2019年3月30日更新(2019年4月7日ページ移動)
■3月30日(土) 春の山の頂に雪が積もる中、終わりとはじまりが始まりました
今日は、区切りの日。土曜日ですが、センセイを含めた幹部教職員と関係者は朝イチにご出勤。
まず准教授から教授に昇任する先生方の教授宣誓式が少人数で行われます。終了後は皆で別室へ移動。併設校の国際高専を含めて、新採用教員および教授以外の昇任人事の辞令交付式が行われました。厳粛な式。
人数が多いし気疲れもあって、終わるとやれやれ、という感じ。自室へ戻り、遅れている仕事に取り組みます。
ちょっと用があったので、講義棟へ向かうべく昨日同様、エレベーターで1階へ降ります。廊下の向こうからやって来るのは、いつもお世話になっている職員の方々。背広がいつもと違うし、何より少し緊張している。
教員に続いて、職員の辞令交付式が行われるのです。講義棟での用を済ませると、ちょっと寄り道。お伝えしたように、同じ建物の中で新入生対象の教科書・教育用品の販売が始まったのです。初日の午前中なので、お越しになっている人はそれほど多くはありません。
多くは新入生とその保護者という組み合わせ。新入生の顔を見ていると何だか、子供というより孫のような感じがしてきます。加えて年々、保護者が相対的に若返っていくことを思い知らされます。
彼ら彼女らを追い越したセンセイとの年齢差が開いているのです。せっかくの機会──オイオイ、仕事はどうなった──なので、教科書→体操着→実習服と、指示されたコースを辿ってみました。写真は最後の、転入その他の手続きコーナー。
奥に並んでいるのは、通学用の自転車。
自室へ戻り、今度こそ集中して仕事。作業が遅れているので、多くの方にご迷惑をおかけしてしまっているのです。添付ファイル付のお詫びメールを配信し、家路につきます。
もちろんアパートではなく、新潟の自宅。仕事に時間がかかったので、久しぶりに一部高速道路を走りました。晴れていた空が俄に暗くなり、一時は前が良く見えなくなるほど大荒れの天気。上空に、季節外れの寒気が入り込んでいるのです。
少し高い山の山頂部は、新しい雪が積もっていました。車外気温計は8℃を指しています。標高から計算すると、山頂付近の気温は3℃程度。寒気のせいで、実際にはもっと冷え込んでいるかもしれない。センセイらの世代なら、「なごり雪」(知らない人は調べてね)。
季節が大きく変わろうとしています。センセイは取り残され気味ですが。
■3月29日(金) この一筋の光の向こうに、未来は見えるか ──センセイが出くわした、不思議な光景──
お伝えしたように、金沢工大は4月1日(月)に学部と大学院の入学式を挙行します。
内部進学者が多い大学院生はともかく、学部新入生の多くは、親元を初めて離れて大学近辺で生活を始めることになります。つまり準備が必要。教材その他の新規購入については自宅通学生も同じです。
というわけで明日から、新入生のための教科書・教育用品の販売が開始されます。その様子を見たかったというわけではないのですが、所用でお昼前に販売会場となる講義棟へ向かいました。階段、特に降りる時の階段が苦手なので、研究室がある3階から1階までエレベーターで下ります。
近くの小教室では、編入学生等への説明会が行われていました。...始まっていたのね。新学期は。
反省しながら歩いていると突然、鋭く、目映(まばゆ)い「光」の存在に気づきました。それが写真。小教室の中に細く、しかしレーザー光線のように鋭い光線が射しこみ、不思議な形状で机を照らしています。
...おかしい。教室内、上部を見ていただくとわかりますが、光線は不意に出現しています。この上にはセンセイらの研究室があり、この角度で太陽光線が射しこむことは不可能。しかも光線の下部を見ると、光線は机の裏側を照らしています。
あり得ない!!もうおわかりだと思いますが、この光線は教室内に降り注いでいるものではありません。手前右側に割と広い廊下があり、写真右下のものと同じ椅子が線対称の位置に置かれています。
その椅子と、背後の壁に当たっている光を、ドアのガラスが反射しているのです。この一筋の光の向こうに、未来は見えるのか...。
もちろん希望に満ちあふれた新入生のことではありません。老い先短いセンセイのことです。はい。
■3月28日(木) 枝垂れ桜は見頃を迎えましたが、センセイは... ──BMWの修理代金は、やや予想外の結果に──
今日は晴れていたけれど、自動車でご出勤。もちろんビールを補給し、BMWのディーラーを訪れるためです。
