2010年4月10日更新(2010年4月18日ページ移動。2014年5月25日一部写真削除)
■4月10日(土) 家に戻ると、自宅の周りに仮設の足場ができていた!!
昨日の夜遅くに新潟の自宅へ戻ると、家人が何か言っています。最初は何のことだか良くわからなかったのですが、良く聞くと、外壁の修繕工事が始まったとのこと。
センセイの寝室は2階の西側にある和室なのですが、窓を開けようとしてもうまく開かない。窓の外、確かに工事用の足場が組まれているのです。今日、改めて撮影したのが右下の写真。左奥は隣家です。
センセイはちょうど14年前にこの場所に自宅を新築しました。請け負ったのは親戚筋。先代まで宮大工も務めていた技術力を持つ工務店です。
センセイがお願いした時は事実上、息子に代替わりしていましたが、先代の棟梁も現場によく出向きましたから、センセイの自宅は彼と気心の知れた職人さんたちによって建てていただいたようなものです。基本はセンセイがMac上で設計したし、その具体化と実際の建設は前述の職人さんたちが行ったので、基本的には良くできていると思います。設計に点数をつけるなら90点以上。
センセイにしては珍しく甘い採点ですね。100点じゃないのは、センセイの細かい設計ミス──階段の照明の位置と、娘の勉強部屋の窓の位置、そしてカーテンレールの引き回し──があるからです。
設計はともかく、実際の建築はパーフェクトだと思っていたのですが、少し問題が発生。
数年前から西に面した台所で雨漏りし始めたのです。屋根から落ちてくるのではありません。
新潟の海岸部は冬期に強い西風に曝されるのですが、どうやら出窓の板金加工に問題があるようで、風の強い日に外壁の継ぎ目から水漏れするようになったのです。
そこで春を待って本格的な修繕に取りかかった次第。先週は晴れた日が続いたので、このチャンスに工事に入ったようです。センセイは工事の様子を見ていないのですが、家人によるとまず台所付近(写真中央)の外壁を外すと、この出窓のみならずさらに上部からも水が滲入していたため、結局2階寝室窓の上まで外壁を除去したとのこと。
その結果、防水シートの使い方と板金加工の両方に問題があったんだそうです(見てないのでよくわからないけど)。16年前の外壁は、もう生産されていないそうなので、修繕工事完了後、もともとの部材をそのまま戻してひとまず工事は終了。塗装し直す必要があるのでまだ足場を残してあるんだそうです。
自宅を建設する時にいろいろ考えたのですが、ちょっと割高──ざっと1.5倍──ではあったものの、高気密高断熱の「F&Pの家」で建設することにしました。
冷暖房費は僅かしかかからないし、湿度はほぼ一定に保たれているし、24時間換気なのでシックハウスにはならないし、外壁が厚く強度面でもそして防音面でも有利なので、わずか10年か15年で投資額は回収できたんじゃないかなという感じがします。そして実は今回の件にしても、水漏れがあると、断熱材として使われるグラスウールは水と馴染んでしまうために湿気を保ち、その結果として家の基本構造を損ねがちです。
この場合は大規模な改修工事になります。でもFP工法は水をはじく硬質ウレタンフォームの断熱パネルを使用しているため、そのようなことがありません。断言はできませんが、今回の改修工事で問題は解決するんじゃないかと考えています。
318iもそうですが、正直なところ、衣食住(+現代社会では移動という新しい「住」)の重要な場面では、ちょっと高くても「良いもの」を選択した方が結果的に良く、そして出費も抑えられるように思えるのですが、どうでしょう。
■4月9日(金) 頑張った日の、密かなご褒美 ──ブルーレイの最高機種はやっぱり、音が良い──
怒濤(どとう)の講義に区切りがついた──初回を全部終えたわけではないけれど──昨日は、とにかくアパートへ撤収。Webを更新し終えたら、やっと少しだけ自分の時間。
ニュース以外のテレビはほとんど見ないし、新しい映画も録画してないので、今晩はCDを聴くことに。でも金沢のアパートにはCDプレーヤーがありません。
パソコンを使っても再生可能ですが、音があまり良くないので、金沢に置いてあるソニーのブルーレイ・レコーダー“BDZ-V9”のご登場。(写真右上の青いものは、フラッシュの反射です)
約3年前に購入したちょっと古い機種ですが、当時はプレステージ・モデル。ブルーレイが普及し始めた最初の世代です。CDをトレイに載せようとすると、他の機種はほとんど、前のプラスチック製の蓋がバタンと倒れてきます。
