2017年4月15日更新(2017年4月23日ページ移動。2019年5月1日写真削除)
■4月15日(土) し、知らなかった。15年勤務しているのに... ──新入生歓迎会に初めて参加しました──
今日は土曜日。センセイは当然、新潟の自宅へ戻ります。
お伝えしたように昨日は研究会が開かれました。夜はそのまま情報交換会へ突入。ずいぶん盛り上がりました。本当は今朝、自宅へ戻るつもりだったのですが、今日は午後まで大学に留まります。
大学サービスセンターが主催し、学友会が運営する新入生歓迎会が開かれたのです。実は金沢工大へ移籍して15年になるのに、この歓迎会のことは全然知りませんでした。センセイは金沢工大の入試部長なので、関係するメールがたくさん配信されます。
その中にこの歓迎会の情報が入っていたのです。正確に言うと、センセイは出席を要請されている対象ではないのですが、せっかくの機会なので担当者に連絡して参加させていただきました。
会場は大学の食堂。今日はその営業を13時半で打ち切り、青いジャンパーを着た学友会の諸君が会場を設営します。次いで、大学周辺のアパート──学生は「寮」と呼ぶ──の大家さんが入館していらっしゃいます。
歓迎会の前半は「寮」単位で顔見せ会が開かれるのです。写真は入場が始まった頃撮影したもの。様子ですが、写真の外のにも長い列ができています。担当者に尋ねると、参加予定者は約700人。
「寮」に入った新入生の約80%。す、凄い。あまりの人数に、予定より10分遅れて歓迎会開始。まずサービスセンターの担当者がご挨拶。
学友会会長の挨拶と続きます。その後は「寮」単位で、大家さんと新入生が歓談します。写真の「寮」では親子と思われる大家さんが何か説明していらっしゃいます。
食い入るようにそれを聴く新入生の背中。30分ほど経過すると会を実質的に運営する学友会から参加者に指示が出ます。後半は県単位、人数があまり多くないところは地域単位で集まるのです。
要するに県人会。もちろんセンセイは新潟県に参加します。人数が多いので会場は何と、大きな教室。
学友会諸君によって、机や椅子が片付けられています。最大で92名とのことだったのですが、実際の参加者はそれに近かったんじゃないかと思います。人数も多いし、新潟県はとても広いので、まず下越、中越、上越に分かれてもらいます。
自己紹介に続いて自由に懇談。何だかもう、凄いことになっています。下越地域のグループでは背の高い男子学生が向かい合った、やはり背の高い男子学生にツカツカと近寄り、「バレーボールの試合で会ったことあるよね」。
「そう言えば...」。(実話)センセイ自身の後輩や、娘の学校の後輩などとローカルな話題で盛り上がります。最後にセンセイからこれからの生活のポイント──というより注意すべき点──をお伝えして、散会。
......知らなかった。(ホントに、反省)
■4月14日(金) 桜色の奥、若々しい緑のその意味 ──大学脇を流れる高橋川沿いの桜が、満開になっています──
今日は結果的に、見たまま、そしてタイトル通りの話題。
白状すると、昨晩はこのサイト更新に大きな問題が発生しました。今学期の木曜日は講義が連続するのですが、初回だったこともあり、データ処理が間に合わなくなったのです。
一時は更新を断念しようと思ったのですが、結局、深夜までかかってサイトを更新。就寝は通常より数時間遅れ。完全徹夜──学生用語で「完徹」──をイメージしてください。若い方にとっては時々発生することかもしれませんし、翌日もそんなに影響はないかもしれない。
でもセンセイくらいの年齢になると、完徹すると、翌日はほとんど仕事になりません。それどころか、下手をすると、命に関わるレベル。でも西村センセイ、今日も出勤しなくてはならない。
講義はないのですが、午後からお客様がお越しになり、夕方から夜にかけてはその方を招いての研究会が開かれることになっています。