写真は先日ご紹介した枝垂れ桜。お昼、行先が決まらないまま校舎の外へ出た時に撮影しました。5分から7分咲きくらいなのでしょうが、感覚的には見頃。やはり咲き始めの頃よりは相対的に色が薄くなったように感じます。
本当のところはわかりませんが。少し離れた場所で咲いているものを含めて、桜が美しいのはよくわかる。されどセンセイはどこか気分が晴れず、桜の美しさをそのまま愛でることができない。
思い当たる理由の一つは、間もなく1ヶ月になろうとしている腰痛。ボディブローのように効いています。就寝時に神経に直接作用する薬を服用しているので、夜はそれなりにゆっくり休めるようになったのだけれど、目覚めれば腰部の鈍痛(どんつう)は残ったまま。
そしてそれ以上に、左足の感覚がおかしい。加えて、愛車のダメージ。
夕方、仕事を終えてからBMWのディーラーを訪れて事情を説明します。店内は冬用タイヤから夏用への交換を待つハイソなお客さん。みんなこの時期に交換するのね。
週末は荒れた天気になるんだけど。かなり待たされて、修理の見積費用が出ました。氷柱による凹みの修復費用の数倍になることは覚悟していたのです。ポイントは「数倍」の中身。低めなのか、高いのか。結果は、後者。
負った傷は、相当深かったようです。帰宅後、隣の大家さんに「残念ながら...」と断ってから見積を渡します。具体的な数字を聴くと大家さんは絶句。されどこればかりは、どうしようもない。
で、センセイ。春なのに気分が晴れない本当の理由を識っています。まるで他人事のように惚(とぼ)けて、本に書いたので。
■3月27日(水) わざとじゃないから、問題ないんだけど... ──西村センセイ、再び凹む──
今週中にビールを買う必要があるので、今日は車で出勤するつもりだったのです。
でも天気予報が良い方向に変わったので、ビールケースをトランクに積み込んだものの、人間の方は自転車に乗ります。椎間板ヘルニアが完治していないので、左足を上手く踏み込むことができません。
神経が圧迫されているため、左足の感覚が脳にうまく伝わらず、命令も完全には届かないのです。患部は腰椎なのに。夜、スーパーでトマトとお魚を買ってアパートに戻るとたまたま、隣に住む大家さんの顔が見えました。もちろんご挨拶...でも、いつもとちょっと違う。どんどんセンセイの方にやって来るのです。申し訳なさそうに、「先生が大事にしている...」。
何のこと?...あ"っ。駐車場に残したBMWに、何かあったな。
ご主人の説明によると日中、アパートの壁に脚立を立てかけて何かの作業をしていたところ、強風に煽られて脚立が倒れ、センセイの車にぶつかったというのです。
戻って確かめてみると、確かに左後方のピラーが2カ所、ご覧のように凹んでいます。どうやらその後、脚立が滑り落ちたようでトランク付近にも傷をつけたらしい。真っ暗だったので、そちらは確認できていませんが。ご主人は平謝り。
大家さん夫婦、人柄は良いのですが、お二人ともかなり大雑把。今日は午前中に温暖前線が通過し、日中は南から強い風が吹き込んでいました。普通なら天気予報を確かめ、周囲の状況を...でも、ま、いっかぁ。
悪気はないんだから。もちろん修理代は全額負担するとのこと。落下してきた氷柱で凹んだ屋根の修理と同じ方法になると予想されるので、現在判明している状況でも、それ以上の費用がかかるだろうと、見込みをお伝えします。
ご主人は、板金だけで直せると思っていらっしゃったようです。正直なところ、車だけでなくセンセイも再び凹む。でも、まぁ、ここは前向きに考えることにしましょう。
■3月26日(火) 金沢工大周辺、実は老人の街? ──西村センセイ、1ヶ月ぶりに「かつや」に入る──
午後から来客の約束があるので、少し早めにお昼を頂くことに。
今日は月末なので、かつ丼の「かつや」へ。何度かお伝えしていますが、センセイはあまり肉類を食べません。焼肉店は、娘が小さかった時にせがまれて入って以来、20年くらいご無沙汰。ステーキ店は......記憶がない。
別に菜食主義者ではないのですが、歳を取ってからは肉より魚、魚より野菜。最近はついに、お刺身より焼き魚。ただし実は、センセイのような高齢者ほどタンパク質を積極的に摂る必要があります。そこで毎食、最低1品は動物性タンパク質のものを食べるようにしています。で、月末は、1ヶ月単位の割引券がもらえることもあって、「かつや」を訪れることが多い。
センセイは、「乗り放題」など割引券の類(たぐい)に弱いのです。訪れたのは混み始める時間帯だったのですが、意外にも先客は数組だけ。レジの近くにいるのは男性の高齢者。カウンターに座ったのですが、その奥のテーブル席には老人が3人。夫婦と、その知り合いのようです。