でもこの機種は、前面の青色ガラスが、まるでお辞儀をするかのように少し下がり、その後、ゆっくりとトレイが出てきます。
知らない人がこれを見たら、この時点で圧倒されるんじゃないかな。そして、音質が違う。
同時期に発売された下位機種(V7)とも違い、このモデルは普通の音声出力以外に、高音質の音声専用回路を搭載しています。
この機器単体で高品位のアナログ音声を出力できるのです。余分な機器を介さずに、コンデンサー式のヘッドホン(スタックスの「イヤー・スピーカー」)に直結します。
数え切れないほど聴いているCDなのに、ホントに音が良い。新しい音すら発見することも。もっとも、購入当時は最上位機種だった自宅の真空管式システムなら、分解性能がやたら高いので、音源やシステムの問題点を「これでもか」という具合に見せつけてしまう──だから放送局などで検聴システムとして用いている──のでしょう。
でも金沢に置いてあるのは1ランク落ちる、いわばサブのシステムなので、その辺はオブラートでくるんでしまいます。それでもやっぱり、「BVZ-V9は良い」。何より、せちがらい昼間と違って、時間がゆっくり流れていきます。
一般的に、音質の良い機器で音楽を聴くと、同じ曲がゆっくり流れるように感じられます。実はこれ、音響機器の性能を見分ける──聴き分ける(?)──コツなんですね。
要するに、良いものは長くつきあえるし、そうでないものはすぐに使わなくなってしまうってことなんでしょう。西村センセイはやっぱり、映像より音楽派なんだろうなぁ。
■4月8日(木) 桜色の段々畑 ──大学近辺では桜が満開になっています──
今日は見たままのお話。
火曜日から始まった授業も、今日のお昼で一区切り。
まだ月曜の講義が二つ残っているのですが、それを乗り切れば講義の初回が一巡します。
先週末から今日の講義、そしてそれに続く新入生数人の個人面談を終えて、少しは落ち着くことができました。
遅いお昼を食べるために、そして今日こそ桜の様子を確かめるために外へ出ます。
講義やら雑務やらで、これまでは気絶しそうな忙しさが続いていたのです。(返事のメールをお待ちの皆様、明日までお待ちを。)先日、金沢地方気象台は桜の満開を宣言しました。でも大学近辺の桜は数日遅れて満開になります。
最初の写真は大学キャンパスと野々市町の公園の桜(左側)。かなり咲いていますが、もうちょっとかな、という感じ。
この週末はちょうどお花見日和になるのではないでしょうか。もう一枚は、センセイの研究室から見た南東の斜面です。
金沢は大きな断層の上に位置するのですが、その斜面にポツリポツリと桜色の塊が存在しています。
大きな桜の木があるんですね。そしてこの場所では、何十本もの桜の木が集中的に植樹されているようです。大学の桜よりピンク色が濃いような印象。
現地へ行ったことはないのでわからないのですが、カメラを望遠にして良く見てみると、周囲に歩道も用意されているようです。
まるで桜色の段々畑のよう。近くで見たらものすごいんだろうなぁー。なぜ桜に心を惹かれるんだろうという疑問をずっと持っていたのですが、この頃、例えば桜ならば必ず散ってしまうというように、物事に「終わりがあることを識っているから」じゃないかなぁーと考えるようになりました。
面接のために目の前に座っている新入生諸君はとても若く、病気やあるいは死を意識することがほとんどありません。
自分の体力が低下して、やりたいことができなくなる日が来るなんて、想像もできないのではないでしょうか。でもセンセイくらいの年齢になると事情は一変します。お世話になった先生方(師匠)はほとんど亡くなられました。伯父伯母も父方、母方ともにこの春、半分以下に減ってしまいました。それどころか、かつての同僚や後輩も数人、鬼籍に入っています。
「次は自分の番かな」という感覚が、どこかにあります。今日、1人の学生と面談していて、センセイと共通する感覚を持っていることに気づきました。
丁寧に話を聞いていると生まれつき重い病気を患っていて、小学校低学年の時に大きな手術をして、やっと治すことができたのだそうです。彼はずっと有限性を意識しながら生きてきたし、そして今を生きているんですね。
今年の桜はちょっと、心に染みます。
■4月7日(水) 仮設住宅の跡地がすべて、元の用途に戻るわけではないらしい ──今日も講義は1勝1敗?!