できるだけ睡眠時間を確保します。眠りは浅かった──つまり十分休めていない──のですが、ひとまず徒歩でご出勤。いくつもの所用を片づけます。
お昼が近づいたので、お弁当を買い求めるついでに、大学の周囲を少し歩きます。キャンパス内の桜は葉桜に移行しつつありますが、大学脇を流れる高橋川、その川沿いの桜は今が満開。
年甲斐もなくその色に眩惑(げんわく)されて、川下まで歩きます。写真中央奥、やや右側に見えるのが図書館棟(LC)。よく見ると、桜色の向こうに、若々しい新緑を確認できます。つまり、季節はもう一つ進んでいるのです。
昨日に引き続き、センセイは取り残され気味。気を取り直して大学へ戻り、今年度初めての研究会に臨みます。大学教員は研究と教育が生命線。そのための、春の桜色の研究会。講師のご講演に、参加者は桜色の向こうの新緑を看取(かんしゅ)します。
未来の存在を実感し、微か(かすか)ながらも見通しに確信を持つ、その瞬間です。
■4月13日(木) 旧夢考房41の解体工事が始まりました ──西村センセイは個人面談中──
今学期の西村センセイは、水曜日に加えて木曜日もかなり忙しい。特に年度はじめの現在は、問題を抱えた/抱えそうな学生数十名と時間をかけて個人面談中。
というわけで今日は、見たままのお話を手短に。お昼に確保した僅かな時間で昼食を取ろうと、ほっともっとを目指して学生通用口の前(写真の左側)を歩いていたら、あれっ?
写真の旧夢考房41脇の道路に、作業服姿の人が立っていたのです。それ自体は驚くほどのことではなかったのですが、なぜか彼は先端にフックが装着された長い棒で、道路上に渡された電線の位置を変えています。
100Vの電力を供給する、あの電線ですよ。変なことをしているなぁと思ったその時、初めて旧夢考房の様子が一変していることに気づきました。
建物の周りには工事用のフェンスと足場が設置されています。写真右奥の新夢考房41が完成し、供用が開始されたため、老朽化した旧夢考房41は解体工事に入ったのですね。
先ほどの方は、工事用の足場類が張りめぐらされた電線と接触しないようにする作業をしていたのですね。ダイナミックに動く金沢工大を感じながら、どこか取り残されつつあるセンセイを感じたりします。
■4月12日(水) よく働いた日のご褒美は桜、そして学生... ──今年もこの季節が巡ってきました──
お伝えしたように、金沢工大では一昨日から講義が始まりました。
センセイ個人は昨日から授業に入っているのですが、今日は水曜日。会議と講義と講義と会議が続く日です。昨日は夜遅くまで仕事をしていたのです。それにもかかわらず、今日の講義準備が完了していないので、センセイは未明にご出勤。
頑張ったおかげで何とか準備は間に合いました。最初の会議の後はお昼休みを挟んで講義が連続。外へ出る時間的余裕がないので、あらかじめお弁当を買っておきます。
やや記憶が飛びそうなほど働いて、二つの講義は無事終了。金沢、正確にいうと大学近辺は昨日あたりが桜のピーク。でも週末から雨がちで、気温も低下しています。咲いた桜も、寒さに戸惑っています。
加えて今日は風が出てきたので、雨と風で桜は散り始めていました。それでも今日は天気予報通り、午後からは雲が薄くなり、時々日射しも差し込むようになりました。気温も少し上昇。
講義を終えて中庭に出たセンセイが見たのは、芝生の上でくつろぐ学生諸君の姿。休憩しているのではなく、スケッチの最中。毎年恒例の光景です。あぁ、この季節が来たんだぁ。
何だか月日の過ぎるスピードがどんどん加速していきます。今日は初回なので、倉庫から重い教科書を台車に乗せて運んできました。講義を終えたので、それを元の場所に戻す必要があります。でも台車は、来る時よりずっと軽い。
もちろん最大の理由は、教科書の大半を受講生に手交(しゅこう)したからなのですが。
■4月11日(火) 皆さんは、センセイが教えた最後の学生なのです ──「あの後、星の王子様を読みました!」──