若者はというと、食べ終えて席を立とうとする男性1名のみ。一番小さなかつ丼をお願いして、熱いお茶を頂きます。窓の向こう、押し車の助けを借りて歩道を行くのは80歳くらいの老女。向かってくるのは、似た服を着た女性二人連れの老人。
そして見るからに長く連れ添った、写真のご夫婦。...老人ばかり。
冗談抜きで我が目を疑ったほど。いつもならこんなことはないのです。良く考えてみるとそもその、近くにはこの地域唯一の、そしてセンセイも利用するスーパー。
日中の早い時間は、高齢者の利用が多い。春休み期間の小中高校生の姿が見えない理由はわかりませんが。少なくとも金沢工大はいわば端境(はざかい)期で、卒業生は去り、新入生はまだやってこない。
そこにたまたま偶然が加わったということなのでしょう。しかしこれが、この地域の目立たない現状を示していることも事実。こちらも何度かお伝えしているように、金沢工大近辺では数年前から民家の建替工事が目立っています。
背景にあるのは、住民の世代交代。この地域はもともと田圃だったところ。約50年前の金沢工大建設に続くような格好で宅地化が順次進行し、小さな子供を抱えた若夫婦が、希望に溢れてこの地で生活し始めました。
彼ら彼女らは現在、鬼籍(きせき)に入りつつあります。開発は一斉に行われたわけではありません。売り手である地主は順次田圃を手放して宅地化したので、世代交代は目立たない形で進行しています。この地域は交替が相当上手く行われていると思います。
けれども今日のように条件が揃うと、背後にあるものが急にその存在を主張します。そして、ここで起きていることは、様態こそことなるものの、都市部でも田舎で確実に進行していること。そもそもそれに気づくことができるかどうか、そしてそれを認めた上で、次の行動に繋げることができるかどうか。
意外に思われるかもしれませんが、「見なかったことにする」も許容範囲。個人、そして組織の才能が問われています。で、かつや。
支払時にもらった割引券をよく見ると、これまでの1ヶ月単位ではなく2週間分。初めてことです。やはり目先の利益を考えてのことでしょう。それはそれで理解できるんだけど、年老いたセンセイは、2週に1回の割合でかつ丼の類を食べることはできない。
かつや、お客を失ったな。少なくとも、一人。
■3月25日(月) 春はやはり、すんなりというわけには... ──キャンパスの枝垂れ桜が咲き始めました──
お伝えしたように昨日の新潟県、そして富山県東部や富山市は不安定な天気。
でも砺波市内に入る頃には、晴れ間ものぞくようになりました。しかも安定していて、気温も上昇。午前中の雪が信じられないほどの変わりようです。せっかくなので昨日午後と今日は、自転車でご出勤。
駐輪場に自転車を置いて通用口から校舎に入るのですが、気になる場所を確認します。向かいの校舎中庭にある、早咲きの枝垂れ桜です。写真は今日のお昼に撮影したもの。昨日はまだ、ほとんど咲いていなかったのです。
現在は、まだ桜の木全体ではなく南東側の枝が咲き始めたところ。気のせいか、去年よりピンクの色が濃いような。使用したカメラは異なるので断定はできませんが。
もしかすると咲き始めだけ濃いのかもしれません。金沢工大は来週月曜、つまり4月1日に学部と大学院の入学式を行うのですが、新入生とその保護者が引っ越しと入学の準備でキャンパスを訪れる頃には、見頃になっていると思います。
やれやれこれで順調に春が...と思ったら、甘かった。このところ天気予報がコロコロ変わり、明日は夕方に雨とのこと。それはいいのですが今週末の土日、新潟県は何と、雪との予報。信じられない。そして、困った...。
センセイは──名ばかりですが──管理職。入学式はもちろん、年度末と年度はじめに行われる新採用教員の宣誓式にも陪席(ばいせき)する必要があります。つまり3月30日の朝と4月1日の朝には大学に存在しなければならない。
同時に、土日には自宅へ戻りたい。でもお伝えしたように、積雪があったら、夏用タイヤでの運転は不可能。最悪の場合は車を金沢に残して、電車で移動する必要があります。う〜ん、早めにタイヤを交換したのは、結果的に失敗だったかな。
この時季、気圧配置は西高東低の冬型から三寒四温、つまり移動性高気圧(および低気圧)の春型に替わります。しかし今回のように上空に寒気が入ることも多いので、天気はコロコロ変わるし、天気予報も難しい。
春はやはり、すんなりと、とはいかないようです。
■3月24日(日) 見えていないんだろうなぁ... ──完全に赤信号のT字路に、軽自動車が悠然と入っていった!?