──
先週土曜日こと。柏崎駅で下車して自宅までの近道を歩いていると、あれ?!
いつも駅前にある市営駐車場を横切って川沿いの道を歩くのですが、珍しく車が止まっていない......。変だなと思ってよく見ると、入り口が閉鎖されています。
看板には年度末で閉鎖との告知。採算がとれないからなのかなぁーと思いながら通り抜けると、どこか雰囲気がおかしい。
隣接する、桜の木のある小さな公園も、何か変。その隣は今年の年賀状に使った仮設住宅跡地。現在は整地を終え、広々とした空間になっています。
でもここも、「やっと仮設住宅がなくなったぜ」というのんびりした感覚ではなく、どこかひきつったような、緊張感あるいは違和感があります。変だなぁーと思って帰宅してから調べてみると、やっぱり。
今日センセイが歩いた区域はごく近い将来、再開発されることになっており、それで工事の準備に入っているようなのです。
もちろん駐車場も閉鎖、廃止。ちょっと補足が必要でしょう。
そもそも柏崎市は人口の減少や経済活動の停滞が続いています。特に市街地中心部は──他の地方都市がそうであるように──シャッター通り商店街化しています。
そこに追い打ちをかけたのが3年前の新潟県中越沖地震。地震からの復興を契機として、もともと話があった駅前地区の再開発計画が進み、老朽化し、しかも地震で使用不能になった市民会館をこの近くに建設することになっているのです。
そこまでは知っていたのですが、調べてみると川の反対側にあるこの区域も一緒に再開発するそうな。
妙な「気」が支配して区域は商業用地になるようです。知らなかった。センセイが柏崎市に自宅を建てて引っ越してきたのが1996(平成8)年。
前の大学へ通勤していた時は週に何回か、金沢工大へ移籍してからも毎週この川沿いの道こを通っていたのですが、もうすぐ利用できなくなってしまうんですねぇ。
もちろん市および市民全体のことを考えれば好ましいことなのでしょうが、個人的には季節やその日の天気でいろんな変化を見せるこの道を歩けなるのはちょっと......。気になって、日曜日に別な仮設住宅跡地へ行ってみると、こちらは元のテニスコートに戻っていました。
まだ利用されていないようですが、昨年度中に工事を終えたようです。すっかりきれいになったコートを見ていると、かつてこの地に被災者の生活があったなんて、想像すら難しい。こうやって歴史は作られて行くんだろうなぁー。
逆に言うと、いつまでたってもセンセイが気づかないこと、見逃していること、知らないことがたくさんあるってことになります。そうそう、今日も講義が2つあったのですが、やはり1勝1敗という感じでした。いずれも反応は悪くなかったのですが、3年生向けの科目で段取りを間違えてしまい、予定していたものをこなすことができなかったのです。
受講生の皆様、科目関係の先生方、ごめんなさい。
■4月6日(火) 西村センセイが、今日、初めて見たもの ──初日の講義は1勝1敗?! ──
いよいよ講義開始。
センセイはまず、朝イチに大学院の講義が90分。必修科目なので、大学院生はいつか取らなければならない科目です。
学部と違って受講生がまだ確定していないのでどうなるか心配だった──最悪の場合は大きな教室が満杯になる──のですが、まぁ、そこそこの人数。
他の教員と共同での担当で、相方がアメリカに出張中なのでその旨を説明して講義開始。やはり大学院は教えやすい。もっとも予想通り、学生諸君は春休みモードから抜けていませんが。(共同での担当なので、Web上では講義の様子をご紹介していません。)
午後に個人面接や低学年向けの講義が続くので、早めに昼食。今日は外へ出ます。
建築中の新厚生棟の前を通りかかると、珍しく工事車両用のゲートが全開になっていました。
先日の写真とほぼ逆の位置関係になる工事現場、初めてちゃんと見ました。上から現場を見ていた時は、この辺に空間が広がっていることを認識していたのですが、いざ地上部の建設工事が始まると、距離感覚がよくわからなくなります。