今日は予定を変更してお伝えします。
例によって早朝に出勤し、いろいろな仕事を片づけます。特に、今日から3日連続で学部と大学院、3種類5コマの講義が始まります。でも準備は......。オマケに、立場上の神経を使う打合せが不意打ちをくらわせます。
正直なところ、かなり消耗。今年度最初の講義は午後イチ。教科書が変更になり、ノートを使わなくなったのでいろいろ細かい部分の変更が多い。他の仕事は後回しにして、講義の準備に専念します。
配布物が多いので講義開始時刻の40分前に教室へ。男子学生が10名弱お昼を食べていたのですが、事情を説明して配布物を置くスペースを作ります。
その間の彼らの反応と表情は、この講義がうまく行くことを確約しています。13時ちょうどに講義開始。最初に意表を突くクイズを出題し、75名の受講生との間でやりとりをします。
一区切りついたところで、写真のスライドを使いながらその意味を説明します。2年半前の夏休み明け直後に実施した、ある科目に関するオリエンテーションで使用したスライドです。
もちろん大半の学生はその時のことを覚えていません。それで良いのです。講義の様子はこちらをご覧いただきたいのですが、授業終了後に回収したカードを読んでいると、「あの後、星の王子様を読みました!」
......え"っ!?4年間実施したこの『星の王子さま』スペシャルレクチャー、終了直後に女子学生が泣きそうな顔で「先生、勉強することの意味がわかりました!!」と駆け寄ってきたことも。
貴方/貴女はあの中の一人なんですね。実は去年から学内の立場が変わり、センセイはその講義を行っていません。皆さんは、センセイが教えた最後の学生なのです。
■4月10日(月) 図書館内での販売は明日までですよぉー ──センセイらのグループが教科書を出版しました──
今日はタイトル後半にある通りの話題。
ただし写真やタイトル前半は、特に学外の方にはわかりにくいと思います。写真は今朝、図書館棟の入口付近で撮影したもの。実は金沢工大では学期初めの約一週間、この特設コーナーで教科書を販売するのです。
大学では今日から授業が始まりました。当たり前ですが、授業には教科書が必要。大半は先週のうちに学生の手に渡っており教科書はもう、ここにはあまり残されていません。でもやや緑がかったパステルブルーと白の本が収められた箱だけは何段も積み重ねられています。
何のことはなく最近やっと出版、納品され、先週末から販売が始まった教科書です。それがセンセイら、講義を担当している先生方が書いた『本質から考え行動する科学技術者倫理』。
出版元の白桃書房サイト上でも近刊として紹介されています。もちろん本当は、4月からの使用に合わせて余裕を持って刊行されるはずだったのです。ここでの販売は明日の午後まで。
本当にぎりぎりの出版となってしまいました。要するに誰かの執筆が遅れたからなのですが......おわかりですよね。それはセンセイ。
編集を担当した若手のN先生、出版社、取引先の皆様、販売関係の皆様、そして最後に学生諸君、ゴメンナサイ。言い訳を許してもらえるなら、その分、格段に良い物になっています。センセイの分担した部分というより全体が、です。
「......あぁ、そういうことだったのね」。オトナになったある日、突然、理解していただけるはずです。
■4月9日(日) 金沢へ移動途中の富山市内で、十数年ぶり(?)にトンカツ専門店に入ってみました
センセイは昨日、新潟の自宅へ戻ったばかり。
でも今日中に金沢へ移動する必要があります。今月は週末にいろいろな行事が入っているので、月末の連休を含めて、自宅に2晩留まることができません。
それでも入学試験で2回くらいしか戻れなかった2月よりはマシですが。困ったことに、学会発表の原稿を今日中──正確には日付が替わるまで──にアップロードする必要があります。この種の原稿は最近、Web上からの提出が当たり前になっているのです。
