2018年6月16日更新(2018年6月24日ページ移動)
■6月16日(土) 「都合により、16時30分で受付を終了します」 ──西村センセイ、えんま市で人間存在の奥深さについて考える──
今日は見たままのお話。
お伝えしたようにセンセイは昨日、休暇を頂戴して新潟の自宅に戻りました。明日からの出張の関係で、ここで帰宅する必要があったのです。
それが6月15日。センセイの自宅がある柏崎地域の人間にとって、6月15日は特別な日。前の日の晩から、今日16日にかけて、「えんま市」(柏崎市/新潟県観光協会/報道例)が開かれるのです。
結果的に、まるでそれに合わせたかのような帰宅となりました。えんま市はもともと、数百年前の馬市が起源。その後やがて、田圃の耕起から田植えまでの重労働を終えた農民を慰労する意味を持つようになりました。
正直なところ現在は、写真のような子供相手の屋台が立つだけですが。同時にえんま市は、地域に梅雨入りを告げ、初夏の訪れを実感させる役目を果たしています。思い返せば、たいてい細い雨が降っていたり、昨日のように今にも泣き出しそうな天気だったり。
晴天、あるいは大雨の記憶はほとんどありません。ひとまず帰宅し、実家その他でいくつかの所用を片づけた西村センセイ。デジカメ2台を手にして、えんま市に徒歩で繰り出しました。
DNAが、「行かねばならない」と指示するのです。老若男女(ろうにゃくなんにょ)を問わず、ネイティブなら共通のこの感覚、仕事その他の関係で転入してきた方はもちろん、嫁/婿入りで住民となった方々には理解しがたい出来事。
しかし、そのご子女がこの地で暮らすなら、彼あるいは彼女には必ず「行かねばならない」という情報がDNAに書き込まれます。ホントに。センセイは昨日、かかりつけのお医者さんへ行ったのですが、玄関ドアには「都合により、15日は16時30分で受付を終了します」。
もちろん仕事を終えて、えんま市に出掛けるためです。正確にいうと、ちょっと前までは「15日および16日は・・・」だったのです。お世話になっているドクターのお子さんはすでに成人に近いはず。
子供あるいは孫を連れて出掛けたいのは、医院あるいは薬局の関係者なのでしょう。昨日は平日。仕事を持っている大人はちょうど勤務時間が終了する頃でした。だからバリバリの現役は少なく、お客さんの主体は若い母親とその子供たち。
あるいは中高生や、(帰省した?)若いカップル。でも老人のカップル──と表現すべきか──や、中年男女が高齢の親を連れて、という姿も目立ちます。2枚目は陶器(背後はセンセイの母校である柏崎高等学校)の、3枚目は少し離れた場所で植木を扱っている屋台。
「屋台」いう表現が適当かどうかはわかりませんが、かつて反物(たんもの)などをも扱っていた時代を想起させます。お気づきかと思いますが、やはり老人の姿が多い。幼子(おさなご)が惹かれるのは当然として、余命幾ばくもない老人ですら、体が勝手に動き出してしまう。
写真をよく見ていただくとわかりますが、相当な高齢の方の姿もあります。ふだんは人影もまばら旧市街地に、かように地域の全人口を超える人々が押し寄せます。これだけの人々を引きつけるパワーを持った「えんま市」。
分析を生業(なりわい)とし、しかも還暦を迎えたセンセイにも今だに、その全貌は把握できないまま。人間という存在はそれほどにまで、正負の潜在的な「力」を持っているということなのでしょう。
■6月15日(金) 金沢を発つ前に ──「金澤味噌らぁめん 秀」で、新商品「冷やし味噌つけ麺」を頂きました──
お伝えしたようにセンセイは今日、代休を頂戴しています。
要するに新潟の自宅へ戻ったのですが、今日はまったくの平日。センセイは一般道を中心に走行するので、移動に際しては出勤ラッシュを回避する必要があります。ポイントは金沢市内、富山市内、そして上越市内(直江津地区)。
早朝に出発すれば、一つは簡単に回避できるのですが、次で必ず引っかかる。というわけで結局、お昼近くになってからご出発。
片道約240kmの「長旅」なので、金沢を発つ前に「金澤味噌らぁめん 秀」でお昼を頂きます。平日の、しかも変な時間帯なのでお客さんは僅か。定番の「味噌らぁめん」をお願いするつもりだったのです。でも目の前にメニューにはドカンと、「冷やし味噌つけ麺」(税込680円)。
季節限定の新商品らしい。一瞬、予想外に塩味だった「冷製 濃厚海老味噌つけめん」の苦い経験が頭を過(よ)ぎります。申し訳ないのですが、昨夏の「冷製とろろ味噌つけ麺」も塩分が強かった。
でも、え〜い、ここは勢いだ。「金澤味噌らぁめん 秀」は、センセイのお気に入りだったのですが、ある時、麺の味が変わったため、しばらく足が遠ざかっていました。
この点については、やはり評判が芳しくなかったらしく、元の麺に戻っています。センセイはキンエン生活に入りましたが、その僅かな例外──現在、センセイはラーメンをほとんど食べていない──として、チャンスがあれば訪れています。
...などと回顧しているしているうちに届いたのが写真の「冷やし味噌つけ麺」。麺ではなく、まずスープを軽く味見......冷たいっ!?