比較対象がなくなるからだと思うのですが。改めてよく見ると、左手から奥へ進む道路と、写真右側の建物のほぼ中間に鉄板が敷かれ、ところどころにはカラーコーンが置かれています。
何故なんだろうと考えていたのですが、きっと写真中央部分に低層階──たぶん1階のみ──の食堂部分が建設されるんでしょうね。完成後には右の建物と一体になって感じられるのでしょうが、この部分はいわば「建て増し」のような構造になっているわけです。
研究室へ戻り、いくつもの仕事を片づけてから2年生向けの授業へ。
人数も多くないし、毎年教えている科目です。だからこそちょっと油断したのかもしれませんが、概ね好評だったものの、一部の学生からは話し方に注意した方が良いとの意見を頂きました。
確かにそういう部分があったかもしれません。やはり講義はナマもの。いくつになっても取り扱いが難しいと思います。まぁ、辛目に採点すると1勝1敗、というところでしょうか。
明日も2科目が初日を迎えます。今日の反省を生かして臨むことにしましょう。
■4月5日(月) 明日から授業開始。学生諸君の準備は、どうかな?
新入生のオリエンテーションは今日が最終日。
やはり早起きして配布資料を印刷します。もっと早く準備しておけばこんなことにはならなかったのに...。
今日のメインは8:40からの講演会。1分1秒でも遅刻すると講演会場には入れずに遅刻扱いとなり、ある科目の得点が減点されてしまうという厳しいものです。
でも土曜日のオリエンテーションで日程を何度も確認し、「着替える時間がなかったらパジャマ姿でもいいから出てこいっ!!」という指示──もはや半ば恫喝?! ──が効いたのか、センセイのクラスには1人も遅刻者はいませんでした。
やれやれ。これさえ乗り切れば、後は健康診断などの楽勝コースです。最後はクラブやサークルの勧誘会が新入生を歓迎します。先輩諸君は新入生を取り込もうと、あの手この手。その熱意がちょっとでも授業の方に向いたら、ずいぶん違うんだろうけどなぁー......。
ま、いっかー。会場の一角、ふだんはグループ活動を行う部屋で写真の軽音楽部3人組が演奏していました。
知らない曲──若い人の歌はほとんど知らない──でしたが、リズム隊、つまりベースとドラムがホントに上手い。特に、ノリ。それもオトナのノリなのです。
ギター兼ボーカルはというと、ホントは「もうちょっと、がんばろうね」......という感じなのですが、リズム隊がしっかり支えているので、ちゃんと音に──そして、絵に──なっています。
新入生の後ろ姿はもう完全に、カモネギ状態。さて、もう明日は授業開始。
お互い、ついこの前までは春休みモードだったのですが、新入生ガイダンスでずいぶん汗をかきましたから、センセイらはすっかり準備完了。
でもこれまでずっと緊張を強いられてきた新入生はともかく、在学生はどうなんだろう。
講義は初日に勝負がついてしまいます。西村センセイ、気合入ってますよぉー。
■4月4日(日) 消費者金融の無人端末が、あちこちで撤去されています
昨日のオリエンテーションが終わったのはちょうどお昼ころ。週末なのでこれから新潟の自宅へ戻るのですが、予定より早い特急に乗れそうです。
ひとまずアパートに立ち寄って身支度を整え、最寄りのバス停へ歩いていると、あれ?!
国道脇で工事をしています。何かの撤去作業。現在は休憩中のようです。ここには消費者ローンの無人端末機があったんだ。
パワーショベルの向こうにコンクリートの土台と鉄柱が見えます。大きな看板の基部です。
アコムだったかどこだったか、センセイはこの種のものを利用したことがないので、会社名をはっきりとは覚えていないのですが。実はセンセイの自宅近くにも同じような無人端末があった──こちらもどの会社名だったか思い出せない──のですが、いつの間にか更地になっていました。
新聞で知ってはいましたが、経済情勢や関係する法律の改正によって、消費者金融は厳しい淘汰期に突入しているようです。