というわけで今日は、朝食を済ませるとすぐに金沢へ向けて出発。車がかわいそうなので、本当なら洗車してから発ちたかったのですが、今朝の柏崎は雨だったので諦めます。こうなると問題は昼食。途中、美味しいお店はごく僅かしかないのです。
いつもなら実家その他の仕事を済ませたり、洗車してからの移動。出発時刻にもよりますが、この場合、たいていは途中の「うなづき 五叉路」でお昼を頂きます。でも今日の予想通過時刻は10:00(±5分)。お店はまだ営業していません。
幹線道路なら違うのですが、センセイが利用する経路だとそこから先に美味しいと思う飲食店はありません。どうしてもということなら「8番らーめん」がありますが、どうしても「その気」になれず、お店の前を通過してしまいました。胃袋は正直だ。
お店は諦め、途中のスーパーでお弁当を買って店内で頂くことに......あ"っ。後方の安全を確認してからウィンカーを操作し、左折しました。富山空港の南側で神通(じんずう)川を越えた場所にある、「はぎ亭」というお店です。
もちろんその存在は以前から承知していたのです。でもここは豚カツのお店。西村センセイ、少なくとも現在は自分からお肉を積極的に食べることはなくなっています。別に菜食主義ということではないのですが。
焼肉店は娘が幼稚園の時に彼女の希望で入って以来。豚カツ店も同じくらいご無沙汰しているはず。ただしかつ丼は別。大学の近くに「かつや」があるので、パワーをつける必要に迫られた時、月に1回程度訪れています。
ただしその時も豚カツ類ではなく、一番小さな卵とじかつ丼を頂きます。この「はぎ亭」、その前を通るたびに気になっていたのです。上の写真は店舗ですが、実は周囲は木々に囲まれています。まるで鎮守の杜(もり)のよう。
気になって調べてみると、このお店は富山でそれなりに知られたお店らしい。これはもう、機会があったら入るしかない。情報によると、高齢のご夫婦がパートさんとともに切り盛りしているとのことだったのです。
でも写真の左側に車庫があって、そこでゴソゴソ何かしていらっしゃるのはまさにご主人。大丈夫かなぁ......。せっかくの機会なので、そのままお店に入ります。上の写真全体が店舗になっているので、広く、天井が高い。
カウンターに座ってメニューを確かめます。120gの「トンカツ定食」が1,200円、200gだと1,500円。そして噂の「特厚」──350g(!!)──は1,800円。質量と価格の関係はリニアではありませんね。割と高齢のパートさんにメニューを指差しながらお願いします。
すると彼女は反射的に、調理場へ向かって「120!!」。お願いした時点で調理は、先行する1名だけだったのですが、かなり待たされてから写真の「トンカツ定食(120g)」が届きました。
お肉は厚く、キャベツはダイナミック。手で千切りにしたもので、センセイよりずっとワイルドな刻み方でした。まずお吸い物をいただいたのですが、塩分はかなり控え目。ご飯はごく普通(質は悪くありません)。何もつけずにキャベツとお肉を頂いてから、ドレッシングとソースをかけます。
写真でもお分かりかと思いますが、かなり高温で揚げているようで、薄い衣はかなり濃い色。その分、油っぽさはありません。ただし中のお肉は逆。十分に火は入っているにもかかわらず柔らかくて、とてもジューシー。これはもう、お肉の好きな人にはたまらない美味しさなんだろうなぁー。
センセイはお肉があまり得意ではないのですが、変な胸焼けもせず、無事に金沢到着。アパートで一休みしてから研究室へ。頂いたパワーでほぼ予定通りに作業を進め、夜にはアップロード完了。
個人的にはあまり訪れる機会はないと思いますが、提供された料理にしても、お客さんや店員の様子を見ていても、地域の方々に愛されているんだろうなぁーという感じ。
しかもご主人が一時的に不在だというのに、とても安定しています。チェーン店には真似できない存在のあり方です。