つけ麺は一般的に、麺の冷暖、つまり「ひやもり」「あつもり」は選択できても、スープは熱いのが普通。でも今回は、麺はもちろんスープも冷たいのです。
ただし氷などを入れて「冷やしている」というほどではないのですが。そして最大のポイントは、その甘さ。もちろん塩分が含まれているに違いないのですが、これまでのつけ麺とは違います。いずれも控えめの甘さと酸味、そして写真でもわかりますが、ゴマ風味。
もう一つ気づいたことが。このお店はチャーシューにも力を入れています。暖かい麺ならもちろん、つけ麺ならブロック状のチャーシューの塊が入っているのが普通。しかし今回はまったく入っていません。個人的には、もうあまりお肉を食べないので有り難いのですが。
で、麺はというと、こちらは通常の麺。ただし残念ながら、湯切り──「水切り」と言うべきか──があまり良くなかったので、最後の最後はちょっと水っぽくなってしまいました。結局、濃厚魚介つけ麺系だったこれまでの「つけ麺」を、(ゴマ風味)ざるそば系に路線変更した、ということなんじゃないかと思います。
一部繰り返しになりますが、高齢のセンセイ個人にとっては、かなり有り難いお話。ただし客筋のメインであろう若い方々、特にガッツリ系を求める人にとってどうかは別です。
■6月14日(木) ふだんとは違う通り道で... ──よく働いた日の夕焼け──
怠けているつもりはないし、体調が悪いわけでもないんだけど、信じられないほど仕事が溜まってしまっています。
従って、今朝も大学へは一番乗り。提出期限が迫った出張申請書を複数作成して、無人の事務室に届けます。続いて研究所の紹介文書を読みます。こちらは元原稿の「筋」が良いので、ちょっと加筆するだけで作業完了。
次は事務方から頂戴した情報を元にして、原稿をサラサラ──今日は本当に──と作成。二つのファイルを返送する頃には校舎の内外に人の気配。1時限のチャイムが鳴ります。センセイはというと、気持ちを切り替えて、師匠宛の献本に添える手紙を書きます。
いろいろな想いはあるのですが、手紙はシンプルに。それがオトナ。2時限の講義を終えると、そのままキャンパスの外へ出て「ほっともっと」でお弁当を買い求めます。休憩する間はなく、午後は会議と、講義の記録を打ちます。
途中、事務方との打合せと来客対応を挟み、夕方は大きな会議。研究室へ戻ると、ちょっと心配な学生へ電話します。メールをいくつか打って、今日は帰宅することに。
センセイは明日、代休を頂戴しています。本当は今日中に帰宅するつもりだったのですが、夕方に会議が入ったので断念。明日移動します。冷蔵庫には昨晩残った惣菜が入っているので、今日はまっすぐに帰宅。
つまり、少しだけですが、経路がいつもと違う。自転車を走らせていて、ふと、正面の大きな夕焼けに気づきました。
当地は昨日から、割と良い天気。ただし今日の受講生も述べているように気温は低めです。梅雨前線が南下しているので、北側に位置する高気圧から、相対的に冷たい空気が入り込んでいると天気図を推測。
明日は、ひとまず晴れそう。やや不安定だろうと思いますが。
■6月13日(水) 今回は後悔するのか、しないのか... ──大学近く、文房具店の向かいに手羽先のお店がオープンしていた──
その原因を含めて、結果的に昨日の続編となってしまいました。悪しからず。
文房具店でクッション封筒を買って研究室へ戻り、その表面に大きな字で送付先の出版社の情報を書き始めたところ、途中で字が書けなくなってしまいました。インクを大量に使用する極太のペン。インクが急に切れてしまったのです。
ちょっと急いでいたので、上からサインペンでなぞって書き直しました。みっともないし、受け取る方にも申し訳ないのですが、今回はしかたない。事務にお願いして、とにかく発送していただきます。もう1通はただ一人ご存命の師匠宛の私信。学会でお目にかかることができたので、受賞したセンセイらの教科書を献本するとお伝えしたのです。
学恩に報いるべく、こちらはちゃんと宛名を書きたい。というわけで今日、お弁当を買うついでに再び文具店へ向かいました......あれっ?!