──
今日は金沢への移動日。
夜中に二度、目が覚めました。「起こされた」という方がより適切。天気図には示されていませんが、弱い寒冷前線が明け方に新潟を通過したのです。かなり大荒れの天気、風雨が西側の壁に打ち付ける音で目覚めたのです。
予報では、雪も降るとのこと。朝起きてみると、家や自動車の屋根には雪。ただし地面の温度はすでにある程度高いので、道路に積もってはいません。お伝えしたように夏用タイヤに交換済ですが、予定通り朝、自宅を発つことにします。
本当は車をざっと洗いたかったのですが、まだ風が強く、冷え込んでいたので、それは断念しました。「アメダス」で移動ルートの積雪を調べます。雪が降っても、地面に積雪がなければ夏用タイヤでも問題なく走行できるのです。ただし少しでも積もっていたら、まったく走行できません。ハンドルが効かず、コントロール不能になるのです。
それに、道路交通法違反だし。ほとんどの地点は無雪だったのですが、なぜか糸魚川市藤崎だけ4cmとのこと。絶対に運転できない積雪です。ただし俄に信じがたかったのと、1時間半後にセンセイが通過する時までには融けているだろうと、きわめて都合の良いように考えます。
でも新潟県内で数度、富山県東部でも二度ほど、雪が降る中を走行。路面状況を確かつつ、冗談抜きでハラハラ、ドキドキしながら運転しました。
新潟県内、上越市以西の経路は、一般道の国道8号線と北陸自動車道だけ。高速道路は冬タイヤ規制中。つまり高速には乗れない。前を走るスバルに続きます。件(くだん)の藤崎も、無雪。アメダスの情報は、何だったんだ...。
やれやれという感じで、「マリンドリーム能生」を通過。その先、弁天岩を右手に見る場所は急カーブ。この先にT字路があり、手前の補助信号はすでに赤。スバルもセンセイもスピードを緩めます。
スバルは写真のようにブレーキを踏み、センセイはエンジンブレーキで...え"っ?!写真はその時の映像。ドライブレコーダーの記録を切り出しました。彼方、高い場所には新たな積雪が。
スバルとセンセイはこれから弁天大橋を渡るところ。漁港の狭い道路をカバーするために、海上に架けられた橋です。その手前に「弁天大橋東詰」T字路があります。
白い軽自動車の左側から、旧道が国道8号線と接続しています。センセイらにとって信号はたぶん10秒くらい前から赤。ところが軽自動車はブレーキも踏まず、悠然とT字路に進んでいくのです。(見てないけど)スバルの運転手とセンセイは絶句。
まさに僥倖(ぎょうこう)。たまたま旧道からの車がなかったため、大事に至りませんでした。スバルが左折して能生市街地に入ったため、代わりにセンセイが軽自動車に続く格好になりました。糸魚川市内で彼女は左折したのですが、運転手はセンセイと同じくらいの年齢の女性。
...彼女はたぶん、前を見ていない。運転中は前方を注視する必要があります。なぜなら、これから何が起こるかは、前を見ていないとわからないから。でも、その次に何が起こるかは周囲、特に後方に注意する必要があります。彼女はひとまず、前を向いています。
でも実は、前すら見ていない。ちなみに、後から考えると今日のセンセイ、強い西風の中を海岸沿いに走行して海水を被ることになるので、出発前に洗車してもあまり意味がなかった。
偉そうなことは言えませんねぇ。