩陰に停車しています。やっぱりなぁ、という感じ。こちらは車内に風が入り込むわけではないのだけど、強い向かい風でなかなか進めないことがわかります。
燃費計を見ると、こちらも先週同様、-10%程度悪化。そして、もう一つ困ったことが。窓ガラスがどんどん白くなってしまうのです。
海からの強い風で波飛沫(しぶき)を浴びているような状態なので、その中の塩分がこびりついてしまうのです。
ガラスは錆びないからいいんだけど、車体にはとても厳しい状況。それでも上越市内(旧直江津市)に入ると、海岸から少し離れるので、ちょっと一安心。ただし交通量は多くなるので、運転には気を使います。
市街地をトンネルで抜けると、国道8号線は再び海岸沿いに進みます。強風を遮るものは基本的に何もなく、消波ブロック(テトラポッド)に打ち付けた波が、飛沫となって降ってくるような状況。
2、3枚目の写真は名立(なだち)手前で撮影したもの。いずれも発泡スチロールの破片のような白い物体が複数写っています。テトラポッドに大波が押し寄せた次の瞬間、海から降ってきたもの。
実際には、綿、綿飴、あるいは石鹸(せっけん)の泡のような感じ。これは通称「波の花」と呼ばれているもの。汚れていない海水中で生息する植物プランクトンの粘液成分が今回のような強風による波で揉まれると、このような物体になるのだそうです。
海岸部に留まることが多いのですが、風が強いと、今日のように空中を舞うこともあります。3枚目の写真は、その波の花が車体左脇を通過する時の映像。もちろん何回も見ていますが、ドライブレコーダーとはいえ、その撮影に成功したのは初めて。
ホント、綿飴。でも成分は波飛沫そのもので、要するに塩分。海岸線を走る限り防ぎようがなく、ちょっと悲しい気持ちで走行します。
富山県内に入ると海岸線を離れるだけでなく、風はピタッと止まりました。雨は時々降ったのですが。というわけで、正午過ぎに無事金沢到着。
ホントは大学に顔を出そうかと思ったのですが、体力温存を最優先してそちらは控えました。そもそも、今日は休日だし。
■10月29日(日) 学園祭は、2週連続で無情の雨 ──前任校の学園祭を見学しました──
今日はいつも通り起床して朝食を済ませると、珍しく家人を乗せていくつかの用を済ませるため、新潟市方面へ向けて出発しました。まずは市内の家人の実家へ。
ここから先は単独行動。一昨年、交通事故で亡くなった理容院のご主人宅を、昨年に続き訪問させていただきました。お母様にご挨拶。
上のお嬢さんが結婚し、2ヶ月前、近くに住むその若夫婦にお子さん──つまりお母様にとっては初曾孫(ひまご)──が誕生されたとのこと。そのことだけは明るく話してくださりました。お母様もセンセイも、こうやって歳を取っていきます。
そしてこちらも昨年同様、前任校の学園祭へ。年度末に定年退職するというK教授やNさんを含めて、何人かの方にご挨拶させていただきました。
写真は食堂を会場に開かれた、バンド演奏の様子。何と、女性ばかりのロックバンドでしたが、これがなかなかのもの。金沢工大にはもっと上手い人がいますが、女性だけのチームは見たことがありません。
残念だったのは、雨。メイン会場は中庭なのですが、今日は颱風の影響で強い雨が降っているので、なかなかお客さんが戸外に出ることができない。そもそも、例年より参加者が少ないし。
でも実はこれ、金沢工大も同様。先週末の工大祭、後から知ったのですが最終日曜日のプログラムは、接近する颱風の風雨から安全面を考慮して、12時ですべての打ち切りになったんただそうです。
他はともかく、仮面ライダーショーを楽しみしていた小さな子供たちは大変だったらしい。関係者にしばしの別れを告げて新潟市へ戻り、依頼があった講演会の打ち合わせを済ませてから久しぶりに家人の実家へ。病気による義母の法事欠席などの不義理を詫びます。
高速道路を好きではないセンセイですが、やはり心身ともに疲れているという自覚があったので、今日だけは全線北陸自動車道を利用して帰宅しました。
明日は入試の代休を頂戴しています。予想される颱風の強い吹き返しの風雨の中を、金沢へ移動することになります。