130円のペンを買ってお店を出ると、道路の反対側に写真の看板。初めて見ました。いつの間にかクラブか何かのお店──入ったことはない──が替わっていたのです。看板には「やきとり 鳥珍や」。
「ちょうちんや」と読ませるようです。調べてみたところ、この「鳥珍や」、本店は金沢市の繁華街片町にあり、系列店を数店舗展開しているようです。このお店は「金沢工大前店」。
数だけでなく、実は品質への取り組みで良く知られているお店らしい。「金沢ブランド」(現「金沢かがやきブランド」)として認定されているだけでなく、「からあげグランプリ」(第4回、第5回)手羽先部門で金賞を受賞。第2回 手羽先サミット(R)2015でも金賞。
そして何と、(R)2017では、過去最高の準グランプリを獲得したとのこと。味の決め手は地元金沢、大野醤油。俄然興味を惹かれます。
メニューはというと、「タレが命! 地元産の醤油を使った 『金澤手羽先』」はもちろん、「鶏間」ほどではありませんが看板にもある「薩摩もも焼」や、「薩摩せせり焼」など、ぜひ見てみたいと思う品々も。でも個人的には、「見たい」が「食べたい」になかなか繋がらない。
一般的に、センセイのような高齢になると肉類を食べる量が減ります。「肉より魚、魚より野菜」という感じ。果たして、ご縁はあるんだろうか......。
※以上はまったく個人的な見解ですので、念のため。
■6月12日(火) 後悔先に立たず ──大学近くの「からあげ 鶏間」が5月末で閉店していた...──
「センセイが留守にしていた間に...」シリーズ第2弾。もちろん偶然ですが。
天気予報によると今日は雨。実際、夜半から未明にかけて雨音が聞こえていました。それも止み、早朝にはアスファルトの道路もひとまず乾きました。どうしようか考えたのですが、やはり車でご出勤。
結局、午前中1時間くらいと、帰宅時に細い雨が降りました。今日は午後イチに講義があるので、早めに昼食を取る必要があります。加えて、書類を発送するために大きなクッション封筒が必要になりました。
だから厚生棟2階の文房具売り場→大学食堂と移動することに。ところが適当なサイズの封筒がありません。11時前後は雨も上がりました。そこで大学近くの文房具店を経由して久しぶりにほっかほっか亭へ予定を変更。
...あれっ?!大学脇を流れる高橋川を越えたばかりの所に、写真の「からあげ 鶏間(とりま)」があります。通り過ぎようとして、ドア脇に張り紙があることに気づきました。
そこには「・・・五月三十一日をもって閉店いたします。誠にありがとうございました。スタッフ一同」。閉店したんだ。それも2週間近く前に。
お店がオープンしたのは数年前。センセイは自分からは焼き鳥の類を食べないので、一度も入ったことがありません。写真の「ランチ始めました」はたぶん去年から。
店内の様子がわからないこともあり、それでも利用することはありませんでした。でも今回、改めて調べてみると、焼き鳥関係は当然として、各種定食や関西風焼きそばも取り扱っていたようです。さらには「トンペイ焼き」や「富山県高岡の大仏コロッケ」などという、ぜひこの目で実物を確かめてみたいレアメニューも。
一度は、経験すべきだったかなぁ。
■6月11日(月) 家人は自動車を運転できないのに、昨晩帰宅したら、車の向きが変わっていた...
昨日の学会は午後3時過ぎに終了。
センセイの発表はその最後のセッションだったのと、最後の最後に全員が参加しての討議があったので、最後まで会場に残りました。以前よりかなり改善されたとはいえ、筑波大学は不便な場所にあります。
特に困るのが、ターミナル駅との間の交通。バスの本数はそれなりにあるのですが、多くの人が同じように行動するので、バス停には長い長い列ができていました。もちろん全員が乗車することはできません。あらかじめ臨時バスを手配するなどの配慮は、やはり国立大学には無理か...。
ただしこの辺のリスクはあらかじめ織り込み済。いろいろ工夫して路線バスに座り、予定通りのつくばエクスプレスに乗車することができました。往路と少し異なり、常磐線、上越新幹線そして在来線と乗り継ぎます。
柏崎駅から15分ほど歩いて自宅に到着したのは8時半前。敷地が道路に直接面してはいない関係で、駅から歩いているセンセイは、拙宅をまず西側の見ることになります。......やっぱり。工事用の仮設足場が組まれています。
先週土曜日に作業したはず。で、写真の玄関側に到着すると......え"?!
センセイは22年前に自宅を新築しました。柏崎は西風が強いため、どうしても西側の外壁その他が傷みがち。拙宅も2010年と2011年にかなりお金をかけて修繕しています。
ところが、この冬の大雪と寒さの影響か、やはり西側の外壁に問題が生じてきました。他の修繕を含めて、工務店にいろいろ要望を出して見積書を頂きました。もちろん了解の上で作業に入ってもらったのですが.......。
西側(+α)だけの足場が、四方に組まれています。オマケに、出張中使用しないので残しておいた車の向きが変わっています。家人は自動車を運転できないので、誰かが動かしたはず。ナシテ?!
家人に尋ねると、一部板金工事の関係で全体に足場を組んだとのこと。その関係で車を一時的に移動する必要があったものの、工務店の店主は動かすことができなかったため、足場を組むために来た職人さんの一人が操作したとのこと。MT車ですからねぇ。
全体としては問題ないのです。でも、これだけの大仕事、同意した見積金額で収まるんだろうか。工務店側の損失になるんじゃないかと思うんだけど......。
■6月10日(日) 西村センセイら、大学教育学会から表彰される(正確に言うと出版社が、ですが...)
筑波大学での学会発表を終えて、夜、新潟の自宅へ戻りました。
昨日は思わせぶりな書き方をして申し訳ありませんでした。
実は、センセイら金沢工業大学科学技術応用倫理研究所メンバーが執筆した教科書が、大学教育学会の「・・・学会の目的に基づき、効果的な書籍や研修プログラム等・・・」という「JACUEセレクション」として認定されたのです。
「選定図書」として紹介されているだけでなく、現在、学会のトップページに「注目の一冊」としても取り上げられています。写真は、山田礼子学会長(中央左。右隣の女性は学会事務担当の方)から、センセイが認定証を受け取ったところ。もちろんセンセイが撮影したのではありません。
客席にいらっしゃったB大学のK先生から頂戴した写真です。ありがたや、ありがたや。認定証にセンセイら著者の名前も記されていますが、正確に言うと、受賞したのは出版元の白桃社。
出版社が主役として、そしてセンセイが端役として登壇する手筈になっていたのですが、白桃社関係者に急な仕事が入ったため、大会に参加できなくなりました。
というわけで、センセイが代理として認定証をお預かりしました。それはともかく、センセイらの仕事はまさにグループワーク。特に実務を担当した若手は評価すべきです。彼ら──全員男性なので──に、一時的に預かった認定証をご覧いただくだけでなく、別な方法で慰労しようと考えています。
研究所の所長として、です。それにしても、やっぱり猫背だなぁ...。